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小林よしのり
2017.1.29 01:03日々の出来事

「忖度」するなと「産経抄」、叛逆者の言い分


民進党が「原発ゼロ基本法案」を策定するそうだ。

ますます民進党はわしの考えと近くなってくる。

 

安倍晋三が予算委員会で、国会の場で陛下のお言葉を引用

する野党を批判して「玉座を胸壁となすことにつながる」

と言ったそうだ。

「訂正云々」を「訂正でんでん」と呼ぶレベルの国語力

しかない安倍晋三が、「玉座を胸壁となす」なんて言葉を

知ってるはずがない。

官僚が書いたものだろう。

安倍政権は天皇陛下に叛逆する政権だから、お言葉を

聞きたくないというだけのことに過ぎない。

 

「産経抄」が、陛下の気持ちを「忖度」すると言う民進党

幹部の物言いを批判している。これには驚いた。

陛下のご意向を「退位」の問題で「忖度」することが、

憲法違反になるというのだ。

「天皇は国政に関する権能を有しない」に反するとまで

言い出している。狂ったか!

そもそも88日の「お言葉」は、「政府の承認済み」で

放送されたものである。

すでに責任は政府にある。

 

さらに小泉内閣においても、陛下の意向を「忖度」して、

女性・女系天皇の案件も、退位の案件も典範改正に向けて

進められていたではないか。

小泉内閣も憲法違反をやらかしていたのか?

 

本来なら、退位や皇位継承などの「天皇家」に関わる件は、

宮内庁から政府へ「内々の」通知があり、政府が陛下の

気持ちを「忖度」して進めるものである。

退位の問題すら「忖度」を許さぬとなると、天皇は完全に

奴隷と化してしまう。

 

法哲学者で、リベラリズムの権威、さらに「天皇制廃止論者」

である井上達夫氏も「これだけ基本的人権を制限された方が

退位したいと言うことのどこが憲法違反になるのだ!?」

と怒って言っていたが、まったく常識の範疇だろう。

 

立憲君主制のもとで、臣下に当たる政治家が、陛下の

「お言葉」くらい「忖度」する節度を持つことは、

日本人の矜持だと知るべきである。

GJQ憲法を過度に左翼的に解釈して、天皇を奴隷にする

ような非国民的態度とならぬよう、自民党の政治家は

肝に銘じてもらいたい。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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