阪神・岡田監督、ソフトバンク・柳田悠岐に「弟子入り」の佐藤輝明に痛烈ダメ出し 「オレらがやっていることとは逆行…簡単なことなんやけどな」

(右から)佐藤輝の打撃を今岡コーチとともにチェックする岡田監督=1日、沖縄・宜野座村野球場。
(右から)佐藤輝の打撃を今岡コーチとともにチェックする岡田監督=1日、沖縄・宜野座村野球場。

阪神・岡田彰布監督(65)がキャンプイン早々、主砲候補の佐藤輝明内野手(23)に痛烈なダメ出しをぶっ放した。昨秋から取り組ませてきた打撃とは方向性が異なる他球団の大物打者に、1月の自主トレで弟子入りしたことが疑問なのだ。

ソフトバンク・柳田の影響を感じ取った?
ソフトバンク・柳田の影響を感じ取った?

沖縄・宜野座キャンプ初日の1日、佐藤輝はフリー打撃の68スイングでサク越えはゼロ。新任の今岡打撃コーチらと見守った岡田監督はそれでも、「バットの出はよくなった。変わった気はする」と一定の評価も与えたが、いつしか言葉は辛辣になっていった。

矛先は佐藤輝がソフトバンク・柳田悠岐外野手(34)と合同で行った自主トレ。「柳田はもともと引き付けて打つ方。オレらが(佐藤輝に対して)やっていることとは逆行している。基本的に引き付け過ぎて、それをやめてポイントは前に、とやってきたのに真逆になってる。バットの出が良くなっても刺されたら結局は一緒よ。あの(今の)ポイントでは打てない。しんどくないように打てばいいのに。簡単なことなんやけどな」。

3年目の主砲候補に一本立ちしてもらうため、就任直後の昨秋キャンプでは「もっとポイントを前にして打つように」と口酸っぱく指導。この打ち方を突き詰めてもらうべく、「春季キャンプでは一番やらなアカン選手」とさらなる期待を寄せていたが、柳田の打ち方に感化されて脇道にそれては努力が台なしだ。さっそく今岡コーチを通じ、取り組む打撃の方向性を再確認したという。

当の佐藤輝は「いいときも悪いときもある。毎日、考えながらやっている」と技術向上に必死。柳田への弟子入りも、一流選手の教えに何かヒントはないかと模索したものだろう。指揮官もその手のやる気は歓迎だが、チームの勝敗の責任を背負う立場として、V奪回のために覚醒が不可欠な大器を迷走させるわけにはいかない。 (岩﨑正範)

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