逆転負けの決選投票 勝敗の分かれ目は?

決選投票前の演説が時間超過で注意を受ける 9月27日

1回目投票を終えた直後に、決選投票に進んだ2人の演説が行われる。

午前中に高市氏は決選投票前の演説について、以下のように記者とやり取りがあった。

記者
「決選投票前の演説の内容をお考えになったりは?」

高市氏
全く(考えていない)。もう考え方はいつも一緒ですので」

原稿を見ずに政策や持論を語れるのが強みと言われる高市氏だが、出馬会見の日の朝は宿舎にこもって話す内容を整理していた。このように特に大事なスピーチは周到に準備する印象があっただけに、「決選投票前の演説内容は全く考えていない」と答える高市氏に違和感を覚えた。

1人5分の持ち時間が与えられる中、石破氏は5分ほぼピッタリで演説を終える。一方で高市氏は5分を超えても話し続け、6分半を過ぎた頃に超過してる旨を伝えられ、結果的に7分の演説になってしまったのである。

ある若手議員は、この決選投票前の演説が勝敗を決したターニングポイントだと見る。

旧安倍派・高市氏周辺(陣営には入らず)
決戦前の演説を聞いて、高市さんはダメだなと思った。一方の石破さんはすごい良かったもんね、作り込まれていた」

演説後に行われた決選投票では、高市氏は議員票173票、都道府県連票21票の合計194票。いずれも石破氏を下回り、総裁の座を掴むことはできなかった