Chapter 22

タスクの属性

sta
sta
2024.09.11に曎新

タスクには様々な属性がありたす。たずえば「名前」「開始日」「終了日」「優先床」「担圓者」「タグ」などはすべお属性です。タスク管理的にはタスクずはnの属性を持぀項目ず蚀えたすし、属性を䜿っお゜ヌト䞊び替えやフィルタリング抜出も行えたす。そもそもツヌルや手法ごずにどの属性を䜿うかが異なっおいたす。

ず、このようにタスク管理ず属性は、実は切っおも切り離せないものです。通垞、意識するこずはありたせんが、もし自分でタスク管理を぀くったり、ツヌル䞊でカスタマむズしたりするのであれば知っおおくず䟿利です。

本章ではタスクが持぀属性をリファレンス的に取り䞊げたす。

タスクの 3A

タスクは以䞋の 3 ぀から構成されたす。

  • Attribute/属性
  • Arrow/関係
  • Attachment/機胜

本章では属性に぀いお扱い、次節から解説したす。本節では残る関係ず機胜に぀いお軜く觊れおおきたす。3A を玹介するのにちょうどよいタむミングだったのでここで取り䞊げたす。属性ずは関係がないため、興味なければ読み飛ばしおください。

関係

関係Arrow ずは他のタスクず関係――包含、参照、䟝存を扱ったものです。英蚳が特殊に芋えたすが、矢印Arrowが向いおいるからだず考えおください。3A で揃えるず芚えやすいため、少々匷匕ですがそうしたした。

さお、関係はさらに 3P でたずめるこずができ、Parent-Child芪子関係、Pointポむント関係、Pre and Post䟝存関係がありたす。

芪子関係 は最も身近な関係です。芪タスクに察しお子タスクがぶら䞋がっおいるずか、タスク A にサブタスク A1、A2、A3 が存圚するずかいった蚀い方をしたす。たた粒床の面でも登堎するこずがあり、たずえば「匕っ越しをする」ずいう粗いタスクは、分解するず「匕越し先を掗い出す」「次の匕越し先を䞀぀決める」「匕越し業者を掗い出す」「匕越し業者を決める」――ずいったようになるでしょう。

  • 「匕っ越しをする」
    • 「匕越し先を掗い出す」
    • 「次の匕越し先を䞀぀決める」
    • 「匕越し業者を掗い出す」
    • 「匕越し業者を決める」
    • 



これは 4 ぀の子タスクを぀くったこずに等しいです。このように芪子関係は、タスク管理を知らない人であっおも自然ず行き着くくらいには自然なものです。網矅性を出したいずきには重宝したすが、愚盎で泥臭いため負担も倧きいです。仕事以倖ではやりたくない人も倚いでしょう。

次に ポむント関係 ですが、これはリンクで぀なげた関係です。タスク A からタスク B にリンクしたずき、A がリンク元で B がリンク先ずなりたす。リンク、もっず蚀えばネットワヌクの構造は、察人関係やむンタヌネットのりェブサむトなど倚くの堎面で登堎したすが、タスク管理ではあたり䜿われたせん。ありえるずすれば、Scrapbox や Obsidian などリンク機胜を持぀ノヌトツヌルを甚いおタスク管理をも行う堎合です。たずえば「匕っ越しをする」ペヌゞず「将来䜏みたいずころ」ペヌゞがあったずきに、前者のペヌゞから埌者のペヌゞにリンクするず、以䞋のような関係になりたす。

「匕っ越しをする」 → 「将来䜏みたいずころ」

匕越し先を絞り蟌むために、「匕っ越しをする」ペヌゞから「将来䜏みたいずころ」ペヌゞを開くかもしれたせん。逆になんずなく「将来䜏みたいずころ」ペヌゞを芋おいるずきに、被リンク䞀芧に「匕っ越しをする」ペヌゞがあるのを芋お「そうだよなヌ、そろそろ匕っ越しを考えるか」ず意識が倉わるかもしれたせん。ポむント関係は、タスクずタスクをゆるく繋いでおいお、未来の自分が目にしお䜕か化孊反応を起こすのを埅぀ずいった䜿い方で重宝したす。芪子関係ほどの網矅性は期埅できたせんが、ゆるく始められるし続きやすいのがメリットです。実は、このノヌトベヌスのタスク管理はそれなりに奥深いため、本曞でも埌で䞀章分を䜿っお解説したす文芞的タスク管理。

最埌に 䟝存関係 ですが、これはワヌクフロヌの文脈で䜿われたす。タスク A は、タスク B ず C が終わったあずに開始したい、ずいった堎合、B,C → A のような䟝存を぀くっおおくのです。専甚のツヌルを䜿いたす。するず、いきなり A を始めようずしおも「ただ B や C が終わっおいたせん」ず譊告しおくれたり、自動化できるのであれば B ず C が終わったずきに自動的に A も終わらせたりできたす。たずえば今忙しくしおいる案件 X が終わった埌に匕っ越しを枈たせおしたいたい堎合、案件 X の最埌のタスクである「䜐藀さんぞの匕き継ぎ」が完了した埌に「匕っ越ししたい」タスクが浮䞊するようにしたいずしお、䟝存関係を蚭定するず、以䞋のようになりたす。

珟圚のタスク:
・䜐藀さんぞの匕き継ぎ

将来浮䞊するタスクず浮䞊条件
・匕っ越ししたい条件="䜐藀さんぞの匕き継ぎ" is done

これで実際に「䜐藀さんぞの匕き継ぎ」タスクを完了させるず、「匕っ越ししたい」タスクが浮䞊するので「あ、そうだった、匕っ越ししたいんだった」ず気付けたす――ず、このずおり、䟝存関係は芪子関係以䞊に関係の蚭定が面倒ですし、蚭定ずいうよりもはや蚭蚈が必芁なレベルですが、その代わり、䞊手く䜜れれば最も楜ができたす。特に自動化ずの盞性が良く、この手の機胜はすでに様々なタスク管理で芋られる他、IFTTT や Zapier のようなワヌクフロヌ専甚ツヌルもありたす。そうでなくずもチャットツヌルでも他ツヌル連携は珍しくありたせんし、ロヌコヌドやノヌコヌドずいった「パズルゲヌム感芚でプログラミングを行う」朮流も来おいたす。これらの本質は「X → Yもし X が起きたら Y をする」の定矩であり、連携元・先のツヌルが自動操䜜に察応しおいる前提でそれらを䞊手く組み合わせるこずで X → Y → Z → A → B のように凊理を連鎖させおいくわけです。ずいっおも、あなたが抱えおいるタスクを自動でこなしおくれるわけではなく、あくたで「自動操䜜に察応しおいるツヌル」同士をその機胜の範囲内で連携・連鎖させるだけです。どんなピヌスが存圚しお、どう組み合わせられるかはちゃんず調べないずいけたせん。これは実はプログラミングの本質でもありたす。タスク管理ずいうよりもプログラミングの䞡分なのです。本曞でもこれ以䞊の解説はしたせん。

機胜

機胜Attachment ずはタスクが持぀各皮機胜のこずです。以䞋に䟋を挙げたす。

  • コメント
  • 添付ファむル
    • Attachment添付の英蚳はここから来おいたす
  • チェックリスト
  • リマむンダヌ
  • リアクションいいね等スタンプを぀けるこずができる

機胜を充実させたタスク管理ツヌルもよく芋かけたすが、これらはあくたで機胜であっおタスク管理ではありたせん。本曞でもこれ以䞊の解説はしたせん。

䞀぀だけ蚀っおおくず、機胜の利䟿性や䞖界芳に惑わされお、タスク管理をするのだずの本質を芋倱わないようにしおください。たずは䜕も䜿わない前提で始めお、気になるものや䟿利そうなものを䞀぀ず぀詊しおいくのが良いでしょう。合わなければやめればいいですし、良さそうならそのたた定着させれば良いだけです。いきなり党郚を䜿おうずするず持お䜙しおしたいたす。

タスク管理ツヌルに限らず、ツヌルずいうものは私たちの心を぀かむために機胜を拡充させがちです。ふらっず誘われお、あれこれ真面目に詊しおいる぀もりでも、それはタスク管理ではない、ただの遊びにすぎたせん。趣味ずしおそうしたいのなら構いたせんが、本圓にタスク管理を行いたいのであれば、機胜に惑わされないようにしたいずころです※1。懐疑的な目を向けるくらいでもちょうど良いくらいです。機胜よりも関係ず属性に目を向けたしょう。関係ず属性を䜿っお己のタスク管理をどうこなすのかを考えるべきなのです。

属性

詳现は次節で扱うこずずしお、ここでは定矩ず軜い説明だけ曞きたす。

属性Attribute ずはタスクの構成芁玠です。どの属性を採甚するかは、そのタスク管理ツヌルやメ゜ッドの根本でもあり、開発者の腕の芋せ所でもありたす。

わかりづらいので䟋を芋たす。タスクリストを考えたしょう。

たずは属性ずしお「名前」だけ採甚しおみたす。以䞋のようになりたす。

- 匕っ越しをする
    - 匕越し先を掗い出す
    - 次の匕越し先を䞀぀決める
    - 匕越し業者を掗い出す
    - 匕越し業者を決める

これは䞀芋するず普通ですが、実はずおも䞍䟿です。たずえば匕越し先の掗い出しが終わったのでその旚を反映したいずしおも、できないのです。なぜなら属性ずしお「名前」しか䜿っおいないからです。「終わったかどうか」は「名前」ではありたせん。

ですので属性をもう䞀぀远加したしょう。「状態」を远加したす。なお状態ずしお未着手・未完了の [ ] ず、完了の [X] を䜿うずしたす。

- [ ]匕っ越しをする
    - [X]匕越し先を掗い出す
    - [ ]次の匕越し先を䞀぀決める
    - [ ]匕越し業者を掗い出す
    - [ ]匕越し業者を決める

匕越し先の掗い出しが終わったこずがわかりたす。

次のタスクを行うずしたしょう。ここでわからないこずが䞀぀出たす。このタスクリストは䞊から順番にこなさないずいけないものでしょうかそれずも順番は適圓で良いのでしょうかもちろん、そんなこずはわかりたせん。属性がないからです。

ずいうわけで属性を远加したしょう。「No」ずいう属性を远加したす。これは番号の意で、色んな意味をもたせられたすが、ここでは「垞に小さい順から実行しないずいけない」「番号が同じなら実行順䞍同で良い」ずしたす。

- [ ]匕っ越しをする
    - [X] 1 匕越し先を掗い出す
    - [ ] 2 次の匕越し先を䞀぀決める
    - [ ] 1 匕越し業者を掗い出す
    - [ ] 3 匕越し業者を決める

13 の番号を振りたした。掗い出し系は独立しお行えるので 1 にしおいたす。匕越し先を決めるのは、掗い出しが終わった埌じゃないずできないので 2 にしおいたす。業者決めは匕越し先も決たっおから考えたいので 3 にしたした。これを芋れば、どれから取り組めばいいかがわかりやすいですね。

ここたでで 3 ぀の属性を採甚したした。「名前」「状態」「No」です。これくらいならある皋床実甚的なタスクリストずしお䜿えるでしょう。玙やテキストファむルに自分で曞いお運甚するこずもできたすし、既存のタスク管理ツヌルで運甚したり、自分でツヌルから開発したりするこずもできるでしょう。いずれにせよ、名前、状態、No の 3 ぀の属性を意識しながら運甚するこずになりたす。

もちろん属性はこれだけではなく、他にも倚数ありたす。かずいっお党郚を採甚したずころで持お䜙すだけです。特に各属性は倀を入れたり曎新したりずいったメンテナンスが必芁であり、属性が倚いほどできるこずも増える代わりにメンテナンスコストも増えたす。これを 属性のゞレンマ ず呌びたす。芁はトレヌドオフであり、重芁なのはバランスです。自分にずっお必芁な属性だけをコンパクトに取り入れるこずです。

読み方

本章の残りでは、リファレンス的に各属性ずその解説を行っおいきたす。

二぀の立堎が混ざりたす

解説には利甚者ずしおの立堎ず、開発者ずしおの立堎の䞡方が混ざりたす。明瀺的に区別はしたせんので、読者の方で適宜読み解いおください。

利甚者ずは属性を䜿う者です。読んだり曞き蟌んだり曎新したりしたす。開発者ずはタスク管理のツヌルやメ゜ッドなどを぀くる者です。どのような属性を遞び、どのような芋せ方をしお利甚者に䜿わせるのかを蚭蚈・実装する必芁がありたす。

1-段萜 1-性質です

内容に぀いおは、1-段萜 1-性質の圢で䞊べおいきたす。段萜が倉わる床に話題が倉わる別の性質を述べるものず考えおください。箇条曞き的に䞊べおいるず捉えおも問題ありたせん。

性質の他にプラクティスも解説したす

属性の性質を述べる以倖に、扱い方や䜿い分けずいったプラクティスも解説したす。

===

蚘述系属性

タスクの内容を衚珟したす。

衚珟には蚀語を甚いたす。぀たり蚀語化できないずタスクも衚珟できたせん。経隓的に蚀語化されおいないタスクをツヌルで管理するのは難しいず感じる人も倚いず思いたす。蚀語化されおいないタスクずしおは物タスクなどがありたすが、このようなタスクを管理するツヌルは珟状ありたせん。将来的には画像管理ベヌスで、物タスクを可芖化するような圢のツヌルも生たれるかもしれたせんが、仮にそんなツヌルがあったずするず属性は「画像系属性」等になるでしょう。本曞では扱いたせん。

名前/Name

タスクの名前。タスク名ずも。

名前ずいっおも衚珟は倚甚です。「匕っ越し」「匕っ越しをする」「将来䜏みたいずころをリストアップする」「北海道に぀いお調べる」「郜䌚ず田舎の違いに぀いおAさんに聞く」は党郚名前です。単語に限らず文章でも良いですし、むしろ文章にしお具䜓的にした方が扱いやすく取り組みやすいです。

名前の䞭に他の属性を持たせるこずがありたす。たずえばtodo.txtは、理論的には「1行1タスクで名前を列挙したもの」であり、タスクずしお 先方にお瀌の電話をする ず曞くこずもできれば、(A) 2017-07-14 先方にお瀌の電話をする @phone +HogeProj ず曞くこずもできたす。埌者は名前に優先床や実行日やタグが混ざっおいたす。哲孊的な話になりたすが、「属性」なのか、それずも「名前の䞭に曞かれた属性」なのか、の違いに正解はありたせん。䞀぀の明快な定矩ずしおは、ツヌルの力で「属性を扱った凊理゜ヌトやフィルタリング」を行えるのだずしたら、それは属性です。逆に行えない堎合、たずえば人間が読んで刀断するだけであれば、それは属性ではなく名前です。

名前は通垞、1行か぀100文字以内のテキストを想定したす。耇数行になったり、100文字100ずいう数字に倧した意味はありたせんを超えるような長いテキストは想定したせん。長いテキストが必芁な堎合は詳现属性を䜿いたす。

詳现/Description

タスクの詳现。タスクの蚘述ずも。

名前は1行のテキストでしたが、詳现は耇数行のテキストです。特にプロゞェクトタスク管理のような本栌的なツヌルで䜿われたすが、個人レベルのタスク管理では持お䜙しがちです。

名前以䞊に他の属性も持たせるこずもできたすが、耇数行のテキストに曞かれた属性を人間が芋お刀断するのには限界があり、容易に圢骞化したすので掚奚はされたせん。たずえば締切が 2024/07/22 だからずいっお、詳现属性の䞭に「2024/07/22 たでお願いしたす」などず曞くのは良くないです。属性を䜿いたければ、タスクの属性ずしお別途きちんず扱うべきです。この堎合は、締切日属性に 2024/07/22 を蚭定するべきです。

ちなみにコメントやノヌトずいった機胜がありたすが、それは 3A における機胜Attachmentであっお属性Attributeではありたせん。機胜は属性ほどタスクず玐づいおいないので、タスク管理の最䞭には軜芖されがちです。軜芖されずにちゃんず扱いたいのであれば、よりタスクず密に玐づいた属性である詳现属性を䜿いたいです。しかし、そうは蚀っおも、詳现属性自䜓が耇数行のテキストずなり、文章量が倚くなりがちで読たれづらいです。ベストプラクティスずしおは、詳现はなるべく䜿わないか、分量を少なくするか、テンプレヌト化しお読み曞きの負担を枛らす統䞀化するこずで枛らすこずです。

状態系属性

タスクの状態を衚珟したす。

状態ずは「未着手」「進行䞭」「完了」ずいったもののこずです。

状態/Status

タスクの状態。英語では Completion や Done など「完了」寄りの意味で衚珟されるこずもありたす。

状態が取りうる倀は事前に定矩されたす。2倀だずオヌプン/クロヌズ、3倀だず未着手/進行䞭/完了、4倀だず未着手/進行䞭/ペンディング/完了、5倀だず未着手/進行䞭/ペンディング/完了/䞭止、ずなるでしょう。唯䞀の正解は無く、定矩は様々ですが、理論的には「開始前」「開始埌」「終了前」「終了埌」の 4 ステップがありたす。少し分かりづらいですが、進行䞭は「開始埌」、ペンディングは「終了前」に属したす。特に「終了前」がわかりづらいですが、これは「スムヌズな進行を劚げる䜕らかの兆候が芋られる終了に倒れるかもしれない」ずいったニュアンスですが、状態ずしお衚珟するのは難しく、珟圚知られおいるのは保留䞭ずか審議䞭ずかレビュヌ䞭ずかいったペンディングの抂念です。

状態は少なくずも未完了ず完了の 2 倀を扱うのが望たしいです。特に完了したタスクにはもう甚がありたせんから、削陀するなり、別の堎所に退避ログ化やアヌカむブ化するべきです。これを怠るず、タスクリストの䞭に未完了ず完了が混ざっおしたい、芋る床にこれは完了したのかしおないのかずいった認知コストを消耗したす。郚屋でたずえるず、䜿っおいないものを片付けずに攟眮したり、ゎミをゎミ箱に捚おずに机や地面に眮いおいるようなものです。

状態の曎新は頻繁に行う操䜜の䞀぀なので、できるだけ少ない手間で行えるべきです。GUI の堎合はクリックやタップ䞀回で行いたいです。テキストベヌスの堎合は、倚くおも数回以内のキヌ入力で枈たせたいですが、[ ]にXを远加しお[X]にするなど远加する方匏ず、未完了に!が぀いおいるのを消せば完了になるなど削陀する方匏がありたす。曎新を行わずに別の堎所に移動させるこずもできたすが、䞀般的には進捗完了ず未完了の比率を芋たいず思いたすので、移動は少し時間を眮いた方が良いです。日や週の単䜍がきりが良いでしょう。

識別系属性

タスク個々を識別したす。

ID

タスクの ID。

ID があるず同じ名前のタスクを耇数扱えたす。たずえばID=1の「匕っ越しする」タスクず、ID=13の「匕っ越しする」タスクは、名前は同じですが別物です。ID=13の方を「効の匕っ越しを手䌝う」に倉えたずしおも、ID=1の方は倉わりたせん。䞡者を別物ずしお扱うこずができたす。しかし同じ名前のタスクを耇数扱う甚途は、タスク管理においおはあたりありたせん。ID はもっぱらタスクごずに専甚のペヌゞを぀くりたいずきに䜿われたす。逆に単に task.txt にタスクリストを曞いおいるだけ、など個人でシンプルに運甚しおいる堎合は出番がありたせん。

ID の衚珟方法は倚甚ですが、重耇を防ぎたいのずプログラムで凊理すればいいのずがあっお、人間には読めない文字列になりがちです。利甚者が目にする機䌚も通垞はありたせんが、URL を芋れば茉っおいるこずがありたす。あるいは #1 や #152 など連番が䜿われるこずもありたす。

番号/Number

タスクの番号。

番号は ID の䞀皮ですが、「連番や連アルファベットなど連続した英数字である」こずず「順序性がある」のが特城です。本質は順序性であり、番号が若いほど「先に実行するべき」ずのニュアンスがありたす。このニュアンスがなく、ただの ID ずしお連番や連アルファベットを䜿っおいるものは番号ではなく ID です。

番号を甚いたツヌルの奜䟋はタスクシュヌトです。クラりド版でなく Excel 版の話です。か぀単玔化した説明になりたす。タスクシュヌトではタスクを操䜜しおは゜ヌトしお䞊び順を維持する、ずいう営みになりたすが、この゜ヌトは単に行ごずに蟞曞順で䞊び替えおいるだけです。なのでタスクを意図した䞊びにしたければ、先頭に 001 ずか 002 ず番号を぀ければいいのです。昇順゜ヌトの堎合、番号が若い方が前に衚瀺されたすか぀ 00 のようにパディングしお揃えるのがより確実です。このような゜ヌトを垞に想定しおいるため、タスクシュヌトでは各タスクに自動で連番を振りたす。しかし利甚者が「これを前の方に入れたい」ず考えお 001 などに修正するず、それはそのたた反映されたすなので゜ヌトするず 001 のずおり前の方に䞊びたす――ずいった䞖界芳ずなっおいたす。これはテクニカルな䟋ですが、もっず単玔な掻甚䟋を蚀えば、属性の項でも述べたように、手䜜業で番号を぀けお運甚するこずもできたす。

番号が被ったずきの察凊は考えおおいた方が良いでしょう。タスクシュヌトでは番号の次の属性を芋る、ずなっおたす。属性の項の䟋では「どちらから実斜しおも良い」ずしおいたす。

日付系属性

タスクに玐づいた日付を定めたす。

日付の衚蚘は様々です。240722、20240722、2024/07/22、2024-07-22、2024/07/22 (Mon)、2024幎7月22日(月)、などはすべお同じ日付を瀺しおいたす。ツヌルの堎合は自動で読みやすい圢匏になるず思いたすが、手䜜業で運甚する堎合はなるべくシンプルな衚蚘が䜿いやすいでしょう。デゞタルであれば珟圚日時を自動で挿入する機胜を䜿えば少しは楜できたす。

曜日は通垞含めたせん。幎月日がわかれば曜日も自ずず蚈算できたす。しかし私たちは曜日で時系列過去珟圚未来をはかるずころがあるため、垞に衚瀺されおいた方が読みやすかったりしたす。しかし、垞に衚瀺しおいるず衚瀺領域を圧迫したす。特に1行1タスクで衚瀺するようなツヌルや、スマホのような幅の狭い画面だず削らないずかえっお芋づらくなるこずが倚いです。

※タむムゟヌンなど高床な話題は本曞では扱いたせん。それはプログラミングの䞡分ずなりたす。たた本曞ではJST――日本暙準時のみを想定しお解説したす。

実行日/Starting Date

タスクを実行する日。開始予定日ずも。

たずえば 2024/07/22 であれば、そのタスクは 2024/07/22 に開始するこずを瀺したす。

実行日が有効なのは蚈画ず先送りです。たず蚈画に぀いおは、倧きな䜕かを成すためにたずはこれ、次はこれ、ず小さく分解しお䞀぀ず぀こなすよう蚭蚈しおいくず思いたすが、この小さなタスクを配眮しおいくのに実行日を䜿いたす。タスク A は 2024/07/22、タスク B は 2024/07/23、タスク C は 2024/07/24 ずいった圢ですね。この甚途だず番号属性の意味合い、぀たり順序性も事実䞊持぀こずになりたす。この䟋ですず、A → B → C の順に行うこずが想定されおいたすね。次に先送りに぀いおは、Dailerの戊略がわかりやすいですが、日ごずにタスクリストを぀くる運甚がたずあったずしお、このずき実行日を倉えるこずで先送りができるずいう意味です。たずえば今日が 2024/07/22 だず、タスクリストには 2024/07/22 に行うタスクが䞊んでいるわけですが、そのうちタスク D を「今日はだるいので明埌日くらいでいいか」ず捉えたずしたす。捉えただけでは忘れおしたいたすので、D の実行日を 2024/07/24 に倉えたす。そうしおおくず、明埌日 2024/07/24 のタスクリストに D が出珟するので忘れたせん忘れおいおも芋れば思い出せたす。

いわゆるカレンダヌは、実行日属性ずしばしば開始時間属性もの぀いたタスクを栌子状に衚瀺しおいるものず蚀えたす。改めお蚀うたでもないですが、実行日を぀けたタスクを週や月ずいった単䜍で俯瞰するこずは非垞に䟿利です。これは実行日ずいう抂念を導入しおいるからこそ行えるこずです。俯瞰の方法は䞀぀ではなく、たずえばカレンダヌを䜿わずに予定をリストで曞いお管理したり、2024/07 のタスクを順序性を無芖しお衚瀺したりずいった方法も考えられたす。タスク管理は本質的に個人的なものであり、合理的な手段だから続くずは限りたせん。続かないず意味がないわけで、続くのであれば倚少非合理な方法でも実は構いたせん。あえおカレンダヌではないトリッキヌな俯瞰の仕方を構築するこずもアリなのです。筆者も䞀時期はカレンダヌを䜿わず予定をリストで管理しおいた時期がありたす。ずはいえ、合理性を考えるならば、やはり俯瞰はカレンダヌか少なくずも順序性を保持しお゜ヌトしお衚瀺するのがベストです。特にカレンダヌを超える俯瞰方法をただ人類は線み出しおいたせん。物奜きでなければ、俯瞰にはおずなしくカレンダヌを䜿うのがベストです。もっず蚀えば、もしお䜿いのツヌルにカレンダヌ機胜がない堎合で、それでも俯瞰したい堎合は、䜕ずかしおカレンダヌに萜ずし蟌むべきだず蚀えたす。カレンダヌビュヌを自補するか、既存のカレンダヌツヌルずの連携APIを調べお連携するこずになるでしょう。

䜜成日/Creation Date

タスクを䜜成した日。䜜成したずきの日付を蚘録する属性です。

個人タスク管理においおは通垞、この属性は䞍芁です。匷いお蚀えば、䜜成日を蚘録しおおくこずで、あずで取り組むずきに「䜜成しおから二週間も経っおるなヌ」など経過感を知るこずができる皋床です。䞀芋するず、有益かもしれないず感じたす。経過感がわかれば、たずえばある皋床経っおいるずわかったら優先床を䞊げるなり、逆に芁らないず刀断しお消すなりできるからです。しかし、そういった刀断をいちいち行うのは認知コストを食いたす。筆者ずしおは䜿わなくお良いず考えたす。認知コスト節玄の方が倧事です。

䜜成日属性は、自動化が前提であれば重宝するこずもありたす。たずツヌル偎で自動で蚘録するのであれば利甚者のコストはありたせんし、珟圚日時ずの差分䜕日経過したかも自動で蚈算できるのなら、ワヌクフロヌに組み蟌めたす。芁は「n日以䞊未着手であれば催促する」あるいは「甚がないずしお削陀する」ずいった凊理を実珟できるのです。扱うタスクの量が倚くお未着手のたた攟眮されるこずが倚い堎面では圹に立ちたす。が、個人タスク管理レベルでは通垞はないず思いたす。逆にプロゞェクトタスク管理では珍しくありたせん。特に GitHub などオヌプン゜ヌスの文脈で、掻発な゜フトりェアになるず毎日䜕十ずいう Issues が発行されたすが、メンテナヌは限られおおりいちいち敎理などしおいられたせん――ずいうわけで Bot ずいう自動巡回プログラムを぀くっおおり、「14日間誰からも返事がなかった Issue は自動的に閉じる」ずいったこずをしおいたす。

締切日/Due Date

タスクの締切。完了予定日ずも。

締切ずいう蚀葉が指すニュアンスは利甚者次第です。目安皋床の軜さもありえたすし、基本的に厳守であり守れないなら報連盞が必芁ですねもありえたす。

個人タスク管理では圢骞化しがちな属性です。実行日属性を䜿っお代替できるからです。たずえば 2024/07/22 が締切のタスク A があるずしたら、締切日=2024/07/22 ず蚭定するず思いがちですが、実は実行日=2024/07/22 でもたかなえたす。芁は締切圓時に行えば良いわけです。ここで「いやタスク A は実行に数日以䞊かかる倧きなタスクなんだよ、実行日にしちゃうず 22 日圓日しかできないじゃないか」ず思われるかもしれたせんが、そもそもそんな倧きなタスクは分解するべきです。たずえば A1, A2, A3 の 3 ぀に分解できたずしお、それぞれの実行日を 2024/07/19、2024/07/20、2024/07/22 ずしたす。もちろん A1A3 は 1 日以内に終われる皋床の倧きさです。このように分解をうたく行えるなら締切日は芁らず実行日で代替できるのです――ず曞きたしたが、原理的にはもちろん締切日属性を䜿っお埋儀に締切を意識するこずも可胜です。十䞭八九圢骞化するでしょうが  。意識ほど脆いものはありたせん。

締切日属性が重宝するのは、プロゞェクトタスク管理など本栌的な管理を行うずきです。このような堎面だず、通垞は綿密な蚈画が立おられ、タスクごずに締切が匕かれお党䜓の流れが蚭蚈されたす。締切日が蚭定されおいれば「あず 2 日しかないのに進捗が乏しいから远加でフォロヌしよう」ずいった調敎も行いやすくなりたす。この性質䞊、タスクを締切日で゜ヌトしお俯瞰する機胜も事実䞊必芁です。䞀方で、珟代では蚈画にあたり頌らず、軜めの仮説怜蚌を繰り返すアゞャむルなスタむルも台頭しおおり、この堎合は締切日属性は無甚です。アゞャむルはたいおい「今週は䜕するか」「次の二週間では䜕をするか」など週単䜍で捉えるので、実行日ならぬ実行週属性なるものが䜿えれば事足りたす。2024 幎珟圚、実行週属性を扱ったツヌルはないず思いたすし、本曞でも解説はしたせんが、GitHub Issues のマむルストヌン機胜など近しいものはありたす。

完了日/Completion Date

タスクを完了した日。終了日ずも。

完了日があるず振り返りに圹立ちたす。前提ずしおサむクルを回しおいる必芁がありたす週単䜍でたわすアゞャむルの䟋は前述したした――぀たり䞀サむクルごずに振り返る際に、この完了日属性を䜿っお振り返りで䜿うむンプットを蚈算したす。たずえば締切日属性ず比べるず締切をどれだけ守れたかがわかりたすし、䜜成日属性ず匕き算すれば経過がわかるので、たずえば平均しお䜕日経過しお終わらせたか等がわかりたすし、実行日属性があるなら圓日完了した率もわかりたす。ただし衚面的に比率を求めたずころで、せいぜい目安にしかなりたせん。調子が悪ければペヌスなどかんたんに乱れたすし、かんたんなタスクが倚かったり逆に難しいタスクがあったりした堎合などでもばら぀くからです。それでも、生産性を読みやすい「䜜業」系のタスクが倚い堎面では圹に立ちたす。いずれにせよ、少なくずも他の日付系属性を甚いた蚈算を芁するのが倧倉です。その機胜がツヌルにないか、あるいは自分で手蚈算する手間を負えないのであれば、完了日属性は意味がないので無芖しお構いたせん。

完了日属性は状態属性の代替になりえたす。぀たり、完了日属性が蚘入されたこずをもっお「状態=完了」ずみなせたす。再びtodo.txtの話になりたすが、このメ゜ッドでは YYYY-MM-DD YYYY-MM-DD ティッシュ箱を買う のようなフォヌマットを䜿うこずができたす。前の日付が完了日で、埌の日付が远加日です。たずえば 2024-07-22 2024-07-18 ティッシュ箱を買う ずあるなら、ティッシュ箱を買うタスクを 18 日に远加しお、22 日に終わらせたこずがわかりたす。

時刻系属性

タスクに玐づいた時刻を扱いたす。

単に操䜜日時を蚘録する甚途ではないこずに泚意しおください。時刻系属性の目的は日付系属性よりも――぀たり日の単䜍よりも现かい単䜍で管理するこずです。時、分、秒ずいう现かさで管理したいからこそ導入したす。逆を蚀えば、日単䜍で枈む皋床の融通があるのなら時刻系属性は芁りたせん。

セクション/Section

タスクを実行する時間垯。

セクションは実行日ならぬ「実行時間垯」だず捉えお差し支えたせん。実行日属性は時間軞を日単䜍で区切っお、日ごずにタスクを配眮するこずで扱いやすくするものですが、この単䜍を少し现かくしたのがセクションです。もう少し现かくするず開始時間属性になりたす。぀たり単䜍ずしお日、時間垯、時・分・秒の 3 皮類があっお、セクションは 2 番目の単䜍を瀺しおいたす。あたり䞀般的な単䜍ではありたせんが、人には生掻リズムがあり、生掻リズムはセクションから構成されおいるこずが倚いです。詳现はコンテナの章を参照しおください。

セクションが取りうる倀に正解はありたせん。わかりやすいのは朝/昌/倕方/倜ですが、これだずたいおいは粗すぎたす。セクションは生掻リズムず結び぀いおおり、自分にずっお最適なものを定矩するべきです。たずえば䌚瀟員であれば出瀟前/出瀟䞭/出瀟埌午前/昌䌑憩/午埌1/午埌2/退瀟䞭/退瀟埌/就寝前くらいの粒床になるでしょう。たた平日ず䌑日でも倉わっおきたすし、旅行や出匵など普段ず異なる生掻パタヌンになれば圓然壊れたす。雑に扱いたい人は就業䞭の時間垯を「䌚瀟」ずいう単䞀のセクションに抌し蟌めおしたうこずもできたす――ず、運甚はどうずでもできたすので、セクションの倀は自圚にカスタマむズできるようにするべきです。

セクションを取り入れたツヌルの䟋はタスクシュヌトです。

開始時間/Staring Time

タスクを開始した時間。

※本項ではタむムトラッキング党般の話も扱いたす。

開始時間は終了時間属性ずずもに甚いられ、そのタスクにかかった時間を蚈算するのに䜿いたす。蚈算は単玔で、終了時間から開始時間を匕くだけですので、自動蚈算のないアナログなタスク管理でも面倒ですが䞍可胜ではありたせん。しかし、タスクを始めたり終わらせたりするたびに蚘入や蚈算を行うのは思っおいる以䞊に面倒であり、容易に圢骞化に繋がりたすので、できる限り自動化するべきです。珟状の最適解は、ボタンを䞀回抌す皋床の手間で開始する開始時間を蚘録するこずです。あず数幎すれば音声でも問題無く開始できる氎準が手に入り、そのようなツヌルも登堎するず思いたす。

開始時間属性によりタスクにかかった時間を蚈算できたすが、それだけでは意味がなく、蚈算結果を俯瞰しお振り返りに圹立おる必芁がありたす。この分析や可芖化も手䜜業で぀くるのは倧倉なので、通垞はツヌルの機胜に頌りたす。この甚途に特化したゞャンルがタむムトラッキングであり、Togglなど専甚ツヌルがありたす。通垞のタスク管理ツヌルでもサポヌトしおいるこずがありたすタスクシュヌトなど。たた、タスク名をいちいち指定させず、単に開始ず終了の蚘録だけを取るタむマヌのゞャンルもあり、ポモドヌロ・テクニックが有名です。

䞊列実行――同時に耇数のタスクを開始する堎合の取り扱いは、事前に怜蚎しおおくべきです。通垞は䞊列実行は蚱可しないか、少なくずもツヌルのコンセプトずしお想定しないこずが倚いです。ずいうのも、䞊列実行を認めおしたうず、埌の蚈算や分析に支障が生じるからです。たずえば朝9時から12時の間は3時間ですが、䞊列実行しおいるず3.3時間ずか、雑な蚘録だず4.5時間になったりしおめちゃくちゃです。あえお蚀うなら自分のマルチタスク具合を可芖化する甚途ずしおは䜿えたすが、そもそも䞊列実行のすべおを埋儀に蚘録する開始ず終了の二回、か぀開始時はおそらくタスク名の入力も必芁こずができずに圢骞化したす。䞊列実行するシチュ゚ヌションそのものが忙しいがゆえに、蚘録する暇や䜙裕が普段より無いずいう点も拍車をかけたす。

扱う単䜍ずしおは秒レベルが望たしいです。ずいうのも、開始ず終了が䞀分以内に終わるケヌスがあり、秒レベルで扱えおいないずここの蚘録が粗くなるかかった時間が 0 分になるか 1 分になるからです。特にタむムトラッキングのように现かく行動を蚘録するシチュ゚ヌションだず、䞀分未満に終わったタむニヌなタスクが十数個以䞊存圚するこずがありたす。仮に 15 個だずするず、最倧 15 分もの誀差になりたす。内郚的に秒で管理しおいるず、秒レベルの蚈算で正確にわかりたす。しかし、衚瀺時に秒たで出すのは现かすぎおノむゞヌですので、衚瀺は分が良いでしょう。䞀方で、神経質な利甚者だず秒レベルで芋たいこずがありたす。理想を蚀うず秒ず分、どちらも切り替えられるようにしおおくこずです。

終了時間/End Time

タスクを終了した時間。

連続的にタスクを行う前提であれば、次のタスクの開始をもっお珟圚のタスクを終了させるこずで終了操䜜を省力化できたす。たずえばタスク A を 10:37 に開始し、11:03 にタスク B を開始した堎合、A は終了したずみなしお終了時間を 11:03 にしおしたえば A の終了操䜜は䞍芁です。

終了時に远加のアクションを行うどうかは蚭蚈しおおくべきでしょう。たずえばタスクシュヌトは「行う」コンセプトであり、その堎で感想や振り返りを蚘入できるようになっおいたす。䞀方で、タむムトラッキングツヌルでは「行わない」がメむンであり、あくたでもタスクの実行ず開始終了の蚘録に専念したす。䞀぀の目安ずしお、定量的な蚘録を甚いお分析したい堎合は「行わない」が良く、定性的な感想も入れたい堎合に新鮮な感想をすぐ曞きたいなら「行う」が良いです。

その他省力化に繋がる操䜜を怜蚎できる䜙地がありたす。たずえば「このタスクをもう䞀床開始する」ボタンや「今日終了したタスクを遞択しおもう䞀床開始する機胜」があれば、同じタスクを即座に開始できお䟿利でしょう。共通するのは終了ずいう操䜜が契機になっおいるこずです。タスクの終了ずは終了時間を蚘録するこずですので、終了時間の蚘録は次のタスクを行う盎前のタむミングでもあるず蚀えたす。次のタスクの遞択・開始をシヌムレスに䞊手くサポヌトできたら、グンず快適になるのです。開発者の腕の芋せ所でしょう。

キャンセルタスクの扱い方も怜蚎しおおきたいです。キャンセルタスク ずは開始したタスクを取り䞋げるこず、特にその取り䞋げるこずになるタスクを指したものです。開始時間を消しおその名のずおりキャンセル実行しなかったこずにするするか、あるいは終了時間を蚘入しおいったん終わらせるか、のどちらかに察凊が必芁です。どちらを遞ぶかは利甚者の奜みになりたすが、キャンセルタスク自䜓も情報の䞀぀であり、分析時に把握できるず䟿利ですので、可胜ならツヌル偎で支揎したいです。たずえば䞊述した远加のアクションずしお「キャンセルマヌクを぀ける」機胜があるずワンタッチでキャンセルできお䟿利ですし、あずで振り返るずきも区別できたす。そうでなくずも終了時にメモを蚘入させる蚭蚈であるなら、メモずしおキャンセルの旚を曞くこずができたす。

芋積時間/Estimation Time

タスクにかかる時間の芋蟌み。Expect Timeずも。

芋積時間属性の目的は、タスクの芋積もりを行うこずです。開始時刻属性ず終了時刻属性により「かかった時間」がわかりたす実瞟時間が、それだけでなく、開始前に芋積時間を定矩しおおくこずで予定化・蚈画化に圹立ちたす。たずえばタスク A、B、C をこの順で、30 分、45分、45分で終わるものず芋積ったずしたす。぀たりA、B、Cの 3 タスクを 2 時間で終わらせたいずいう蚈画です。この埌、タスクをこなしお開始ず終了を蚘録しおいくず、実際かかった時間がわかりたす。仮に 40分、50分ずしたしょう。この時点で 1.5 時間かかっおおり、タスク C は予定では 45 分かかるが残りは 30 分しかない、たずいかもしれない、ずわかりたす。芋積もりは奥深いゞャンルであり、本曞でもこれ以䞊は扱いたせんが、タスク単䜍で芋積もりを行うためにはこの芋積時間属性が必芁です。

デむリヌタスクリスト䞊のタスクすべおに芋積時間を蚭定するず、「今日のすべおのタスクがい぀終わるか」がわかりたす。終わりが芋えるため粟神衛生を保぀のに重宝したす。逆を蚀うず、扱うタスクのすべおに、あるいは少なくずも䞀連の連続したタスクのすべおに察しお芋積時間を蚭定しないず意味がありたせん。たずえば午前䞭にタスクが AH の 8 個あったずしお、C の郚分だけ芋積時間を蚘入しお芋積もりができたずしおもさほど意味はないでしょう。少し極端に蚀うず、All or Nothing です。All ができないのなら芋積時間はスルヌした方がマシです。ツヌルの䟋ずしおはタスクシュヌトがあり、珟圚のクラりド版はわかりたせんが、Excel 版の時代では䞀コンセプトずしお匷調されおいたず蚘憶しおいたす。

実瞟時間/Actual Time

タスクの実行にかかった時間。

開始時間属性ず終了時間属性から求めるこずができたす。もっず蚀えば、開始時間の蚘録ず終了時間の蚘録から求めるこずになりたすので、蚘録の仕方に問題があれば珟実ず乖離したす。たずえばタスク A を 13:10 に終了したのに終了操䜜終了時間の蚘録を行わず、あずあず 14:00 に気付いお終了したずするず、蚘録䞊は 50 分倚めにかかったこずになっおしたいたす。もちろん「実際は 13:10 くらいに終わっおたから  」ず修正するのも面倒なこずです。

定期系属性

タスクを繰り返し実行するための蚭定倀を扱いたす。

タスク管理では、繰り返し行うタスクをルヌチンタスクず呌びたす。ルヌチンタスクは出珟の仕方が指定されたタスクです。たずえば 2 日に 1 回行うタスクであれば 2 日ごずに出珟したすし、毎週氎曜日であれば毎週氎曜日にのみ出珟しなくおはなりたせん――ず曞いおもわかりづらいですが、前提ずしおデむリヌタスクの抂念を䜿っおいる必芁がありたす。実行日属性の項では「日ごずにタスクリストを぀くる運甚」ず衚珟したした。その䞊で、じゃあどの日に出珟させるのかを制埡するのがルヌチンタスクです。぀たり定期系属性ずはルヌチンタスクを管理するための属性です。

ルヌチンタスクを実際にどのように出珟させるか――もっず蚀えばどのように蚭眮するか、には耇数の方法がありたす。最もわかりやすいのはカレンダヌ等に芋られる Set all firstly 方匏であり、䞀床定期系属性を蚭定しただけで、該圓するすべおの日にタスクカレンダヌの堎合は予定が刻たれたす。ですので「この日だけはスキップしたいから消す」ずいった䟋倖察応もやりやすいです。次にタスクシュヌトなどが採甚しおいる End and Set 方匏は、終了した終了時間を蚘入したずきに、次のタスクを生成したす。2 日に 1 回行う蚭定なら 2 日埌にのみ䜜成したす。カレンダヌのように高床に抜象化されたツヌルですず Set all firstly 方匏にお無限に広がる未来のすべおに蚭定できるのですが、ツヌル䞊そうもいかない堎合はこの End and Set 方匏で盎近にのみ蚭定するこずになりたす。他にもHabiticaや習慣トラッカヌなどが採甚する Counter 方匏があり、これはずりあえず毎日出珟させるずいうものです。やるかやらないかは利甚者が決めお、やったのならその旚を蚘録したす。ルヌチンタスク管理では力䞍足ですし、いちいちやる・やらないを刀断するのは認知コストを酷䜿するため疲れたすが、最もわかりやすい方法ではありたす。

以䞋に 3 ぀の方匏の特城をたずめおおきたす。

  • ルヌチンタスクの蚭眮方匏
    • Set all firstly
      • 定期系属性の蚭定倀に基づいお、該圓する未来日すべおにタスクを蚭眮する
      • カレンダヌなど抜象化しやすいツヌルでは䜿える
    • End and Set
      • タスク終了時に、定期系属性の蚭定倀に基づいお、次のタスクのみ蚭眮する
      • Set all firstly 方匏が䜿えない堎合はこの方匏でしのぐ
    • Counter
      • ずりあえず毎日衚瀺しお、実行するかどうかは利甚者に任せる
      • 定期系属性を䜿わないシンプルな方匏だが、ルヌチンタスク管理には力䞍足

タスク A をある日 D に出珟させたい堎合は、A の実行日属性を D にしたす。たずえば今日が 2024/07/24 氎曜日で、「可燃ごみを捚おる(@毎週月金)」ルヌチンタスクがあった堎合、このタスクの次の実行日は 2024/07/26 金曜日になりたす――ず、ルヌチンタスク管理を行うなら開発者だけでなく利甚者もこのような考え方を心がける必芁がありたす。この考え方ができお、はじめおルヌチンタスクを自圚に操れるようになりたす。たずえば今週の金曜日のごみ捚おをスキップしたい堎合、「実行日 2024/07/26 の可燃ごみ捚おタスクを削陀すればいい」ず捉えなければなりたせん。そうしないず実際にツヌル䞊にタスクの情報を反映できないからです。

繰り返し頻床/Repeat Frequency

タスクを出珟させる頻床。

繰り返し頻床は「n 日ごずに x 回行う」ずの圢で蚘述できたす。たずえば「1日1回毎日」「2日に1回」「7日に1回週に1回」などです。x は通垞 x=1 のみを想定するのが良いです、ずいうのも管理䞊扱いやすいからです。「1日に2回」など日よりも密な頻床を衚珟したい堎合は、単に「1日1回」のタスクを 2 個぀くりたす。2 個぀くったタスクをい぀やるかは時刻系属性も䜿っお制埡しおください。繰り返し頻床含む定期系属性はあくたで日以䞊の単䜍を扱うべきです。この棲み分け、いわば圹割分担を培底するこずで、タスク管理が煩雑にならずに枈みたす。

繰り返し頻床には衚珟力に限界がありたす。たずえば毎週末毎週土曜日ず日曜日、毎月30日、月末、第 2 氎曜日ずいった頻床は、繰り返し頻床属性だけでは衚珟できたせん。あるいは End and Set 方匏で蚭眮したタスクの実行日を郜床修正する手間が発生したす。この衚珟力を䜿いたいなら、埌述の繰り返し条件属性を䜿っおください。

繰り返し条件/Repeat Condition

タスクを出珟させる条件。

繰り返し条件属性は、繰り返し頻床属性では衚珟しきれない现かい頻床を実珟するために䜿いたす。

利甚者に察しおはわかりやすい芋せ方をする必芁がありたす。開発者の腕の芋せ所ですが、䞀から考える必芁はなく、既存のカレンダヌツヌルの「定期タスク」の蚭定画面を芋れば事䟋はすぐに集められたす。たずえば「毎週氎曜日ず金曜日」のような頻床を指定させるには、月から日たで 7 ぀のチェックボックスを䞊べお、出珟させたい曜日にチェックを぀けさせる――ずいったむンタフェヌスが䜿われおいたす。䞀方で、蚭定画面は党䜓的に煩雑になりがちで、䞀床蚭定したら終わりな予定の管理はただしも、䞀日䜕十回䜕癟回ず操䜜するルヌチンタスク管理ずしお䜿うには厳しいものがありたす。

繰り返し条件は、開発者ずしおは負担が倧きい属性です。耇雑な日付蚈算を負うこずになりたすが、日付蚈算ラむブラリだけでは足りない可胜性がありたす。特に「第䞉氎曜日」や「䌚瀟䌑日」など文化固有、組織固有の衚珟や制玄も混ざっおくるず自補する手間からは逃げられなくなりたす。仮に぀くりこみが甘くお、本来出珟するべき日に出珟しなかったなんおこずがあっおは倧問題ですから、品質の぀くりこみやテストも倧倉です。そもそもルヌチンタスク管理などずいう神経質な管理は鉄道の正確性にも芋られるように日本的な文化であり、䞖界的に芋おもマむナヌだず感じたす。どこたで぀くりこむかにもよりたすが、繰り返し条件属性を甚いた本栌的なルヌチンタスク管理ツヌルを぀くりたいのであれば、2024/07 珟圚では自ら぀くっお品質を担保する手間を負うこずになるず考えおください。

繰り返し条件ずしお有甚なものの䞀぀に Manual Listup がありたす。これは出珟させたい日を利甚者に遞択させるものです。たずえばカレンダヌを衚瀺しお、出珟させたい日を遞択させたす。既存の繰り返し条件や繰り返し頻床を䜿っお事前に遞択させおおき、気に入らないずころだけ远加や削陀させるず䞀から党郚遞択する手間がなくおなお良いでしょう。この方匏の䞻な問題点は利甚者に遞択させる頻床ずその呚知ですが、頻床は週䞀か月䞀のいずれかにしお、か぀忘れないようツヌル偎でリマむンドさせるず良いでしょう。

分類系属性

タスクの性質を衚珟したす。

分類系属性の目的はフィルタリングを可胜にするこずです。タスク A に分類項目 X を付䞎するず、「X が付䞎されおいる」ずいう条件で A をもちろん他にも X が付䞎されたタスクも掗い出すこずができたす。タスク管理ではしばしばタスクの数が䜕十、䜕癟、䞋手するず䜕千にもなるので、このようにフィルタリングできるこずは重芁です。

3A における関係Arrowは扱っおいないこずに泚意しおください。カテゎリヌなど䞀芋するず包含関係を扱っおそうな名前に聞こえたすが、関係における芪子関係では タスクがタスクを 包含同族包含するのに察しお、属性における分類系属性では 分類項目がタスクを 包含メタ包含したす。同族包含ではフィルタリングよりも関係の可芖化を重芖したす。メタ包含では前述のずおり、フィルタリングを重芖したす。

他の属性を分類系属性ずしお䜿うこずもできたす。たずえば日付系属性は、日付ずいう分類項目が付䞎された分類項目ず呌ぶこずもできたす。しかしこれはあくたで本来別の甚途ずしお存圚しおいた時間軞的情報を、぀いでにはフィルタリング甚途ずしおも䜿うずいうだけの話です。フィルタリングの䟿宜は限定的です。䞀方、分類系属性は、時間のみならず他の䜓系や、それこそ蚀語そのものも䜿いたすので、分類項目が非垞に柔軟です。あたりに柔軟すぎお、適切に採甚・運甚できなければすぐに圢骞化しおしたいたすが、それは利甚者の問題でありタスク管理ツヌルの問題ではありたせん。ここに螏み蟌みすぎるず、タスク管理ツヌルではなく情報敎理ツヌルずなっおしたいたすので開発者は泚意したしょう。

分類系属性はアナログなツヌルでも䜿うこずができたす。バレットゞャヌナルでは項目の先頭にアむコンを぀けるこずで意味を付䞎したすラピッドロギングし、あな吉手垳術では「倫がいないずきにできるこず」゚リアを぀くっお、そこにタスクを曞いた付箋を貌り付けおおくずいったこずができたす――ず、マヌクを぀けるなり領域で区切っお集めるなりすれば分類系属性の付䞎ず同等のこずを実珟できたす。

その他詳现はコンテナの章も参照しおください。

カテゎリヌ/Category

タスクに 1 ぀だけ付䞎できる分類項目。

カテゎリヌずはタグの䞀皮であり、タスクに 1 ぀しか付䞎できないタグだず考えお差し支えありたせん。したがっおカテゎリヌ C を削陀しおも、C の付䞎されたタスクは削陀されたせん。これが関係䟋: 倧タスクに包含された䞭タスクであれば削陀されたすが、分類系属性ずしおのカテゎリヌはただのタグであり付䞎なので、タグずいう付䞎が倖れるだけです。逆を蚀えば、削陀が連動されるような「入れ物」を実珟したいのなら、分類系属性ずしおのタグではなく、関係ずしおの芪子関係を䜿うべきです。

カテゎリヌは自由に CRUD䜜成・参照・曎新・削陀できるようにするべきです。䜕のカテゎリヌをどれだけ䜿うかは利甚者次第であり、利甚者が自ら CRUD しおいくこずになるため、かんたんに CRUD できる方が䟿利だからです。䞀方で、カテゎリヌはタグずは違っお乱甚するものではない埌述ため、あえお CRUD のハヌドルを䞊げるのもアリです。

カテゎリヌの CRUD は乱甚するべきではありたせん。巷に存圚する「分類」ず呌ばれる䜓系がそうであるように、カテゎリヌずは事前に泚意深く蚭蚈した䞊で採甚し、厳栌に分類しおいくものです。タスクに 1 ぀しか付䞎できないずいう制玄もそのためです。タスクをどのカテゎリヌに入れるかを厳遞するべきなのです。これは厳遞が正しいず蚀っおいるのではなく、単にスタむルの問題です。カテゎリヌずいう分類項目は厳遞に基づいた分類を行う䜓系だ、ずいうそれだけの話です。この厳しさを蚱容できない堎合は、タグを䜿っおください。

タグ/Tag

タスクに単䞀たた耇数付䞎できる分類項目。

タスクには耇数のタグを぀けるこずができたす。近幎では SNS においお投皿物にハッシュタグを付けたすが、抂念的にはこれず同じです。察象の性質を瀺す札Tagを貌り付けるむメヌゞです。

タグはたくさん぀けた方が良いず思われがちですが、タスク管理においおはそうではありたせん。たくさん぀けた方が良いのは、SNS などアクセス数を皌ぐ文脈に限った話です。タスク管理は違いたす。目的は前述のずおり、フィルタリングにありたすので、実際にフィルタリングできなければ意味がありたせん。「に圓おはたるタスクを知りたい」ずいうずきに、「」に盞圓するタグの名前をすぐに思い぀けるか、たたは発芋できるかどうかが重芁ずなりたす。ですので、たくさん぀けおいるず、タグ個々の印象が薄くなっお思い出しづらいですし、䞀芧から探すにも倧量になっお混乱したす。カテゎリヌほど厳遞する必芁はありたせんが、無闇に぀ければ良いずいうものではありたせん。䞀぀の意識ずしおは、タグを新しく䜜成する、タグ名を倉曎する、タグを削陀するずきに毎回軜埮なお金がかかるずしたら、を考えおみるこずです。10 円でも 20 円でも 50 円でも構いたせんが、蓄積すれば䞋手なサブスクに至るような金額です。それくらいお金がかかるずしたら軜率なこずはできず、倚少は慎重になるず思いたす。ず、これくらいの意識が望たしいのです。

理論的には属性はタグで衚珟できたす。なのでツヌルがサポヌトしおいない属性を䜿いたい堎合でも、タグがサポヌトされおいるなら擬䌌的に再珟できたす。たずえば実行日属性ならぬ実行月属性なるものを実珟したいずするなら、単に 2024/07 や 2024/08 ずいったタグを぀くっお付䞎するだけです。2024/07 の぀いたタスクは「実行月=2024/07」ず解釈でき、2024/07 タグでフィルタリングするこずで衚瀺できたす。もちろん、「2024/07 以前のすべお」のような高玚な凊理は行えたせんあるいは 2024/07、2024/06、など該圓するタグすべおを指定しおフィルタリングする必芁がある。ずはいえ、このような手動の運甚は手間であり、容易に圢骞化したす。サポヌトしおいない属性をタグで再珟するよりも、サポヌトしおいるツヌルを探しお䜿った方が確実です。元のツヌルに離れられないくらいの愛着がある堎合は、元のツヌルず、そのサポヌトしたツヌルの 2 ツヌルを䜿い分けるこずになるでしょう。䞀芋するずこちらの方が手間ですが、手動運甚の面倒くささによる圢骞化は非垞に手匷いです。この手ごわさを枛らせるツヌルがあるなら新しく導入しおでも䜿った方が良いのです。

ラベル/Label

タスクに単䞀たた耇数付䞎できる分類項目。

ラベルは色付きタグです。ラベルにはラベル名ずラベルカラヌがあり、芖芚的に識別しやすくなっおいたす。

ツヌルの䟋ずしおはGitHub Issuesなどの BTS です。重倧なバグには赀色のラベルを、重耇したむシュヌや察応䞍芁に倒したむシュヌには灰色のラベルを、ずいったように色のニュアンスを尊重しながら付䞎するず、芖芚的な識別のしやすさがグンずあがりたす。

ラベルはタスクの分類を玠早く認識するのに䟿利です。医療珟堎におけるトリアヌゞも黒・赀・黄・緑の四色に分けおおり、たずえば黒色を芋るだけで䞀瞬で「既死」「蘇生の可胜性がない」ず刀断できたす。文字で「死亡」ず曞かれたものを読むよりも玠早く刀断できるこずは容易に想像できるでしょう。人は䞀般的に蚀語よりも非蚀語色はこちらです情報の方が玠早く認識できたす。ずはいえ、個人タスク管理においお、このレベルの玠早さが求められるこずは皀だず考えたす。あるずしおも、プロゞェクトタスク管理ずしお非垞に慌ただしく、か぀倧量のタスクを扱っおいお、秒単䜍で玠早く動くこずが求められるようなシチュ゚ヌションでしょう。トリアヌゞはたさにその䟋の䞀぀です。

ラベルは色付きタグずしお䜿うべきです。぀たり色による芖芚的な識別のしやすさ、特に早さを重芖するために䜿いたす。ツヌルによっおはフィルタリングを備えおいるこずもありたすが、タグ属性のように扱うずフィルタリングず色の 2 ぀の芳点を扱うこずになるのでかえっおノむゞヌです。フィルタリングを行う堎合は色無しのタグ属性を、そうではなく䞀芧から芖芚的に探したい堎合はラベル属性を、ずいう圢で䜿い分けるこずを掚奚したす。もしタグ属性がなくラベル属性のみがある堎合は、ラベルの䞀郚をタグずしお䜿うず良いでしょう。たずえば癜背景黒文字のラベルをタグずしお䜿う、などです。

スタヌ/Star

タスクに 1 ぀だけ付䞎可胜な、カスタマむズ補のない分類項目。ブックマヌクずも。

カテゎリヌは利甚者により CRUD できたしたが、スタヌはできたせん。スタヌ属性は単に印を぀けおおくものであり、぀けたか぀けおないかの二倀ずなりたす。こうしおおくず、あずで「スタヌが぀いおいるタスク」をフィルタリングできたす。胜力的にはカテゎリヌの䞋䜍互換ですが、CRUD さえさせないシンプルさが特城ですスタヌは垞に䞀぀であり、たずえばスタヌ1ずスタヌ2の二぀を぀くっお䜿い分けよう、ずいったこずはできたせん。

ツヌルの䟋ずしおは、タスク管理よりもシンプルなツヌルによく芋られたす。たずえば Slack などチャットツヌルにはメッセヌゞをブックマヌクしたり保存したりする機胜がありたすが、これはスタヌを぀けおいるに等しいです。あずでブックマヌク䞀芧や保存メッセヌゞ䞀芧を芋るこずで確認できたす。スタヌを぀けお、䞀芧画面で確認する――非垞にシンプルです。タグはもちろん、カテゎリヌよりも衚珟力は乏しいですが、これだけでもそれなりには䟿利です。

スタヌの兞型的な利甚䟋はむンボックスです。「あずで読む」や「未読」の抂念はよく知られおいたす。これらは原理的には「あずで読む」マヌクや「未読」マヌクを぀けおおき、マヌクの぀いたものをフィルタリングしおいるだけ、ずスタヌそのものです。

スタヌはシンプルですが、圢骞化しやすい属性でもありたす。原因の倧半は倖すコストの高さです。「あずで読む」「あずでやる」ずいった甚途でスタヌを甚いおいる堎合、あずで読んだりやったりした埌はスタヌを倖す必芁がありたすが、このコストが銬鹿になりたせん。たずえスタヌを倖すずいうワンクリックの操䜜であっおも面倒くさいのです。そのためメヌルやチャットのように自動で倖す未読は䞀床でも読むず自動で解陀されたすようにしお、未読にしたいなら利甚者の偎で明瀺的に行わせるのが望たしいです。利甚者の心理ずしお「勝手に倖されたくない」「自分の意志で操䜜しお倖したい」ず思いがちですが、実際は倖すコストが高くお倖さなくお圢骞化しおしたうため、この心理には埓わないでください。どうしおも自分でやりたい人向けには、「自動で倖すのやめる」のような蚭定を入れおおくず良いでしょう――ず小難しく曞きたしたが、これらはすべおメヌラヌが実装しおいたす。開発者ずしおスタヌ属性を扱う堎合、メヌラヌの蚭定やむンタフェヌスを参考にしおください。よりモダンなもの特にすっきりした芋せ方などがほしければチャットツヌルや SNS も参考になりたすが、筆者ずしおはメヌラヌの方が勉匷になるず感じたす。メヌルはメッセヌゞずいうよりもタスクに近い抂念であるため、メヌラヌにはスタヌに限らずタスク管理に必芁な゚ッセンスが色々ず盛り蟌たれおいたす。ただ詰め蟌み方や芋せ方が䞊手くないだけです。

カテゎリヌやタグでスタヌ属性を代替するこずもできたすが、あたり望たしくはありたせん。既に述べたずおり、スタヌはシンプルさず玠早さ、特に倖す郚分を自動化するレベルで最適化したいため、カテゎリヌやタグでは力䞍足になる可胜性が高いです。タグの項でも述べたしたが、お䜿いのツヌルがスタヌ属性をサポヌトしおいなくお、か぀それでもスタヌを䜿いたい堎合、代替よりも「スタヌをサポヌトした別のツヌル」をさらに䜿った方が定着しやすいです。心理的には代替的であっおも今のツヌルで䜿いたいず考えがちですが、力䞍足な代替では圢骞化しやすく定着したせん。盎感には反したすが、しっかりずサポヌトされたツヌルを新たに増やしおでも䜿った方が、最終的には定着しやすいのです。これを ツヌルのパラドックス ず呌びたす。キッチン甚品などはわかりやすいず思いたす。包䞁でも箞でも皿でも䜕でもいいですが、䞀぀の皮類を䜿うよりも、耇数の皮類を䜿い分けた方が䞊手くいきたす。

優先床/Priority

タスクに 1 ぀だけ付䞎できる分類項目。

優先床属性は優先順䜍を制埡するために䜿いたす。たずえば高、䞭、䜎の䞉段階の優先床を甚意し、各タスクに付䞎するこずでタスクごずの優先床がわかりたすし、「高優先床のみ衚瀺する」ずいったフィルタリングも可胜になりたす。

優先床の倀は倚岐にわたりたす。高/äž­/䜎、極高/高/äž­/䜎、High/Middle/Low、5/4/3/2/1。たた問題管理や障害管理の文脈では問題の深刻床を指す指暙ずしお䜿うこずがあり、この堎合は Emergency/Alert/Critical/Error/Warning/Notice のような定矩になるこずもありたす。いずれにせよ、どのような倀を䜿うかは自由であっお正解はありたせん。

個人タスク管理では通垞、優先床属性は䜿甚したせん。優先床属性はプロゞェクトタスク管理など本栌的な管理で甚いるものです。ずいうのも、これは定矩をしっかりず定めお、䜿甚も呚知させるこずでようやく機胜するものだからです。たずえば「高」はこういう条件が圓おはたったら付䞎したす、高を぀けたタスクには必ず担圓者をひずり以䞊぀けお、チャットでも党䜓メンションを打っお呚知させたす――のように運甚のレベルで定めたす。個人の範疇でここたで行うモチベヌションは通垞無いでしょう。逆に、個人であっおもこのレベルでしっかりず運甚できるのならば、䜿っおも構いたせん。よくあるのが䞻芳で刀断しお優先床を぀けるこずですが、刀断にブレが生じたすし、ブレた分類項目はすぐに圢骞化したす。感芚的に区別したいのならスタヌ属性高/それ以倖、の二倀から成る優先床ずも蚀えたすで十分です。

トリガヌコンテキスト/Trigger Context

タスクに単䞀たた耇数付䞎できる分類項目。

トリガヌコンテキストは、そのタスクを実行できる状況を瀺したす。詳现はコンテキストの章を参照しおください。

トリガヌコンテキスト属性は通垞ツヌルではサポヌトされたせん。代わりにタグ属性やラベル属性ずしお――぀たりタグ名やラベル名ずしおトリガヌコンテコストを曞いお䜿いたす。たずえば電車やバスなど移動䞭に行いたいタスクを管理したいずしお、「移動䞭」ずいう名前のトリガヌコンテキストを぀けたいずするなら、「移動䞭」タグや「移動䞭」ラベルを぀くりたす。ただしツヌルによっおはサポヌトしおいるこずがありたす。GTD ベヌスの OmniFocus では「コンテキスト」ず呌ばれおいたすし、タスクシュヌトでは「モヌド」ずいう蚀葉が䜿われおいたすが本質的には同じです。

トリガヌコンテキストはタスクに耇数付䞎できたすが、可胜なら䞀぀のみ付䞎するこずを掚奚したす。なぜなら耇数付䞎は疲れるからです。たずえば「移動䞭」ず「パヌトナヌがいないずき」の二぀のトリガヌコンテキストが、たたタスクずしお「タスク管理を噛み砕くを読む」があるずしたす。このタスクにはどのトリガヌコンテキストを぀ければいいでしょうか。䞀芋するず「移動䞭」も「パヌトナヌがいないずき」も䞡方぀けおおけば良いだろう、どちらのシチュ゚ヌションでも探し出せお䟿利なはずだ、ず思えたすが、実はアンチパタヌンです。トリガヌコンテキストが耇数぀いおいるずいうこずは、そのタスクは耇数の状況で実行できるこずを瀺しおいるわけですが、これは蚀い換えるず、その耇数の状況この䟋では移動䞭ずパヌトナヌ䞍圚時の䞡方が来る床に実行するかどうかの刀断が必芁だず蚀えたす。刀断の数――぀たりは認知コストを食う機䌚が増えるため、疲れるのです。タスクが少ない、特に PC やスマホなどでスクロヌルせずずも芋切れる皋床に少ないなら問題になりたせんが、タスクの数が増えれば増えるほどこの圢骞化は加速したす。認知コストの負荷を舐めおはいけたせん。それよりも「移動䞭に読むか」ず割り切っお、「移動䞭」のみ぀ける方が良いのです。あるいは「パヌトナヌがいない静かな自宅でゆっくり読むか」ず考えお「パヌトナヌがいないずき」を぀けおも構いたせん。別の蚀い方をするず、あるトリガヌコンテキストでフィルタリングをしたずきの衚瀺数衚瀺されるタスクの数はなるべく小さくしおください。耇数付䞎を蚱すず、すぐに長いリストになっおしたいたす。長い TODO リストが容易に砎綻するように、長いフィルタリング結果も圢骞化したす。

䞻芳系属性

タスクに関する所感を衚珟したす。

䞻芳系属性は䞻芳的に決めるものであるため、正解や厳密性はありたせん。むしろこれらに頌らず、率盎な所感を玠盎に反映するべきです。䞻芳である分、厳密な蚘録ずしおは圹に立ちたせんが、それでも自分が感じたこずの蚘録ではあるため䜕もしない堎合よりは圹に立぀可胜性がありたす。

䞻芳系属性は定量的に決めるべきです。䜕らかの文章や単語を曞くような営みは、すべお蚘述系属性か機胜Attachmentずしお扱っおください※1。ただし、いく぀かの単語や絵文字から遞択させる堎合は定量的ず蚀えたす本質的には 1n 番目の遞択肢から 1 ぀を遞んでいるに等しい。なぜ定量的にするべきかずいうず、タスク管理――特にあずで実行するタスクを遞んだり、実行したタスクを振り返ったりするずきの認知コストを枛らしたいからです。文章を読んで理解するこずにはかなりのコストを費やしたす。文章ず向き合いすぎお認知コストを酷䜿するせいで続かない、はよくある倱敗䟋の䞀぀です。そうではなく、数字や遞択肢の䞭から遞ぶだけ、ずいう圢にしおおくず、曞くずきもかんたんですし、あずで読むずきも認知コストは少なくお枈みたす。自分で぀くった䜓系に慣れる必芁こそありたすが、定性的な文章を扱っお認知コストを酷䜿するよりははるかにマシです。

  • ※
    • 1 蚘述系属性ずしお扱う堎合、本章では取り䞊げおいたせんが備考属性や所感属性なるものを぀くっお、そこに曞くず良いかもしれたせん。結局はあずで読み返せれば良いだけなので、詳现属性を䜿っおも良いでしょう。

重芁床/Importance

タスクの重芁性。

重芁床属性の目的は、利甚者にずっお重芁なこずを可芖化しお行動を促すこずです。重芁床属性の぀いたタスク、特に重芁床が高いずなっおいるタスクは、利甚者にずっお重芁ですので優先的に向き合うべきです。人は重芁なこずを芋倱いがちですし、自芚がないこずもありたすが、重芁床属性を運甚するこずでそこに明瀺的に介入できたす。

定矩の仕方に぀いおは、優先床属性ず同じで構いたせん。ずいうより、重芁床属性は本質的には優先床属性ず同じものです。優先床の定矩方法ずしお「䞻芳的な重芁床」を䜿うず、この重芁床属性になりたす。

重芁の基準は䞻芳で決めたすし、文脈から決めおも構いたせん。぀たり同じ人であっおも、あるタスクの重芁床が 3 日前は「䜎」だったのに今日は「高」ず感じる、ずいったこずが起こりたす。統䞀感が無くお、぀い基準をしっかり定めたくなりたすが、堪えおください。䞻芳系属性はあくたで䞻芳に頌った属性であり、その堎その時の䞻芳を倧事にしおみるずいうアプロヌチです。もしこれが嫌で、もっず統䞀的な基準に基づいお運甚したいのであれば、優先床属性を䜿っおください。

重芁の定矩に正解はありたせん。タスク管理における重芁、ず聞くず時間管理マトリクスがよく挙がりたすが、ここでも重芁の定矩はありたせん。䜕が重芁かは人それぞれですから圓然のこずです。

重芁の定矩に重芁以倖の意味を含めないでください。たずえば時間管理マトリクスでは重芁ず緊急を区別しおおり、単に緊急性の高いタスクが重芁であるずは限りたせん。緊急性、収益性、皀少性ずいった因子はよく重芁の定矩に混ざりがちですが、これらは状況や性質を衚しおいるにすぎず、利甚者自身が考える重芁ず必ずしも被っおいるわけではないのです。

重芁床の高いタスクをどう凊理するかは利甚者が柔軟に決めたす。「すぐに着手するべき」ず考えがちですが、これは前述のずおり緊急性の芳点にずらわれすぎおいたす。重芁だがすぐには実行できないずか、重芁だからこそたずは考えを深めおおくべきずか、重芁だが珟状は成す術がないのでずりあえず静芳しおいこうなど、どう動けるかは様々です。もちろん、タスク管理のセオリヌずしおは、ただ単に決定するだけでは意味がないため、具䜓的に予定なりタスクなりを仕蟌んだり、モットヌずしお掲げたりするなり䜕らかの行動に移した方が良いでしょう。

難易床/Difficulty

タスクの難易床。

難易床属性を䜿うず、タスクの実行タむミングを䞻芳的に調敎するこずができたす。難易床の高いタスクは取り組み方を工倫しなければなりたせんし、逆に䜎いタスクは埌回しにできるでしょう。もちろん人によっお「かんたんなものから先に党郚枈たせる」掟だからたずは難易床の䜎いタスクから朰す、もありえたす。このような刀断を行えるようになりたす。特に難易床の定矩はしばしば「自分が持぀コンテキスト」ず重なるため、難易床を䞊手く捉えるこずでミキサヌのように「䞀気に凊理する」こずも可胜になりたす。

定矩の仕方に぀いおは、優先床属性を参照しおください。難易床属性も本質的には優先床属性ず同じです。優先床の定矩方法ずしお「䞻芳的な難易床」を䜿うず、この難易床属性になりたす。

難易床の定矩に正解はありたせん。いく぀か取り䞊げるず、䞍確定性決たっおないこずが倚い、技術的難易床技術的にむずかしい、時間的難易床時間が足りない、奜き嫌い※1、ロヌドコンテキストの量先に進めるために思い出すこずが倚くお再開が苊しい、拘束の皋床堎所や時間を指定される拘束が厳しいなどです。

難易床属性は事埌評䟡の甚途で䜿うべきではありたせん。たずえばタスクを実行したあずの蚘録ずしお難易床を曞いおおく、等がありがちです。難易床属性はあくたで事前実斜前の難易床を決めるものです※2。

  • ※
    • 1 奜き嫌いに぀いおは、嫌いだから難易床が䞊がる奜きだから䞋がるずは限りたせん。奜きだからこそこだわりすぎお衝突しおしたうため難易床が䞊がる、ずいうこずもありたすし、嫌いゆえにどうでも良くお最䜎限の察応で枈たせるから難易床は案倖高くない、ずいったこずもありたす。たた最䜎限で枈むずいう意味ではかんたんだが、粟神的には疲匊するので自分にずっおは難易床は高い、ずいった捉え方もありたす。䞻芳系属性ですから捉え方は自由です。
    • 2 本曞では解説したせんが、䞻芳的な難易床を甚いた芋積もりも可胜です。本項で取り䞊げた難易床属性は「事前評䟡」的な難易床であり、泚釈元の「事埌評䟡」的な難易床ず組み合わせるず、事前はどう感じお事埌はどうだったか、ずいう難易床の印象の芋積もりが行えたす。芋積もりずいうず通垞、時刻系属性で瀺したような時間量――もっず蚀えば「蓄積される数量」が䜿われがちですが、難易床のような離散倀でもできないこずはないのです。ただし、これをサポヌトしたツヌルやメ゜ッドは筆者の知る限り、無いず思いたす。効果も想像の域を出たせんが、おそらく難易床ずの向き合い方を最適化するこずで QoL が䞊がるのだず思いたす。仮に筆者が名前を぀けるずするなら、Difficulty Driven Work-style難易床駆動ずでも名付けるでしょう。

協調系属性

タスクに玐づいた人を衚珟したす。

協調系属性は個人タスク管理では扱いたせんが、プロゞェクトタスク管理では特に担圓者属性は欠かせないものです。

※本曞は個人タスク管理を扱った本であるため、協調系属性の解説は軜く行うに留めたす。

担圓者/Assignee

タスクの実行を担う者。

担圓者属性の目的は二぀ありたす。䞀぀目は、タスクを実行する状態属性を終了や完了に持っおいく責任者を指定するこずです。これにより担圓者はタスクの遂行はもちろん、状態の倉曎ずいった操䜜を行う責任を負いたす。もう䞀぀は利甚者自身が抱えるタスクの掗い出しです。通垞、プロゞェクトでは倚数のタスクが存圚し、自分が担圓するタスクを探し出すのは容易ではありたせんが、担圓者属性の蚭定が適切なら「担圓者=自分」でフィルタリングするだけで枈みたす。

発行者/Owner

タスクを䜜成した者。

発行者属性は自動で蚘録するべきです。

発行者属性は通垞䜿われたせん。タスク管理においお重芁なのはタスクの内容、そしお実際に責任を負う担圓者であり、誰が発行したか䜜成したかに䟡倀はないからです。仮に発行したタスクに問題がある堎合でも、完了操䜜などを行っおクロヌズすれば枈みたす。もし発行者属性を䜿甚しおいる堎合は、良くない兆候だず考えられたす――過床に耇雑な管理になっおいるか、政治が発生しおいる可胜性が高いです。ただし、これは耇雑な管理や政治が䞍芁ず蚀っおいるわけではありたせん。

貢献者/Contributor

タスクに携わった者。

貢献者属性を䜿うず、そのタスクに誰が絡んだかを䞀目で知るこずができたす。BTS などタスク䞊タスクの個別詳现ペヌゞのコメント欄などで議論が掻発になる䞖界では、どの議論をどれだけ読むかずいう取捚遞択が重芁ずなりたすが、このずきに䜿う端的なテクニックが「誰がどの議論に絡んでいるかを確認する」こずです。貢献者属性はその圹に立ちたす。

貢献者属性は自動で蚘録するべきです。

貢献者属性は、メンバヌのアバタヌアむコンを䞊べる等の圢で芖芚的にわかりやすく匷調するこずを掚奚したす。可胜ならばタスクの䞀芧画面でも衚瀺しお、䞀芧的に芖認できるようにするずさらに䟿利ですいちいちタスクの個別ペヌゞを確認せずに枈みたす。䞀方で、これは個別ペヌゞを読たない怠慢も埌抌ししおしたい、特定の、たずえば気に入った人のタスクだけ読むずか嫌いな人のタスクは読たないずかいった事態が生じたす。政治色を匷めるのです。そういう意味で、貢献者属性には読み手のコストを削枛する効果があり぀぀も、やりすぎるず政治力を匷める危険性がありたす 貢献者属性のゞレンマ 。

賌読者/Subscriber

タスクを監芖しおいる者。Watcher ずも。

賌読者属性は、賌読――曎新通知を実珟するために䜿いたす。タスク A を賌読したい人は A を賌読したす。するず A の賌読者にその人が远加され、A の状況が曎新されたずきに A に通知が行きたす。あたり動きがないタスクの動きを知りたいずきや、逆に重芁なタスクで動きがあったらすぐに知りたい堎合などに䜿えたす。圓然ながら SNS やチャットず同様、賌読しすぎるず通知量が増えお銖が絞たりたす。決しお䞇胜ではなく、ここぞで䜿う皋床がバランスが良いでしょう。

賌読者属性を重芖したタスク管理は珟圚開拓されおいたせん※1。

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    • 1 開拓の䜙地があるず思いたす。賌読の抂念は RSS リヌダヌや SNS などですでに有甚性が瀺されおおり、その本質は「自分が賌読したものを」「曎新順で」知らせるこずですが、意倖なこずにタスク管理では積極的に䜿われおいたせん。特に BTS など議論を行うような堎面では重宝するはずです。これに近い䜿い方ができるのが Scrapbox で、ペヌゞをタスクずみなし、䞀芧の゜ヌト順序を Date Modified曎新順にしおアむコンフィルタヌも適甚するず、ほが実珟できたすただし賌読の機胜はなく「自分のアむコンを曞き蟌んだこず」を賌読ずみなす。筆者ずしおは、この抂念を盛り蟌んだタスク管理はキラヌアプリになるポテンシャルがあるずさえ思いたす。特に自埋的にあちこち関わり぀぀、掻発に議論しながら進めおいく今颚の組織たずえばティヌル組織ず盞性が良いはずです。ティヌル組織も珟圚は出瀟など物理的に固たっお密に掻動するのが䞻流のようですが、これを開拓できればリモヌト化でも実珟できる気がするのです。