教育

2024.10.01 16:45

こどもにもっと冒険を 体験格差をなくす「こども冒険バンク」

プレスリリースより

家庭の経済事情など、さまざまな理由から学校外の体験活動ができない子どもが増え、いわゆる「体験格差」が拡大している。この状態を少しでも解消しようと、多くの団体が活動を行っているが、認定NPO法人フローレンスも対応に乗り出した。

訪問型共済型病児保育事業団体としてスタートし、障害児家庭支援など子育て領域での総合的な活動を行うフローレンスは、今年8月に「こども冒険バンク」という体験格差解消を目指すプラットフォームをリリースした。そこには、スシロー、小田急、サントリー、日本航空、明治など数多くの「冒険パートナー」企業が参加し、約1700人分の体験を提供している。参加できる家庭には世帯年収などの条件があるが、認定され冒険会員になると、月初めに冒険チケットが与えられ、対象となる体験に無料で参加できる。

たとえば、日本航空は、格納庫で飛行機を間近に見たり、機内食を味わったり、空の仕事を学ぶといった体験を提供している。アウトドアパークを運営するパシフィックネットワークは、森の中での木登りやジップスライドなどの体験を提供する。

文部科学省は、「体験活動等を通じた青少年自立支援プロジェクト」の報告書で、「小学生の頃に行った体験活動などの経験は、長期間経過しても、その後の成長に良い影響を与えている」ことがわかったと記している。だが、こども家庭庁は「経済的に厳しい家庭のこどもの約3人に1人が1年を通じて学校外の体験活動を何もしていない状況にあったり、こどもと一緒に体験活動をすることに苦手意識をもつ保護者のこどもほど、放課後や休日の運動やスポーツの経験、ボランティア活動や地域行事への参加、文化芸術に触れる体験が少ない傾向にある」と指摘している。

そうした現状に対処しようと、フローレンスは2023年の夏に「#夏休み格差をなくそう プロジェクト」を実施した。これには予定の約3倍の応募があり、その必要性を感じた同団体は子どもの体験格差の解消を目指すプラットフォームの提供を決めた。そうして、ソフトウェア開発企業スタメディアと共同で「こども冒険バンク」を開発し、今年8月にリリース。9月19日の時点で、すでに当初の予定を上回る808世帯が登録している。また、9月からは通信販売のフェリシモが加わり、関西地区での冒険の提供を開始している。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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教育

2024.09.29 09:45

メタバース模試、自宅で受けられる進研模試

プレスリリースより

教育関連のメタバース活用が進んでいるが、ベネッセコーポレーション(ベネッセ)は、メタバース会場で大学受験の模擬試験が受けられるサービスを開始する。

高校生の進路や受験の方法が多様化し、投稿せずに学習する生徒が増加するなど、学校側の対応が複雑化するなか、ベネッセコーポレーションは、取りこぼしなく生徒の進学を支援できる環境としてメタバースに注目。「Yumetas」(ユメタス)というメタバースサービスを通じて、子どもたちの学びと成長を支援していく。その第一弾として提供されるのが「進研模試」だ。

通常、進研模試は学校単位で申し込むことになっているが、9月末から始まるメタバース会場の受験は個人で申し込める(ただし、在籍する学校で同じ模試を受験している場合はお申し込みできない)。大学の講義室をイメージした会場にアバターで参加し、リアル会場の模試と同じ問題に取り組むことになる。

メタバース進研模試の最大の特徴は、自宅でもどこでも、インターネットにアクセスできるところなら、どこからでも受験できることだ。また、ひとつの模試は1カ月間ほどの期間があり、その間なら24時間いつでも好きな時間に受けられる。また1科目ずつ受けることも可能だ。

答案はマーク式と記述式がある。マーク式の場合は、即日、結果が示される。記述式は解答用紙を印刷し、試験終了後にスマートフォンで撮影して提出する。もちろん、志望校判定、対策方法も提供される。

Yumetasuへのアクセスには、数多くのメタバースイベントを手がけるクラスターが提供するアプリ「cluster」が使われる。VRゴーグルは必要ない。Yumetasuの範囲内なら料金はかからない。現在は、進研模試のほかに、マイルーム、コミュニティルームが使える。将来的には、大学と企業と高校生をつなぐイベントの開催や「学びにチャレンジする空間」の開設も予定しているということだ。

Yumetasuでの進研模試の概要

受験対象:大学進学を目指す高校生(制限なし)
料金:
 マーク式 2200円(税込)
 記述式 2700円(税込)
実施日程:学校向け模試で定めている各回の統一実施日から3週間後の月曜日以降
詳細および申し込みは下記URLから。
https://youmetas-lp.benesse.co.jp

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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2024.09.20 17:45

「お好み焼き作り」が子どもの脳波をワクワクさせる

プレスリリースより

お好み焼きを作って食べることで「小さな幸せ」を届けたいと願うオタフクソースは、その心理効果を検証しようと、子どもたちのお好み焼き作り体験中の脳波を測定した。それによると、お好み焼きを作って食べるまでの各段階で、さまざまなポジティブな感性が開花していることがわかった。

実験は、関東在住の7歳から12歳の男女小学生12人を対象に行われた。オタフクソースが販売している「お好み焼こだわりセット」を使い、子どもたちには具材を混ぜるところからお好み焼き作りを実践してもらいながら、慶應義塾大学理工学部システムデザイン工学科教授の満倉靖恵氏が感性の測定を行った。これには、脳波から数種類の感性を分析する同氏と電通サイエンスジャムが共同開発した「感性アナライザ」が使われている。今回は、「ワクワク度」、「興味度」、「好き度」、「ストレス度」の5種類の感性の変化を可視化した。

まず、ボウルに具材を入れて混ぜる工程では、混ぜ始めてから混ぜ終わるまでにワクワク度が大きく上昇。具材の混ぜ終わり時点では興味度もマックスに達している。その後、生地をホットプレートに広げ、ひっくり返して蓋をして蒸らすまでワクワク度は高い値で維持され、2回目にひっくり返すときにピークに達した。

好き度は、最初にひっくり返すときにマイナスに転じ、同時にストレスがやや上がった。初めて挑戦する難しい作業なので緊張したようだが、2回目にはワクワク度と並んで、好き度もマックスになった。

これらの工程を通じて、お好み焼き作りがどんどん好きになっていく様子がデータから読み取れる。蒸らしの工程が終わり蓋を開けるときも、ワクワク度、興味度、好き度がみな上昇し、ストレス度は低下。その瞬間の高揚感や「おいしそう」という気持ちが感性値に表れているという。

うまく焼けたと答えた子どもは12人中10人だったが、全員が、焼いて「楽しかった」、みんなで食べて「楽しかった」と答えた。さらに8人は、ほかの人に作ってもらうより、自分で焼いたほうがおいしかったと話している。また、調理体験をした子どもたちが家族と食卓でお好み焼きを食べたときのワクワク度と好き度も格段に高くなっていた。

参加者の保護者からは、「これまでは怖さを感じていたようだが、今回、一人でたまごを割ったり、ひっくり返したりする体験を通じ、今後のやる気につながっていた」、「危ないという理由で料理をさせていなかったが、一人で全部をできたことがとてもうれしそうだった。家では、私が手を出しすぎていたと反省した」といった感想が聞かれた。

満倉氏は、「ひっくり返しの工程など適度な挑戦が子供の好奇心を引き出し、親御さんと一緒に何かを作り上げる体験がワクワクする学習を提供」していると話す。こうした体験は睡眠時に記憶として定着し、子どもたちの情緒的成長につながるということだ。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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