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日米地位協定

在日米軍に対する特別待遇を定め、さまざまな問題を生む元凶ともされる日米地位協定。見直しを求める声が広がっています。

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特権を問う

在日米軍兵士から性被害 豪人女性、国連に日本の実態調査求める

米兵による日本国内の事件や事故の被害実態について説明するキャサリン・フィッシャーさん=東京都千代田区で2024年10月10日午後7時ごろ、大場弘行撮影

 2002年に神奈川県内で在日米軍の兵士から性暴力被害にあったオーストラリア人の女性が、性被害者の権利が守られていない問題に声を上げている。米兵による犯罪が続く背景には、米軍の特権を認めた日米地位協定の存在があると訴える。

 女性は東京都に住むキャサリン・フィッシャーさん。今月開かれた国連の会合にビデオ参加して「被害者たちにとって当然の正義が果たされるようにしてほしい」と語り、国連による実態調査を求めた。協定改定を目指すと公言してきた石破茂首相にも直接会って実情や思いを伝えたいという。

被害者の現状を紹介

 フィッシャーさんがビデオ参加したのは、スイス・ジュネーブで14日に開かれた国連女性差別撤廃委員会の非公式会合。日本では米兵による犯罪や事故が戦後から現在に至るまで多発しているとして「多くの犠牲者は恐怖、偏見、支援の欠如のために沈黙を保っている」と現状を訴えた。

 地位協定は16条で米兵に日本の法令を「尊重」する義務しか課していない上、犯罪を犯しても基地に逃げ込めば日本の警察は原則逮捕できないなど、米軍にさまざまな特権を与えている。フィッシャーさんはこうした点を踏まえ「加害者は…

米兵による日本国内の事件や事故の被害実態について説明するキャサリン・フィッシャーさん=東京都千代田区で2024年10月10日午後7時ごろ、大場弘行撮影

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