イスラエル軍、レバノン北部にも空爆 国連軍で新たに負傷者
[ベイルート/カイロ 12日 ロイター] - イスラエル軍は12日もレバノンでイスラム教シーア派組織ヒズボラへの攻撃を実施し、新たに北部でも作戦を展開した。国連レバノン暫定軍(UNIFIL)では銃撃による3人目の負傷者が出た。
レバノン保健省によると、空爆で少なくとも15人が死亡、37人が負傷した。東部のバールベックとベカー渓谷で5つの病院がイスラエルの空爆で損壊したと明らかにした。
イスラエル軍は、12日にヒズボラから320発近い砲撃があったと発表。イスラエル北部の一部地域を立ち入り禁止とした。またレバノン南部の23の村に避難命令を出した。
UNIFILは、11日に新たに1人が銃撃を受け負傷したと発表した。南部ラミヤの施設の近くで砲撃による爆発があり、施設に大きな被害が出たとしている。イスラエル軍、ヒズボラいずれの攻撃かは明らかにしなかった。
UNIFILに参加する34カ国は、UNIFIL拠点への攻撃を非難し、要員の安全確保を関係当事者に要請する共同声明を発表した。
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国境なき医師団(MSF)はこの2週間で少なくとも50人の医療関係者がイスラエル軍の空爆で死亡したと明らかにした。激しい空爆により、一部診療所の閉鎖を余儀なくされている。
レバノン保健省は12日、今回の攻撃による死者数が11日時点で2255人に達したと発表。国連人道問題調整事務所(OCHA)は同日、避難を強いられた市民の数が、第2次レバノン戦争と呼ばれる2006年のイスラエルとヒズボラの大規模戦闘時の約100万人を超えたと指摘した。
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