コンサルタント

長 樹生

戦略コンサルティング部 大企業戦略チーム

長 樹生Mikio Cho

2019年入社

大学で学んだ経営戦略論や経営組織論を通じて、企業の意志決定に関わる仕事に興味を抱いた。学んだ知識をさらに深め、幅広い産業、業界に携わりたいという思いからコンサルティング業界を志望。クライアントに寄り添って経営課題の解決に携わることができる点に魅力を感じ、みずほリサーチ&テクノロジーズに入社を決めた。入社以来、現職。

情報収集・解析から、課題の抽出、
そして解決策を導いていく。

私が所属するチームでは、経営戦略・組織設計を扱うコンサルティング事業の中で、民間大企業のクライアントに対して、経営戦略の立案・策定の支援を行っています。運輸・物流、資源エネルギー、化学、建設、産業機械など、携わる業界は多岐に渡ります。その中で、クライアントの抱える課題に対し、将来ビジョンの策定や海外進出に関する調査、M&Aアドバイザリー、組織設計などを通じて、解決策を導き出しています。
コンサルティングという仕事はまずクライアントの状況を的確に把握することから始まります。経営状況はもちろん、事業戦略、成長性、将来展望等々、情報を収集・解析し、クライアントへの理解を深めます。クライアントが課題認識しているケースにおいても、本質的な問題は別なところにある場合もあるため、それらを紐解く作業は非常に重要です。情報を整理してチーム内でディスカッションを重ねたのち、クライアントとのミーティングを実施。何度も意見交換する中で徐々に方向性が決まり、解決策が導かれていきます。最終的には、クライアントと合意した課題解決策を、報告書というカタチに収斂します。

大切なのは、「So what?」
ファクトとロジックから、
意思を見出す。

コンサルタントと聞くと第三者のアドバイザリーという印象を持たれますが、実際にはクライアントと一つのチームとなり経営課題の解決に当たります。私自身は、クライアントはお客さまであるものの、私たちと一緒に汗を流すチームメンバーだと捉えています。意見をぶつけ合って課題解決に当たる過程、そして最適解を導くことできたときには、お客さまの会社の成長・発展に貢献することができたと手応えがあり、やりがいを感じます。また、企業の意思決定に深く関わることも多く、その責任の大きさもこの仕事の特徴であり魅力です。
コンサルティングにおいて大切にしているのは、ファクトをもとに「So what?(だから何なのか)」を考え抜くこと。クライアントはコンサルタントとともに将来像を描きたいと考えています。したがって、詳細なファクトとそれをつなぐロジックを重視し、ファクトがクライアントにとってどんな意味を成すのか、ファクトを前にクライアントはどのような意思決定をすべきか、という点を常に考えながら業務に当たっています。それはコンサルタントとしてお客さまの信頼と期待に応えるために必要不可欠だと考えています。

社内エコノミストとの連携。
主体的に動き、
考え抜くことで
得られた高い評価。

ある建設会社の海外進出に関する案件は印象に残っています。クライアントは海外進出を非常に重視しており、アジアに続き、欧州への進出を検討していました。そこで、市場への参入方法や顧客となる層の特定など、納得感のある調査報告が求められました。しかし私は欧州に関しては門外漢で、海外市場調査も初めての取り組みでした。そこで社内のエコノミストに協力を仰ぎました。欧州のマーケット調査・分析に精通したエコノミストから当該国・地域、業界等の豊富な情報の提供を受けたことで市場調査を効率的に進めることができました。このようにシンクタンク機能を活かし、マーケットの最新動向や業界情報の連携が行えることは当社の強みの一つだと思います。
進出を考えている地域の法律や社会情勢等の調査についても、エコノミストの協力を得ながら丁寧にファクトを積み上げていきました。最終的には、市場として期待される国・地域、顧客として今後有望となりうる業界の特定など、具体的な報告を織り込み、大局的に将来像を提示することができました。クライアントがどうあるべきか、主体的に動き、考え抜いて仕上げた調査報告は、「将来の姿を明快にイメージすることができた」と高い評価を得ることができました。

持株会社の立ち上げにおける
組織設計。
実効性のある
ガバナンス構築に向けて。

当然ながら、すべての物事がうまくいくわけではなく、壁にぶつかった経験もあります。会社体制の変更に向けた組織設計に関する調査・資料作成は、特に苦労したプロジェクトの一つです。
組織設計の検討においては、クライアントの現在の組織が目指す方向性の理解と、様々なレギュレーションの遵守が強く求められます。CGコード(企業統治を実効的に実現するための主要原則を示したもの)や会社法の深い理解が前提となりますので、まずはこれらの原典にあたってしっかりと知識を吸収すると共に、関連する法律や判例、他社事例等の情報収集も綿密に行いました。検討を進める上では社内の専門家に意見を仰ぎ、チーム内でディスカッションを重ねることで、クライアントにとって最適な経営管理を実現する組織像を明らかにしていきました。
加えて重視したのは、その組織体制をいかにして実現するかでした。たとえば、意思決定に係る親会社と子会社の在り方です。子会社はどこまで主体的に活動できるか、親会社はどこまで決裁権限を行使できるかなど、丁寧にファクトファンディングを行い、CGコード等をにらみつつ検討を進めました。その結果、クライアントが目指す、実効性のあるガバナンス体制の構築に貢献できたと感じています。非常に難航、苦労した案件でしたが、その後のクライアントの発表で、自分が提案したことがカタチとなっているのを見て、安堵感とともに達成感を感じました。

1日のスケジュール

  • 9:00

    出社。
    メールチェックと
    スケジュールの確認。

  • 9:30

    組織設計アドバイザリー案件のミーティング資料作成。

  • 12:00

    昼食。

  • 13:00

    顧客とのミーティングに備え、
    社内ミーティング。

  • 15:00

    組織設計アドバイザリー案件の顧客とのミーティング。

  • 17:00

    ミーティングを踏まえ、
    プロジェクトメンバーにて進捗・
    タスクの共有。

  • 18:00

    次回ミーティングに備え情報収集、
    外部専門家へ相談。

  • 19:00

    退社。

誰にも負けない専門領域を確立し、
主体的に動くことで着実に成長していきたい。

現在は、とある企業の中期経営計画に対するレビューを担当しています。クライアントが進んでいる方向と経営計画が一致しているか、成長につながる計画であるかどうか等々、内容を精査しているフェーズになります。中期経営計画という経営の根幹を成すものと対峙するのは、私にとって初めての経験であり、この案件を通じて新たな知見を吸収していきたいと考えています。どんなプロジェクトであっても常に追求しているのは、自身の貢献度を高め、より多くの価値を発揮し続けていくことです。当然、そのためには深い専門知識が必要となります。まずは他の誰にも負けないような自分の専門分野を持ち、「この件であれば長に相談したい」と頼られる存在になりたいと思っています。そのためにも、より主体的に動くことでバリューを発揮し続け、着実に成長していきたいと思っています

※所属部署は取材当時のものになります。