「これからも、この距離で接していたい」『バンドやろうぜ!』OSIRISライブ@下北沢MOSAiC【ライブレポート】
リズムゲーム『バンドやろうぜ!』から飛び出し、リアルバンド活動中の “OSIRIS”。昨年の快進撃も記憶に新しい彼らの2017年最初のライブが、1月17日に下北沢にて開催された。
~OSIRIS@下北沢MOSAiC~
白い壁が印象的な下北沢MOSAiCは、キャパ約200のライブハウス。ステージとフロアの距離が限りなく近い会場だが、やはりこの日のチケットは即完売だったとのこと。
満員のオーディエンスで埋め尽くされた中、『バンやろ』テーマをBGMにOSIRISが登場。
「極彩色の魂を鳴り響かせよう――」
京が両手を広げてその世界の始まりを告げるとともに、静かにイントロが始まった。一曲目は『Darkness』。
OSIRISの、京のテーマでもある“歌に込められた想い”がまっすぐに聴く者の心に突き刺さる叫び。フロア最前列からほぼゼロ距離にあるステージから届く音は、拳のようにひとつのかたまりとなる。
続けざまに二曲目『Into the Madness』を披露、むせ返るような熱気が会場を否応なしに包み込んでいく。
「あらためまして…こんばんは、OSIRISです」叫ぶような歌声とは打って変わった穏やかに京が語りだす。
「今日はいままでにライブをした会場で、ステージが一番近い…」リハーサルでもフロアとの近さを感じたと京がつぶやくと、観客から歓声と拍手が沸き起こった。
「新年一発目ということで、ここからスタートです。皆さん最後まで楽しんでいってください!」
ドラマチックな印象のイントロで幕を開ける『Desire』、続けて、郷愁的な『Way of Light』。激しい熱さと柔らかいあたたかさ、そのどちらをも感じさせるサウンドはあらためてOSIRISの持つ世界の振り幅の大きさを感じさせる。
「ここでカバー曲いきたいと思います。わかる人は一緒に歌ってください!」
続いてHYDEの『GLAMOROUS SKY』。多くのオーディエンスに馴染み深いナンバーに、京が歌い出すとともに大きな歓声が上がる。
空にかかる虹のように、どこまでも伸びていくヴォーカル。「みんな歌って!」と京が声をかければ、オーディエンスもそれに応えて歌う。ステージとフロアが、一体感に包み込まれた。
そして「まだまだいくよ」と、休む間もなく『Voice』、Janne Da Arcのカバー『月光花』と続く。苦しげにも聴こえる京の叫びが、再び空間を支配していく。
曲が終わると、フロアからメンバーに向けて思い思いの掛け声がかかる。一息ついて和やかなムードの中、「皆さん、楽しんでくれていますか?」と、京が語り始めた。
3月1日に出るアルバムの中に収録されるドラマを昨年末に録ったこと。異色のメンバーによるドラマは「そうきたか…!」という面白い仕上がりになっているとのこと。
また、2月10日に控えたワンマンライブのチケット争奪戦に触れ、
「今後どれだけ大きな会場でライブをしても、僕らはこれからも皆さんと、この距離で接していたいんです」
と、今後も定期的にライブ活動を始めたときと変わらないキャパの会場でのでのライブを続けていくことを告げると、大きな喜びの歓声と拍手が上がった。
MCの穏やかなムードから一転、アグレッシブなイントロで始まるGLAYのカバー曲『誘惑』では京がキスを飛ばすパフォーマンスやギターソロ後のレイの頭に手をやる仕草に、女性客から黄色い声援が上がる。
「最後までついてこれるか!」
声を限りに叫び、煽る京。フロアも負けじと熱い思いの丈を歓声で返す。ラストは、ゴシックな世界観とヘヴィなサウンドのOSIRISきっての人気ナンバー『Bloody Masquerade』。燃えるような真紅のライトが会場を照らし、ボルテージは最高潮に達する。曲の最後では京が振り返り、真琴、レイ、進と目を合わせ、フィニッシュを決めた。
次回はいよいよ2月、彼らの“ホーム”である新宿Zirco Tokyoで、彼らにとっては“初”となるワンマン。ある意味でこれまでの集大成、かつ、これからを感じさせるステージになるに違いない。
2017年の幕開けは、そんな可能性を感じさせるライブとなった。
Text by たまお
1.17 OSIRIS セットリスト
Darkness
Into the Madness
Desire
Way of Light
GLAMOROUS SKY(HYDEカバー
Voice
月光花(Janne Da Arcカバー
誘惑(GLAYカバー
BloodyMasquerade
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