一連の広域強盗事件 “特徴つかみづらい” 身守る方法は
警察庁によりますと、ことし8月以降に発生した一連の広域強盗事件は1都3県で14件にのぼるとみられています。
これまで被害にあっているのは住宅と質店ですが、捜査関係者はターゲットにされている被害者の「共通点」が絞り込みにくいと話しています。
たとえば、高齢者が含まれている家もあれば、そうではない場合もあり、犯行グループが何の情報をもとにターゲットを選定しているのか特徴がつかみづらく、その間に次の犯行が起きてしまっているということです。
また、施錠していても窓を割って侵入するなど、強引な手口がみられることから、防犯対策も簡単ではないとしています。
警察はこれまでに29人の実行役を検挙しましたが指示役の検挙には至っていません。
警視庁は実行役から押収したスマートフォンを解析し、指示役や首謀者の特定を急いでいますが、その間に実行役が闇バイトに応募して集まってしまえば、次の犯行が行われるおそれがあり警察庁は全国の警察に対して、闇バイトに応募した人で、指示役などから危害を加えると脅されているという人や犯行グループに個人情報を送ってしまい、脅されている人などに対し、警察への相談や通報を呼びかけ、保護するよう通達を出しました。
また、深夜のパトロール活動を重点的に実施することや不審な動きをする人物や車を見つけた場合に、積極的に職務質問を行うことなどを指示しました。
【犯罪グループからどう身を守るか 専門家は】
家の中に突然押し入ってくる犯罪グループからどう身を守ればよいのか。
防犯対策を専門にしている「ステップ総合研究所」の清永奈穂さんは、被害に遭うリスクを減らすため、『段階ごと』の対策をとっておくことが重要だとしています。
【ターゲットにされないためには】
まず犯人グループから狙われないための対策として、玄関の鍵を複数にするほか、窓と一緒にシャッターも閉めて、侵入に時間がかかるように見せること。
塀などの上に「忍び返し」と呼ばれる防犯器具などを設置することで、『警戒している』と相手に知らせることが有効だとしています。
【敷地に侵入されてしまったら】
もし、相手が家の敷地の中にまで侵入してきた場合にいち早く異変に気づけるよう窓などに衝撃を感知すると音が鳴る防犯ブザーを取り付けておくことや、防犯ブザーの先に釣り糸などをくくりつけて侵入経路になりやすい場所に仕掛け、犯人の足が引っかかった際に音が鳴るようにしておくこともできるとしています。
【家に入られてしまったら】
そして万が一、家の中にまで入られてしまった場合、まずはすぐに110番。
そして異変を誰かに伝えられるよう、寝る時でもスマートフォンや防犯ブザーは近くに置いておくこと。
警察官が駆けつけるまでの間、鍵がかけられる部屋に逃げ込むためのルートをあらかじめ考えておいてほしいと話しています。