広島vs町田の見どころ(明治安田J1リーグ:2024年9月28日)
一覧へ明治安田J1リーグ 第32節 2024年9月28日(土)19:00KO エディオンピースウイング広島
1位 16勝11分4敗
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2位 17勝8分6敗
頂上決戦。上回るのは最強の矛か、最強の盾か
第6節に町田GIONスタジアムで行われた両者による前回対戦も、開幕5試合負けなし同士の一戦とあって多くの注目を集めた中、広島が2-1で勝利を収めた。広島が31分に大橋 祐紀(夏にイングランドのブラックバーン・ローヴァーズFCへ完全移籍)のゴールで先制し、55分には満田 誠の得点でリードを広げた。広島が主導権を握って進めていった中で、町田は82分にロングスローからオウンゴールを誘発する。このまま試合が終了し、町田はJ1で初黒星を喫したが、自分たちの強さを見せた試合だった。
あれから両チームは力強い歩みを見せてきた。町田は前半戦を首位で折り返し、後半戦に入ると勝点を積み上げるペースは若干落ちたものの、シーズンを通して堅い守備を構築。夏の移籍市場で選手の出入りがある中で戦力アップに成功し、初めてJ1を戦うクラブはタイトルを目指して戦い続けている。
広島は苦しい時期も過ごした。夏に主要選手たちの海外移籍もあって一時は順位を9位まで落としたが、新戦力の獲得でチームは再加速。第29節のFC東京戦で同一シーズンにおけるトップカテゴリーでのクラブ新記録となる7連勝を成し遂げると、町田を得失点差で上回って首位に立った。過密日程の中で臨んだ前々節で鹿島と引き分けて連勝はストップしたが、前節・横浜FM戦は6-2の大勝。そしてこの大一番を迎えることとなった。
試合のポイントは、リーグ最多得点を挙げている広島の攻撃と、リーグ最少失点を誇る町田の守備による対決だ。
欧州のトップリーグでも実績を残したトルガイ アルスランとゴンサロ パシエンシアが夏に加入したことで、広島の攻撃はチーム全員でゴールへ向かっていくアグレッシブさに個の力がプラスされている。特にトルガイ アルスランの決定力は突出しており、今節も背番号30のプレーは必見だ。
町田はGKの谷 晃生とCBのコンビを組む昌子 源とドレシェヴィッチが堅固に守ってチームを支えている。前々節は福岡の攻撃をシャットアウトして3-0で勝ち切り、前節も札幌の攻撃を無失点に抑えてみせた。前線の選手もハードワームしてチーム全体でスキを見せずに戦い抜く町田は、いつも以上に集中力を研ぎ澄ませてビッグマッチに入るに違いない。
今節もチケットが完売しているEピースで繰り広げられるのは、最初から最後までひと時も目の離せない好ゲーム、2024シーズンのJリーグのハイライトを飾る一戦になる。
[ 文:寺田 弘幸 ]