B-003 水星と地球の間に黄金比を見る

 





■1■画像は水星が地球と太陽の間に入る時起こる、水星の太陽面通過像だ。
このアングルだと、水星は太陽の表面近くにあるように見えるが、実際は水星
は太陽直径の44倍の距離を公転している。太陽がいかに大きいかが分かる。で
は水星と地球の様々なデータの中に黄金比φ(=1.6180339…)を見てみよう。

■2■水星-太陽間の距離(58344000㎞)と地球-太陽間の距離(149600000㎞)
は天文単位で表せば0.387:1である。また水星の赤道半径(2440㎞)と地球の
赤道半径(6378㎞)の比律は0.383:1とほぼ同じ比率になっている。したがっ
て水星と地球は軌道長半径も、惑星の大きさもほぼ1:φ
であると言える。

<1>水星-太陽間の距離:地球-太陽間の距離≒1:φ
<2>水星の赤道半径:地球の赤道半径≒1:φ
    

■3■次に「重力脱出速度」を比べてみると、水星の4.3㎞/sに対して地球は
11.2㎞/sであり、この比率1:0.384もまたφ
:1に近似している。またさ
らに地表での「重力加速度」を見てみると、水星の3.70m/s
に対して地球
は9.78m/s
で、この2数の比0.378:1もまた1:φ2に近似している。

<3>重力脱出速度 水星4.3㎞/s:地球11.2㎞/s=0.384:1≒1:φ 
<4>重力加速度 水星3.70m/s
:地球9.78m/s=0.378:1≒1:φ



■4■また惑星が軌道を運行する時の「平均軌道速度」を比較すると、地球が
光速(299792.458㎞/s)のほぼ1/10000の29.79㎞/sで太陽系を移動してい
る。これに対して水星は47.89㎞/sでその軌道上を運行している。この地球
と水星の空間移動速度の比率は1:1.608で、これまたほぼ1:φに等しい。

<5>平均軌道速度比⇒地球29.79㎞/s:水星47.89㎞/s=1:1.608≒1:φ

■5■太陽の輝度は地球の1380(W/s
)に対して水星は3566で、この比は0.387
:1でほぼ1:φ
となっている。さらに地球の公転周期365.2422日と水星の
公転周期87.968日との比は1:0.241で、ほぼ1:1/φ
になっている。余り
知られていないが、実は水星と地球は黄金比の関係を沢山内包しているのだ。

       <1>地球の軌道長直径+水星の軌道長半径=2+0.387=2.613≒φ 
       <2>地球の軌道長直径-水星の軌道長半径=2-0.387=1.613≒φ  
       <3>地球の軌道長半径-水星の軌道長半径=1-0.387=0.613≒1/φ
       <4>地球の軌道長半径:水星の軌道長半径=1:0.387≒1:1/φ

  

水星と地球の比較

項目水星地球比率(水星/地球)近似値
質量(1024kg)0.33025.97360.05531/18
体積(1010km36.085108.3210.05621/18
赤道半径(km244063780.3831/φ2
極半径(km244063560.3841/φ2
平均半径(km244063710.3831/φ2
偏平率0.00000.00340.0000
平均密度(kg/m3542755200.983
重力加速度(m/s23.709.780.3781/φ2
重力脱出速度(km/s4.311.20.3841/φ2
アルベドー0.0560.3850.145
太陽輝度(w/m2356613802.584φ2
平均軌道長半径(km583440001496000000.3871/φ2
対恒星公転周期87.969365.2560.2411/φ3
対太陽公転周期87.968365.2420.2411/φ3
近日点(106km46.0147.10.313
遠日点(106km69.8152.10.459
平均軌道速度(km/s47.8929.791.608φ
対恒星自転周期(時間)1407.623.934558.785
軌道傾斜角7.000.00
赤道傾斜角0.023.44