『刑事コロンボ』といえば、ピーター・フォーク演じるコロンボと、犯人役のゲストスターとの丁々発止のやり取りが見どころといえる。
多くの犯人は、うだつの上がらないコロンボにねちっこく付きまとわれた揚げ句、ボロを出す。なぜなら、犯人の多くはステイタスが高く、ボロボロのレインコートを着たコロンボを見下しているため、次第にイライラしてくるのだ。
コロンボも、それを承知でのらりくらりと質問を繰り返す。そうやって綿密な計画を崩す。しかし、時にコロンボが犯人に激怒することがある。それが『溶ける糸』(旧シリーズ15話)の犯人、メイフィールド医師役のレナード・ニモイだ。
新しい研究結果を独り占めしたいメイフィールド医師は、共同研究を進める心臓外科の権威、ハイデマン博士を手術を装って殺害しようとする。それを看護師が感づいたため、メイフィールドは彼女を殺害する…。
医師らしい緻密さで完全犯罪をもくろんだメイフィールドだが、コロンボはいつもの素朴な疑問から犯人の目星をつけ、追い詰めていく。
いつもなら犯人から「私を犯人だと思っているのか」と問われると、「めっそうもない」と答えるコロンボだが、今回だけは「あたしゃ、あんたが犯人だと考えている」と激高し、詰め寄るのだ。