被団協にノーベル平和賞 水戸在住の被爆者「素直に喜べない」

ことしのノーベル平和賞は、被爆者の立場から核兵器廃絶を訴えてきた日本被団協=日本原水爆被害者団体協議会が受賞することになりました。
広島で被爆した水戸市に住む91歳の被爆者は「原爆で亡くなった人がたくさんいる中、素直に喜ぶわけにはいかない」と複雑な心境を語りました。

ことしのノーベル平和賞は、被爆者の立場から核兵器廃絶を訴えてきた日本被団協が受賞することになりました。
核兵器のない世界を実現するための努力と核兵器が2度と使用されてはならないことを証言によって示してきたことが受賞理由となっています。
小学6年生のときに広島の爆心地から1.3キロの場所で被爆し、今は水戸市に住む茂木貞夫さん(91)はNHKの取材に応じ、日本被団協の受賞について「私たちの平和への求めに対して受賞するものならうれしいかもしれないが、原爆で亡くなった人がたくさんいる中、素直に喜ぶわけにはいかない」と複雑な心境を語りました。
その上で「世界の国々が戦争をせずにみんなが友だちになることが正しいことだと思う。世界の国々のリーダーがどう考えているのかはわからないが、世界中の人たちが戦争で傷つけ合うのはやめて、平和に暮らすことを何よりも望んでいる」と話していました。

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