中国の薛剣(せつけん)駐大阪総領事は10日、X(旧ツイッター)で、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)について、「CIA(米中央情報局)が操るプロのデマ散布機関であり、国際的にとっくに信用破綻している偽装人権団体」と指摘した。HRWは、中国政府への抗議活動に参加した在日中国人に中国当局が「口封じ」のために嫌がらせをしているとの調査結果を公表している。
HRWは10日、ウイグル、チベット、内モンゴル自治区出身者ら25人にインタビューした結果を公表。多くが中国当局にデモ活動の取りやめや中国人活動家の情報提供を求められ、自治区に残す親族らも脅迫めいた連絡を受けていたという。
薛剣氏は、結果を報じた一部メディアも名指しして「あまりにもひど過ぎるじゃないか!卑劣な中国デマをこのように無分別にうのみにして垂れ流すのは、結局あなたたちも一つ穴のむじなだというものなのか」と指摘した。
HRWの報告書は共同通信などが報じた一方、HRWは調査結果を公表する前に駐日中国大使館に見解を求める書簡を送ったが、回答はなかったという。