審査対象の6人が
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2024年7月11日判決 第1小法廷「元信者は返金を求めない」とする旧統一教会の念書 無効か

どんな
裁判か

  • 旧統一教会の元信者や家族が教団に支払った献金を返すよう求めた裁判で、高齢の元信者が書いた「教団に返金を求めない」という念書を無効だと初めて判断した
  • 元信者の献金に関わった信者の勧誘行為の違法性や教団の責任については、「多角的な観点から検討することが求められる」として高裁での審理やり直しを命じた
  • 5人の裁判官全員一致の結論

原告の女性は、長野県に住んでいた旧統一教会の信者だった母親が違法な勧誘で高額な献金をさせられたとして、母親とともに教団と信者に賠償を求めました。

裁判を起こす2年前、母親が86歳の時に「教団に返金を求めない」とする念書を書き、動画にも収められていたことから、1審の東京地方裁判所と2審の東京高等裁判所は訴えを退けました。母親は裁判中に亡くなり、娘が上告していました。

最高裁判所第1小法廷は「母親は半年後には認知症と診断され、合理的な判断をすることが困難な状況だった。信者らは念書の締結を終始主導し、判断が難しい母親の状態を利用して一方的に大きな不利益を与えた」と指摘し、旧統一教会の念書を初めて無効と判断しました。

また、宗教団体や信者が行う献金の勧誘が違法かどうかを判断する基準を初めて示しました。献金の判断に支障が生じるような事情があったか、献金により寄付した人や配偶者の生活の維持に支障が生じるかなどについて考慮し、そのうえで社会で一般的に認められている範囲を逸脱している場合は違法だとしました。

そして原告の母親への献金の勧誘が違法かどうかについては、「寄付者の属性や家庭環境、教団との関わり方などについて多角的な観点から検討することが求められる」として、高裁で審理をやり直すよう命じました。

裁判官5人全員一致の結論でした。

旧統一教会の念書とは

全国統一教会被害対策弁護団によりますと、念書や合意書を教団側から書かされたという相談は10件以上あったということです。具体的には、献金が高額で親族が教団への信仰に反対しているケースのほか、教団側から一部の返金を受けこれ以上の返金を求められないようにするために念書などを交わすケースもあるということです。

この裁判についての最高裁判所の資料はこちら(NHKサイトを離れます)

審査対象の裁判官の判断は

審査対象ではない裁判官の判断は

  • 深山 卓也

    結論と同じ

  • 安浪 亮介

    結論と同じ

  • 岡 正晶

    結論と同じ

  • 裁判長堺 徹

    結論と同じ