出来上がったハンドブックを手にする(左から)谷畑由佳さんと長女真歩さん、高村理恵さん、永井陽子さん=金沢市内で
「先輩」目線の情報まとめる
重症児・医療的ケア児相談事業に取り組む金沢市の市民団体「さくらんぼすまいる」が、医療的ケアが必要な子どもを育てる保護者ら向けの子育てハンドブックを作った。相談先や福祉制度、育児中の悩みや楽しさなど「先輩」目線の情報をまとめた。代表の高村理恵さん(48)は「悩んでいる人に『一人じゃない』と思ってほしい」と願う。11月13日に市内で当事者家族や支援者向けのPRイベントを開き、活用を呼びかける。 (谷口大河)
金沢の市民団体が作成
同団体は2020年12月に発足し、母親ら15人が相談会などに取り組む。能登半島地震を受け、9月末には医療的ケア児と家族向けの防災キャンプを開いた。
高村さんは長女清流(きよら)さん(15年に14歳で死去)が重症児で「情報がなく、孤独な育児で心身を壊した」と振り返る。似た経験をした親が周囲に多く、ハンドブックではメンバーの経験を生かし、行政や専門家、親の集まりなどの「つながり」を紹介する1冊を作ろうと考えた。
市障害福祉課など行政の窓口、障害児の家族グループ、福祉用具の購入や特別児童扶養手当といったさまざまな支援を紹介。気になった項目はさらに詳しく調べられるよう、団体や市のウェブサイトに導くQRコードを添えた。
巻末には「先輩家族」6人の体験談と8人のコメントがあり、訪問看護やショートステイ利用のアドバイス、不安に寄り添い励ますメッセージなどが並ぶ。
メンバーの谷畑由佳さん(39)は酸素投与やたんの吸引が必要な長女真歩さん(9)との外出について体験談を寄せ、新幹線やホテル予約時のポイントを紹介した。「情報の有無で育児が左右される。ちょっと先を生きる私たちの経験で、これからの負担を減らしてあげたい」と話す。障害のある長男(32)と歩んできた永井陽子さん(58)は「ハンドブックが手に取った方の希望になれば」と期待した。
ハンドブックは市の委託事業として作成。1500部を印刷し、電子版を市医療的ケア児支援情報ポータルサイト「いっしょに育とう♪」で公開している。
PRイベントは10月31日までに申し込みが必要。(問)市障害福祉課076(220)2289
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