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手放しで褒めるのが少し難しい、『チー付与』ことコミカライズ版「チート付与魔術師」


『チー付与』、Twitter廃人の皆さんならこの言葉をご存知でしょうか。
定期的にトレンドに乗り、定期的に誰かしらの感想ツイートがバズる、局地的な人気がすごく高い、なろう小説のコミカライズ作品です。

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2024年の2/16、2/17の2日間にわたって有償先読みを除く全話が無料公開されるので、まだ読んでない方は読んでみてください。34話しかありません。


!ここで読めます!



この作品は先述した通りなろう小説をコミカライズしたものなのですが、原作なろうでしょ?とナメてかかると混乱します。

読み味が独特で、少し狂っていて、どうしてこんな作品が産まれたのか全く分からない、そんな怪作がこれです。

前提として、私はこの漫画が大好きです。
原作小説も買いました。(今日届いたので読んだらまたレビューしようと思ってます。)

大好きなんですが、「チート付与魔術師」(以下チー付与)の環境・ノリ・展開・設定が色々と特殊なため、中々手放しで絶賛するということが難しいのです。

無料公開に乗っかってチー付与大好き!のnoteを書こうと思ったんですが、そういう、特殊な部分も大きな魅力の1つなので…どうしても無視することができず……ならそれを書くしかない、と思い立った次第です。


タイトルの少し難しい部分というのは全て作品の本筋には関わらないところに存在しています。
でも作品の感想を出力しようとするとどうしてもノイズのようになってしまう、でも魅力の1つだから無かったことになんてできない、当noteではそれを紹介していきたいと思います。


原作に存在しないキャラクターや設定が生まれ続ける


今話題というか、問題になっている原作改変の話に大きく関わりますね。
あまり挙げるべきではないのかもしれませんが、ここを無くしてはチー付与を語れません。最重要事項です。

「うちは関係ないのに他作品の問題にゴタゴタ巻き込まれてんだよなぁ〜」の意図は一切、1mmも、誓ってありません。あくまでチー付与の感想を出力する時に、どうしてもここが関わってくるよねという話です。

例えば、最新巻の7巻では「絶望のドリームマッチ、勃発_____!半グレ vs 暗殺の母」と帯に書かれています。
ですが、有識者によると暗殺の母も半グレも原作には出てこないらしいです。

なので、「おぉ!暗殺の母と半グレが戦うのか!どうなるんだ!」という気持ちの裏には「でもこの両陣営原作に出てこないんだよな…」という気持ちが湧いてきます。これがどうしても手放しで褒められない、厳しさです。

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面白いんです、面白いからこそ「こんなに面白いのに原作にいないの?マジで?」という気持ちがどんどん湧いてきて、原作にいないことが、逆に、面白さの加点になってしまうのが……厳しい……!

原作にいようがいまいが…!

暗殺の母と半グレのドリームマッチが待望で、面白いことには変わりないのに………っ!


どうしても、脳裏にチラつく………「原作には居ない」が………っ!


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じゃあ原作なんて無かったことにすれば良くね?と思う不届者もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことを口にすれば反逆罪で死刑です。

暗殺の母があんたを殺します。

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なので、原作ヘイト発言は避けた方が得策ですね。人としても。ファンとしても。


滅茶苦茶を説得力に変換する鮮やかな力技



この漫画は結構滅茶苦茶です。
ファンタジー世界なのにグアムあるし、

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ファンタジー世界なのにノルマ表あるし

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ファンタジーなのにキッチンカーアメリカンドッグ屋があります。

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あとこれはネタバレなんですが、ドラゴンを倒すと機関銃をドロップするし、滅茶苦茶。
全部滅茶苦茶!

ですがこれは後に伏線として使われます。

嘘じゃん!絶対そこまで考えてなかったよ!と言いたいけど、嘘じゃないし、辻褄は合うし、何?何で?何が?となります。

そこが面白いし魅力なんです。本当に。

でも「ノルマ表あるし倒したドラゴンから銃がドロップするけどファンタジーに真摯な漫画だよ」と言って信じてくれますか?信じませんよね?何言ってんのこいつになりますよね?

突飛さに理論的な解説を加えてくれて、おおおおもしれぇ!!!となっても説明ができない、なぜなら、前例がないから……誰もこんなのを見たことがないから………だから自分の目で見て確認してもらうしかない……
ちなみにこのノルマ表とグアムの狂った回は11話です。キッチンカーは14話です。


身内ノリを真剣にやった結果産まれた尖りすぎコミュニケーション


チー付与の1番の醍醐味であり、1番有名なのがこれですね。
尖りすぎてるコミュニケーション。


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このノリを稀にじゃなく常時出してきます。
マジでこれをずっとやってます。

しかもこの尖ったコミュニケーションですら前項の説得力に使っていくんですよ。
この子たちはまともなコミュニケーションが取れない、変なノリをしてしまう、結果的に浮く。でも変人同士なら…?
というわけですね。何がというわけなんだ。でもというわけとしか言いようがない。

このコミュニケーションは、私は読んでいて楽しいしすごく大好きなんですが、一般的に見るとどうなんでしょうか。客観的に見ると……万人受けという面では………。私は大好きなんですが……。

チー付与読んでいると一生これを言ってますね。
だから手放しで褒められない。こんなに面白いのに…。

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チー付与のノリを受け入れない世が悪いと言えばそうですね。
そうです。


キャラクター名が『半分』『暗殺の母』、一味の名称が『半グレ』


先ほど当たり前のように名前を出しましたが、そもそも『半分』や『暗殺の母』がキャラクター名として成立してるのはちょっと異様じゃないですか?異様だけど成立してるんですね。成立してます。

『半分』はわりと序盤で出てきます。
「俺の半分はグレンダだ」が口癖の男がいて、その男は『半分』と呼ばれている、その男を慕う者たちは『半グレ』と呼ばれてる、という話です。

だから『半グレ』も半グレじゃないです。『半分グレンダ』です。

『半分』という男はとっても魅力的な人なので、こんな呼ばれ方をしていても面白さよりも怖さの方が余裕で強いです。

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本当にめちゃくちゃかっこよくて、私はファンです。
でもですよ、これを誰かに言おうとすると

「あたし『半分』が好きでさ〜」

になるじゃないですか?

言えますか?
チー付与分かる人間にしかとてもじゃないけど言えなくないですか?

まだ本名すら明かされていないという強キャラ特有のオーラとか、人のあだ名っぽさすら無いのとか、すごく良いんです。
こんなことを理由に作品にケチをつけようなんて気はまっっったくありません。

ただ、好きなキャラクターの名前が『半分』っていうのは、ちょっと、世間話の中では出しにくい、という一般論です。すみません。私の精神が未熟だろと言われたらその通りです、返す言葉もありません。

でもさっきの言葉をそのまま実際に友人に喋ったら「はぁ?」って言われました。


これらを全てを楽しんでいる原作者


まず一般的に、原作者というのは原点で、ルールで法律で王様で、絶対に逆らってはいけない人ですよね。
これはどこでも共通なルールですよね。

チー付与という作品ももちろん例外ではなくて、この漫画が公開されているのは業務用餅先生が漫画を描き、それを担当編集の方と原作者である六志麻あさ先生がOKを出しているからです。

だから原作者がNOと言えば読めなくなって当たり前だし、主人公が奇行を続ける漫画なんて、描いている餅先生もそれを読んで面白がってる私たち読者も怒られても文句は言えません。

ですが現状ではそんなことは一切無く、むしろあさ先生も漫画を楽しんでいると仰り、更新が来ると必ず宣伝をして、単行本が出ると必ず宣伝をしてくれます。


今回の無料公開も宣伝されてます。

ギリギリOKなところで成り立ってるんじゃないんです。めちゃくちゃOKなんです。

え!?

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これを!?読んで!?OKしてる!?


あさ先生!?

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あさ先生!?!?


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あさ先生!?!?!?



愛と感謝が止まらない、まだ開封したばかりだが原作を買って本当に良かった。


チー付与の異質性という点に絞って語ればまだまだ書きたいことはあるのですが、大まかなところだとこれぐらいかなと思うので、今回はここら辺で締めようと思います。

チー付与の変なところ、悪く言えばインターネット映えするところだけを抜き出したnoteになってしまいました。

インターネット的な評価が高いとそれ以外を見てもらえなくなるので書くか悩んだんですが、それらも含めてチー付与だし、インターネット映えに目を瞑り続ける方が不誠実ですもんね。
それに、そこから見る景色は本筋とのギャップを生んでくれるので、やっぱり必要不可欠でもありますもんね。

是非本編を読んでくれると嬉しいです。
そして先読み課金をして、共に『半グレ』の行く末を見守りましょう。
読もう、35話。


「追放されたチート付与魔術師は気ままなセカンドライフを謳歌する。 ~俺は武器だけじゃなく、あらゆるものに『強化ポイント』を付与できるし、俺の意思でいつでも効果を解除できるけど、残った人たち大丈夫?~ | 第35話」を読んでます!


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