70年代のエレガントが詰まった「阪急17番街」を見てきました

70年代のエレガントが詰まった「阪急17番街」を見てきました

阪急大阪梅田駅の下にあるのが阪急三番街

KIDDY LANDやFrancfrancというファッション系店舗から、様々な飲食店までを網羅した有名な施設です。

また阪急32番街も、80~90年代の梅田では一番高い高層建築物であったり、飲食店が入るなどで有名ですね。

一方、それらと比較すると少し地味な存在なのが、「阪急17番街」です。

三番街や32番街は行ったことがあれど、17番街に行ったことがある方はそこまで多くないのではないでしょうか。

阪急電車を降りてすぐの位置にありますが、ご覧のように皆さん下へと向かわれ、17番街へ足を向ける方は全くいません。

そんな阪急17番街の中は、こんなレトロモダンな空間が詰まっているのです…!!

 

キラキラの17番街

阪急17番街は1973年竣工。ちょうど前回の万博が終わった後に作られました。

阪急梅田駅の真上に位置する「阪急ターミナルビル」の5-6階が阪急17番街にあたり、当時のセレブ層がイメージしたような、格調高く優雅な空間がそこにあります。

当時の文献には以下のように記されています。

5階~6階には阪急17番街がある(総店舗数28店)。世界中のブランドを集めたこのファッションセンターは、ブルーのじゅうたんを通路一杯に敷き詰め、大理石張りの壁面、ショーウィンドウ、美しいシャンデリア、梅田駅5階の駐車場直結といういでたちで、ハイファッション感覚の新しい顧客層を開拓していった。

出典:大阪市政策企画室企画部総合計画担当 1)

 

暖色系の照明に垂れ下がるシャンデリア、優雅にまとめられた螺旋階段……20世紀の阪急エレガント最後の砦と評される空間が、そこにはあります。

照明器具一つ一つに至るまで、徹底したアンティークデザインでまとめられています。

トイレの表記も他にはないオリジナリティ溢れるもの。

17番街に入る店舗はテーラーの他、エステやネイルなど美に関するテナントばかりで、其れ以外には唯一「英国屋」が喫茶店を出店しているのみです。

17番街は総数28店舗分のテナント区画のみで、スペースとしてはあまり広くありません。

また阪急梅田駅上の駐車場にも直結しているので、車で梅田に来られた方は通ったことがある方もいらっしゃるかもしれません。

 

再開発へ

建設から50年が経過したこともあり、当時「日本一のターミナルビル」と言われたこの17番街(阪急ターミナルビル)も、だいぶ見劣りするようになりました。

ここら一帯を管理する阪急電鉄は、「芝田一丁目計画」と題し、再開発に取り掛かることを明言しています。

ビルは建て替え、ないし改修工事を行うとしており、この17番街も見納めになってしまうかもしれません。

その前に、是非一度訪れておきたい場所ですね。

 

関連リンク

 

参考文献

  1. 大阪市政策企画室企画部総合計画担当 編『都市問題研究 = Journal of municipal problems』37(6)(414),大阪市政策企画室企画部,1985-06.
  2. togetter「梅田の『阪急17番街』は70年代のエレガント&ラグジュアリーが詰まった空間でかつての「マダム御用達」感がとてもよい

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