民進党の岡田克也代表は8日、代表在任中最後の記者会見で、安倍晋三首相(自民党総裁)への恨み節モードを全開にした。「安倍首相とかなり議論してきた。国民の前で真摯(しんし)に正面から議論するのが、政治家に託された最も重要な役割だが、がっかりすることが多かった」と述べた。
岡田氏は、安倍首相との党首討論などを念頭に「こちらはかなり準備をして、考え抜いて、質疑しているわけだが、まともに答えが返ってきた試しはほとんどなかった」と指摘。「こういうことが続くと、議会政治が形骸化する。国民にも伝わらない。決して健全なことではないので、新しい代表と真摯に向き合い、国民の前で議論してもらいたい」と注文を付けた。
また、旧民主党代表を務めた平成16〜17年に当時の小泉純一郎首相と論戦した過去を引き合いに「小泉氏と議論しているときは、いろいろ驚かされることもあって、楽しかった」と振り返る一方、「今回(の安倍首相との議論)は徒労感。世の中にどれだけの意味があったのかをいつも自問するやり取りだった」と吐露した。