県の「公文書不存在」決定に、審査会が「開示すべき」と答申
佐賀県と九州防衛局が交わしたメールの開示請求に「不存在」とした県知事の決定に、県情報公開・個人情報保護審査会(会長=松尾弘志弁護士)が9月30日、「開示決定等を行うべきだ」と答申した。メールは既に防衛局から開示されている。
メールは、佐賀空港隣に陸上自衛隊駐屯地を建設し、オスプレイを配備する計画にからむもので、市民団体「みんなでSTOPオスプレイ佐賀」のメンバーが昨年11月20日に開示請求した。
県は12月1日、メールは「公文書(組織的に管理・共有するもの)として存在していない」と、不存在を決定。請求者は12月11日、改めて添付ファイルの開示を請求し、今年1月にファイルが開示された。
一方、防衛局への開示請求は認められ、今年7月にメールも添付ファイルも開示された。
請求者は昨年12月22日に県の決定を不服として審査を請求。県の弁明と請求者の反論を3度繰り返した後、今年4月に県が審査会に諮問した。
答申は、県が添付ファイルも含めて不存在としたことを「不合理で到底容認できない」と批判。メール本文についても、県は「時候のあいさつなどの内容」で公文書にはあたらないと主張したが、答申は、防衛局から開示されたメールの内容から「組織共用性が認められる」と指摘した。
県は「答申を真摯(しんし)に受け止める」とし、開示の裁決をする方針を示した。
申請した男性は「こちらの主張をほぼ全て認めてもらった。当然の判断だが、ありがたい」と話した。(渕沢貴子)
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2月に佐賀県への連絡なしに佐賀空港で米軍ヘリが低空飛行した問題で、市民団体「みんなでSTOPオスプレイ佐賀」は7日、国が「航空法違反に該当しない」と判断した根拠を示す公文書の開示請求をしたところ、防衛省と国交省が交わしたメールが一部開示されたと発表した。
メールは計18通。低空飛行は2月28日正午過ぎに行われ、1通目は同日午後7時過ぎに防衛省在日米軍協力課の担当者から国交省側に「航空法や関連規則に抵触するか」と問い合わせる内容だった。
同課からは、3月18日に県や佐賀市の議会対応があるとして回答を催促したり、議会翌日の記事掲載を知らせる報道内容を送ったりしていた。
最後は国交省航空局から同課への4月8日のメールで、ヘリと空港との交信が確認でき「現時点で航空法違反に該当するものではないと考えています」と回答している。
メールは大半が墨塗りで、市民団体側は、航空法が定める国交大臣への事前連絡があったと示す内容がないと指摘した。非開示部分の開示を求めて行政不服審査請求をするという。(渕沢貴子)