それがあの8回1死から2連打に四球で満塁。まず最初の目を疑うような場面、押し出しの四球、小林の悔しがる様が印象的でした。そして結末となる信じられない場面、副島の一発逆転満塁弾へと続くのです。佐賀北の結果が私のコメントを生んだように聞こえますが、実は野村が目の前で突き付けられた現実が、その全てだったのです。7回までの完璧投球。ストライクのはずがボール、相手のワンチャンスで食らった逆転劇でした。
プロ野球選手の引退後はなかなか大変な道が待っているので、野村はどうするのだろうかと一瞬気になりましたが、11年ドラフト1位で広島に入団して来たときのインタビューで聞いた言葉を思い出します。
「僕の家は誕生日もクリスマスも特別なことはしません。365日、同じように過ごしています。僕も何かあったからと言って、舞い上がったり落ち込んだりするのは好きでないので、淡々と過ごしていきます」
まるで人生を長く生きてきた達人のようでした。ピッチングスタイル同様に、淡々と安定した第二の人生送っていくのかなと、私は一人合点し微笑んでしまいました。 (随時掲載)
▽07年夏の甲子園決勝
広 陵(広島)020000200-4
佐賀北(佐賀)00000005×-5