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足立プロデューサー&安谷屋ディレクターインタビュー【インタビュー】

※本記事のスクリーンショットなどの無断転載を固く禁じます

 

たくさんの方からご要望をいただいていた企画が実現!
豪華インタビュー第一弾、まずは『バンドやろうぜ!』プロデューサー足立氏と音楽制作ディレクターの安谷屋氏にインタビューをさせていただきました。

 

『バンやろ』に登場するバンドの音楽的コンセプトやOSIRISの楽曲解説など、ほかでは聞くことのできないお話をぜひお楽しみください!※このインタビューは2017年4月下旬に行われました

 

 

楽曲制作の流れについて

 

――それではまず、おふたりの『バンドやろうぜ!』におけるご担当内容をあらためてお聞かせいただけますか?

 

足立 アニプレックスの足立です。『バンやろ』ではプロデューサーとして音楽も含めた作品全般のプロデュースと、原案という立場で物語やキャラクターの骨子の部分を作っています。

 

安谷屋 アニプレックスの安谷屋です。『バンやろ』では音楽ディレクターという形で、基本的に全バンドの統括的なサウンドディレクションを担当しています。

 

――楽曲を作られるときの流れはどのようになっていますか?

 

足立 最初の流れはどのバンドも変わらなくって、物語中で曲を作る事になる流れやテーマ性と内容を僕から安谷屋に伝えて、安谷屋から作家さんに伝えていくというような感じですね。

 

――伝える内容というのは、どの程度細かいものなんですか?

 

足立 メインのストーリーの場合はシナリオをすべて共有します。こういう流れで、こういう感情で彼らは曲を作る。だからきっとこういう曲になるはずだ、というのを説明します。

イベント楽曲の場合はもう少しラフな感じで「バレンタインの曲がほしい」「ハロウィンの曲がほしい」という風にお題目だけ伝えて、あとは安谷屋に任せる場合もあります。

 

安谷屋 それを受けて僕からリファレンス(参考)楽曲みたいなものを作家さんに出すときもあれば、出さずにイメージや曲調だけ伝えて曲を作ってもらって、じゃあもう少しこうしようとなる場合もあります。かなりいろんなパターンがありますね。

 

 

各バンドのコンセプトについて


▲BLAST

 

――それぞれのバンドの音楽的コンセプトはどのようなものですか?

 

足立 『バンやろ』の企画当初から安谷屋と共有していたテーマなんですが、BLASTは王道ロックで、今風の真っ直ぐなホット系のバンドのイメージ……。あ、ちなみに今日せっかくこういった切り口でお話する機会をもらえたので、かなり具体例をガンガン出していこうと思っているんですが…(笑)

 

――ぜひ聞かせてください(笑)。

 

足立 では、具体的に言うとバンプ(BUMP OF CHICKEN)とかアジカン(ASIAN KUNG-FU GENERATION)、ポルノ(ポルノグラフィティ)とかですね。当時はまだPENGUIN RESEARCHはデビューしていなかったので、実はPENGUIN RESEARCHっていうイメージは最初なかったんですよ。今となってはもちろん一番イメージが近いのはPENGUIN RESEARCHという事になるでしょうが(笑)。

 

安谷屋 熱血王道系、そういう誰でも知っているような正統派ロックですね。いろいろなバンドが挙がりましたが、どれかひとつを参考にというわけではないです。

 

足立 OSIRISがわかりやすく「叙情的なクール系バンド」というイメージがあったので、その逆ですね。OSIRISとBLASTは対比がはっきりしていて掴みやすかったと思います。OSIRISのコンセプトはLUNA SEAやL’Arc~en~CielやGLAYなど、いわゆる日本のヴィジュアル系ロック時代を牽引してきたバンド達です。

 

安谷屋 レジェンドですね。

 


▲OSIRIS

 

――Fairy April(以下「フェアエプ」)はいかがですか?

 

足立 企画当時は「アイドル系バンド」と言ってました。誤解を恐れずに言うと「けいおん!」の男版というか、「うたプリ」のメンバーが楽器はじめました!みたいな感じです。リファレンス的なバンドはそんなにないけど…TOKIOとかゴールデンボンバーとか言ってたかな(笑)。

 

安谷屋 最初はそんな感じでしたね(笑)。ジャニーズ的なサウンドというか。

 

足立 バンドの形ではあるものの、サウンドテーマというよりは外見的なテーマが先に立ってましたね。なのでサウンドの方向性を決めるのは苦心しました。結果的にはフェアエプも他のバンドとの差別化もされ、非常に特徴的でキャッチーなロックサウンドになっているんですけど、その功績はやっぱりアンカフェ(アンティック-珈琲店-)のkanonさんが楽曲を手がけてくれたのがすごく大きいですね。

 

安谷屋 最初は路線が一番ふわふわしてたんですが、そこで一気に決まりましたね。リファレンスもなかなか出せなかったんですが、一曲目が上がってきたときに「これだ!」と思いました。

 

足立 フェアエプって事務所にも所属していてライブもサウンド勝負というよりはパフォーマンス重視みたいな風にストーリー上言われてたりはするんですけど、おかげでサウンドとしてはしっかりガチのバンドサウンドになったと思います。演奏も実はかなり難易度高い曲ばかりだし(苦笑)。吉宗、練習テキトーであのベース弾けてるなら実際はすごいやつですよ(笑)。

 
▲Fairy April

 

――Cure² Tron(以下「キュアキュア」)はいかがでしょうか。

 

足立 キュアキュアは男の娘バンドではあるものの、コンセプトはガールズロックでいこうと決めてました。最近で言えばサイサイ(Silent Siren)とか、古くはジュディマリ(JUDY AND MARY)とかプリプリ(PRINCESS PRINCESS)とか。

 

安谷屋 ジュディマリが最初のイメージでしたね。僕も足立さんもそのへんのバンドがすごく好きだったので。シャッフルでちょっと跳ねた感じの。

 

足立 キュアキュアはウッドベースを入れたいっていうのが最初にあったんですよ。ウッドベースってことはこういう曲調だよねというか、バンドサウンドではあるもののシャッフル的なところが入ってくるし、サウンドの作りがかなり特徴的なんです。

 

安谷屋 ギターも形を見てもらえればわかるんですが、音色がある程度限られているんですよね。さらにウッドベースで男の娘でガールズバンドサウンドで…ってなると、凄い尖がってはいるんですがその分いかに曲のバリエーションを広げていけるかがキモですね。

 


▲Cure² Tron

 

――そのほかのバンドはいかがですか?

 

足立 実はメイン4バンドの次に曲を作ったのはデスティラールなんです。オープニングアニメで流れるインストで、ライブやイベントでも恒例の「Sure Shot」という曲です。あれがいわゆるデスティラールの“ライブ一曲目”で、ディズィの登場曲というのがテーマです(笑)。

 

安谷屋 大変でしたね、あれは。思い出したら泣きそうになりますけど(笑)

 

足立 (笑)大変でしたね。X JAPANがライブの冒頭にやるインスト曲(「PROLOGUE (〜WORLD ANTHEM)」)があるんですけど、そういう感じのを作ってほしいと安谷屋に言って。デスティラールの大物感というのを出したかったんです。演奏的な派手さもそうだし、キャッチーさもほしい。かつ、技術的なすごさも出したいので難しそうに聴こえるっていうのも大事にしていて。

 

安谷屋 これは裏話になるんですが、最初に西岡和哉さんに書いてもらったものが2~3回ボツになったので、コンペ形式で50曲くらい集めたんです。それで足立さんとふたりで聴いて最終的に「これいいね!」ってなったのがやっぱり西岡さんの曲だったっていう。巡り巡って出来上がった曲なので、あの1分にいろんな思いが込められてるんです。正直90秒でもなく1分は難しかったです(笑)。でもそこにアニメを付けていただいて、いまや入場曲みたいになって。

 

足立 実はあのオープニングアニメのために演奏してもらったのが、今のリアルOSIRISのバタヤンとカゴメ、そしてここにいる安谷屋なんですよ。この3人が実際に演奏しているところをアニメーション監督が動画撮影して、それをトレース(線画に起こして)してセルアニメにしたのがあのオープニングアニメなんです。

 

――そうなんですね!

 

安谷屋 実際に弾いたものが音源になっているわけではないんですけど、とにかく速くて難しくて(笑)。でもみんな楽しく演ってました。

 

足立 そのときの動画がこれですね。(ここで動画を再生)

 

安谷屋 3人ともいまより髪が長いですね(笑)。

 

足立 OSIRISがライブ活動する前だもんね。一昨年の12月くらいかな?

 

――これはぜひライブの生演奏でまた聴いてみたいですね。

 

安谷屋 そうですね(笑)。

 

▲デスティラール

 

――デスティラール以外はいかがですか?

 

足立 FreezingとCrystal Crossは、わりと同時に作りましたね。Crystal Crossはもともとリファレンスとしてaccessというユニットをイメージしてモデルしていたので悩まずに進みました。代永(翼)さんと村瀬(歩)さんに双子っぽく歌ってもらうのがキモでしたね(笑)。

Freezingはデスティラール程じゃないけど物語中の序章で4バンドが敗北するバンドという事で、そういう意味でハードルも高くて最初悩んだんですけど、歌をロータスさん(Lotus Juice)にお願いしようと閃いてからは早かったです。曲は小林哲也さんで、僕がもともとアニメ「ペルソナ」シリーズで一緒にやっているおふたりなので意思の疎通も早かったですね。Freezingは現時点でわりと悪役っぽい立ち位置になっているので、「ワルイLotus Juiceでお願いします」とお伝えしましたね(笑)。最近のロータスさん、ちょっとイイ人風になってるんですよ(笑)。角が丸くなったというか。初めて会ったときのロータスさんはメッチャ怖かったんですから(笑)。

 

安谷屋 (笑)

 

足立 ロータスさん、YOUそんなに丸い人じゃないはずだぜ!って(笑)。本人は否定するんですけどね(笑)。で、楽曲もクールな方向のラップボーカルって感じですね。

 

安谷屋 僕はFreezingのアレンジとか最終的な方向性はレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンだったんですよね。ロックかつ縦ノリな。

 

足立 あとデジロック的な要素ですよね。Freezingはドラムの96様がとてつもない出で立ちをしていらっしゃるので(笑)、イメージ的には身体とドラムがプラグで繋がれてるようなサイバーなイメージです(笑)。で、四響RaphaelはなんといってもSIAM SHADEのDAITAさん!

 

安谷屋 そうですね。これもかなり前から「伝説の天才ギタリストって誰だろう」みたいな話をしていて、外国人プレイヤーも含めていろいろ名前が上がったんですが、日本人の天才といえば…ということでお願いすることになりました。『バンやろ』について足立さんと一緒にDAITAさんにお会いして直接ご説明して、あまりにも内容が濃すぎて怒られるくらいの要素を盛り込みつつ作りました(笑)。フルバージョンはまだ解禁になっていないんですけど、実際はもっと長いんですよ。

 

足立 ゲームサイズとしても異常な長さだったんですが、大切な要素がありすぎて切りようがなかったんですよね。

 

安谷屋 難易度を含めてそうなりましたね。

 

足立 そして同じく四響のアダムは「変態ベーシスト」っていうテーマがまずあって。とにかく頭おかしい感じにしてくれと(笑)。たとえるならQUEENの「ボヘミアン・ラプソディ」みたいな。

 

――ああ、なるほど!

 

安谷屋 曲調がころころ変わるような、変態的なメロディで。さらにアダムは弾きながら歌うんですが、現実的なところはおいといて、スラップあり、速弾きありのベースの最頂点が詰まった感じになりましたね。

 

足立 歌ものではありますけど、あくまでスーパーベーシストなので。柿原さんの歌も相当イッちゃってる感じになりましたが(笑)、歌のどうこうを突き詰めるというよりは、あくまでベースの方が主役です。で、DAITAさん同様、スーパーベーシストと言えばということでIkuoさんに弾いてもらいました。

 

 

OSIRIS楽曲解説

 

――ではせっかくなので、ここで現在リアルバンド活動が絶好調のOSIRIS楽曲解説をお願いしたいと思います。

 

足立 まず一曲目に出来たのが「Voice」です。これはもう、OSIRISとはなんぞやというところを決めた最初の曲で、たとえばLUNA SEAの「ROSIER」みたいな曲をやるようなバンドだって話をして出来た曲です。順番でいくと次が「Darkness」。この曲のリファレンス楽曲はLINKIN PARKの「Breaking The Habit」です。元はそこまで激しい感じではないんですが僕の凄い好きな曲で、これをOSIRISっぽくやったらどうかなと。

 

――リファレンス楽曲はどの曲にもあるんですか?

 

足立 ないものとあるものがありますが、ある場合は僕から伝えることもありますし、こういう感じがいいとイメージを伝えると逆に安谷屋から「じゃあこういう曲ですか?」って返ってくることもありますね。僕が知ってる曲にはもちろん限りがあるので。

 

安谷屋 数曲もらって、それらのいい感じのところを参考にしたりもしますね。

 

足立 次に作ったのは「Way of Light」。これは遊園地をテーマにした曲ですが、リファレンスはZIGGYの「午前0時のMERRY-GO-ROUND」ですね。近い年代やハマったものが同じ方だと「ああ~!」ってなると思います。

 

――まさになりました、いま(笑)。

 

足立 今まではあまりそういったリファレンス曲は具体的に明言したことはなかったのですが、折角の機会なのでリファレンスになった楽曲やバンドを好きでバンやろに興味を持ってもらうという入り方もありだろうし、今回紹介した曲を聴いたことのない人も聴いてみてもらって、そういった偉大なバンド達の事を知って、そっちも好きになってもらえると嬉しいなって気持ちもあります。リファレンスはあくまで参考ですが、かなり雰囲気が近い曲や結果的に全然違う方向に落ちた曲もあって本当に様々ですね。

そして次が「Cross Wish」。ここまでは本編の流れですね。リファレンスはGLAYの「ずっと2人で…」とか、あとはBON JOVIの「Bed Of Roses」ですね。どちらも名バラードです。

 

安谷屋 それで僕の方はアレンジもちょっと洋楽的にしたかったので、エアロスミスのバラード的な、ハードロックのバラード系のアレンジの方向にしました。

 

足立 その後作ったのは「Into the Madness」です。これは「Voice」のCDのカップリングな位置づけで作ってもらったんですよ。いわゆる「B面」的な感じですね。なのでリファレンスも特になく割と自由度高く作ってもらいました。

 

安谷屋 もうこのあたりから僕の趣味の領域というか(笑)。このへんからみんなの趣味に走ってきてますね。

 

足立 最初の方はシングル的なキャッチーさも必要だったんですけど、このあたりから「アルバムの4曲め」みたいなマニアックさが欲しくなるんですよね(笑)。

 

安谷屋 よりヘヴィーにダークに、という感じで作りましたね。ドリーム・シアターとかあのへんの(笑)。

 

足立 「Desire」は「Darkness」のB面的な位置ですね。

 

安谷屋 「Desire」もそんなにいろいろ言ってなかったですね。OSIRISは全曲作詞作曲が大塚剛毅さんなんですが、このあたりにくるともう「OSIRISっぽい感じ」で伝わるようになったので。

 

足立 ここまでにない感じの曲を、で通じるようになりましたね。

 

安谷屋 もちろん何曲か書いてもらって、そこから僕が選んで調整して形にしていくということもあるんですが、「Desire」はスムーズでしたね。最初からすごく良く出来ていました。あのイントロもデモの状態からすでにあったんですよ。

 

足立 「Silent Crisis」は「Way of Light」のカップリング曲イメージですね。リファレンスはLUNA SEAの「IN SILENCE」。「Heavenly Breeze」はHYDEの「evergreen」、L’Arc~en~Cielの「White Feathers」、LUNA SEAの「MOTHER」なんかをリファレンスで挙げてました。あと、「Bloody Masquerade」はMALICE MIZERの「月下の夜想曲」とかですね。

 

安谷屋 ハロウィンのイベントストーリーで魔界に飛ばされるって聞いたときに、よしこれはちょっとおかしなことをしようと思って(笑)。ドコドコザクザクいう、より低音で激しくヘヴィーな方向に走りました。でもこの中では一番プリプロが時間かかりましたね。

※プリプロ=本番レコーディング前の仮レコーディング作業

 

足立 こだわりすぎたんだよね(笑)。

 

安谷屋 そうですね、もう大塚さんと僕でスイッチ入っちゃって(笑)。これもあるあれもある、みたいな。

 

――あと、ライブで演奏されているインスト曲(「Demon Walk」)はいかがですか?

 

安谷屋 あのOSIRISのインストはまだ配信はしてないんですが、あれはワンマンライブ(2月10日)のために大塚さんに作ってもらった曲です。

 

足立 リファレンスで出させて頂いたバンドは、公式サイトの各キャラクターのFavorite Bandとして出しているものも多いですね。特に作曲しているキャラのFavoriteを見ると、そのバンドの楽曲性が見えてくると思います。といっても初期の頃に作ったものなので、少しキャラによってはまた好みが変わってきているものもあるかもしれませんが(苦笑)。

 

 

レコーディングについて

 

ここでOSIRISヴォーカル・高良京役の小林正典さんが登場し、インタビューにご同席くださいました!

 

安谷屋 (小林さんに)いままで録った曲で一番大変だったのってどれですか?

 

小林 大変だったのはまず間違いなく「Heavenly Breeze」ですね。そのほかだと…「Bloody Masquerade」は両極端な意味で大変でしたね。

 

安谷屋 「Bloody Masquerade」は速くて高めのキーですしね。

 

足立 「Heavenly Breeze」はそもそも僕が「一番難しい曲を作ってくれ」って言ったんだよね(笑)。

 

小林 僕の中で「Bloody Masquerade」を超える難しさはないだろうなと思ってたんですよ。でも「Heavenly Breeze」がきたとき「まじかよ!」って思ったのが正直なところです(笑)。

 

安谷屋 どれも直前でキーを上げた曲ですね(笑)。

 

――「Bloody Masquerade」もそうだったんですか? 

 

安谷屋 そうですね。

 

小林 「Darkness」もですね。ちょっと高めの曲は基本的に全部キー上げがあったと思います。

 

安谷屋 キー上げるのが好きなのかな俺…(笑)。現場タイプの人間なので、思いついちゃうと言わずにいられないので(小林さんに)ご相談します。でも、なんでもこなしてくれるので(笑)。

 

小林 いえいえ(笑)。

 

――その結果、良いものが出来ているということですよね。

 

安谷屋 そう信じています(笑)。

 

 

リアルライブ活動について

 

――ライブではカバー曲も演られていますが、選曲はどなたがされているんですか?

 

足立 新曲の初披露タイミングは僕が指示しますが、具体的なセットリストは安谷屋に考えてもらっていますね。あとは、その都度既存のカバーや「こういう曲がほしいよね」って新しくやるカバーを考えたりもします。

 

安谷屋 このカバー曲ならここに入れやすいな、とか。どんなに有名な曲でも流れが悪ければ全然良く聴こえないので、そこは流れ重視ですね。

 

――カバーの選曲の理由は他にどういうところにあるんでしょうか。

 

足立 お客さんの多くが知っているであろう曲というのは意識しますね。もちろん自分たちが好きなのもありますけど。

 

安谷屋 これをやったら楽しいだろうな、自分たちも楽しいし皆さんにも楽しんでもらえるかなと。もちろんたまにマニアックに攻めるときもありますが(笑)。

 

小林 選曲が予想外のときもあるんですが、演ってみたら「こういうことか」って思うこともけっこう多いんですよ。

 

足立 お客さんたちから「この曲やってください」とかリクエストを会場で頂いたりもするんですけど、それが参考になることもありますね。頂いたご意見・ご要望はちゃんとメモってますよ(笑)。

 

小林 握手会なんかでも「やってほしいカバー曲は誰に言えば…?」って言われた事があって、「あそこにいるプロデューサーに!」って指さして(笑)。

 

足立 皆さん熱い思いで言ってくださるんですよ。こちらもお客さんが喜んでくれるものをやりたいので出来るだけ応えたいなとは思っています。最近はゲーム内イベントでもカバー楽曲が始まりましたしね。

 

――あ、じゃあこの記事でアンケート取りましょうか。

 

足立 おお!

 

小林 直接聞ける!(笑)

 

安谷屋 曲だけじゃなくてライブの要望も聞きたいですね。

 

足立 聞いてみたいことたくさんあるなあ。作ってほしいライブグッズとか、あとはOSIRISファンをなんて呼称するかとか(笑)。

 

一同 あ~!(笑)

 

※本記事の最後に、これらの質問を含めたアンケートを設置しております。皆さまからのご回答をお待ちしております!

 

――では、OSIRISのライブ活動について制作側からのコメントをいただけますか?

 

足立 2016年の6月に10数人のお客さんから始まったリアルライブは、同年9月の初主催ライブのときには200人弱が集まってくれました。誰も知らない状態の、ゼロからスタートしてそこまでになったのはすごくバンドとして手応えを感じました。でも、ゲームがローンチしてからの勢いは思っていた以上のスピードでしたね。申し訳ないことにチケットも取りづらい状況になっているので、なるべく大きいキャパや多くの回数、地方など多くのエリアでやることで、いままで観たくても観られなかった人や少しでも興味を持った人が観にいける機会を設けたいなと思っています。

 

安谷屋 そうですね。いろいろなカバー曲やライブならではのアレンジもやっていますが、もちろんメンバーや小林さんと話して一緒に作り上げていっているので、そういうのもぜひ楽しんでほしいなと思っています。

 

足立 あと今日、小林くんもいるところでどうしても言いたい事があったんですよ。「なんでOSIRISばかり?」という意見を見聞きする事もあるんですよね。もちろんブレイストやフェアエプやキュアキュアも同じくらいの数のライブをやりたいんですけど、やはりスケジュール等の事情でなかなか難しい点もあり、僕も皆さんと同じくらい歯がゆく思っています。

でも、その中で小林くんとリアルバンドのメンバー達は、この作品のために心身削って同じ目標に向かって、それこそゼロから頑張ってくれて。今ではバンやろの勢いを牽引する位のところまで持っていってくれたんですよね。もちろんメンバーだけじゃなく、OSIRISの関係者の皆さん全員のご尽力があっての事ですし、さらちよみさんの温かいご支援だったり、バンドをいつも応援してくれるファンの方々や、皆さんも含めて、僕としては本当に感謝しかないです。他のバンドのファンの方たちは複雑な心境かもしれないけど、OSIRISがここまで頑張ってくれていることはご理解をいただきたいなと思っています。

 

小林 僕も演者としてステージに立っていて思うのは、自分たちの演奏やパフォーマンスがパーフェクトだったとしても、このまま毎月ライブをやれたり大きい箱でやれたりするわけじゃなくて、制作の方が僕たちの見えないところで手を動かしていろいろしてくださるから、そして観に来てくれる皆さんがいるからだと。だから僕たちも感謝しかないです。演者と制作が双方OSIRISを良くしたいと思い合っているからこそ、いまの形になっているんだろうなって。

 

安谷屋 最初の頃はどうしても探り探りなところはありましたが、小林さんもレコーディングからやっていただいてライブも行って、すべての熱量が固まってきているのかなと思います。これまで応援してくださった方にも、これからの方にも感謝しつつ、みんなで楽しみながらやれればいいなと思っています。

 

小林 なにより好きなんですよね(笑)。

 

安谷屋 みんな阿呆みたいに好きですよね、本当に音楽好きなんだなって(笑)。じゃないと出来ないくらいの熱量だなって僕は思ってます。

 

足立 バンドってそうだよね。いろんなお仕事はあるけど、バンドは好きじゃなきゃやらないしやれない。

 

安谷屋 昨今、ライブのあとに毎回毎回打ち上げで朝まで飲むってなかなかないですよ(笑)。そのくらいみんな出し切って、スタッフも演者さんも全力でやってますね。

 

――では、締めのごあいさつを足立さんからお願いします。

 

足立 OSIRISとしてはまず7月7日のファイナルに向けて東名阪ツアーを成功させて、それからその先ですね。当然、作り手としては『バンやろ』のどのバンドも平等に愛しているし育てていくんですけど、その育て方には違いあって、それも含めて個性なんだと思っています。そういう意味ではOSIRISはある意味土臭く(笑)、一番リアルバンドに近いところを具現化していくバンドですね。いつか鹿鳴館とかでもやってみたいよね。

 

小林 やりたいっすね!恐れ多いですけど(笑)。

 

足立 夢ですよ(笑)。

 

安谷屋 夢なんですか?(笑)

 

――夢と言わず、ぜひ実現させてください!(笑)

 

 

アンケートについて

 

アンケート締切は6月9日(金)23:59となります。皆さまからのたくさんのご回答をお待ちしております!

 

アンケートはこちら

 

 

以上、足立プロデューサー&安谷屋ディレクターインタビュー(ゲスト・小林正典さん)をお送りしました。時間が足りなくなるほど、実にたくさんのお話をしていただきました。(楽曲解説など少し駆け足になってしまいました…)

 

今後もまたこのようなインタビューを行ってまいりたいと思いますので、どうぞ楽しみにお待ちください!

 

Interview&Text byたまお

 

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