埼玉所沢強盗傷害事件 容疑者が身柄確保の際 現金200万円所持

住所・職業不詳の森田梨公哉容疑者（24）は今月1日の未明、所沢市の住宅に「闇バイト」で集められた実行役とみられる3人とともに押し入り、夫婦を刃物で切りつけて現金を奪った強盗傷害などの疑いが持たれています。

容疑者は事件後に逃走し今月7日に新潟県柏崎市をタクシーで移動中に身柄を確保されましたが、その際、現金200万円を持っていたことが捜査関係者への取材で分かりました。

容疑者はこの日、新潟市で高齢の女性が被害に遭った特殊詐欺事件で「受け子」をした疑いがあり、現金200万円はその被害金とみられるということです。

これまでの調べに対し「生活がぎりぎりだった」などと供述し、逃走中に埼玉県内でも特殊詐欺事件に関わった疑いがあることがわかっていて、警察は金に困って「闇バイト」で複数の事件に関与したとみて詳しく調べています。

森田容疑者が新潟県柏崎市で身柄を確保されたときに乗っていたタクシーの運転手がNHKの取材に応じました。

運転手によりますと、容疑者は新潟市西区でタクシーに乗車し、当初、10キロ余り離れた新潟駅に向かうよう指示しました。

車内では携帯電話で誰かと話していて、新潟駅に着く前に行き先を柏崎駅に変更したということです。

しかし、「8000円しかない」と話したということで、運転手は手前の駅でタクシーを降りて列車で柏崎駅に向かうよう促しました。

容疑者はいったんは同意しましたが、携帯電話で話したあと柏崎駅まで行くよう再度求めたということで、運転手が金を払えるのか聞くと「柏崎で先輩が待っているので払う」と説明しました。

その後、柏崎市内で警察官に止められ、後部座席に乗っていた容疑者の身柄が確保されたということで、運転手は容疑者について「ごく普通の若者だと思ったが行き先の指示のしかたが変だなとは感じた」と話しています。