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『虎に翼』第89回 平等とは何だろう?
香子と圭の汐見夫妻が、寅子の元へ来ています。証拠品となる手紙の誤訳がこれで判明しました。するとそこへ小野知子も訪れておりました。
小野は思い詰めた様子で、こう言います。
「どんげして二人はご結婚を?」
顔を見合わせる夫妻。朝鮮人と日本人の結婚に不安はなかったのかと、思い詰めたように小野は言います。これには寅子も驚き、止めようとします。小野は不躾だと自覚できています。
好きになった相手が、日本人だった
「ごめんなさい!」
そう頭を下げて、自分が交際していた朝鮮人との結婚を、親の反対で諦めたと語ります。それだけでない。彼女自身も普通の生活が壊れるのが怖くて婚約を解消したと。しかしそれで解決するわけもなく、ずっと苦しんでいました。そんなときに、小野の境遇に声をあげる寅子が朝鮮人の事件を担当することになりました。苦しくなくなる手がかりを求め傍聴に行ったけれども、余計苦しくなってしまったのだと。彼女は自分の意思で、傍聴に来なくなったようです。
どうすればよかったのか。
どうしてお二人は結婚できたのか。
その答えを涙ながらに求める小野でした。
「好きになった相手が日本人だった。それだけ」
「僕もです」
そう返し、ありのままの彼女でいられるために何ができるのか、模索していると圭は続けるのでした。答えの糸口すら見つけられていないけれど、いつか必ず。そう、自分に正直になるよう、励ます圭。泣きじゃくりながら何度も礼を言う小野でした。
放火事件の判決がくだされる
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