カツカレー食い逃げ事件

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カツカレーと安倍晋三

カツカレー食い逃げ事件（カツカレーくいにげじけん）とは、2018年の自民党総裁選に出馬した安倍晋三と、2024年の同党総裁選に出馬した加藤勝信の出陣式で、投票権をもつ議員にふるまわれたとされるカツカレーの食数より実際の得票数が少なかったことが「食い逃げ事件」などとして揶揄された出来事をさす。

2018年9月20日の昼、自由民主党総裁選挙の当日に東京都内のホテルで行われた「必勝出陣の会」では、総裁選に投票権をもつ議員のために333食分のカツカレーがふるまわれたとされる^[1]。このメニューは「カツ」」と「（総裁選に）勝つ」がかけられた、いわゆるゲン担ぎを狙ったものだった^[2]。しかし同日午後に投開票が行われた総裁選挙で、安倍に投じられた票数はカレーの食数より4票少ない329票だった^[1]。そのため出陣式でカレーを食べたにもかかわらず安倍を「裏切り」^[3]、投票しなかった議員が少なくとも4人いるのでは、という憶測が飛び、さまざまなメディアで事件としてとりあげられた^[1][2][4]。当時の安倍陣営の事務総長、甘利明は2018年の一件を「カレーライス事件」と呼んだ^[2]。

デイリー新潮によれば当時、「食い逃げ犯」として疑われていたのは高橋比奈子（麻生派）と谷公一（二階派）である^{[5][注 1]}。

ただし出陣式に出席した議員の人数は実際には非公表であり、ホテル側への取材でも提供したカレーの食数は不明である^[6]。一説には、「333」という数字はあくまで出陣式の参加受付で集まった議員の名刺の枚数であり、実際に出席してカツカレーを食べた議員の人数ではない^[6]。2024年立憲民主党代表選挙のABEMA NEWSでの中継に出演した宮澤博行は、当時自身がカレーを三杯食べたと明かし、2票のずれの真相とした^[7][8]。

2024年9月、岸田文雄の退陣にともない自民党の総裁選が行われた^[9]。立候補者の一人である加藤勝信は投票日の昼に「出陣の会」を開き、出席した加藤の推薦人20名にはカツカレーがふるまわれた^[9]。しかし約90分後に行われた投開票では、加藤への投票は16票だった^{[9][注 2]}。推薦人ではない青山繁晴議員が加藤氏に投票したことを公表した^[10]上、加藤氏本人の票もあるため、造反者が少なくとも5名いることが判明した^{[独自研究?]}。

• 加藤の乱
• 食い逃げ解散