Stable Diffusion web UI(by AUTOMATIC1111氏)の導入方法の説明です。
まじでPCなんもわからーんって人はここから
導入前にPCスペックを確認しよう!
ローカル環境(自分のパソコン)でAIイラスト生成する環境を構築するには結構パソコンのパワーが必要になります。
まずは自分のPC環境をチェックだ!
詳しくはこちら
誘導⇒pc_spec
動作環境
- 要求OS: Windows 10または11
- 要求VRAM: 4GB(12GB以上を推奨。6GB程度しかない場合forge(後述)の利用を推奨)
- 大きければ大きいほど良い。VRAMが大きければ画像生成を並列で行って速く出来たり、キャラクターを学習させる機能(8GB~12GB以上のVRAMが必要)が使えたりする。4GBでは動作ギリギリなので、速度を犠牲にしてメモリを節約するオプションと組み合わせる必要があるかもしれない。
参考: VRAMの説明・VRAM容量の調べ方(ドスパラ)
参考: よくある質問#グラボは何を買えばいい?
タスクマネージャーで自分のPCのスペックを確認しておこう。
- ストレージの空き容量: 10GB以上
- 大きければ大きいほど良い。モデルデータ1つにつき数GBあるので、なるべく余裕を持って数十GBの空き容量がある場所を選ぼう。
今から何をするのか
今から導入するのは画像生成AI Stable Diffusionを動かすためのツールである。
このツールには色々な種類があるが、このページで解説するのは次の2種類である。
Stable diffusion web ui/AUTOMATIC1111
いわゆる本家。stable diffusion普及の立役者。
AUTOMATIC1111という人が作ったStable diffusionをウェブブラウザ上で動かすUIだからStable diffusion web ui/AUTOMATIC1111。
ご本家なので当然これが常に最新のバージョンになる。◯◯はどうしたら動きますか?などの質問もこれが話の基準になってくる。
上記の通りの推奨スペックを満たしていてStable diffusinについて何も分からないならとりあえずAUTOMATIC1111版の導入へ進むこと。
Stable diffusion web ui forge
AUTOMATIC1111版のコードを整理して必要なメモリ量を大幅に下げたバージョン。
AUTOMATIC1111版より少ないVRAMで動くツールは他にもあるのだが、forge版は本家AUTOMATIC1111版の拡張機能がほぼ全種そのまま使えるのが利点。
一方でAUTOMATIC1111の最新バージョンがforge版に反映されるにはタイムラグがあり、本家には無いエラーが出る可能性もある。
8GBや6GBといった上記の推奨スペックを満たさないグラボしか無いがStable diffusionを使い込みたい場合はforge版の導入を検討。
AUTOMATIC1111版導入方法
本家の説明はこちら。
https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui#automatic-installation-on-windows
ここでは、その内容を初心者向けに説明していく。
1. モデルデータをダウンロードする
モデルについて を参照。
自分の好みに合わせて、最低1つ以上のモデルを入手する。
モデルは複数入手しても構わない。あとでどれを使うか選択できるので。
2. Pythonをインストールする
AUTOMATIC1111のStable Diffusion web UIを使うにはPythonが必要。
バージョンは何でも良いわけではなく、動作可能なバージョンインストールが必要
参考: よくある質問#Pythonのバージョンは何が良い?○○だと駄目なの?
Windows installer (64-bit)をダウンロードする。
Python 3.10.6のダウンロードページ
https://www.python.org/downloads/release/python-3106/
Windows installer (64-bit)の直リンク:
https://www.python.org/ftp/python/3.10.6/python-3.10.6-amd64.exe
注意:32-bit版の方をインストールしているとWebUIは動作しない。
Windows installer を実行する。
項目は何も変えずにNextを押していけばOKだが、
最初の画面で「Add Python 3.10 to PATH」に必ずチェックを入れること。入れそびれると後で設定し直すことになる。
3. Gitをインストールする
Gitのダウンロードページ:
https://git-scm.com/download/win
Click here to downloadと書かれたリンクをクリックして最新版をダウンロードする。
インストーラーを起動すると設定項目がたくさん表示されるが、何も変えずにNextを押していけばOK。
4. Stable Diffusion web UIをインストールする
インストール場所を決める
WebUIをインストールする場所を決めよう。
場所はどこでもOK
注意事項
- 空き容量が十分なこと
- ファイルパスが長くならないように浅めの階層にすると便利。
- フォルダ名に日本語を含んでいると後々エラーの原因になる可能性があるため使わないほうが良い。
- ファイルシステムがNTFSのドライブを選び、FAT32、exFATは避ける。
Gitがファイルの所有者情報を確認する際に、FAT32やexFATでは確認できず、エラーが発生するため。
(関連) RuntimeError: Couldn't checkout {name}'s hash
例としてDドライブの直下にsdという名前のフォルダを作成する。
エクスプローラーの画面でsdフォルダを開いた状態。
作成したフォルダを以後、作業フォルダを呼びます。
作業フォルダでコマンドプロンプト(PowerShell)を開く
作業フォルダ内でコマンドプロンプト*1を開きます。
または、コマンドプロンプトを開いて、作業フォルダへ移動してください。
下記のように表示されればOKです。
D:\sd> (作業フォルダのパス)>
作業フォルダへ、プログラム一式をコピーする。
git cloneコマンドでプログラム群をダウンロードします。
git clone https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui.git
と入力して(コピペでOK)Enterキーを押す。
sdフォルダにstable-diffusion-webuiフォルダが作成され、正常に終了した画面。
5. ダウンロードしたモデルを適切な場所に配置する
- 事前にダウンロードしておいたモデルデータを「stable-diffusion-webui」内の models\Stable-diffusion の中に置く。
例) D:\sd\stable-diffusion-webui\models\Stable-diffusion に 7th_anime_v3_A.safetensors を置いた。
モデルを1個も置かないまま次の「手順6」に進むとどうなる?
起動時にモデルが1つも存在してない場合には、下記のモデルが自動的にダウンロードされます。
https://huggingface.co/runwayml/stable-diffusion-v1-5/resolve/main/v1-5-pruned-emaonly.safetensors
(参考) https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui/pull/7824
親切なようですが、必ずしも良いことづくめではありません。
- 美少女を出力するのが少々面倒なモデルなので、としあき達にはちょっとおすすめしづらい
- 4GBあるのでダウンロードに5~10分程度かかる
以上の理由から、あらかじめ自分好みのモデルをダウンロードし、配置してから次の「手順6」に進むことをおすすめします。
誘導→モデルについて
6. 起動&初回設定
起動準備開始&自動インストール
- 「stable-diffusion-webui」内の「webui-user.bat」をダブルクリックし、実行する。
なお、似た名前のファイルがあるので要注意。 - 初回は自動で必要なものをダウンロードしたりインストールしたりする。
操作は必要ないが、これに数十分、あるいはもっと時間がかかる場合があるので気長に待とう。
ファイルが見つからない場合
「webui-user」はあるけど、「webui-user.bat」が見つからない場合は、
拡張子の表示設定を変更する。
1.エクスプローラーを開き、画面上部の「表示」タブをクリック。
2.「ファイル名拡張子」にチェックを入れた状態にする。
起動準備完了
コマンドプロンプトの画面が以下の表示まで進んだら起動準備が完了。
Running on local URL: http://127.0.0.1:7860 To create a public link, set `share=True` in `launch()`. |
自動的にブラウザページが開かれる。
ただしv1.5.x以下の場合は、手動でブラウザページを開く必要がある。
- 表示された「http://127.0.0.1:7860」を「Ctrl+クリック」するとWeb UIが起動する。※OSによっては多少操作が異なる。
- ブラウザから「http://127.0.0.1:7860」へアクセスしても良い。
URLは起動毎に変わらないので、ブックマークしておくのが良い。
- ブラウザから「http://127.0.0.1:7860」へアクセスしても良い。
Web UIの終了
ブラウザを閉じるだけでは終了しません
VRAMにデータが残ったままになります。
- 終了するには、コマンドプロンプトのウィンドウを閉じること。
次回以降の起動
初回起動時と同様に「webui-user.bat」をダブルクリックする。
起動に失敗した場合
- WebUIは頻繁にアップデートが行われているため、運が悪いとエラーに遭遇してしまうこともある。
その場合はこのガイド下部のトラブルシューティングを参照してほしい。 - 初回の起動だけではライブラリ全てがインストールされない場合があるので、何度かリトライしてみてましょう。
7. 初期設定
そのまま初期設定で運用しても良いですが、各種設定でさらに便利になります。
本wikiの「1111使い方」→「初期設定」項を参考にカスタマイズしよう。
実際のインストール作業の動画
一連の操作を録画してYouTubeにアップロードした。特に解説や編集は行っていないが、自分が行っている操作が正しいかどうかを比較するのに使ってほしい。
フルスクリーンにして画質を1080p、Altキー+Tabキーで自分の画面と切り替えながら見ることができると思う。
アンインストール方法
Stable Diffusion web UI
作成したフォルダ毎削除すればOKです。
Python(仮想環境ではない、グローバルなもの)とGitは残ります。
Python及びGit
各OSのルールに従ってアンインストールしてください。
トラブルシューティング
もっと簡単な方法はない?
- 公式の自動インストーラがあるよ。
Windows 10/11かつGeForce向け。GitとPython導入もやってくれる。
https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui/wiki/Install-and-Run-on-NVidia-GPUs
- 画像AI系ソフトの管理ソフトにあたるStability Matrix経由でのインストールもいいよ。こちらはGitとPythonが管理ソフト側に組み込まれているタイプ(PCへインストールする訳ではないので難易度が低い)
https://www.gigafree.net/system/install/Stability-Matrix.html
- ただし、過信は禁物。
Couldn't launch python
「続行するには何かキーを押してください」と表示されてWebUIが勝手に終了してしまった場合の対処法。
その直前に表示されているテキストを読んで、対応する項目をチェックしよう。
発生状況
「Add Python to PATH」にチェックを入れ忘れたとかで Python へのパスが通っていない場合、以下のエラーメッセージが表示される。
Couldn't launch python
exit code: 9009
stderr:
Python was not found but can be installed from the Microsoft Store: https://go.microsoft.com/fwlink?linkID=2082640
Launch unsuccessful. Exiting.
続行するには何かキーを押してください . . .
Pythonを再インストール
Pythonのインストーラーをもう一度起動して設定し直す手順を説明する。
インストーラーを起動し、Modifyをクリックする。
Optional Featuresの項目はそのままにしてNextをクリックする。
Add Python to environment variablesにチェックを入れて、Installをクリックする。これでPythonが動くようになるはずだ。
【参考】Pythonのバージョンチェック
コマンドプロンプトで「python -V」と入力すると、Pythonのバージョンが表示される。ここでは、Pythonのバージョン3.10.6が呼び出されていることがわかる。
それでも解決しない場合、MicrosoftStoreからインストールすることで解決することもある模様、
一度Pythonを全てアンインストールしたあと、MicrosoftStoreからPython3.10をインストールしてみよう。
その他のトラブル
誘導→エラー解決メモ/stable-diffusion-webui(1111)
誘導→よくある質問
グラボが GTX16xx で画面が出ない場合
GTX16xxユーザー向け を参照。
forge版導入方法
forge版公式の説明はこちら。
https://github.com/lllyasviel/stable-diffusion-webui-forge
1,インストーラーをダウンロードする。
↑の公式の説明のページにアクセスする。
「Installing Forge」という項目があり、その中に>>> Click Here to Download One-Click Package<<<というリンクがあるのを見つける。
クリックするとワンクリックパッケージのダウンロードが始まる。
2,インストール場所を決める
WebUIをインストールする場所を決めよう。
場所はどこでもOK
注意事項
- 空き容量が十分なこと
- ファイルパスが長くならないように浅めの階層にすると便利。
- フォルダ名に日本語や半角・全角問わずスペースを含んでいると後々エラーの原因になる可能性があるため使わないほうが良い。
- ファイルシステムがNTFSのドライブを選び、FAT32、exFATは避ける。
Gitがファイルの所有者情報を確認する際に、FAT32やexFATでは確認できず、エラーが発生するため。
(関連) RuntimeError: Couldn't checkout {name}'s hash
3,ワンクリックパッケージを展開しweb ui forgeを導入する
手順1でダウンロードしたワンクリックパッケージを、手順2で作ったフォルダに解凍する。
Windows標準で解凍できるがファイル数が多く非常に時間がかかるため、.7z形式に対応した解凍ソフトの利用をおすすめ。
解凍できたら「update.bat」を起動して最新のweb ui forgeを導入する。
「update.bat」の起動はアップデートしたいときだけで良いので、アップデートの必要がなければ次回以降は触らなくて良い。
4,web ui forgeを起動する
「update.bat」の作業が完了したら「run.bat」を起動してweb ui forgeを起動する。
初回はダウンロードを挟むので起動に少し時間がかかる。
お使いのブラウザでweb ui forgeが開いたら起動完了。
としあきホットライン
誘導→としあきホットライン
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指摘・更新するべき箇所や助言など
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