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埼玉 逆走で衝突死亡事故 「知人ら送る途中だった」容疑者供述
29日、埼玉県川口市で飲酒運転の乗用車が一方通行を逆走し、別の車に衝突して男性が死亡した事故で逮捕された18歳の容疑者は、調べに対し「知人たちを送る途中だった」などと供述していることが捜査関係者への取材で分かりました。同乗していた知人2人は事故直後に立ち去っていて、警察が詳しく調べています。
29日午前5時半すぎ、川口市仲町の交差点で一方通行を逆走した乗用車が別の車に衝突し、衝突された車を運転していた川口市の会社役員、縫谷茂さん(51)が死亡しました。
逆走した乗用車は、川口市に住む中国籍で無職の18歳の容疑者が運転していて、当時、酒を飲んだ状態だったとして、酒気帯び運転と過失運転傷害の疑いで逮捕され、警察は容疑を危険運転致死に切り替えて捜査しています。
その後の捜査関係者への取材で、容疑者が調べに対し「知人たちを送る途中だった」などと供述していることが分かりました。
警察が近くの防犯カメラの映像を解析するなどした結果、逆走した乗用車は時速100キロ以上出していたとみられ、容疑者は調べに対し「逆走を警察に見つかるとまずいと思い、一気に通り抜けようとした。酒を飲んでから数時間休んだので、運転しても大丈夫だと思った」などとも供述しているということです。
同乗していた知人2人は、事故直後に車を降りてその場から立ち去っていて、警察は当時の状況を詳しく調べています。
近くに住む人「許されないことだと思う」
事故の現場には花や酒などがそなえられていました。
近くに住んでいて、事故直後の現場を目撃したという60代の男性は「ガシャーンとすごい音がして目が覚めた。警察に事情を聴かれていた運転手はごく普通の青年に見えた。驚いている」などとしたうえで、「物損事故なら壊れたモノを直せばよいが、命が失われるのは取り返しがつかない。許されないことだと思う」と話していました。
09/30 16:00