Tech Racho エンジニアの「?」を「!」に。
  • ライフ

メガネ歴ン十年のプログラマが Kubota Glass (クボタメガネ) を買ってみた その1

ごく一部で話題?の Kubota Glass を買いました!という記事になります。

メガネ歴ン十年のプログラマが眼内コンタクトレンズ手術をしてみたの記事にもありますが視力改善の方法はレーシックを筆頭に色々出てきていますが、Kubota Glass は手術などによらず視力の改善を試みています。

自分も5年以上前から上記の眼内コンタクトレンズを含む諸々の調査をしては悩んでを繰り返していました。

そんなチキンな自分に新たなニュースが飛び込んできました。そう、それが Kubota Glass です。

※購入記念のレシート画像です

🔗Kubota Glass の概要

公式サイトの方が分かりやすく記載されていますが、AR技術を使って遠くを見ているような映像環境を作り出すメガネデバイスになります。

日本で販売を開始したのが 2022/08 からで、直営店がオープンしたのが 2022/12 の下旬と、登場したばかりの製品です。

お値段はなんと税込み77万円!!
アメリカ価格は5200ドルで、半導体不足や円安のせいで予定より高くなった、みたいな記事も見かけたのでその辺りが解消すればそんなに待たずに10万円位は下がる余地ありそう?

ただ公式サイトを見ても皆さんが一番知りたい「視力の改善効果」についてはほとんど記載がありません。
これは日本で医療機器としての認証がまだ取れておらず、改善効果などを記載しての宣伝が出来ないためと思われます。

この辺りは色々調べていくと現状の実験結果などの記載が見つかるのですが、以下で紹介されている動画が分かりやすかったです。

ここで説明されている内容を書き出すと以下のような感じです。

  • 視力が1ヶ月で 0.068 ジオプター改善した
  • 眼軸長もわずかだが短縮された

ジオプターと言うのはレンズの度の単位と思っておけばよいらしく、この値が 0.5 でレンズの度が1段階変わるらしいです。
つまり1年で 0.8 ほど改善した場合、レンズの度が 1.5 個分改善するということです。

ちなみに自分は強めの近視で -5D のレンズを使ってるらしいので、単純計算すると6年くらいでほぼ 0 になる値です。(もちろんそんなうまいことは行かないと思いますが)

ただしこれはあくまで単純計算した場合の話であり、最初の1ヶ月より1年後の方が使用期間辺りの効果が下がる可能性はあるかも知れない、という状況のようです。(まだ検証が不十分)
また、成長過程である子供の方が効果が大きという話もあるようです。

眼軸長に関しても1年で16マイクロメーター短縮云々という話が出ていますが、レンズの度と違って難しそうな話のためあまりよく分かっていません。

公式サイトの近視についてのページに説明がありますが、眼軸長が過剰に伸長して強度の近視が発症すると白内障などのリスクが高まるようで、それが改善される可能性がある、という話のようです。

🔗レーシックや眼内コンタクトレンズなどとの比較

  • メリット
    • 手術しなくていい
    • 身体的なリスクがほぼない
    • レーシックなどと違い白内障などのリスク低減にも繋がる可能性
  • デメリット
    • 77万円
    • 短期間での改善が見込めない(前述の通り、絶対改善しますとも言えない状況)
    • 毎日1~2時間装着し続ける必要がある

🔗レンズについて

FAQに対応度数の話がありますが、これはレンズの作成範囲の話であり、Kubota Glass の使用制限とは関係がないようです。

Kubota Glass には度付きのレンズを使用することが出来て、その作成可能な範囲がFAQに記載されている範囲ということで、例えば度なしのレンズで良ければ誰でも作れるようです。

度が合わなくなった場合はレンズ交換も可能ですが、30万くらいかかるらしいです。
度なしであればこの交換リスクは減らせますが、近視の強い人の場合は度なしだと装着しながらの生活が難しくなるため仕方なさそう?

度の変更以外でのレンズ交換に関しては製品を送って見積もりをしてもらう必要があるようで、値段の目安などは教えてもらえませんでした。

交換作業には製品を預ける必要があり、組み立ては現状マレーシアで手作りという事情もあって2~3ヶ月かかるとのことです。この期間は Kubota Glass を手放す必要があります。

🔗バッテリー&メガネケースについて

AR機器であるためメガネにはバッテリーが付いています。

毎日1~2時間くらい装着を想定しており、1回の充電で2時間以上は持つようになっているようです。

メガネケースには USB-C の差込口があり、ケースに対して充電が出来ます。
メガネをメガネケースにセットすると、メガネへの充電が行なえます。多分最近の小型ワイヤレスイヤホンとかと似た感じだと思います。

メガネケースには充電ランプがついててどのくらい充電されているかが分かるようになっていました。


https://www.kubotaglass.jp/より

このバッテリーの話を目にした際に一番気になったのが「バッテリーの劣化」問題でした。
レンズ交換と違い、3~5年くらい使うとほぼ確実に問題が起きるのではないかと危惧しました。

この点について質問したところ回答はレンズ交換とほぼ同じで以下のような感じでした。

  • バッテリーは一般的なデバイス同様に劣化していく
  • 現在の仕様ではバッテリー交換にもデバイスを預ける必要がある
  • 費用はお見積り(目安などは教えてもらえず)
  • 期間は2~3ヶ月かかる

レンズ交換同様に30万とかかかったらヤバすぎるんですが、やっぱり10万以上かかるんですかね・・・?

レンズは多少仕方ないとしても、長期間使用するのが前提の商品なのでバッテリー交換は簡単にできるように今後改善して欲しいものです。

🔗直営店でのサンプルの装着&疑問点の質問~購入までの流れ

2023/01 現在、国内の取り扱い店舗はSHOPSに記載の5店舗のみとなり、関東は飯田橋の直営店と横浜のスカイビルメガネのみとなります。
詳細は後述しますが、公式サイトからオンラインで購入することも可能です。

77万をドブに捨てるリスクに関してはもう仕方ないと割り切っていましたが、流石にこれだけ大きい買い物なので疑問点を残した状態で購入したくはなく、FAQなどに載っていない点を確認するため店舗へ行って話を聞くことにしました。

スカイビルメガネの方が自宅から近かったのですが、サイトを見ても取り扱い開始のお知らせしか存在せず、詳しい話を聞けるか不安だったためまずは飯田橋の直営店に赴きました。

後述しますが、購入はスカイビルメガネで行いました。

🔗飯田橋の直営店

直営店は山手線の真ん中辺りに位置する飯田橋にあり、新宿から総武線で20分近くかかり(個人的に)非常に行きづらい立地にあります。
飯田橋に到着して徒歩5分ほど歩いた場所にあるのですが、知っていないと気付かないような位置&見た目でした。

余談になりますが、以前お高いイスであるストレスレスチェアバロンチェアが欲しくなった時にもショールームを見に行ったことがあるのですが、それに比べたら圧倒的に入りやすい趣きです。

特に赤坂見附にあるオカムラのショールームはめちゃくちゃ高級そうなホテルの中にあって超ビビリながら友人と一緒に入っていった覚えがあります。
Kubota Glass の直営店は一人で行っても安心の店構え、オカムラ>>>>>エコーネス>>Kubota Glass くらいの難易度の差です。

店内の様子は以下の動画を参照。

製品が1つしかないこともあり、店内は小さめで店員も二人だけでした。
平日に行ったこともあり、午後すぎでしたが他にお客さんはいませんでした。

中に入って店員に話しかけるとトートバッグとパンフレット(外にあるやつを既に手に取ってましたが)をもらえて、実際の製品を触りながら案内をしてくれました。

展示されているサンプルは度なし?のレンズということもあり、かけた直後の状態だとほとんど他の作業が出来ないくらいの視界でした。

レンズの度の話は抜きにしても、レンズについている部品のせいで通常より視界が悪くなります。
これに関しては30分くらいかけていると目が慣れて気にならなくなり、読書なども可能という話ではあります。

ただ、パンフレットに記載の文言が「着用者の中には、30分程度でほとんど気にならなくなったとの報告もあり」のようなニュアンスで記載されているため、鵜呑みには出来ません。
これは実際に度付きのやつを自分で使ってみないとなんとも言えなさそうです。

今後の値下げに関する質問もいくつかしてみましたが、流石にそこは「今後については何とも言えない」というような回答しかもらえませんでした。
医療機器認定されたら値下げされる可能性あるんですかね?結果的に出荷数が増えて値下げされる可能性はありそうですが。

続いてFAQなどに記載がなく疑問に思っていたバッテリー交換などについて質問しましたが、この場では回答をもらえずメールで返信をいただくことになりました。
これらの回答内容については前述の Kubota Glass の概要内に記載済みです。

買う気満々オーラを出していたからか、その後ソファに案内されてアンケートなどにも記入しました。
ついでにペットボトルのお茶と名刺ももらいました。これは買う気満々オーラを出している人限定かも知れません。

一応メールでの質問回答後に購入に移ろうと思ったためこの場では購入しませんでしたが、ひとまず詳細な購入フローについてだけ伺いました。

  1. 直営店で買う
  2. オンラインで買う
  3. その他取り扱い店舗で買う

の3パターンがあるわけですが、(度付きレンズの場合だけ?)どのパターンも視力検査が必要になります。

オンラインで買う場合は入力フォームに入力する必要があり、数値が不明なら事前に眼科で検査して貰う必要があるとのこと。
横浜のスカイビルメガネの場合は隣接する眼科で購入時に視力検査を受けることが出来ました。

直営店内にも一応通常のメガネ屋とかにある?検査装置はあるようでその場で検査して買えるようなことは言っていましたが、スカイビルメガネの店員は「直営店だと眼科ないからその場で買えないのでは?」とか言っていたのでもしかしたら眼科に行く必要あるかも?

ここまでで一通り知りたいことを聞き終えたので一旦帰りました。
当日夜に質問の回答メールを受け取り(有用な回答はあまりありませんでしたが)疑問は晴れたので後日後述のスカイビルメガネに購入に伺いました。

🔗スカイビルメガネ

横浜のスカイビルメガネはその名の通りスカイビル内にあり、横浜駅東口のポルタから直通で行くことが出来ます。

購入確定&説明は直営店で聞いているので店員の注意事項説明は端折っても大丈夫な状態で突撃しましたが、それでも購入完了までに2時間45分かかりました。
土曜日の午後すぎに行ったのですが、眼科の視力検査でまあまあ待たされました。待ちたくないなら平日の方が良いかも知れません。

スカイビルメガネ自体は空いていたので手の空いていそうな店員に「Kubota Glass 購入したいです」と言ったところ「77万するけど承知してますか?」と念を押されました。
既に直営店で注意事項聞いているのでOKですの連呼で購入手続きを進めていきます。

この際に横の眼科で視力検査が必要でメガネ代とは別に2500円かかります、保険証とか持ってますか?という確認をされ、視力検査に進みます。
(何故かその後保険証の提示タイミングはなかったです)

メガネ屋と眼科は完全に連携しているようで、メガネ屋に記入を促されて名前とか住所とか書いたら後は案内されるまでソファで待ってるだけで大丈夫でした。
問診票とかも書く必要がなく、病院の人が診察券を持ってメガネ屋のソファまで迎えに来てくれます。

後は案内に従って視力検査を終え、再度メガネ屋に案内されて決済を行い、購入完了となりました。
納期は2~3ヶ月後で、納品の電話連絡があるまで待ちになります。納品されたらメガネ屋に再度赴いて受け取る必要があります。

ちなみに診察時にも「現状は医療機器じゃなくて雑貨扱いだよ」と念を押されました。現状は77万円のおもちゃ扱いですね・・・。

また、直営店では話に出なかったのですが、3ヶ月おきに定期検診に来て欲しいという話をされました。
ピッタリ3ヶ月ではなくて自主的に来れば良いみたいな感じ?らしいです。1回1500円かかるとのこと。

定期検診は必須じゃないのかも知れませんが、状況確認もしたいためひとまず行く予定です。

🔗最後に

というわけで Kubota Glass を買ったのですが、納期はまだまだ先のため手元にはまだ存在しません。

この記事のタイトルに「その1」とついている通り続編を予定しており、GWくらいには使用感レビューを入れた「その2」を書こうと思っています。

購入の際には店員なども注意事項を説明してくれると思いますが、現状医療機器ではなく「視力改善の保証」をするものではないことだけは注意が必要です。
現状購入には人柱の覚悟が必要ですが、この記事を読んで興味を持ってくれる人が増え、出荷数が増えて値下げが進むと良いなと思っています。

視力を改善したいが手術はしたくない、金なら出せる、という方は是非検討してみてください。一緒に人柱となりましょう。

関連記事


CONTACT

TechRachoでは、パートナーシップをご検討いただける方からの
ご連絡をお待ちしております。ぜひお気軽にご意見・ご相談ください。