平気な振りをしないこと。
アイヌの歴史を巡ると「失くしてから大切なことに気付くとか、この人たちは言わないんだろうな」と思う。失う前から、大切さに気付いている。だからこそ、今を、目の前の人を大切にする。アイヌの人々は、好きな人に愛を伝える時に「イオマプ」と言う。イオマプという言葉には「あなただけではなく、あなたの周りにあること、すべてを大切にします」という意味がある。その人だけではなく、その人を育んできた家族、友人、自然、文化まで、大切に扱う。
R様から「誰かにとっての特別な存在になりたいと思うことはありますか」と聞かれた。私は「ない」と言った。R様は「ある」と言った。自分の苦しみは、そんなところから来ているような気がすると言った。期待だね、期待。期待が苦しみの根源な気がする。そのようなことをR様は言った。一人ではなく、誰かと一緒に旅をすると、旅先の食事や景色だけではなく、道中の会話こそ醍醐味なのかもしれないと思う。R様は「壊れててもいいからそばにいて」と歌う曲に感動したことがあると言った。私は、それってどうなのだろうと思った。自己憐憫に過ぎると思った。自己憐憫は麻薬だ。浸れば浸るほど、気持ち良くはなるが、気力が奪われる。
壊れてても一緒にいて楽しいなら一緒にいたいし、壊れてなくても一緒にいてつまらないなら離れたい。壊れてるとか、壊れてないとか、関係ない。誰かに迷惑をかけたくないという言葉を頻繁に聞くが、迷惑になるかどうかより、一緒にいる時間を「よいものにしよう」という意識があるかの方が、大切だと思った。自己憐憫も、一時的なら構わない。だが、延々とやられたら「一緒にいて楽しくない」になる。一緒にいる時間をよいものにしよう、楽しいものにしようという意識を放棄して、自分を守ることだけ考えていたら、楽しくならないと思う。そんなことを言ったら、R様は「色々見えて来て面白い。しゃべれるのめっちゃいい」と言った。
交通事故で重傷を負った経験のあるR様は、自動車が不穏な動きをするとビクッ!と体が緊張してしまうトラウマを抱えている。運転中、そのような出来事が起きた。R様は強張り、言葉を失い、少しだけ体を震わせながら、口元を手で覆った。五分ほどしてから、R様は何事もなかったかのように、平気な振りをして会話をはじめた。私は「平気じゃない時に、平気な振りをしない方がいいと思う」と言った。この言葉が引き金になって、R様は涙を流した。そして「これまでも、こういうことばかりをやって来た気がする」と言った。本当は平気じゃないのに、平気じゃない姿を見せたら相手に迷惑をかけてしまうかもしれないと思って、平気な振りをしてきた。だけど、全然平気じゃなかった。
感情を味わい尽くすと言われてもよくわからないが、平気じゃない時に平気な振りをしないことは、大切だと思う。誰かに迷惑をかけたくないと思って我慢すると、痛みが体に蓄積して、より一層の迷惑をかけてしまうことがある。ありがとうとか、ごめんなさいとか、何回も言わなくていい。一回だけでいい。一回だけ「ありがとう」や「ごめんなさい」をしっかり言えたら、あとは「楽しもう」に切り替えていい。R様は「こうやってちゃんと話せたら、なんだか元気になって来た。感情を出したらスッキリした」と言って、旭川名物のスープカレーを美味しそうに食べた。私は「旭川と言えば、私の愛する三浦綾子の出身地です」と言った。趣味で数秘術をやっているR様は、三浦綾子の数秘を見た瞬間に「うわっ!」と驚きの声をあげた。三浦綾子と坂爪圭吾の数秘が、まったく同じですよと言った。三浦綾子は「日頃自分が恥ずかしいと思っていることが、本当に恥ずかしいことなのか、恥ずかしいと思うこと自体が恥ずかしいことなのか、よく見極めて生きたい」と言っている。本当に大切なことを大切にしたい。
おおまかな予定
9月28日(土)北海道旭川市界隈
以降、FREE!(呼ばれた場所に行きます)
連絡先・坂爪圭吾
LINE ID ibaya
keigosakatsume@gmail.com
SCHEDULE https://tinyurl.com/2y6ch66z
バッチ来い人類!うおおおおお〜!
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