希望の党の玉木雄一郎代表に、新たな「慶弔費の支出」が判明した。6日の記者会見で、代表を務める政党支部が、2014年〜16年に212件、計107万5000円も計上していたことを明らかにした。質問を受けて公表したもので、夕刊フジのスクープから4日後の会見と合わせて、説明責任の点で疑問符がつく。いずれも、政党支部として秘書が香典を持参し、違法ではないというが、有権者は信用するのか。
「葬儀などに関わる支出は、与野党の別なく指摘がある。真摯(しんし)に受け止めたい」
玉木氏は会見で、こう述べた。同氏によると、14年以降の支出も、本紙が指摘した10〜12年と同様に「政党支部の活動」で、内訳は、14年=109件55万円▽15年=59件30万円▽16年=44件22万5000円という。
ただ、自ら公表したのではなく、約30分にわたる会見の終盤、質問に答えるかたちで、やっと明らかにした。
公選法は、政党支部でも「政治家や候補者の名前が類推される方法」による寄付を禁じている。
玉木氏は「リーガルチェックを受けながら、香典袋や受付で議員名を書かないなど最大限の必要な対応はやってきた」と強調する一方、次のように続けた。
「どんなに工夫しても受け取る側が、どう取るかがすべて。曖昧な点が残っているのが、現行法の限界だ。仏事に関しては、一律禁止する方向で法改正する。立法府に身を置く者の責任として、党内で速やかに取り組みたい」
玉木氏は自身の支出が発覚する前、「線香配布問題」を抱える茂木敏充経済再生担当相に辞職を促していた。会見で、自身の進退については「国民の疑念がかけられない法体系をつくっていくことで、責任を果たしたい」と述べ、党代表を続投する意向を示した。
それで、いいのか。