「はっけんラジオ」はリスナーとともに九州沖縄の魅力を“はっけん”するラジオ番組。放送はラジオ第１の平日午後５時台で、福岡放送局のスタジオから生放送しています。連続テレビ小説『おむすび』放送初日の2024年９月30日に、ロケ地・福岡県糸島市の産直市から生中継した内容を紹介します。（担当・柴崎行雄アナウンサー）

ロケ地は“のどか”な福岡県糸島市

連続テレビ小説「おむすび」が９月30日に始まりました。橋本環奈さん演じるヒロイン・米田結が、食や栄養に関心を抱いて成長していく物語です。結が青春時代を過ごすのが、福岡県糸島市。博多や天神など繁華街から西に20キロ、海と山に囲まれた場所で、結の実家は農業を営んでいる設定です。ロケ地となった糸島市では、住民たちの関心も高いようで・・・。「結が通学に利用しているのはJR筑肥線の一貴山駅で、普段は無人駅で物静かな場所だけど、撮影時は驚くほど賑やかだった」とか、「前原商店街のたぬきの置物のところで結の祖父役・松平健さんが野菜をたたき売りしていた」などなど。さらに、エキストラとして出演した人にも出会うほどです。

JR筑肥線のー貴山駅

普段は無人駅（一貴山駅）

線路は単線（一貴山駅）

前原商店街（糸島市）

たぬきの置物

糸島の恵みが集まる産直市

『おむすび』の番組内では、新鮮なトマトやきゅうりといった糸島野菜が重要なシーンで登場してきます。糸島で栽培された野菜が集まるのがJA糸島の直売所「伊都菜彩」。ここから送られた野菜が撮影でも使われています。直売所に並ぶ産品の97パーセントが地元・糸島産です。新鮮な食材を求めて、午前９時の開店前には連日行列ができます。平日でも2,000人の買い物客が訪れ、朝、山積みされた野菜でも、昼前には品切れしてしまうほどの盛況ぶり。

朝、にぎわう直売所

夕方にはほぼ売り切れ…

直売所の責任者のJA糸島の藤川秀則さん。藤川さんは生まれも育ちも糸島の花き農家です。

藤川さん：
糸島には、脊振山系の山の幸と、玄界灘の海の恵みが集まります。この直売所には1,500あまりの生産者が登録していいるんです。毎朝「朝採れ」の野菜を生産者が持ち寄り、自ら陳列するシステム。栽培のこだわりや料理の仕方などを手書きしたPOP（看板）もあり、お目当ての農家がいる通な買い物客もいるほどです。

実は、藤川さんも『おむすび』にエキストラとして出演しています。

エキストラとして出演?!　JA糸島 藤川秀則さん

藤川さん：
ギャルの格好をした橋本環奈さんが参加した砂浜のイベントで、お米を売る役でした。放送されるか分かりませんが、いい思い出になりました。

自分のことを大根役者と謙遜していた藤川さん。大根って…、やっぱり野菜がお好きなんですね（笑）。

「おむすび」から垣間見る、食の恵み

放送では、番組名にちなんで糸島の生産者の３人に自慢の「おむすび」を持ち寄っていただきました。

稲作農家の田中さんの「白むすび」

稲作農家の田中清和さんは、奥様が握った真っ白な新米の「白むすび」。糸島では山のふもとの田んぼを「やまづき」と呼んでいて、よりおいしい米が収穫できるとされています。田中さんの田んぼもダムの近くの「やまづき」です。

田中さん：
全国的に米不足ですが、糸島では新米が出回っています。今年もおいしい米ができました。純粋な米の味を楽しむには「白むすび」がやっぱい一番！

ばれいしょ農家の坂本さんの「俵むすび」

ばれいしょ農家の田中顕之助さんは、ご自身で握った俵型のおむすび。昆布や好きなふりかけを混ぜたご飯です。

坂本さん：
形がいびつでちょっと恥ずかしいな。でも、おむすびは忙しいときにしか食べないんだよね。実は、今が一番忙しい時期。朝からつい先ほどまで、じゃがいもの苗の植え付けをしていたんだ。
（お忙しい中、ご出演ありがとうございました…。）

野菜農家の谷口さんの「海苔むすび」

セロリやメロンなど野菜を栽培している谷口丈二さん。白むすびに海苔を巻いたおむすびでしたが…。

谷口さん：
83歳になる母に握ってもらいました。母のおむすびは学生以来です。

谷口さんは福岡市内で家族と暮らしていますが、畑と実家が糸島市にあり、今回は「自慢のおむすび」ということで母親に頼まれたそうです。一口に「おむすび」といっても三者三様。シンプルだからこそ、人柄が味わいが伝わってくるのだと思わされました。もちろん放送後に、おいしくいただきましたよ。ごちそうさまでした～♪

【放送】
2024/09/30　「はっけんラジオ」