今回はニッカウヰスキーの新作、ニッカフロンティアを飲んでみます。

余市ヘビーピート原酒主体のブレンド

DSC_1386_01ニッカフロンティアは2024年10月にリリースされました。

このウイスキーの特徴として、モルト原酒の比率を過半数にしたことに加え余市蒸溜所のヘビーピート原酒を主体にすることで、スモーキーさを強調したブレンドにしていることです。

味わいにおいてもスモーキーな香りに追随するビターな味わいを売りにしているようです。

ちなみにこのボトルはジャパニーズウイスキーの部類には入らず、海外の原酒もブレンドしているということです。

容量は500mL、アルコール度数も一般的なウイスキーよりも高い48度にされています。

容量が同じで加水が少ない、と言うことで、今回はフロム・ザ・バレルと比較してみたいと思います。

個人的に、ニッカフロンティアはフロム・ザ・バレルから変わるものではないか、という憶測を持っていたこともあっての比較です。
DSC_1389_01

テイスティング

グラスからの香り、液色

ニッカフロンティアにおいては、ナシや青リンゴのような爽やかな香りと共に余市モルトならではのスモーキーな香りがやってきます。
液色は少し黄色が強い琥珀色です。

フロム・ザ・バレルはレーズンの濃厚な香りが目立ちます。
液色は中庸な琥珀色です。

ストレート

ニッカフロンティアは、潮気を伴ったスモーキーな香りが広がり、ミント、レモン、ナシ、バニラと香りが続きます。

味わいは、アルコールからの辛みが強めで、ビター、酸味と続きます。

フロム・ザ・バレルでは、ドライマンゴー、ゴム、バナナ、リンゴ、レーズン、カカオと様々な濃厚な香りが続き、スモーキーさも軽く感じられます。

味わいは、アルコールからの辛みが強めで、その後は酸味が主体となります。

ロック

ニッカフロンティアでは、ナシの香りが先に広がり、スモーキーな香りはストレートよりも落ち着いた印象です。
その後、マスカット、レモン、バニラと続きます。

味わいはしょっぱさが目立つようになり、酸味、苦みへと続きます。甘味は奥に軽く見つけられるかな、と言うレベルです。

フロム・ザ・バレルは、マンゴー、バナナ、ピート、レーズン、リンゴ、カカオの香りがどんどん広がります。
味わいは、苦みが少々強めであるものの、甘味が前に出て酸味がついてくる印象です。

ハイボール

ニッカフロンティアではナシ、ブドウの香りと共にスモーキーな香りが広がります。その後にはバニラの香りがやってきます。

味わいは、フルーツ系の酸味と甘味が主体で、軽く苦みもプラスされます。

フロム・ザ・バレルでは、ゴム、バナナ、ドライマンゴー、シナモンの香りが広がります。
味わいは、苦みがほとんどなく、甘さが全体を支配します。

フロム・ザ・バレルの後継に非ず

個人的に、ニッカフロンティアはフロム・ザ・バレルの後継だと思い、フロム・ザ・バレルは終売すると思っていました。

しかし実際にはニッカフロンティアの方が余市モルトのスモーキーさを強調したブレンドになっていて、熟成感が強く濃厚なフロム・ザ・バレルとは方向が異なっていました。
そう考えると、代わりのボトルとは考えにくく、終売に至るかは疑問でしょう。

ニッカフロンティア自体を飲むと、蒸溜所限定で販売されているシングルモルト余市のピーティ&ソルティを思わせる原酒が主体ではないかと推測しました。
スモーキーさを強調するのであれば、それと同じ傾向の原酒を使うのは自然かと思います。

ノンエイジのシングルモルト余市も値段が上がった上に、店頭でも見かけにくくなって購入が難しくなっていることを考えると、代替としてのボトルの意味が出てきているように思えます。

万人受けする感じではなく、ちょっと癖の強いウイスキーが飲みたいという人に向いているボトルと言っていいでしょう。

<個人的評価>

  • 香り B: 塩気を伴ったスモーキーな香りが強い。ミント、レモン、ナシ、ブドウ、バニラ。
  • 味わい C: 苦み、酸味が強く、甘さは控えめ。加水で甘さが強まる。
  • 総評 B:  余市モルトの癖を堪能したい人向け。ハイボールだと初心者でもイケるか。