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AIイラストについての今の個人的な印象のメモ

February 6th, 2023 09:10・All users
自分の考えを整理したい、発言を都合よく使われたり誤解されたくない、という理由で、イラスト生成AIについての今の個人的な印象とスタンスをこちらで書き記しておこうと思いました。一応有料記事にしておきます。
(多分コメント頂いても反応はしません)

・現状はやや否定寄り
・技術そのものや出来る事に興味はある
・あくまでイラスト・画像などの生成型AIを問題視しているのであってAI技術全般を問題と感じている訳ではない

・一番の問題点は生成の前提として「既存の画像を合成+出力の素材として収集し使用する(それが学習と表現されている)」こと
・その他、精神的な部分も含めての学習元の保護や悪意の利用など、問題点は山積みに見える
・利便性を考えれば問題点は些細なこと、あるいは存在しない、という意見には同意できない
・他人や既存の創作物や画像から学習する仕様上、使う側の裁量ではなくツール側の機能で、その都度学習元の明示や還元が無いと責任が発生する場では使えない気がする
・自分は1から絵を描くこと自体が好きな事と、「他人」の作った画像に修正をする事に面白味を見出せない事、抱えてる問題点を考えると今のところはまだ使う予定はない

・問題点が解決できる前提なら、過程が一つ増えるだけと割り切れる。絵を描ける側としても恩恵は大きそう
・ぱっと思い付くメリットは修正前提であれば、彩色、絵柄の統一、レイアウトなどをすっ飛ばせる事
・修正にかかる手間が利用に見合うかどうかとデザインに使えるかは今後次第
・どちらかと言うと創作というよりは工業っぽい側面があると思う

・問題点を解消して気兼ねなく創作の為のツールとして使うにはどうすべきか、の前の段階で話が止まってて進む気配がないので、そういう方針での発展は望めなさそうなのが気になる(ぱっと見では話を止めてるのは主に利用側)
・その辺を曖昧にしたままで浸透すると互いに不幸な結果を招く気がする
・創作分野の仕事への影響はまだどうなるか分からない
・おそらく悪意の利用は一度技術が出た以上は無くならないので多少割り切る必要はありそう
・AI学習禁止と書いた所でやる人はやるだろうから記述するかは考え中

・現状では、そのまま使う分には高度なコラージュが出来るだけの遊び道具という印象が強い
・仮に今抱えてる問題点が解決されたとしても、誰でも生成できる範囲のものに価値を付けるのは難しいのでは?
・絵が魅力的に感じる気持ちをAIかどうかで否定するのは自身の上達の為にもあんまり意味が無いと思うので、見る側に立った時、そこを必要以上に気にしないようにしたいと個人的には思っている。ただ無責任な使い方や悪意に対しての怒り、完成するまでの過程への疑問も当然あっていい(私の中では両立する事になってる)
・絵柄を模倣する事そのものに関しては別問題で、絵を描く分にも重要な技術の一つなのでその辺は分けて考えたい
・AIが人格を持って自分の好みの創作を始める未来まだ?


※追記(2023/02/20)
現状のイラスト生成AIによる絵の無断使用について、私個人の認識をもう少しだけ詳しく追記しておきます。先に書いた文章の繰り返しになる部分もあります。

本業の片手間の調べものなので知識・勉強不足の為保証はできませんが、おそらく本当に問題視されているのは、合成と出力をする生成の下準備として既存の画像(他人の著作物)を素材として無断使用している事で、特定の絵を直接変換する行為や、本来必要になる筈の技術や時間のスキップでは無い、と認識しています。
(後者は利用側の意識で防げても前者は使用した時点で避けられない)
私が責任のある場で使えないと考えているのもそれが理由です。
後者も当然許されない事ですが、画像生成AI登場以前から別の手段で行われている事でもあります。そういった悪意の利用がこれまでと比べて格段にし易い、という点も既に実例を沢山見てしまったので勿論懸念はしています。

人間の学習との違いは絵で考えるとイメージにしくいですが、今回のケースに関して言えば、例え話ですが「誰かの歌を参考にして歌い方を練習する」事と「既存の音声データを無許可で大量に収集して歌唱ソフトを作る」事の違いを比べるようなものだと私は考えています。
よく例に挙げられる二次創作もそうですが、それらとは問題の内容そのものが違います。

余談ですが前述した互いに不幸な未来というのは創作分野が荒れて価値を失った後にそれを学習元にしているイラスト(画像)生成AIが機能しなくなって共倒れ、という形をイメージしています。
関連の話題を見ていると思ったよりそれは近いのではないかな…という気はしています。

また、現状のイラスト生成AIへの問題提起の範疇を超えて、肯定・否定関わらず人への嫌がらせや必要以上に追い詰めようとするような流れに置き換わっているように見える事も少し気がかりです。
今後、望む望まないに関わらず、学習元の増加や機能の充実に従って、生成された絵の不自然な部分が無くなったり、加筆修正が盛んになり始めるなどの理由で見分ける事が難しくなる事もあるかもしれません。
その時に生成AIを使った使わないで激しく個人の責任を問う流れが今より強くなっていたとしたら、まだ絵の技術が未熟な方(勿論私も含まれます)や、イラスト生成AIで主流になっている絵柄に近い・あるいは学習元になった方に対して、思い込みで不要な疑いの目が向けられる事にも繋がりかねません。見る側に立った時に気にし過ぎないように…というのはここからも来ています。

切欠を作ったのがどちらだったのかといった話とはまた別に、そういった流れが強くなりすぎて、結果的に誰もが恐怖で委縮してしまうような場にならない事を祈っています。
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