金曜インタビュー【310】 NPOシルクドゥひみつきち代表 古郡康聖さん(30)

特集・連載 /
金曜インタビュー【310】 NPOシルクドゥひみつきち代表 古郡康聖さん(30)

 病院などで闘病中の子どもたちを現代サーカスのパフォーマンスで笑顔にしたい―。桐生市の仲間とともに、そんな夢を形にしている人がいる。NPO法人「シルクドゥひみつ...

大けが転機に夢見つける 現代サーカスで闘病児を笑顔にしたい
 古郡康聖(ふるごおり・こうせい)さんは1994年9月、伊勢崎市生まれ。伊勢崎高、富山県立大卒。父が営む鉄筋工事会社の役員を務める。4年前の転落事故で、鉄筋が左目に刺さる大けがを負う。療養中に映像制作を始め、映像クリエーターに。現代サーカス公演を子どもたちに届ける団体「シルクドゥひみつきち」を昨夏立ち上げ、今年5月にNPO法人化した。伊勢崎市在住。

 

 ―まずどんなイベントを?

 古郡 世界的サーカス集団「シルク・ドゥ・ソレイユ」で活躍した桐生市出身のパフォーマー奥澤秀人さん、日本を代表するバレエ団「Kバレエカンパニー」の元プリンシパル(最高位ダンサー)白石あゆ美さんら、多くのパフォーマーが出演する現代サーカス公演です。

 今回の公演は10月6日、東群運送の南東に隣接する倉庫(桐生市琴平町2の11)で行います。「シルク・ドゥ・カルサール」(海賊サーカスの意味)と題し、宝物を探して大海原を旅する海賊たちの物語をサーカスで表現します。午後2時からと同6時からの2回公演です。

 ―なぜ現代サーカスを?

 古郡 親が鉄筋工事会社を営んでいるのですが、4年前に都内の同業者で修業中、足場から転落して鉄筋が左目に刺さる事故に遭い、長期入院で何度も手術を繰り返しました。療養中に映像制作を始め、奥澤さんらの現代サーカス公演を見て感動し、勇気をもらったことをきっかけに昨夏に団体を立ち上げ、今年5月にNPO法人化しました。

 現代サーカスとは、アクロバチックな動きに演劇やダンス、音楽、美術などの芸術的要素を取り入れ、生きることや挑戦することの素晴らしさを表現するパフォーマンス。どんな状況でも決して諦めることなく、夢を見つけて一歩を踏み出そう―。そんなふうに励ましてくれる公演を、ぜひ多くの子どもたちに見てほしいと強く思いました。

 ―入院中の子どもたちには?

 古郡 入院中の子どもたちに楽しい動画をオンラインで届ける活動を行う公益財団法人「そらぷちキッズキャンプ」(北海道滝川市)の協力を得て、すでに過去数回行った現代サーカス公演動画を、全国の病院や施設で闘病中の子どもたちに届けることができました。今回も公演後、同様に送らせてもらう予定です。

 今回の公演には、がんで亡くなった妻の遺志を継ぐバルーンパフォーマーの海賊タロウさんが出演し、劇団四季の元ダンサーで演出家の水井博子さんが演出を担当します。本当の自分を出せずに悩んでいるような人たちにぜひ見てほしい。公演を通じて「ありのままの自分でいいんだよ」と伝えられたら、新しい一歩を踏み出す勇気を後押しできたら、最高にうれしいですね。

来月6日琴平町で公演

 【問い合わせ】問い合わせや公演チケット購入などについては古郡さん(電090・7227・6922)まで。

人気の記事

もっと見る
engage

おすすめ記事

もっと見る

タグで探す

  1. #桐生市
  2. #両毛ニュース
  3. #桐生タイムス拾い読み
  4. #新年号
  5. #桐生八木節まつり
  6. #金曜インタビュー
  7. #みどり市
  8. #生活保護問題
  9. #市場だより
  10. #2023夏の高校野球群馬大会