20241006
一人でもおいしかったはずのごはんが、冷たくて熱いなにか、になる。私には生きている価値がないから、お菓子もおいしくない。すきだったはずの物事がつまらない何かになっていく、時の、流れは遅くて早い。生きている心地がしない。中学二年生の頃からずっと。気づけばもう、取り返しがつかなくなって、間違えて、間違えて、間違えて、ここに居る。いないのにずっと。まちがえてしまったからここにいるわたしの、穴の空いた部分から漏れ出す血液には色があるのに、無色透明な孤を描いて、つめたい窓のそとに、落下していく私をみていた。
ニコチン・タールの摂取量は、吸い方により製品に表示された値とは異なります。
閑話休題の後に開いていく差異。またあめがふりだす。音が聞こえる。きこえないよ
歌も絵も詩も文章も上手くできなくなっちゃった。額縁だけがあって、そこに空が展示されている。私は私であって、ここにいて、どこにもいない。夢とか希望とかない。魔法なんてもうずっとつかえない。森の上を飛び回ることも、森の中で傘をさすことも、もう、ない。
見当たらないものばかりをさがしているようなそんな気がして、街になんて町になんて居たくないのに、気づけば、私は、羽も生やせなくなって、ドアの内側に立て篭っては、ナイフだけを抱きしめている。一体どこにいってしまったのかわからない。最初から何も分かっていなかった。分かるはずもない分かりたくもない。知られたくないよ。知ってほしかったよ。知られたくないこと。気持ち悪い。吐けないから飲み込んでばかりいる。ずっと、もうずっと。ずっと。
mnmt0とそれはシータ、あるいは透過で書きたいことは書けたと思うから、それは、よかった。
今年もまた誕生日がくる。それが怖い。下界のこと、外界のことなんて知らないままずっと森で守っていたかった。母が父のことを悪く言うのを聞くのが苦しかった。父が母のことを想いつづけているのも苦しい。結局どこにも物理的な居場所なんてないし、私は、生まれ育った家で家族で暮らしていた、泊まりで職務に就いていた父に母と電話をかけて話していた、母の作るごはんを食べていた、あの時間が本当に心からかけがえのないものだったのだとばかり感じられる。だけどその間もそれ以前もずっと母は私に話さない見せないをしていただけで苦しんでいたのだと知ると吐きそうになる。私は弟のことが好きだ。母のことも、父のことも、好きだ。吐きそうになる。吐いてもいいから呼吸させてよとかわからないからもう、どこにも、いられないいたくないくるしい。くるしい
缶コーヒーを飲んだら、お菓子のパッケージにいるキャラクターがこちらを見守ってくれているのがわかった。夜も朝も昼もよく生きてるね。どうして死ねないんだろうね。死ぬ勇気がないからか。とか。考えたって仕方がないことばかりに苛まれる。何も考えていたくない。ああでも、森にいられるなら、私は、自然は美しくて鳥はかわいくて虫は生きていて草木が生い茂っていて生まれ育った家の田畑で穫れる野菜とお米がおいしくてねこたちはいつもそばにいてくれたね、って、昔の記憶ばかり、出来事ばかり、走馬灯の中でこんなどうしようもないところでそれでも息をつづけないといけない理由が、私には、何一つ理解できないまま、なのに、ずっと、思い返しては。思い返しては息が詰まる。もう二度と帰ることなんて、戻すことなんて、私にはできないのに。きっと幸せだったんだと思う。わからないけど。
だれですか。どこですか。なんですか。分かりません
どこにいてもおそろしい。死ねない私に白布をかけるから、僕に、火をつけてもらう。青い、青い火のなかに、水色の花が、一輪だけ咲いた。
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