米沢商業高校で閉校式 120年余りの歴史に幕 米沢
生徒数の減少による学校の統合で、120年余りの歴史に幕を下ろして来年3月に閉校する米沢市の県立米沢商業高校で18日、記念の式典が開かれました。
122年前の明治35年に創立した県立米沢商業高校は、これまでおよそ2万3000人の卒業生を送り出してきましたが、生徒数の減少により、県立米沢工業高校と統合し、来年度から全日制や定時制などからなる米沢鶴城高校になります。
来年3月の閉校に先立って18日、高校で記念の式典が開かれ、全校生徒や卒業生などおよそ600人が出席しました。
式では伊藤広幸校長が「卒業生の多くが地元の米沢市や置賜地方で自営業につき、地域の発展に尽くしてきた。高校がなくなることがさみしいと感じている人がほとんどだと思うが、120年余りの歴史に感謝するとともに新たな出発を祝いたい」とあいさつしました。
式典終了後は、教室の様子や部活動の活躍など高校の歴史を振り返る写真が生徒たちのナレーションとともにスクリーンに映し出され、出席者はまもなく閉校を迎える母校に思いをはせていました。
およそ50年前にこの高校を卒業した女性は「しかたがないことですが、心のふるさとである学校がなくなるのはさみしい」と話していました。
生徒会長で3年生の畠中莉乃さんは「式典の準備を通じて米沢商業高校の伝統の重さを肌で感じた。私たちが最後の卒業生になるが、後輩にはこの伝統を新しい高校に引き継いでほしい」と話していました。