「朝ドラ」初登板! 『正直不動産』『ハコヅメ』でお馴染みの脚本家・根本ノンジが語る「朝ドラ論」

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「リベンジ」の訳…

ただし、根本さんにとって、実は朝ドラ参加は今回が初めてではないと言う。

「実は僕、『てっぱん』(’10年度後期)に脚本協力で入っているんです」

根本さんが参加したのは、ドラマが12週くらいまで進み、煮詰まった段階だったとか。実は朝ドラにとって一番キツイ時期は、通常の連ドラ1クール分にあたる12週で、「魔の12週」とも呼ばれているのだという。

「実は僕、『てっぱん』に脚本協力で入っているんです」
「実は僕、『てっぱん』に脚本協力で入っているんです」

「今回メインライターとして『てっぱん』と同じBKの朝ドラに呼んでいただいたのは、僕にとってはリベンジというか。 

今呼ばれても、やっぱり当時と同じホテルに泊まるんですね。会議室も確か同じで、『ああ、戻ってきた』という運命的なものを感じるんです」

根本さんが「リベンジ」と言うのには理由がある。

「とにかくめちゃくちゃ大変だったんですよ。当時はまだ週6本×15分=90分のドラマを26週描く。箱を作りながら『キツイな』と思って見ていたので、大変なのは十分わかっていたし、もし自分が書くことになったらどうやってやればいいだろうとも思っていて、いつか朝ドラをやりたいなとはずっと言っていたんです。 

僕はずっとテレビにお世話になっているので、テレビドラマになるべくこだわって書きたいですし、なかでも朝ドラや大河ドラマはテレビドラマの最高峰のような王道の枠だから、死ぬまでにやれればいいなとずっと言っていたんですよ。(『フルーツ宅配便』などの)濱谷晃一さんなんて特にずっと一緒にやってきた仲間ですけど、僕が朝ドラ書きたいと言うと、笑っていましたから。今度お祝いしてくれるみたいで、ありがたいですね。 

僕の原点はやっぱりテレビ東京などの深夜ドラマだから、テレ東でずっとご一緒してきたプロデューサーたちは本当に喜んでくれていますし、今こうして王道の枠で書けるというのはすごく幸せで。タイミングもあるし、書きたいと思って書けるわけじゃないじゃないですか」

オファーがあったのは昨年秋頃。決め手となったのは、『正直不動産』が好評だったこと、さらに『ハコヅメ』でコメディとヒューマンのバランスを評価されたことも大きかったようだ。

「突然電話があって『朝ドラ興味ありますか』と聞かれて、スケジュールを確認したらちょっと大変な時期で、どうしようと思ったんですけど、たぶんここが一生に1度あるかないかのタイミングだろうと思い、『やります!』と。制作統括は『正直不動産』の宇佐川Pでしたが、その時点では題材もヒロインも何も決まっておらず、『こんなに0からのスタートなんだ』と驚きました」 

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