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JAXAの科学技術が地球規模課題の解決の鍵となる

原田 まり子

2006年入社
法学部法律学科卒
第一宇宙技術部門 衛星利用運用センター

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REASON入社の理由

誇りに思うこととは 科学技術で日本のプレゼンスを示す

学生時代は民法を学んでいました。民法の役割やその重要性について深く学ぶうちに、起こってしまった事象に対処するより、今後起こり得る問題にどのように立ち向かうかという未来思考の仕事をすることが自分には向いていると考えました。

12歳から16歳まで米国シアトルで過ごしました。そこでは文化も環境も言葉も分からない中、日本人はどのような文化を持ち、何を誇りに思っているのかを問われる場面が多くあり、それらを何一つ答えられないというカルチャーショックを体験しました。日本人である自分は一体何者なのか自問自答し、何事も自ら主張しないと認めてもらえないアメリカ社会との違いを肌身で感じました。また、対等なディスカッションの場では、興味関心を持つだけでは理想の関係は築けず、相手に思いは伝わらないということも知りました。以来、相手にとって、私と対話するメリットとは何なのかについて考えるようになりました。

国際社会という大きな枠組みの中では、日本が誇れるものの一つは「科学技術」であり、未来志向の分野において貢献できると考えました。そして、日本がこの先、少子高齢化社会となりながらも国力を維持していくためには、科学技術をいかに発展させていくかが重要であり、その分野において国際的プレゼンスの向上に貢献したいと考えるなら、実現できる最適な場はJAXAであると思い、志望しました。

WORKわたしの仕事

出会った仕事で実現していく 「優れた技術」を政策に繋げる

素晴らしい技術があったとしても、使ってくれる人がいなければ意味のないものとなり、社会には評価されません。「この技術にはこういう価値がある」ということに共感してもらい、政策の中で採用されて初めて、「優れた技術」が国際的な政治の舞台で花開くのです。

入社10年目に文部科学省に出向し、地球観測に関する政府間会合(GEO)の日本政府代表団の仕事に携わった時に、このことを実感しました。国連の持続可能な開発目標(SDGs)の草案交渉の場でのことです。

人工衛星による地球観測は、他の観測手法と比べるとまだ新しい分野として扱われますが、SDGsがどれぐらい達成できているかを判断する客観的で透明性の高いデータと言われていました。そこで、それまで国連の統計情報として取り入れられていなかった地球観測衛星のデータの活用を提案したのです。2015年、終盤に差し掛かった交渉の場において、国連のSDGs採択文書の中に「地球観測データの利用」という文言を入れることができたのは、当初から議論の動向を注視し、積極的に働きかけた結果であり、JAXAの職員である自分が文部科学省に出向していなければできなかったことだと思っています。

現在はJAXAに戻り、引き続き地球観測衛星データの国際的な利用の展開を推進しています。国連という場において地球観測衛星データの利用が決定された後日談として、技術力がある日本が言ったからこそ採用されたと聞き、それまでの交渉や働きかけがようやく実を結んだと感慨深く思いました。また、こうして人と国同士を繋くことができたのも、文部科学省で培った人との繋がりや伴走してくれる人・JAXAの事業を理解し応援してくれる人がいてくれたからこその結果であったと考えています。

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FUTURE将来の想い

JAXAでできることがあなたのやりたいことであるために

JAXAへの入社前から専門知識は必須ではありません。必要であればその時点から努力すれば習得できる可能性を秘めている人になっていれば良いのです。大学4年間で熱中したもの、さらにこれまでの人生で大事にしてきた価値観や信念のすべてをぶつけて仕事をしていってほしいです。置かれた場所で自分が何をできるのか考え、与えられた仕事だけではなく、これまでの経験から自身の能力をどのように発揮できるのか、自分がこの先数十年過ごすのに値する組織なのか考えてください。自分の幸せ=組織の幸せ=社会の幸せ、これらが重なり合うことが皆にとっていい成果を生み出せる源となると思います。是非、JAXAや他社に入ることだけをゴールとせず、自分が成長でき悔いのない人生を歩める場所をみつけてください。皆さんが一緒に働きたいと思える仲間と出会えることを願っています。

CAREER PATHキャリアパス

入社してからこれまでのキャリア

  • 1st year

    宇宙基幹システム本部有人宇宙環境利用プログラム推進室に配属

    法務を担当。国際宇宙ステーション(ISS)を使った国内外機関との共同研究などを担当した。

    ISS日本実験棟「きぼう」を3期に分けて宇宙へ打ち上げる事業に携わる。米・露などの大国との交渉の難しさや、JAXAには定型の仕事がなく、様々なことへ柔軟に対応しなくてはならないことを学んだ。

  • 3rd year

    総務部総務課に配属

    経営、国際等を担当する役員秘書を務める。どのような観点で組織や事業を推進するか、立場によって相違があることを学んだ。主務官庁の対応、東日本大震災後の職員他関係者への対応を経験した。

  • 7th year

    宇宙科学研究所科学推進部に配属

    宇宙科学の広報担当。相模原キャンパスの特別公開の実施や衛星打上げや各種実験広報などを担当し、外部からJAXAがどのように見られているのかを知った。

  • 10th year

    文部科学省出向

    地球観測に関する政府間会合(GEO)日本政府代表団として、日本の戦略立案を支援し、また政策に衛星による地球観測データをいかに活かしていくか、を検討した。多国間枠組みにおける競争と協力の在り方、政策の重要性を学んだ。

  • 12th year

    第一宇宙技術部門衛星利用運用センター配属

    JAXAの立場で、地球観測衛星に関する国際協力を推進。国内外の課題解決にJAXAの衛星データが役立つよう戦略や企画を立案している。

THE OTHER SIDE OF THE MOON私の一面

地球上のあらゆる地域から出席する人の時間に合わせると、日本の深夜に開催されがちなオンライン国際会議の出席の後、乱れた体内時計をリセット&整える手段として、近頃プチ断食に挑戦中です。休日は家事や散歩と買い物でリフレッシュ。カフェで人間ウォッチングなども楽しみます。

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