大学の主人公は誰なのか--。そう自問しながら、愛知県内の二つの私立大で起きた問題の取材を続けている。一つは女子学生が被害を訴えた学長によるセクハラ問題、もう一つは理由が判然としない男子学生の退学処分問題だ。
いずれも大学側が学生の声に真摯(しんし)に耳を傾ける様子は感じられず、都合の悪いものを排除したり、問題に蓋(ふた)をしたりしているように見える。対応の裏には「大人の事情」もうかがえ、そのせいで平穏なキャンパスライフが奪われた学生が気の毒でならない。
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