国立アイヌ民族博物館アイヌ語アーカイブ

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a=eyaykopuntek
アエヤイコプンテク 【a=e-yay-ko-puntek】 喜ばしい.▷ア=人(が) エ=それでもって ヤイコプンテク=喜ぶ (出典:萱野、方言:沙流)
ci=yaykoruska
チヤイコルシカ 【ci=yay-ko-ruska】 同情する,かわいそうに. (出典:萱野、方言:沙流)
esnaetor'omkeetoryaykotaci
エシナエトロオムケエトロヤイコタチ 【esna-etor-omke-etor-yay-kotaci】 くしゃみの鼻汁や咳の鼻汁を自分の体にくっつけている老人. ア・シトマ ノ アン オンネ フチ エシナ エトロ オムケ エトロ ヤイコタチ プ エク ペ ネ クス ネノ オカイ ペ ア・シトマプ ネ ヤカイェ(ヤク ア・イェ) ネ ワ アン フチ トゥサ チョロポク ア・クシ ワ キラ・アン=恐ろしいようなばあさん,くしゃみの鼻汁や咳の鼻汁をこびりつけた者が来たので,そのような者は恐ろしいと聞いていたので,そのばあさんの袖の下をさっと通って逃げた(『ひとつぶのサッチポロ』パラコアッ シリマオッテより). (出典:萱野、方言:沙流)
ewkoyaykopuntek
エウコヤイコプンテク 【他動】[e-uko-yaykopuntek …のことを・互いに一緒に・喜ぶ](二人以上の人が)皆一緒に喜ぶ。 a=ewkoyaykopuntek humi! アエウコヤイコプンテク フミー! 私たち(あなたも私も)うれしいねえ。(W) (出典:田村、方言:沙流)
eyaykohapapu
エヤイコハパプ 【他動】[e-yayko-hapapu …に関して・一人で・(?)] …を惜しいのでもっととっておく。 k=éyaykohapapu, na k=e ka somo ki ケヤイコハパプ、 ナ ケ カ ソモ キ 私は(このおいしいものを)惜しいからとっておく、 まだ食べない。(S) (出典:田村、方言:沙流)
eyaykohetopo
エヤイコヘトポ 【他動(?)】[e-yayko-hetopo …について・一人で・逆もどりして]くりかえす。 {E: to repeat…} (出典:田村、方言:沙流)
eyaykokanki-ani
エヤイコカンキアニ 【他動】[e-yay-ko-kanki-ani …で・自分・に・(?)・…を持ち運ぶ]…を天びん棒でかつぐ(棒の前と後に下げて棒のまん中を肩にのせてかつぐ)。 wakka eyaykokanki-ani ワッカ エヤイコカンキアニ 水を(=水を汲んで桶に入れたのを)天びん棒でかつぐ。(W神謡K) ☆参考 水や肥桶(こえおけ、 こやしおけ)を。 くわや鉄砲などを直接肩にかつぐのは esitapkaani エシタプカアニ。(S) (出典:田村、方言:沙流)
eyaykonisomap
エヤイコニソマプ 【他動】何かまちがいがあると困ると気にかける。 (出典:田村、方言:沙流)
eyaykonupuru
エヤイコヌプル 【他動】(eyaykonupur の誤記か?)…が気に入る、 …が好きである。 k=éyaykonupuru humi ka isam ケヤイコヌプル フミ カ イサム 私はそれをちっとも好きではない。(S) ☆参考 ku=konupuru humi ka isam クコヌプル フミ カ イサム とも言う。 {E: to like…; be pleased with…} (出典:田村、方言:沙流)
eyaykopepka
エヤイコペプカ 【他動】[e-yay-ko-pepka …について・自分・に・くりごとをいう] …を恨む、 (ひどい目に合わされたことなど)をいつまでも忘れずくやしく思う。 {E: to feel bitter about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykopuntek
エヤイコプンテク 【他動】[e-yay-kopuntek …について・自分・のことを喜んでねぎらう] …を喜ぶ、 …がうれしい。 k=孜aykopuntek ケヤイコプンテク 私はそのことがうれしい。 ☞yaykopuntek ヤイコプンテク {E: to be glad about…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykopuntek
エヤイコプンテク 【e-yay-kopuntek】 (〜を)喜ぶ,嬉しい. アチャポ アシリキンネ ヤイコソホシピ ヤク ク・イヌ ケヤイコプンテク(ク・エヤイコプンテク)=おじさんが新しく後添いを貰ったと聞き,私は喜んでいる.クルッペ エトクタ ク・イチャ オケレ クナク ク・ラム アプ ウクラン ワノ アプト ルイ ケサッチャンペネ(ク・エサッチャンペネ) アプ アプト トゥイ ケヤイコプンテク(ク・エヤイコプンテク) コロ ク・ヤイェトコイキ=霜が来る前に穂ちぎりを終わらせようと思っていたのに,昨夜から雨降りになって気が滅入っていたのだが,雨が晴れて私は喜んで畑へ行くしたくをした.タヌクラン チェプ ヌウェアン ワ エアラキンネ ア・エヤイコプンテク=今夜はサケがたくさん獲れたので私は本当に嬉しいことだ. (出典:萱野、方言:沙流)
eyaykopuntekpa
エヤイコプンテクパ 【他動】[複](eyaykopuntek エヤイコプンテク は単複の区別なし)(二人以上が皆で)…を喜ぶ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykopuntekre
エヤイコプンテクレ 【e-yay-ko-puntek-re】 喜ばす. (出典:萱野、方言:沙流)
eyaykoram-petetne
エヤイコランペテッネ 【他動】[< eyaykoramu-petetne (次項)](次の慣用句で)(子育てする)のに苦労する(=eyaykoramu-petetne エヤイコラムペテッネ)。 resu póka eyaykoram-petetne レス ポカ エヤイコランペテッネ …を育てるのに苦労する、 苦労して…を育てる。 ene he tap a=resú póka eyaykoram-petétne kuni p a=poho ne awa エネ ヘ タプ アレス ポカ エヤイコランペテッネ クニプ アポホ ネ アワ あんなに苦労して息子を育てたのに。(W民話) (出典:田村、方言:沙流)
eyaykoramu-petetne
エヤイコラムペテッネ 【他動】[e-yayko-ramu-petetne …で・一人で・心が・湿る(petne の重複)](次の慣用句で)respa póka eyaykoramu-petetne レシパ ポカ エヤイコラムペテッネ [雅] …を育てるのに心をくだきいろいろと骨を折り苦労する。 a=e=réspa póka/eyaykoramu/petetne ayne アエレシパ ポカ/エヤイコラム/ペテッネ アイネ [雅]私はあなたを育てるのに長い間心をくだき苦労してきましたが。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 {E: to suffer, have troubles with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykosiramsuye
エヤイコシラムスイェ 【他動】[単](複は eyaykosiramsuypa エヤイコシラムスイパ) …を考える。 ☆参考 形の上では単数形と複数形の一対のようだが、 違いははっきりしない。 沙流川下流のワテケさん・サダモさんは日常会話では複数形を使う。 ☞yaykosiramsuye ヤイコシラムスイェ[自動] {E: to think about, consider…} (出典:田村、方言:沙流)
eyaykosiramsuypa
エヤイコシラムスイパ 【他動】[複](単は eyaykosiramsuye エヤイコシラムスイェ)[複]…を考える、 …を考えに考える。 ☆参考 複数形の形だが、 沙流川下流のワテケさん・サダモさんは日常会話では単数形を使わずいつもこの複数語尾 -pa パ のついた形ばかりを使う。 しかし中流の人の中には日常会話で単数形を使う人もいる。 ☞yaykosiramsuypa ヤイコシラムスイパ[自動] {E: to think about, consider…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykosnekur-punpa
エヤイコシネクルプンパ 【他動】[複][e-yay-kosne-kur-punpa …で・自分・軽く・(< 影/姿)・…を持ち上げる][雅](風)で体が浮き上がる。 toytoy ka wa/hopuni réra/maw sirkasi/a=eyáykosnekur/punpa kane トイトイ カ ワ/ホプニ レラ/マウ シリカシ/アエヤイコシネクル/プンパ カネ [雅]土の上から立ちのぼる風に吹かれたように体が軽く浮き上がって。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ☆参考 同様の文脈で ekosne-punpa エコシネプンパ、 eyayrikikur-punpa エヤイリキクルプンパ、 eyayrikikur-kosnepuni エヤイリキクルコシネプニ も使われている。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
eyaykotcaseske
エヤイコッチャセシケ 【他動】[e-yay-kotca-seske …について・自分の・前を・ふさぐ]…をごまかす、 疑われているときにうまいことを言って逃げる。 eyaykotcaseske no hawean エヤイコッチャセシケ ノ ハウェアン 彼はごまかして言っている。(W) {E: to deceive, cheat…} (出典:田村、方言:沙流)
eyaykouwepeker
エヤイコウウェペケレ 【他動】[e-yayko-uwepeker …について・一人で・物語りする] …のことを困っていろいろと考える。 {E: to think over one's troubles.} (出典:田村、方言:沙流)
eyaykouwepeker
エヤイコウウェペケレ 【e-yay-ko-uepeker】 自分の事を言う. (出典:萱野、方言:沙流)
iyaykookka
イヤイコオッカ 【自動】[i-yayko-ok-ka 人を・一人で・うなだれ・させる] 本当に情けない。 {E: to be truly sad, shameful.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
iyaykookka
イヤイコオッカ 【iyay-ko-ok-ka】 嘆かわしい,悲しい. イヨーハイ ナ ナ ペウレクル ネ クニ ク・ラム アプ マクネ ワ イサム ハウェ タ アン? ソンノ ヘー? イヤイコオッカ=どうしたの,まだまだ若い人だと思っていたのにどうして死んだというの? 本当かい? 嘆かわしいことだ. (出典:萱野、方言:沙流)
k=eyaykouwepeker
ケヤイコウウェペケレ 【k=e-yay-ko-uepeker】 言う:自分の見た悪い出来事を言う.▷ク=私 エ=それ ヤイ=自身 コ=〜に対して ウウェペケレ=語る ソンノ ケヤイコウウェペケレ=本当にいやな思いだ.*単に自分で自分の事を語るという風な簡単な意味ではない.得体の知れない化け物を見たとか,悪い夢を見て薄気味悪い思いをした時などに,顔をしかめながら言う言葉. (出典:萱野、方言:沙流)
okamkinno yaykonere
オカムキンノ ヤイコネレ §473.だたい(堕胎)する(2)堕胎する okamkinno yaykonere〔o-kám-kin-no-jaǐ-ko-ne-re オかムキンノ・ヤイコネレ〕[okamkir(わざと、oak その後を、amkir 知り)、-no(つつ)、yay(自分を、=自分の腹を)+konere(つぶす)]⦅サル⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
oripakruypatu itak kaynon yayko rukpa
オリパクルイパトゥ イタク カイノン ヤイコ ルクパ §514.つば(唾);よだれ(涎)(6)なまつばを呑み呑みする oripak-ruy-pa、tu itak kaynon yay-ko rukpa〔o-rí-pak-ruǐ-pa|tu-í-tak-kaǐ-non|jáǐ-ko-ruk-pa オりパクルイパ・トゥいタク・かイノン・やイコルクパ〕[oripak(おそれる、はばかる)、ruy(ひどく…する)、-pa(第三人称複数の語尾)、tu(何度も何度も)、itak(物を言う)、kaynon(生つばを)、yay(自分)、ko(で)、rukpa(のみこんだ)]「彼等はひどく恐れて、幾度も幾度も物を言おうとしては、なまつばをのみこんだ」⦅ユ研Ⅱ, p.279⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tanne hese yaykoturpa
タンネ ヘセ ヤイコトゥルパ §080.ためいき(2)安心して溜息をつく tanne hese yaykoturpa〔たンネ・へセ・やイコトゥルパ〕[tanne(長い)、hese(息)、yay(自分)+ko(と共に)+turpa(伸ばす)]⦅ユ研Ⅱ, p.668⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
tusamukru yaykotutturi
トゥサムクル ヤイコトゥットゥリ 【tusa-mukru yaykotutturi】 肘枕.▷トゥサ=柚 ムクル=枕 →肘を枕にすると言わずに柚を枕にすると言う (出典:萱野、方言:沙流)
uweyaykopuntek
ウウェヤイコプンテク 【u-e-yaykopuntek】 互いに喜ぶ.▷ウ=互いに エ=それを ヤイ=自身 コプンテク=ほめる セタッコ ソモ ウヌカラ パ プ ネ クス ウヌカラ パ アクス ウテクルイルイパ パ コロ ウウェヤイコプンテク=しばらく会っていなかったものだから,会ったら手を取り合って喜んでいた. (出典:萱野、方言:沙流)
uyaykotamatama
ウヤイコタマタマ 【自動】[u-yay-ko-tama-tama 互い・自分・と・一つにする(?)・(重複)] 互いにだき合う、 同衾する。 〔久辞典稿〕uyaykotama ウヤイコタマ 「かたまって、 一つになって」、 kotama コタマ 「一緒にする、 一つにする」。 {E: to hug each other.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayko-
ヤイコ 【接頭】[< yay-ko- 自分・に…] ①自分に…。 ②一人で、 自分で。 ③ちょっと…する。 ☆参考 これが接頭してもその動詞のとり得る目的語の数は変わらない。 ☆参考 ko- コ が接頭している語にさらに yay- ヤイ が接頭して yayko- …ヤイコ… の形になっている場合もたくさんある。 ☞yay- ヤイ、 ko- コ (出典:田村、方言:沙流)
yayko-tuyma siramsuye
ヤイコトゥイマ シラムスイェ 【自動】[人称変化は他動詞型][yayko-tuyma si-ram-suye 一人で・遠く・自分・心・をゆらす] [雅]ずうっと長い間考えている。 tanto tóri/yayko-tuyma/a=sirámsuye タント トリ/ヤイコトゥイマ/アシラムスイェ [雅]私は二日間ずうっと長いこと考え続けていた(「ながあーいこと考えていた」)。(Sユーカラ) ☆参考 日常語で yaykosiramsuye ヤイコシラムスイェ は一語の自動詞で、 不定人称形は yaykosiramsuye=an ヤイコシラムスイェアン。 この雅語の用例では後半部の siramsuye シラムスイェ の suye スイェ が他動詞なので a= ア が接頭して、 他動詞型の人称形になっているが、 統語上は自動詞の働きをし、 前半部は副詞の働きをしている。 ☆参考 金田一『ユーカラの研究』その他に出てくる aeyaikotuimasiramsuye(つまり a=eyáykotuyma siramsuye アエヤイコトゥイマシラムスイェ)のような形は未出。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykoampe
ヤイコアンペ §038.やもめ(12)yaykoampe〔jáǐ-ko-am-pe やイコアンペ〕⦅ホロべツ⦆独身者。[yay(自分)+-ko-(と共に)+an(居る)+pe(者)]。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
yaykoan
ヤイコアン 【yay-ko-an】 独り者(である). テエタ タン ウシケ タ ヤイコアン フチ アン ペ ネ ア コロカ タネ チセ コッ パテク アン=ずっと前にこの場所で独り者のおばあさんが住んでいたものであったが,今は家の跡しかない. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykoankur
ヤイコアンクル 【yay-ko-an-kur】 男やもめ. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykoanpe
ヤイコアンペ 【yay-ko-an-pe】 自炊者. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykoasin(-an)
ヤイコアシン §470.だいべん(大便)(16)寝ぐそたれる;寝床の中で失糞する yayko-asin(-an)〔jáǐ-ko-a-šin やイコアシン〕[yay(自分)+ko(に)+asin(大便に出る)]⦅ビホロ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaykoatca
ヤイコアッチヤ 【自動】[yay-ko-atca 自分・に対して・(?)] だらしがない、 無精である(掃除も洗濯もろくろくしない)。 yaykoatca menoko ヤイコアッチャ メノコ だらしがない(掃除も洗濯もろくにしない)女。(W) {E: to be untidy; dirty; slovenly.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykoaykar
ヤイコアイカラ 【yay-ko-ay-kar】 間違って自分に刺さった矢を自分で抜くこと,体に刺さった矢を抜く. ▷ヤイ=自分 コ=それ アイ=矢 カラ=抜く,作る *他人が仕掛けた仕掛け弓に掛かった場合に,大急ぎで矢を向こう側へたたいて抜くこと.ためらっていると毒が回って死ぬことになる.(補遺編)▷ヤイ=自分 コ=それ アイ=矢 カラ=抜く,作る *他人が仕掛けた仕掛け弓に掛かった場合に,大急ぎで矢を向こう側へたたいて抜くこと.ためらっていると毒が回って死ぬことになる. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykocaruwen(-an)
ヤイコチャルウェン §123.うえる(餓える)(8)飢えて痩せている yaykocaruwen(-an)〔jáǐ-ko-ča-ru-wen やイコチャルウェン〕[yay(自分)+ko(に)+caru(その口が)+wen(悪い)]⦅ニイトイ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaykocipkuta
ヤイコチプクタ 【自動】[yay-ko-cip-kuta 自分・に・舟・をひっくり返して中味をぶちまける] 自分の乗っている舟をひっくり返す。 {E: for the boat one is on to capsize.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykoeramewnin
ヤイコエラメウニン 【自動】[yay-ko-eramewnin 自分・に・気がつかない] うっかりする、 ゆだんする。 yaykoeramewnin=an rápokke ta a=yupíhi soyne híne ヤイコエラメウニナン ラポッケ タ アユピヒ ソイネ ヒネ 私がうっかりしていた間に兄は外へ出て行って。(W民話) {E: to be careless; be off guard.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykoeramunin
ヤイコエラムニン 【yay-ko-eramu-nin】 うっかりした,気がつかなかった,ぼんやりしていた. ▷ヤイ=自分 コ=それ エラム=その思い ニン=縮む,しぼむ.(補遺編)▷ヤイ=自分 コ=それ エラム=その思い ニン=縮む,しぼむ. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykoesuypa(-an)
ヤイコエスイパ §564.いねむり(居眠)[する](5)居眠する yayko-esuypa(-an)〔jáǐ-ko-e-suǐ-pa やイコエスイパ〕[yay(自分)+ko(と共に)+e(頭を)+suypa(振り振りする)]⦅S.⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaykohokuspare
ヤイコホクシパレ 【他動】[yay-ko-hokuspa-re 自分・に向かって・倒れる[複]・させる] (自分の言ったこと)の悪意を自分が受ける。 yaykohokuspare kusu hawean hi ne wa ヤイコホクシパレ クス ハウェアニ ネ ワ 「自分がかぶることを言ってるんだ。」 (S) ☆参考 複数形の形であるが単数形として予想される yaykohokuste ヤイコホクシテ は未出。 ☆参考 yaykaonihose ヤイカオニホセ 自分がしたことのために自分が被害を受ける。 {E: for one's speaking ill of others to come back on oneself.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykohorokasipi(-an)
ヤイコホロカシピ §466.そせいする(蘇生する)(7)yayko-horoka-sipi(-an)〔yáǐ-ko-ho-ro-ka-ši-piやイコホロカシピ〕[yay(自分)+ko(にまで)+horoka(逆に)+sipi(戻す)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaykohosipi
ヤイコホシピ 【自動】[yayko-hosipi ちょっと・もどる]ちょっともどる(忘れものを取りになど)。 {E: to return, to retrieve (something left behind).} (出典:田村、方言:沙流)
yaykoisoytak
ヤイコイソイタク ☞yaykoysoytak ヤイコイソイタク (出典:田村、方言:沙流)
yaykoitak
ヤイコイタク ☞yaykoytak ヤイコイタク (出典:田村、方言:沙流)
yaykoitak
ヤイコイタク 【yay-ko-itak】 つぶやく,問わず語り(をする),独り言.▷ヤイ=自身 コ=に イタク=言う →自分自身につぶやく シネンネ アン ペ オラウン ヤイコイタク コロ アン=ひとりでいるのに,自分自身に何か言っていた. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykokatpak
ヤイコカッパク 【自動】[yay-ko-kat-pak 自分・に・やり方・をとがめる]後悔する(自分のしたことを/自分の身をうらむ)。 hn@ta ne ene ku=hawean wa oraun k=útari ka opitta en=koyruska wa ku=yaykokatpak kor k=an ruwe un フンタ ネ エネ クハウェアン マ オラウン クタリ カ オピッタ エンコイルシカ ワ クヤイコカッパク コロ カン ルウェ ウン (私は)「なにしにそんなことを言って」(=言わなければよいことを言ってしまって)こんど親戚にもみんなに悪く思われて後悔しているのよ。(S) {E: to regret.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykokatpat
ヤイコカッパッ 【yay-kokatpat】 私自身反省する,あのように言わなければよかったのにと反省する. ▷ヤイ=自分 コカッパッ=反省する(補遺編)▷ヤイ=自分 コカッパッ=反省する (出典:萱野、方言:沙流)
yaykokemnu
ヤイコケムヌ 【他動】[yayko-kemnu 一人で・…をかわいそうに思う][雅]自分の心に…をかわいそう/気の毒だなあと思う(=kemnu ケムヌ)。 (出典:田村、方言:沙流)
yaykokomo
ヤイココモ 【他動】[yay-ko-komo 自分・に・…を折り曲げる](用例の文脈では)(子ども)を自分の手もとに離さずに置いておく。 páse kamuy póho ne ruwe ne híne ora wen menoko a=ne híne a=yaykokomo wa án=an ka eaykap パセ カムイ ポホ ネ ルウェ ネ ヒネ オラ ウェン メノコ アネ ヒネ アヤイココモ ワ アナン カ エアイカプ (子どもは)尊い神の御子であり、 悪い女の私が手もとに離さず置いておくことはできない。(W神謡語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykomekare
ヤイコメカレ 【他動】[yay-komekare 自分・に(残した食べ物)を持って行ってあげる](出された食べ物)を食べ残して持って帰る。 ☞komekare コメカレ {E: to take home leftover food.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykomekare
ヤイコメカレ 【yay-ko-mekare】 食べ残す,自分の為に食べ物を残すこと. *主として煮た食べ物のことをいう. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykomismu
ヤイコミシム 【自動】[yayko-mismu 一人で・さびしい] 一人ぼっちだ(大人でも子どもでも)。 nen ka tura wa sinot pe ka isam wa yaykomismu ネン カ トゥラ ワ シノッ ペ カ イサム マ ヤイコミシム だれも一緒に遊ぶ者がいなくて一人ぼっちでいる。(S) ☞mismu ミシム {E: to be alone (adults or children).} (出典:田村、方言:沙流)
yaykonere
ヤイコネレ 【yay-konere】 流産する,死産させる,中絶する:自分で胎児を死亡させる.▷ヤイ=自身 コネレ=潰す (出典:萱野、方言:沙流)
yaykonisomap
ヤイコニソマプ 【自動】[yayko-nisomap 自分一人で・心配する](?) (人について行ってもらうより)自分一人のほうが安心だ。 {E: to feel secure on one's own (rather than relying on others).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykonupeatte
ヤイコヌペアッテ 【自動】[yayko-núpe-at-te 一人で・涙・が出る・させる] 一人で涙を流す。 {E: to cry alone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykonuyna
ヤイコヌイナ 【yay-ko-nuyna】 自分で隠す. タネ アナクネ イェプネ ウプソロ ア・ヤイコヌイナ パクノ ポロ メノコポ ア・ネ=今はもう恥ずかしい懐を自分で隠すほどの大きな娘に私はなった[ユ](自分自身の胸のふくらみを気にする年頃をいう). (出典:萱野、方言:沙流)
yaykookuiyma(-an)
ヤイコオクイイマ §559.ねしょうべん(寝小便)[する](3)yaykookuiyma(-an)〔jáǐ-ko-o-kuǐ-ma やイコオクイマ〕[yay(自分)+ko(に)+okuyma(小便する)]⦅サル、テシオ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaykooriknere
ヤイコオリクネレ 【yay-ko-o-rik-ne-re】 一口で飲み干す,一気に飲む,ぐっと飲む. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykopakari
ヤイコパカリ 【他動】[yay-ko-pakari 自分・に合わせて・…をはかる](布など)を自分の体に合わせて寸法をはかる(着物をつくるとき等)。 {E: to measure out material against one's body (in order to make clothing).} (出典:田村、方言:沙流)
yaykopapispisatte
ヤイコパピシピサッテ 【自動】[yayko-pa-pispis-atte 一人で・口・(擬音の語根の重複)・を出す] 一人でピシャピシャと口の中で言う、 小声で一人言を言う。 {E: to mutter to oneself; to speak to oneself in a low voice.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykopinupinu
ヤイコピヌピヌ 【自動】[yayko-pinu-pinu 一人で・小声でささやく・(重複)] 小声で一人言を言う。 ☆参考 yaykopapispisatte ヤイコパピシピサッテ とも言う。 {E: to speak to oneself in a low voice.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykopinupinu
ヤイコピヌピヌ 【yay-ko-pinu-pinu】 つぶやく. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykoranke
ヤイコランケ 【他動】[yay-ko-ranke 自分・に・…を落とす] または [yayko-ranke 一人で・…を落とす](次の慣用句の中で)(涙)を流す。 tu pekennupe/re pekennupe/yaykoranke トゥ ペケヌンペ/レ ペケヌンペ/ヤイコランケ[雅] 二しずくも三しずくもの涙を流す=ハラハラとたくさん涙を流す。(KK叙情詩) {E: to drop; (tears).} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykoranke
ヤイコランケ 【yay-ko-ranke】 はらはらと落とす. トゥ ペケンヌペ レ ペケンヌペ ヤイコランケ=ふたつの清い涙,三つの清い涙,はらはら落とし. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykore
ヤイコレ 【他動】[yay-kore 自分・に…を与える](次の文脈で)…をおぼえておく。 a=ye a itak/pirkanopo/e=yaykore na アイェ ア イタク/ピリカノポ/エヤイコレ ナ [雅]私の言った言葉をよくよくおぼえておくのですよ。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykoresu
ヤイコレス 【他動】[yayko-resu 一人で・…を育てる] …を一人で育てる。 e=kor poyson e=yaykoresu kor e=an yakun エコロ ポイソン エヤイコレス コロ エアン ヤクン あなたの赤ちゃんをあなたが一人で育てていれば。(W民話) {E: to raise…alone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykorpare
ヤイコロパレ 【他動】[yay-korpare 自分・に与える[複]](直訳すると)(二つ以上のもの)を自分に与える。 (次の決まった言い回しの中で) kewtum yaykorpare ケウトゥム ヤイコロパレ …な気持ちを持つ。 hotasnu kewtum koohana ne yakka ku=yaykorpare ホタシヌ ケウトゥム コオハナ ヤッカ クヤイコロパレ 気がかりな気持ちに自分のようなものでもなった。(W会話) iruska kewtum a=yaykorpare イルシカ ケウトゥム アヤイコロパレ 私はいやな/腹立たしい/なさけない気持ちになった。(W民話)ほか {E: to give…to oneself; have the feeling of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykorpeki
ヤイコロペキ 【自動】[yay-kor-pe-ki 自分・が持つ・もの/こと・をする] 自分のことをする。 {E: to do one's own thing.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykoruska
ヤイコルシカ 【他動】[yayko-ruska 一人で・…を腹立たしく思う][雅]自分の心に…を腹立たしく思う。 ci-yaykokemnu/ci-yaykoruska/apiskatu apiska/a=ekárkar kusu チヤイコケムヌ/チヤイコルシカ/アピシカトゥ アピシカ/アエカラカラクス (私はその子の素性を見ると)かわいそうにも思い腹立たしくも思ったので。 (W神謡K) {E: to do one's own thing.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykoruye
ヤイコルイェ 【他動】[yay-ko-ruye 自分・に・…をなでる] …をだきしめて愛撫する/かわいがってなでる。 reyereye=an híne a=onáha sama ta arpa=an akusu orowano i=yaykoruye, otusuykonna oresuykonna i=yaykoruye レイェレイェアン ヒネ アオナハ サマ タ アラパアン アクス オロワノ イヤイコルイェ、 オトゥスイコンナ オレスイコンナ イヤイコルイェ 私がはって父のそばに行くと父は私をだきしめてなで、 何回も何回もなでてくれた。(W民話) {E: to caress, stroke, pet…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykoruyruypa
ヤイコルイルイパ 【他動】[yay-ko-royruypa 自分・に・…を何回もなでる(ruye ルイェ の複数形の重複形)] …をだきしめて何回も何回も愛撫する/かわいがってなでなでする。 {E: to caress…repeatedly.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykosanke
ヤイコサンケ 【他動】[yay-ko-sanke 自分・に/から・…を出す][雅] …を産む。 pirka ponpe a=yaykosanke ピリカ ポンペ アヤイコサンケ (私は)かわいい赤ん坊を産み落とした。(W神謡語り) ☆参考 日常会話でも言うが、 雅語的ないし美文調の表現。 出産することを最も普通には kor コロ《持つ》と言い、 また特に「分娩する」ことを言うには enuwap エヌワプ がよく使われる。 {E: to give birth to, …} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykosanke
ヤイコサンケ 【yay-ko-san-ke】 産む. フン エチ・ウコトム ルウェ. トゥナシノ ピリカ ポンペ エチ・ヤイコサンケ ヒ ク・ヌカラ ワ ク・エヤイコプンテク ルスイ ナ アニ=まあお前たちの似合うことよ.早くかわいい赤ちゃんをふたりの間で産んだのを私は見て喜びたいからね. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykosankep
ヤイコサンケプ 【yay-ko-san-ke-p】 自分の子供. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykosawsi
ヤイコサウシ 【自動】[yay-ko-sa-usi 自分・に/の・前・…を…につける](?) 陰部を出す。 ekasi yaykosawsi wa an エカシ ヤイコサウシ ワ アン 「おじいさんのきんたま出ている。」 (S) ☆参考 年寄りについて言う。 何もわからないので褌(ふんどし)がはずれたりおばあさんの座り方が悪かったりして出ていることを言う。(S) {E: to expose one's private parts.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykosaye
ヤイコサイェ 【自動】[yay-ko-saye 自分・に・…を巻く][雅]帯/ベルトを自分の体に巻く。 uwokkane kut/earsayneno/a=yaykosaye ウウォッカネ クッ/エアラサイネノ/アヤイコサイェ [雅]私は金鎖(かなぐさり)のベルトを一回巻きにきちんと巻いた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykosikannatki
ヤイコシカンナッキ 【yay-ko-sikannatki】 まごまごする:どうしてよいかわからず,まごつく様子. チロンヌプ ケセアンパ コロ ネプ ネ クス ネ ヤ セタ ヤイコシカンナッキ ワ ホユプ エアイカプ. チロンヌプ オプケ コロ セタ ネノ イキ プ ネ ヤク ア・イェ=犬が狐を追いかけると,どうしてなのか犬がどうすればいいのかわからず走ることができなくなる.狐が屁をたれると犬がそうするものだそうだ. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykosiramsuye
ヤイコシラムスイェ 【自動】考える。 ☆参考 本来は、 単数形は簡単なことをちょっと考えること、 複数形はいろいろと頭をめぐらしてよく考えることらしい。 しかし沙流川下流のワテケさん、 サダモさんは、 日常語ではいつも複数形(次項)を使い、 単数形は自分からは使わなかった。 ☆参考 雅語には yaykotuyma siramsuye ヤイコトゥイマ シラムスイェ がある。 ☆参考 他動詞は eyaykosiramsuye エヤイコシラムスイェ。 {E: to think, consider.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykosiramsuye
ヤイコシラムスイェ 【yay-ko-si-ram-suye】 考える,思いめぐらす.▷ヤイ=自身 コ=それ イシ=自ら ラム=思いスイェ=ふる (出典:萱野、方言:沙流)
yaykosiramsuypa
ヤイコシラムスイパ 【自動】[yayko-si-ram-suypa 一人で・自分・心・をゆらす[複]] 考える。 ☆参考 複数形の形だが、 沙流川下流のワテケさん、 サダモさんは、 日常語では常にこの形を用いた。 中流の人の中には、 yaykosiramsuye ヤイコシラムスイェ の形を普通に使う人もいる。 ☆参考 他動詞は eyaykosiramsuypa エヤイコシラムスイパ ☆参考 一生懸命に考えたりじっくり考え込んだりすることを言う。 yaynu ヤイヌ、 ramuan ラムアン は《思う》sanniyo サンニヨ は先のことをこうすればこうなるそれからああすればどうなるというふうに計算するようなふうに考えることや、 心づもりしていることを言う。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykosiramsuypa
ヤイコシラムスイパ 【yay-ko-si-ram-suypa】 考える,思いめぐらす〔複〕.▷ヤイ=自身 コ=それ シ=自ら ラム=思い スイパ=ふる ク・エヤイコシラムスイパ=私は考えをめぐらす.エネ ヤイコシラムスイパ=私のことを考える. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykosnekur punpa
ヤイコシネクル プンパ 【他動】[yay-kosne-kur punpa 自分・軽く・(< 影/姿)・…を持ち上げる][雅]…を(軽々と)持ち上げる。 hopuni réra/maw sirkasi/a=i=yáykosnekur/punpa kane ホプニ レラ/マウ シリカシ/アイヤイコシネクル/プンパ カネ [雅]吹き上げた風、 空気の上に私は軽々とのせられて。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykosohosipi
ヤイコソホシピ 【yay-ko-so-hosipi】 後添いを貰う. アチャポ アシリキンネ ヤイコソホシピ ヤク ク・イヌ ク・エヤイコプンテク=おじさんが新しく後添いを貰ったと聞き,私は喜んでいる. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykosos
ヤイコソシ 【yay-ko-sos】 妊娠で腹が大きくなる. エ・ヤイコソシ シリ ヘンパラ エ・ホタシヌッピヒ ネ ルウェ アン=あなた自身の体が重そうだが,いつ臨月になる様子なの. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykosotkikarkar
ヤイコソッキカラカラ 【自動】[yay-ko-sotki-karkar 自分・に・寝床・を整える] 寝るしたくをする(悪口)。 tane suy yaykosotkikarkar kor an タネ スイ ヤイコソッキカラカラ コラン また(彼は)もはや寝るしたくをしている。(S) {E: to prepare to go to sleep (slang).} (出典:田村、方言:沙流)
yaykotaci
ヤイコタチ 【他動】[yay-kotaci 自分・に…をぬりつける] 自分に…をぬりたくる。 nep wa an pe yaykotaci ruwe ne wa kamiasi néno katuhu an ネプ ワ アン ペ ヤイコタチ ルウェ ネ ワ カミアシ ネノ カトゥフ アン (その娘は)何かへんなものを体にぬりたくってばけもののようなへんな姿をしていた。(NK民話) ☞kotaci コタチ {E: to smear, lavish oneself with…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykotanesikarun
ヤイコタネシカルン 【自動】[yay-kotan-esikarun 自分・村・を懐かしく思い出す] 故郷を思い出す、 故郷を懐かしむ。 ☆対語 yaykotanoyra ヤイコタノイラ {E: to long for one's home town.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykotanoyra
ヤイコタノイラ 【自動】[yay-kotan-oyra 自分・村・を忘れる] 故郷を離れていて忘れている、 自分の村を忘れて帰って来ない。 ☆対語 yaykotanesikarun ヤイコタネシカルン {E: to be away from and forget one's home town.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykotapo
ヤイコタポ §021.子(21)yaykota-po〔jáǐ-ko-ta-po やイコタポ〕⦅ホロベツ⦆実子。 (出典:知里人間編Ⅱ、方言:)
yaykotcakar
ヤイコッチャカラ 【自動】[yay-kotca-kar 自分・の前・をつくる/する] もの惜しみする(「しんぼうする」)。 pirka amip poronno kor pe ora yaykotcakar wa wen amip patek mi ピリカ アミプ ポロンノ コロ ペ オラ ヤイコッチャカラ ワ ウェン アミプ パテク ミ (あの人は)いい着物がたくさんあるのにそのまましまっておいて粗末な着物ばかり着る。 {E: to put up with.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykotcakar
ヤイコッチャカラ 【yay-kotca-kar】 自分の前を作る:暖かくなるように自分の前の火の面倒をすること. テエタ アペオイ オロ タ アペ ア・アリ ヒ タ ヤイコッチャカラ ワ シネンネ ポプケ ノ アペクル ヒ ア・イェ プ ネ ア ワ=ずうっと昔に炉の中で火を燃やしていた時,自分で自分の前を作って(火の面倒をして)ひとりで暖かくあたることを言ったものであった. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykotomka
ヤイコトムカ 【他動】[yay-kotom-ka 自分・にふさわしい・(他動詞化)と思う][雅]…を自分の結婚相手としてふさわしいと思う、 …と結婚したい。 Kotan-sitcire/Mosir-sitcire/…/Kamuy ne an kur/ne yak easir/a=yaykotomka コタンシッチレ/モシリシッチレ/…/カムイ ネ アン クル/ネ ヤク エアシリ/アヤイコトムカ [雅]「村焼き国焼き(中略)神になる人」とでなければ私は結婚しません。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykotomkap
ヤイコトムカプ 【yay-kotomka-p】 自分に似合うもの.▷ヤイ=自身 コトムカ=似合う プ=者 カムイ モシリ タ ア・ヤイコトムカプ ア・フナラ ヤッカ イサム=神の国で自分に似合いの者を(私は)探したがいなかった[ウ]. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykotosoma(-an)
ヤイコトソマ §470.だいべん(大便)(17)寝ぐそたれる;寝床の中で失糞する yaykotosoma(-an)〔jáǐ-ko-o-so-ma やイコオソマ〕[yay(自分)+ko(に)+osoma(大便する)]⦅シラウラ⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
yaykotuyasi
ヤイコトゥヤシ 【他動】[yay-kotuyasi 自分・…で安心する](そのこと)で自分は安心だ。 {E: to have peace of mind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykotuyma
ヤイコトゥイマ 【yay-ko-tuyma】 自分の過去. ヤイコトゥイマ シラムスイェ=自分の過去をふりかえる. (出典:萱野、方言:沙流)
yaykouwepeker
ヤイコウウェペケレ 【自動】[yay-ko-uwepeker 自分・に・物語を語る] 困っていろいろと考える。 {E: to think over one's troubles.} (出典:田村、方言:沙流)
yaykoyantone
ヤイコヤントネ 【自動】[yayko-yantone 一人で・滞在している] 一人暮らしをしている。 {E: to live alone.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykoykor
ヤイコイコロ §062 マグロ (4) yaykoykor (yáy-koy-kor)「やイコイコロ」 ⦅長万部⦆巨大なマグロ (出典:知里動物編、方言:)
yaykoyomare
ヤイコヨマレ 【yay-ko-omare】 手酌:自分自身の杯に酒を入れる.▷ヤイ=自身 コ=それ=酒 オマレ=入れる (出典:萱野、方言:沙流)
yaykoysoytak
ヤイコイソイタク 【自動】[yay-ko-isoytak 自分・に/と共に・話をする] (=yaykoisoytak ヤイコイソイタク)一人で話をする。 {E: to speak to oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykoytak
ヤイコイタク 【自動】[yay-ko-itak 自分・に/と共に・しゃべる] (=yaykoitak ヤイコイタク)一人でしゃべる、 ひとりごとを言う。 {E: to speak to oneself.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yaykoyupu
ヤイコユプ 【他動】[yay-ko-yupu 自分・に・…をきつく締める](ひも)を自分にギュッと締める。 káne pon kasa/kasa rantupep/a=yaykoyupu カネ ポン カサ/カサ ラントゥペプ/アヤイコユプ [雅]私は金(かね)の小さな笠のたれひもをギュッと締めた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ye rusuype kaynon ka ta yaykoruki
イェ ルスイペ カイノン カ タ ヤイコルキ §514.つば(唾);よだれ(涎)(5)なまつばを呑み呑みする ye rusuy-pe kaynon ka ta yay-ko-ruki〔jé-ru-suǐ-pe|káǐ-noŋ-ka-ta|jáǐ-ko-ru-ki いえルスイペ・かイノンカタ・やイコルキ〕[ye(言い)、rusuy(たい)、pe(ものを)、kaynon(なまつば)、ka-ta(の上・に)、yay(自分)、ko(で)、ruki(呑みこむ)]「物を言おうとして、なまつばと一緒にのみこみのみこみ、なかなか言い出せぬ」⦅聖典, p.59⦆ (出典:知里人間編I、方言:)
cisesak
チセサク 【自動】[cise-sak 家・を持たなくなる] ①妻に死なれる(=macihi isam マチヒ イサム)。(W) cisesak wa kusu チセサク ワ クス (彼は)奥さんが亡くなったから。(W) ②妻または夫に死なれる、 やもめになる。(S) ku=cisesak wa ku=yaykoyantone クチセサク ワ クヤイコヤントネ 私は妻(又は夫)に死なれて一人でいる。(S) {E: to be widowed.} (出典:田村、方言:沙流)
earsayneno
エアラサイネノ 【副】[ear-say-ne-no ただ一つの・巻き・である・(副詞形成)]一巻きに、 一回巻きに、 一重に(ひとえ)に巻いて。 uwokkane kut/earsay neno/a=yaykosaye ウウオッカネ クッ/エアラサイ ネノ/アヤイコサイェ [雅]金鎖の(かなぐさり)のベルトを一回巻きに巻いた(しめた)。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ekosne-punpa
エコシネ プンパ 【複他動】[e-kosne-punpa (そこ)に・軽く・…を持ち上げる][雅]…を(そこ)に軽く持ち上げる。(次のような受け身(主語不定人称)の形で) maw sirkasi/an=i=ekosne/punpa kane マウ シリカシ/アニエコシネ/プンパ カネ 空気の上に私は軽くのせられて。(Sユーカラ) ☆参考 韻文で2行に分かれる。 ☆参考 同様の文脈で eyaykosnekur-punpa エヤイコシネクルプンパ も使われている。 (出典:田村、方言:沙流)
epokor
エポコロ 【他動】[e-pokor で・子を産む] …を産む。 ne ene a=ye hi ka a=erámpewtek no an hemanta wenkamuy sani ne noyne an pe epokor ネ エネ アイェ ヒ カ アエランペウテク ノ アン ヘマンタ ウェンカムイ サニ ネ ノイネ アン ペ エポコロ (彼女は)いったいどう言ったらいいかもわからないような変な悪神の子みたいなものを産んだ。 ☆参考 当り前でないものを産んだというような話のときに言う。 普通に子どもを「産んだ」というときは、 kor コロ《持った、 産んだ》、 an アン《生まれた》と言う。(S) ☆参考 enuwap エヌワプ …を分娩する。 yaykosanke ヤイコサンケ 出産する(雅語的、 よい言葉)。 {E: to give birth to…} (出典:田村、方言:沙流)
hike 2
ヒケ 【形名】[名詞化辞](hi ヒ 2 に所属形語尾のついた形だが、 hi ヒ とは意味・用法が異なる。) ①…することは、 …したら。 hike mak? ヒケ マク ? …したらどう? (婉曲な勧め、 提案。) e=e hike mak? エエ ヒケ マク? 食べたらどう? (S) …hike makanak ne wa? ヒケ マカナク ネ ワ? …したらどうですか? (S) ene cis kor arpa rusuy pe a=arpare hike makanak ne wa? エネ チシ コロ アラパ ルスイ ペ アアラパレ ヒケ マカナク ネ ワ? あんなに泣いて行きたがるもの行かせたらどうですか? (S) (後に mak マク《どう》が略されて)hike? ヒケ? …したら? nep ka oyra noyne yaykohosipi kusu a=tere hike? ネプ カ オイラ ノイネ ヤイコホシピ クス アテレ ヒケ? 何か忘れたらしく戻って行ったから待っていないか? (S) ②…したが/するとき (話が次の内容に展開するときに用いる)。 …un kur a=ne híne án=an hike …ウン クル アネ ヒネ アナン ヒケ 私は…の人でしたが。(Wほか民話) ☞hike(he) ヒケ(ヘ) {E: ①to do…is to…; if one did… ②one did…; when one does…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hosipi
ホシピ 【自動】[単](複は hosippa ホシッパ)[ho-sipi 尻を・(?)] 帰る、 引き返す、 もどる。 ☆参考 訪問先を辞して自宅へ向かうとき ku=hosipi na クホシピ ナ《私は帰りますから》と言う話者と k=arpa na カラパ ナ《私は行きますから》と言う話者とある。 ☆参考 yaykohosipi ヤイコホシピ 忘れ物でもしてちょっともどる。 {E: to return; go back.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
hotasnu
ホタシヌ 【自動】(…のことは)不安である、 非常な危険を感じる。 nociw tup uhewe uhewe pekor, a=nukár siri anakne, hotasnu=an hi kusu ノチウ トゥプ ウヘウェ ウヘウェ ペコロ、 アヌカラ シリ アナクネ、 ホタシヌアニ クス 星が二つ交互に上がったり下がったりしているように見えるのは、 覚悟を決めなければならないほど危険なことなので(語り手訳)。(HC民話) hemanta etoko yaykar kusu ene nísapno síttoyárekurok a p ora ene kunne nociw ka a=nukár ruwe anakne, hotasnu kewtum koohana ne yakka ku=yaykorpare ヘマンタ エトコ ヤイカラ クス エネ ニサプノ シットヤレクロク アプ オラ エネ クンネ ノチウ カ アヌカン ルウェ アナクネ、 ホタシヌ ケウトゥム コオハナ ネ ヤッカ クヤイコロパレ 何の前兆なのか、 急にまっ暗になり夜の星まで見えるのは、 心配で気がかりな気持ちを、 私のようなものでも抱(いだ)いた。(W会話) {E: to be uneasy; have something on one's mind.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
ihoma
イホマ 【自動】(次の慣用表現の中で)かわいそうに思う。 ihoma kewtum/a=yaykorpare イホマ ケウトゥム/アヤイコロパレ [雅]私はああかわいそうだなあと思いました。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
irampotarare
イランポタラレ 【自動】[i-ram-potara-re 人(の)・心・不安になる・させる]やかましい、 うるさい。(間投詞的に)やかましいなあ、 うるさいなあ。 hekattar irampotarare, hawehe ne ya humihi ne ya, ku=yaykosiramsuypa ka eaykap ヘカッタラ イランポタラレ、 ハウェヘ ネ ヤ フミヒ ネ ヤ、 クヤイコシラムスイパ カ エアイカプ 子どもたちやかましいなあ、 声だか音だか、 私は考えることもできない。(S) haː, irampotarare, an-epitta isomomokore ハー、 イランポタラレ、 アネピッタ イソモモコレ ああ、 こやかましい、 夜どおしだれも眠らせない。(S) ☆参考 二つ目の例のように間投詞的にも使う。 {E: to be noisy.} (出典:田村、方言:沙流)
kasa rantupep
カサ ラントゥペプ [kasa ran-tupep 笠・下がる・あごひも] [雅]笠のたれひも、 笠のあごひも。 káne pon kasa/kasa rantupep/a=yaykoyupu カネ ポン カサ/カサ ラントゥペプ/アヤイコユプ [雅]金(かね)の小さな笠、 笠のたれひもを私はギュッとしめた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
koohana
コオハナ 【名】あんなやつ、 こんな者(さげすみや謙遜の表現)。 wenkur utar koohana hemanta kor wa i=aske uk kor oka hawe oka? ウェンクル ウタラ コオハナ ヘマンタ コロ ワ イアシケ ウク コロカ ハウェ オカ? 貧乏人ども、 あんなやつらが何を持っておれたちを招待すると言うのだろう。(W民話) hotasnu kewtum, koohana ne yakka ku=yaykorpare ホタシヌ ケウトゥム、 コオハナ ネ ヤッカ クヤイコロパレ [雅]気がかりな気持ちにこんな私のような者でもなりました。(W会話) {E: That rascal, fellow!} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kor 1
コロ 【他動】①…を持つ、 … を所有する。 inan pe ku=kor kor pirka hawe an? イナン ペ クコロ コロ ピリカ ハウェ アン? どっちを持てばいいのかなあ? (W会話) pawetok ka kor siretok ka kor パウェトク カ コロ シレトク カ コロ 彼は雄弁さも持っており美しさも持っている=口も達者だし器量もいい。 kor rusuy コン ルスイ …がほしい、 …をほしがる。 ②…を(手や頭に)つける/かぶる、 つけて/かぶっている。 tekunpe kor テクンペ コロ 手甲をはめる。 sapanpe kor サパンペ コロ 冠をかぶる(頭につける)。 (注 体に着ることは mi ミ、 足や腰から下にはくことは us ウシ、 鉢巻などを頭に巻くことは epanu エパヌ、 手ぬぐいなどでほおかぶりすることは hekokari ヘコカリ。) ③(子)を生む (「子どもを持つ」)。 “poyson kor yak a=ye” “hńta kor yak a=ye?” “matkaci kor yak a=ye” 「ポイソン コロ ヤク アイェ」「フンタ コロ ヤク アイェ?」「マッカチ コロ ヤク アイェ」 「子どもを持った(赤ちゃんが生まれた)そうだ。」「何を持ったと言う(どっちが生まれたって)?」「女の子を持ったと言う(女の子が生まれたそうだ)。」 (S) cikap tamanko kor noyne hawkor hawe as チカプ タマンコ コン ノイネ ハウコロ ハウェ アシ にわとりが卵を生んだらしく、 なく声がする。(W) (注 出産することは nuwap ヌワプ [日常語]または yaykosanke ヤイコサンケ [雅]) ④(神が)領有する。 nupuri kor kamuy ヌプリ コロ カムイ 山を領有する神=山を守る/統治する神=山の神。 ⑤…の …。 ku=kor hekattar クコロ ヘカッタラ 私の子どもたち。 a=kor mosir アコロ モシリ 私たちの国=わが国(=日本)。(S) ku=kor hápo クコロ ハポ 私の母。 ku=ponpoho kor ku=kosmaci クポンポホ コロ クコシマチ 私の下の息子の嫁(別家の嫁)。(S) kor kur コロ クル …の夫。 ⑥ ☞kes(e) kor ケシ/ケセ コロ {E: ①to have, possess… ②attach, wear…(on one's hands, head.) ③to have, give birth to (a child). ④one's…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
kor 3
コロ 【接助】①…しながら、 …しつつ。 suke kor an スケ コラン 煮炊きしている。 cís=an kor a=eyáykopuntek チサン コロ アエヤイコプンテク 私は泣きながら喜んだ。 iku kor sinotcaki kor an イク コロ シノッチャキ コラン 彼は酒を飲みながら歌を歌っている。 ②…すれば、 …すると、 …する/したときは。 pon a=yupíhi ekimne kor a=turá ポン アユピヒ エキムネ コロ アトゥラ 小さい兄が山へ行くときは私も一緒に行った。 kesto an kor ケシト アン コロ 毎日毎日。 mata réra ruy kor méan マタ レラ ルイ コロ メアン 冬に風が強ければ寒い。 {E: ①while. ②if; when.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
niska
ニシカ 【他動】①…を惜しむ(惜しいと思う)。 ku=niska wa ku=korar ka somo ki クニシカ ワ クコララ カ ソモ キ 私は惜しくて人にあげない。(S) ②(動詞句のあとに置かれ助動詞的に使われて) …するのを惜しむ/惜しがる。 eyar niska wa eyar ka somo ki ayne nipopkere エヤン ニシカ ワ エヤラ カ ソモ キ アイネ ニポプケレ (彼は)(その食べ物を)人にあげるのを惜しがってあげないでおいてとうとう「あめさせて」(くさらせて)しまった。(S) ☆参考 食べ物を人にあげるのを惜しむけちな人は ipewnara イペウナラ と言われる。 ものをなくしたり、 人に死なれたりしたとき惜しかったということや人と別れるとき名残りを惜しむことは oskur オシクル、 もの惜しみして(けちけちして)使わないことは yaykotcakar ヤイコッチャカラ などと言う。 {E: ①to feel sorry, regret for… ②to regret having done…} (出典:田村、方言:沙流)
nu(we) koan
ヌ(ウェ) コアン 【連他動】[単](複は nu(we) kooka ヌ(ウェ) コオカ) (一人が)…の獲物に恵まれる、 …がたくさんとれる。 (猟や漁や交易の)収穫が多い。 cep nu koan チェプ ヌ コアン 魚がたくさんとれる。 “yam nuwe e=koan yak a=ye?” “ene nuwe ku=koan wa k=éyaykopuntek pe un” 「ヤム ヌウェ エコアン ヤク アイェ?」 「エネ ヌウェ クコアン マ ケヤイコプンテク ペ ウン」 「あなた栗をたくさんとったそうね。」「こんなにたくさんとってうれしいのよ。」 (S) yuk ne ciki kamuy ne ciki nuwe koan wa ユク ネ チキ カムイ ネ チキ ヌウェ コアン マ (彼は)鹿でも熊でもたくさんとれて。(S民話) ☆参考 nukoan ヌコアン が自動詞として使われた例が一例ある。 ☞nukoan ヌコアン ☆参考 実がたくさんなることは iyono イヨノ。 ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
núpe
ヌペ 【名】[概/所](所は núpe(he) ヌペ(ヘ))[nu-pe 目・汁] 涙、 …の涙。 ranke núpe/uturatura ランケ ヌペ/ウトゥラトゥラ [雅] 涙があとからあとから流れる。(W神謡語り) ranke núpe/ruyaptosane/i=kurkasi/córankekar ランケ ヌペ/ルヤプトサネ/イクルカシ/チョランケカラ [雅] 涙が大雨のように私の上に降りそそぐ。(W神謡語り) núpe tura ヌペ トゥラ 涙を流しながら、 涙が出るほど、 涙ながらに(=cis tura チシ トゥラ)。 núpe tura k=éyaykopuntek ヌペ トゥラ ケヤイコプンテク 私は涙が出るほどうれしい、 涙を流して喜んでいる。 e=cis-núpe e=cis-etori a=oypepi osma wa ipe ka a=eáykap エチシヌペ エチセトリ アオイペピ オシマ ワ イペ カ アエアイカプ あなたの泣いた涙と鼻汁が私の食器に入るので私はものを食べることもできない。(HC民話)(民話の中で、 大切な人に死なれて泣き暮らしている人に夢の中で死者が現れて泣かないようにさとす常套句。) {E: tears; tears of…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
okkayonaknep
オッカヨナクネプ 【名】[okkayo-nak-ne-p 男・(?)・である・もの][雅] 男の子。 pirka ponpe/a=yaykosanke ruwe/okkayonaknep/ne kane an ピリカ ポンペ/アヤイコサンケ ルウェ/オッカヨナクネプ/ネ カネ アン 私(神謡の主人公)はかわいい赤ちゃんを出産した、 それは男の子だった。(W神謡語り) {E: a boy.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
onupecikka
オヌペチッカ 【他動】[o-nupe-cik-ka (そこ)に・涙・滴る・させる]ka(si) onupecikka カ(シ) オヌペチッカ …の上に涙を落とす。 kasi a=onúpecikka kor a=yaykoruyruypa カシ アオヌペチッカ コロ アヤイコルイルイパ 私はその子の上に涙をこぼしながらかわいがってなでさすっていた。(W民話) {E: to cry on…; for tears to fall on…} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pe 3
ペ 【接助】[< pe 2] …のに、 …だったが。 …pe ora …ペ オラ …のに、 …のでありながら一方では。 ene an nispa a=kor pe ora, po sak no oka=an hi ka a=ruska kusu エネ アン ニシパ アコロ ペ オラ、 ポ サク ノ オカアニ カ アルシカ クス これほどの長者を夫に持ちながら、 子どもに恵まれずに暮らしているのが不満だったから。(W民話) pirka amip poronno kor pe ora yaykotcakar wa wen amip patek mi ピリカ アミプ ポロンノ コロ ペ オラ ヤイコッチャカラ ワ ウェン アミプ パテク ミ (あの人は)いい着物をたくさん持っているのにしまっておいて悪い着物ばかり着る。(S) {E: an article; a thing.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pekennupe
ペケンヌペ 【名】[peker-nupe 澄んだ・涙][雅] 涙。 tu pekennupe/re-pekennupe/ku=yaykoranke トゥ ペケンヌペ/レ ペケンヌペ/クヤイコランケ [雅]私は二しずくも三しずくもの涙(=たくさんの涙)を流す。(KK即興詩) {E: tears.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pekor
ペコロ 【接助】…するみたいに、 …するかのように。 a=eyáykopuntek pekor hawean=an アエヤイコプンテク ペコロ ハウェアナン 私はそれをさも喜んでいるかのように言った。(KK民話) ittotuk pekor e=poro イットトゥク ペコロ エポロ あなたはまるで一日で育つみたいにどんどん大きくなる。(W神謡語り) hetopo ukoyki ne pekor, ukotumuwen ne pekor ki wa kusu ヘトポ ウコイキ ネ ペコロ、 ウコトゥムウェン ネ ペコロ キ ワ クス また逆もどりして戦争みたいに仲たがいみたいにしたから。(S言い伝え) ☆参考 別の事がら(行為/できごと)に類似していることを表す比較の表現の一つ。 事実に反することや事実かどうかわからないことに比較する場合が多いが、 いつもそうと決まってはいない。 ☆参考 類似を表す語はいろいろあるが、 最もよく使われる néno ネノ《…のように、 …に似て》は名詞/名詞句を受ける。 koraci コラチ《…とそっくりに、 …のとおりに》も多くの場合名詞/名詞句を受ける。 ápekor アペコロ《…したかのように》は pekor ペコロ と同じく動詞句を受ける接続助詞だが、 ニュアンスは異なる。 noyne ノイネ、 kotom コトム は動詞句を受ける接続助詞だが、 これらとは違って類似を表すのではなく推測を表す。 ☞ápekor アペコロ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
petetne
ペテッネ 【自動】①かじかむ。 ku=teke petetne クテケ ペテッネ 私は手がかじかんだ。(S) ku=paro petetne クパロ ペテッネ 私は口がかじかんだ(寒さで唇が紫色になり、 物を言うのもよく言えない状態になった)。(S) ② ☞eyaykoramu petetne エヤイコラム ペテッネ {E: ①to be numb with cold.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
pirkanopo
ピリカノポ 【副】[pirkano-po よく・(指小辞)]よくよく。 a=ye a itak/pirkanopo/e=yaykore na アイェ ア イタク/ピリカノポ/エヤイコレナ [雅] 私の言った言葉をよくよくおぼえておいてくださいね。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
punpa
プンパ 【他動】[複](単は puni プニ) ①(二つ以上)を持ち上げる。 ② ☞eyaykosnekur punpa エヤイリキクル プンパ erurikikur punpa エルリキクル プンパ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rantupep
ラントゥペプ 【名】[概](所は rantupepi ラントゥペピ)[ran-tupep 下がる・あごひも][雅](笠の)あごひも。 káne pon kasa/kasa rantupep/a=yaykoyupu カネ ポン カサ/カサ ラントゥペプ/アヤイコユプ [雅]私は金(かね)の小さな笠のたれひもを私はギュッとしめた。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
rantupepi
ラントゥペピ 【名】[所](概は rantupep ラントゥペプ)[雅](笠)のあごひも(ユーカラの主人公の少年がかぶる金(かね)の小さい笠(「鉄かぶと」)のあごひも。 耳のうしろからあごの下へかけてしばる)。 káneponkasa rantupepi a=yaykoyupu カネポンカサ ラントゥペピ アヤイコユプ [雅]私は鉄かぶとのあごひもをしめた。(S) ☆参考 「この語は鉄かぶとにしか使わない。」 (S) {E: a chin strap.} (出典:田村、方言:沙流)
sik 2
シク 【名】[概](所は siki(hi) シキ(ヒ)) 目。 sik ani ka rayke noyne シク アニ カ ライケ ノイネ 目ででも殺すように(にらみつける恐ろしい様子の描写)。(W民話) sik o シク オ 目が開く、 見えるようになる。 sik a=o hi a=eyáykopuntek kusu シク アオ ヒ アエヤイコプンテク クス 私は目が見えるようになったのがうれしくて。(W民話) sik oriyak kane シク オリヤク カネ 目のとどくかぎり(ずうっと向こうまで)。(W民話) ☆参考 網の目は siktu シクトゥ。 布地の目は káuturu カウトゥル[所]ざるやござ・むしろの目は kiyuturu キユトゥル[所]。 {E: the eyes.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
siokkayoram
シオッカヨラム 【名】[siokkayo-ram 一人前の男・(< 心)](次の慣用表現で)立派な男である。 siokkayoram/a=yaykorpare シオッカヨラム/アヤイコロパレ [雅]自分は男だと思って(怒りをおさえた)。(Sユーカラ) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sir-popke
シリポプケ 【完動】[sir-popke あたりが・暖かい]暖かい(天気が)。 paykar or un sir-popke wa a=eyáykopuntek パイカラ オルン シリポプケ ワ アエヤイコプンテク 春になってくると暖かくなるのでみんな喜ぶ。(W) ☆参考 寒かったあと気温が上がって楽になる/なったことを言うほか、 かなり暑くて汗ばむようなときでも言う。 ☆参考 popke ポプケ [自動]は人が主語で、 その人が暖かく感じることを言う。 {E: (for the weather) to be warm.} (出典:田村、方言:沙流)
siramsuye
シラムスイェ 【他動】[si-ram-suye 自分(の)・心・をゆらす][雅](次の慣用句の中で)考える。 yayko-tuyma siramsuye ヤイコトゥイマ シラムスイェ [雅]長いこと考えている。 tanto tóri/yayko-tuyma/a=sirámsuye タント トリ/ヤイコトゥイマ/アシラムスイェ [雅]私は二日間ずうっと長く考え続けていた。(Sユーカラ) ☆参考 日常語では、 yaykosiramsuye ヤイコシラムスイェ が一語の自動詞で、 不定人称形は yaykosiramsuye=an ヤイコシラムスイェアン。 ☞yaykosiramsuye ヤイコシラムスイェ ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
sirkasi/sirkas(i)ke
シリカシ/シリカシケ/シリカシケ 【位名】[所](概は sirka シリカ)[sir-kasi/kas(i)ke 地・その上] ①…の上。 toytoy ka wa/hopuni réra/maw sirkasi/a=eyáykosnekur/punpa kane トイトイ カ ワ/ホプニ レラ/マウ シリカシ/アエヤイコシネクル/プンパ カネ 土の上から立ちのぼる風に吹かれたように体が軽く浮き上がって (Sユーカラ) m ②…の表(おもて)(布や着物のおもて)、 その表。 {E: the outer surface of…(clothing, material).} (出典:田村、方言:沙流)
sisenpir
シセンピリ 【位名】[概](所は未出。 senpir センピリ の所は senpiri(ke) センピリ(ケ))[si-senpir 自分・の陰] 自分の陰、 自分の背後。 sisenpir un(no) an シセンピルン(ノ) アン(人に顔を見られないように)後ろを向いている。 sisenpir unno an kor yaykonupeatte kor シセンピルンノ アン コロ ヤイコヌペアッテ コロ (彼女は)陰の方を向いて一人で涙を流して。(W民話) ☆参考 用例は un ウン の前に置かれたもののみ。 {E: behind one; one's shadow.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tomotaruspa
トモタルシパ 【他動】[複](単は tomotarusi トモタルシ)(二人以上が/二つ以上を)…を荷縄で背負う。 eyaykopuntekpa kor ora poro ketusi tomotaruspa híne a=turá híne hosippa=an エヤイコプンテクパ コロ オラ ポロ ケトゥシ トモタルシパ ヒネ アトゥラ ヒネ ホシッパアン (娘たちは)喜んで大きな背負い袋に荷縄をかけて背負って私は彼女たちを連れて一緒に帰った。(NK民話) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
tu 2
トゥ 【連体】[数連体] ①二つの、 二個の、 二人の。 tu sike トゥ シケ 二個の荷物。 tu poyson トゥ ポイソン 二人の子ども。 ②たくさんの。 tu… re… トゥ… レ… (1)二つか三つの。 (2)二つも三つもの…(=たくさんの…)。 tu suy ka re suy ka トゥ スイ カ レ スイ カ 二回も三回も(=何回も何回も)。 tu pa ka re pa ka トゥ パ カ レ パ カ 二年も 三年も(=何年間も)。 tu ka-sinkop re ka-sinkop ranke ranke トゥ カシンコプ レ カシンコプ ランケ ランケ [慣用句]二つも三つもの結び目を下げ下げしている(糸をつむいで/紐をよっている様子の描写)。 tu pekennupe re pekennupe yaykoranke トゥ ペケンヌペ レ ペケンヌペ ヤイコランケ [雅] 二しずくも三しずくもの涙を落とす(=ハラハラと涙を流して泣く)。 (後半の re… レ…《三つの…》は省略されることもある。) tu makke sama kotuye トゥ マッケ サマ コトゥイェ [慣用句]何度だめだと言われても言うことをきかないで自分の意志を通す。 tu moto orke hunara トゥ モト オロケ フナラ [慣用句]よくよく素性をさぐる。 {E: ①two as a counter. ②a lot, plenty of.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
uweymekkar
ウウェイメッカラ 【他動】[u-w-eymekkar 互い・(挿入音)・に分け与える] …を互いに分け合う。 uweymekkar kor oka na ウウェイメッカラ コロ オカ ナ みんなで分けてるよ。 utari oha oka wa uweymekkar ウタリ オハ オカ ワ ウウェイメッカラ 親戚同士だけに配る。(S) ☆参考 eymekkar エイメッカラ (人)に(もの)を分け与える。 eymek エイメク …を分配する/配る。 imek イメク 食べ物を分配する、 おつゆ等をよそう。 ☆参考 食べ物を持って行ってあげることは iyani イヤニ[i-ani もの・を持って行く]、 出されて残した食べ物を人にみやげに持って帰ってあげることは komekare コメカレ、 それを自分で持って帰ることは yaykomekare ヤイコメカレ。 {E: to divide…amongst everyone.} (出典:田村、方言:沙流)
uwokkanekut
ウウォッカネクッ 【名】[uwokkane-kut 金鎖(かなぐさり)・帯] 金鎖(かなぐさり)のベルト(英雄叙事詩ユーカラの主人公 Poyyaunpe ポイヤウンペ が hayokpe ハヨクペ《よろい》の上からしめる)。 uwokkanekut/earsaynéno/a=yaykosaye ウウォッカネクッ/エアラサイネノ/アヤイコサイェ [雅]金鎖(かなぐさり)のベルトを一回じめにきちんとしめた。(Sユーカラ) {E: a gold chain.} ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)
yayepunkine
ヤイェプンキネ 【自動】[yay-epunkine 自分・を守る]自制する。 pirkano/yaykosiramsuypa/pirkano/yayepunkine wa, /taoká menoko/arki ciki/iteki koyki no ピリカノ/ヤイコシラムスイパ/ピリカノ/ヤイェプンキネ ワ、 /タオカ メノコ/アラキ チキ/イテキ コイキ ノ [雅]よく考えてよく自制して、 女性たちが来たらいじめないで…。(Sユーカラ語り) ⦅テープ⦆ (出典:田村、方言:沙流)