「高所得国には4種類しかない①英語圏②イギリス周辺③資源国④日本と旧植民地。え?日本!?」って論文、難しいけど頑張って読むと面白いのでみんなもチャレンジ!
Japan’s massive public investments in codifying technical knowledge explain why it was unique among non-Western countries in industrializing in the 19th and early 20th centuries, from @juhreka13, Shogo Sakabe, and @deweinstein nber.org/papers/w32667 pic.x.com/xKRuEqdHQK
2024-07-18 0:01:27日本が19世紀から20世紀初頭にかけて非西洋諸国の中で特異な工業国であった理由は、技術的知識を体系化するための大規模な公共投資によるものである。
統計家。東京大学助教、ダナファーバー/ハーバードがんセンター客員研究員を経て、これまで日本の色んなところでデータサイエンス系プロジェクトをたくさんお手伝いしてきました。元Jリーグ アドバイザー(2015-2022)。内閣府EBPMアドバイザリーボードメンバー(2020-)。『統計学が最強の学問である』の著者。
この「かつて日本だけがなぜ欧米と英語圏以外であんなに経済成長できたのか」って論文超面白くて、明治期の日本が「公共事業予算の2/3くらいを科学技術のキャッチアップにぶっこんでた」とかいう具体的なデータ見てビビるし、個人的には今の日本もそんぐらいの勢いで科学技術に投資する姿勢欲しい。 x.com/tsuyomiyakawa/…
2024-07-19 17:46:27「現在、世界には4種類の高所得国しかない。1) 英語圏、2) イギリスに近い国、3) 資源に恵まれた国、そして4) 日本とその旧植民地である。」 1〜3まではよく研究されているが、なぜ4なのか?産業革命がなぜ日本に最初に広がり、他の非西洋諸国には広がらなかったのかに関するデータドリブンの研究。 pic.x.com/caUwCwpbAI x.com/juhreka13/stat…
2024-07-19 8:11:17Neuroscientist Professor, Fujita Health Univ Associate Member, the Science Council of Japan Editor-in-Chief, Neuropsychopharmacology Reports Tweets are my own
「現在、世界には4種類の高所得国しかない。1) 英語圏、2) イギリスに近い国、3) 資源に恵まれた国、そして4) 日本とその旧植民地である。」 1〜3まではよく研究されているが、なぜ4なのか?産業革命がなぜ日本に最初に広がり、他の非西洋諸国には広がらなかったのかに関するデータドリブンの研究。 pic.x.com/caUwCwpbAI x.com/juhreka13/stat…
2024-07-19 8:11:17Happy to see our WP w Shogo Sakabe and @deweinstein (so many years in the making!) out. We examine the role of codifying knowledge in the spread of the Industrial Revolution. A little thread. 1/N x.com/nberpubs/statu…
2024-07-18 4:54:316ページもの論文ですが、結論としては、辞書の編纂、科学技術用語の造語、科学技術書の翻訳、教育への集中投資による科学技術の自分たちの言語による体系化と吸収が決定的であったであろう、というもの。
2024-07-19 8:19:58上に引用したFig. 6。1870年には技術書の84%が英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語の4言語で書かれていた。1910年、西欧の上位4言語で書かれた技術書は技術書全体の66パーセント、第4言語の日本語は技術書の19パーセント。なんと、この時点では日本語の技術書は英語で書かれたものを抜いている。
2024-07-19 8:22:53「明治天皇の「五箇条のご誓文」のうちの一つでは、「知識は、帝国統治の基礎を強化するために、全世界に求めるものとする」と宣言された。従って、新政府の全構成員は、西欧のアイデアを吸収して日本を強化することを支持することが求められた。」
2024-07-19 8:38:43「招聘した外国人に支払う費用だけでもかなりの支出が必要で、1876年には政府支出総額の約2%、東京大学予算の3分の1、文部省予算の2分の1、1879年には公共事業予算の3分の2を占めていた。海外留学の費用は年間政府支出の最大0.20%を占めていた。」
2024-07-19 8:41:45「技術政策に直接支出するだけでなく、明治政府は教育政策も展開した。これは重要なことで、企業家や経営者が技術的知識を吸収できる人的資本を持たない限り、技術的な知識を日本語で提供してもほとんど意味をなさないからだ。」
2024-07-19 8:43:37「義務教育は1872年に始まったが、1877年の文部省の報告書によれば、「国民はまだ教育を有益なものと考えておらず、親は不満を抱いている」ため、ほとんどの日本の親は子どもを官立学校に通わせることを拒否した。」
2024-07-19 8:44:11「政府の圧力は、非エリートの日本人の反教育的態度をすぐに克服した。学校に通う男女の割合は、1874年には適格男子の39.9%、適格女子の15.1%であったが、1879年には男子の58.2%、女子の22.6%に上昇した。1890年には、男子の90.6%、女子の71.7%が小学校に就学していた。」
2024-07-19 8:45:31翻訳書と新語造語の1960年代後半からの爆発的増加の後、1880-1910年に日本の輸出に占める製造財の割合が爆発的に増加した。 pic.x.com/gmWepNnUaV
2024-07-19 8:55:01この論文、66ページもありますが、明治期の日本の成功のあり方がまとめられているとても良い論文で、DeepLとか使えば、比較的容易に読める部分が多いので、ご興味のある方はぜひ。 nber.org/system/files/w…
2024-07-19 9:14:26改めて思いますが、明治期は、科学技術と教育全般にに国としてすごい勢いと熱量で「選択と集中」してたわけですね。科学技術と教育への投資は比較的すぐに莫大なリターンをもたらすことが明治の日本人にもわかっていたのに、今、そうでなくなってしまっているのは謎。
2024-07-19 9:19:15そうですね、アヘン戦争などからの危機感が背景にあったことはこの論文でも述べられてます(5ページ)。 今の日本人には、危機感が足りないのかもしれませんね。 x.com/UtaAoya/status…
2024-07-19 11:02:06謎か…。「1000年以上お手本としていた隣の超大国が、突然西洋に蹂躙されるのを見て、次は自国が蹂躙されるという危機感」が、今の政府の感覚との最大の違いではないか?と推察。莫大なリターンというあいまいなものではなく、国が亡びるのを防ぐための選択と集中だから日露戦争の借金に本気が見える x.com/tsuyomiyakawa/…
AIやロボットを始めとするIT技術や創薬などではWinner-take-allで一番がすべてをかっさらう傾向は強まっており、今の日本も明治期の危機に劣らない危機に晒されているはずなのですが。
2024-07-19 11:04:44「見込めなくなった」というよりも「科学技術と教育に投資した場合のリターンが見えにくくなった」という感じかと。1を投資して1.2倍くらい常に返ってくるのではなく、10くらい投資してはじめて1000くらい返ってくる場合がある、ようなイメージですかね。x.com/mooning_papa/s…
2024-07-19 11:16:02科学技術と教育に投資した場合のリターンが、それほど明確に見込めなくなった現代。ってことな気がする。 x.com/tsuyomiyakawa/…
2024-07-19 10:28:56一番をとったものだけがほとんどすべてをかっさらってしまい「二番ではダメなんです」という類いのものが増えていると思われるので(デジタル化されたものは複製がいくらでもでき、ベストのものが世界で採用されてしまう傾向にあるので)。
2024-07-19 11:18:56「今の日本でなぜ科学技術・教育への投資が行われなくなってしまったのか?」の理由として、「少子高齢化のため福祉に資金を投入する必要が出てきたため」というご意見をいくつかいただきました。 x.com/tsuyomiyakawa/…
2024-07-19 11:36:33しかし、むしろ、少数の働く世代の人々が、高齢者や失業者も含めた多くの人々の生活を支えることができるようになるためにこそ、科学技術・教育への投資が必要ではないかと。それが足りないと産業も栄えず、国民全体の収入が減り、さらに少子化と困窮世帯の増加へ。
2024-07-19 11:41:31
さて誰が転生者だったんだろうね
そういう動きができる人材を量産してた江戸末期の教育ってすごいな