これからは「サッカー応援 2.0」で行きましょう。なお、私はサッカーに興味がないので巻き込まないでください。
先週のことです。
行きつけのブティックに行くと、いつもお世話になっている店員さんがW杯の話題を振ってきました。
「××戦、凄かったですね!」とのことでしたが、サッカーに一切興味のない私としては「いやあ、サッカーに興味がないので見ていません」と答えると、予想外の返答が返ってきました。
「ええっ、日本人なのに!」
いつから「日本人」の定義が「サッカーを見ている人」ないし「サッカーに興味がある人」になったのでしょうか。「日本人なのに相撲も柔道もやっていないの?」と驚かれる方がまだ納得できます。国技だし。
でも、考えてみたら例年に比べて世間がW杯で盛り上がっているように思えます。
先日、名古屋に行ったときも名古屋市営地下鉄のホームにTwitter社の広告がありました。よく利用する大江戸線六本木駅のホームにも同様の広告があります。
NewsPicksでも【削除されました】記事を中心にサッカーの話題をコメントしている方が目立ちます。今までこんなに盛り上がっていましたっけ。
したがって、確かに「日本国内で多くの人が盛り上がっている」ようです。しかし、それは全員ではないし、あたかも日本人全員がサッカーで盛り上がっているかのように振る舞われると不快感を覚えます。勝手に巻き込まないでくれ。
あるいは「日本人なら日本代表を応援しろ!」というなら、皆さんはサッカー日本代表のみならず、ラグビーや野球といった人気スポーツはもちろん、セパタクローやカバディといったマイナースポーツの日本代表も応援なさるのでしょうか。
「日本人なんだからサッカーを見るべきだ」という意味不明な論理が非常にうっとうしくて仕方ありません。
そんなことを考えていたら、あるツイートを見かけました。
スポーツ好きの皆さんへ。サッカーが好きじゃない人の苦痛を
— 安藤 飛雄吾 (@hugo_ando) June 27, 2018
「4年ごとに全世界が村上春樹を読む1ヶ月があり、ニュースは村上春樹としか言わず、読んでいなければ非国民、街に繰り出せば『ノルウェイの森』と書かれたシャツを着た酔漢にいきなり肩を組まれる」
と言えば少しは理解できるかと思います
まさにこのツイートにある通りです。何が悲しくて自分が興味ないスポーツの話題を延々と繰り返されなければならないのでしょうか。いや、それだけならまだ良い。
興味がないだけで「日本人なのに」と非国民かのように扱われなければならない理由があるのでしょうか。
私自身、サッカー選手を「外資系生命保険会社か不動産会社の営業担当者みたいなルックスの人たち」くらいにしか認識していません。プルデンシャル生命保険とか日本エスリードあたりにたくさん棲息していそうなルックスですよね。
別にその人たちがどんなスポーツで何点取ろうが、どこの国と戦おうが勝手にしてくれれば良いのです。そしてそれで盛り上がるのも個人の自由です。でもね、それで盛り上がらないのも個人の自由です。
そして盛り上がらない我々も日本人だし、日本社会の一員です。サッカーを見ない権利もあるし、それで盛り上がらない権利もある。あと道を通行する権利もあるからいきなり絡んでこないでくれ。
そこで私は提唱したい。
誰でも彼でも巻き込もうとする従来の「サッカー応援」から脱却して、ぜひ盛り上がりたい人だけで勝手に盛り上がっていただく「サッカー応援 2.0」を。
イノヴェイション
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