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Vol.513「本が時代を変えることはある!」

(2024.9.10)

【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」…自民党内では女性・女系天皇に賛成の立場と見られていた石破茂や河野太郎も、総裁選に出馬するとなった途端にあっさり主張を引っ込め、「男系闇堕ち」してしまった。立憲民主党で期待していた野田佳彦も、男系派の顔色も窺うことが政治家の器量と勘違いしており、そんな足して二で割る指導者では皇統問題は解決しない。やっぱり闇堕ちしている。国民の間では圧倒的に愛子天皇待望論が多くなっているのに、国会議員の中でだけ、愛子天皇の可能性が限りなく塞がれている。しかし、『愛子天皇論2』が大ベストセラーになれば、絶対に何かが変わるのだ!
※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」…福岡は食べ物がおいしい。玄界灘の恵みがあるから、海の食材には自信が感じられるし、もつ鍋や豚骨ラーメンなど、「これ食って元気出せ!」と言わんばかりの、活力ある食べ物が栄えているのも特色だ。なかでも、辛子明太子はおいしい。辛子明太子は、スケトウダラの卵巣を、唐辛子入りの調味液で漬けて作る。そう聞くと、九州の玄界灘はスケトウダラの漁獲量が多いのかと思えるが、実はまったく獲れない。辛子明太子は如何にして福岡の名物になったのか?そして明太子専門店「ふくや」の創業者・川原俊夫に見る「経世済民」「地域貢献」とは?
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」…自民党総裁選にあたって、改めて岸田総理をどう評価する?漫画家として「規制が異常に厳しくなってきたな」と感じたのはいつ頃から?ネットSNS普及の弊害をどう思う?描きたくて描いたゴー宣シリーズってどのくらいある?平塚らいてうVS与謝野晶子の母性保護論争、どちらが推せる?大手焼き肉チェーン『牛角』の期間限定『食べ放題の料金を女性限定で半額』というキャンペーンは男性差別?約半年後に開催される「大阪・関西万博」をどう思う?…等々、よしりんの回答や如何に!?


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1. ゴーマニズム宣言・第542回「本が時代を変えることはある!」

 いよいよ『愛子天皇論2』が次の日曜・15日に発売される!
『愛子天皇論2』が大ベストセラーになれば、絶対に何かが変わる。
 将来の愛子天皇を実現させるために一番てっとり早い方法は、この本が大売れすることである。簡単といえば、簡単な話なのだ。

 自民党内では女性・女系天皇に賛成の立場と見られていた石破茂や河野太郎も、総裁選に出馬するとなった途端にあっさり主張を引っ込め、「男系闇堕ち」してしまった。
 立憲民主党で期待していた野田佳彦も、男系派の顔色も窺うことが政治家の器量と勘違いしており、そんな足して二で割る指導者では皇統問題は解決しない。やっぱり闇堕ちしている。
 国民の間では圧倒的に愛子天皇待望論が多くなっているのに、国会議員の中でだけ、愛子天皇の可能性が限りなく塞がれている。
 国会議員は権力を握ることしか考えていない。権力をつかむために必要とあらば、皇室が滅ぼうが、日本が外国の属国に成り果てようが、悪魔に魂を売り払おうが、何だってやるのが政治家なのだ。
 権力欲に目がくらんで闇堕ちしてしまった人間をもう一度ひっくり返すには、やはり国民の声が要る。
 政治家に対してロビー活動をする際には、『愛子天皇論2』は絶対に必要な本となるだろう。

 そして『愛子天皇論2』には、さらにもっと大きな意味がある。
 この本が一般国民に爆発的に売れれば、世の中の空気そのものを変えることができるのだ。
 ロビー活動は重要だが、それだけでは一部の活動家のやっていることとして無視されてしまう恐れがある。
 だからこのロビー活動のバックには、国民の圧倒的多数の同意があるという空気を作り上げる必要がある。この空気を無視しては権力が取れないという状況にしなければならないのだ。
 そして、それだけの空気を作り上げてしまうことは、十分に可能だ。
本が売れるということによって、世の中の空気がガラッと変わるという実例を、我々は今までに見てきたはずだ、『戦争論』によって!
 自虐史観が蔓延しきって、微動だにしないと思われていた日本の空気は、『戦争論』が売れたことで激変したのだ。

 先月、NHKのラジオ国際放送などの中国語ニュースで、中国人の外部スタッフが靖国神社の落書きのニュースを読んだ後、沖縄県の尖閣諸島を「中国の領土」と発言し、さらに英語で「南京大虐殺を忘れるな」「慰安婦を忘れるな」など原稿にない発言をして問題となった。
 以前ならこんなことがあれば、サヨクは中国人の味方をしたはずだ。朝日新聞なんか、一応は「中国人スタッフの行動は認められたものではないが」などと言いながら、「だが、日本の中に誤った歴史認識を持つ者がいるからこそ、このような事態を招いたということは忘れてはならない」とかいうことを必ず書いたはずだ。
 ところが朝日は9月6日の社説で、「いずれも十分に吟味して伝えるべきテーマについて、スタッフが、直接関係のないニュース中で一方的に意見を述べたことは問題だ」と書いていたものだから、驚いてしまった。
 朝日新聞にとっては、南京大虐殺は問答無用で議論の余地のない、中国人が言ったら疑ってはならないものじゃなかったのか? それがいつの間に「十分に吟味して伝えるべきテーマ」になったんだ? そんなこと書いてたら、本多勝一が激怒するぞ!

 これが、空気が変わったということなのだ。昔のように「訴えた手段はともかく、主張の内容自体は大いに正しい議論ではないか」だの、「むしろ日本人の側に、南京大虐殺を否定しようなどとする者がいることの方が問題だ」だのという言い回しは出来なくなってしまった。
 かつては「南京大虐殺」やら「慰安婦」やらを持ち出して、「日本は過去の歴史を真摯に反省すべきである」などと偉そうに言えたのに、今ではそんなことを言ったら単なる自虐史観サヨクと思われて冷たい目で見られるから、言いにくくなっている。それは『戦争論』が空気を変えたからだ。
 本がそこまでヒットしたら空気が変わり、時代が変わるのだ。
『戦争論』を描いた時点で既に戦後50年を過ぎており、学校教育からマスコミから、ありとあらゆる方法による自虐史観の洗脳工作は完成していた。50年かけてここまでの状況が作られてきたのだから、これを覆すのにはあと50年かかると言った人もいた。
 それがどうだろう? 『戦争論』が売れたら、あっという間に変わってしまったではないか。

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コメント

希蝶
明太子の話…初めて知りました。私はあまり明太子は好きではないので…たらこはおにぎりでよく食うのですが、辛いのが苦手で…。
 またアニメの話をするのですが、今回、総裁Xのしゃべくり投稿をしましたが、ガッチャマンを制作したタツノコプロはアニメーションの特殊技術をいっぱい開発したそうで、それを社内の祕密はせず、ほかのアニメプロにも公開したそうです。そのため、人材流出などもあり、かなりの零細企業になってしまったようですが、アニメ界の発展ということに貢献したようで…この明太子の場合も、「虎は死して皮を残し、人は死して名を残す」みたいな話なのかな、と思いました。
 「愛子天皇論」・「コロナ論」などもそうしたものであればいいのですが(それよりも、まづはヒットして欲しいです)
希蝶
よく商品がうれると「功名」とか「金儲け」とか言われますけれども、それはその人の実力の話であり、著名人や藝能人の所得番付があがるのと同じなのではないか、と思います。実力があれば、人気があれば、なんでしょう。
 そうすれば、総裁選だって、総裁Xみたいな(得体の知れない)陰のフィクサーみたいなものにはならず、真の国民の声の代辯者になれるのでは。
 「桃李物言はざれども下自(おの)づから蹊を成す」とも。「梵天丸もかくありたい」みたいな世界、かな?
 「はじめの一歩」で幕の内一歩が。「フラップラー刀牙」で「強さとは何なのか」を追求するようなもの、かも。

 ということで、遅くなりましたが、以上です。それでは次号を…そして、福岡LIVE、期待しています。練習、頑張って欲しいです。
ひょうろくだまノ介
最終週を迎えたNHK朝ドラ『虎に翼』の主要登場人物に、ハ・ヨンスさん演じる崔香淑という朝鮮人女性がいます。物語中で彼女が登場したのが昭和7年。ドラマ序盤では「さい•こうしゅく」と自他共に日本語の発音を用いていたと記憶していますが、物語も中盤になり、ヒロイン達と友情が深まってきたある時、特に激しく躊躇することなく「チェ•ヒャンスク」と朝鮮式の発音で名乗ります。友人達も、特に周囲の耳をはばかる事なく「ヒャンちゃん」と親愛の情を込めて呼ぶようになります。
私は50代前半ですが、10代後半から20代前半、つまり『戦争論』シリーズを読む以前の頃には、戦前の朝鮮人が創氏改名を押し付けられ日本人と同化させられて、従って堂々と朝鮮名を名乗れなかった筈、と思い込んでいました。
『戦争論』が世に出ず、世の中がサヨク的風潮だったら、崔香淑についての劇中での描写もかなり異なっていたと考えますが、如何でしょうか?
ひょうろくだまノ介
『虎に翼』では、個人的に他にも「『戦争論』以後」を感じるところが幾つかあって、その1つは戦前の男女不平等的な法律に抗ってきたヒロイン達が、それ故に戦後の日本国憲法を肯定的に捉えつつも、別の主要登場人物である山田よね(演者は土居志央梨さん)が、この憲法は自分達が克ち取ったものではないと残念がる場面があったことです。ドラマの制作者側が、登場人物に一瞬でも新憲法に対し距離感を持った発言をさせた裏には、『戦争論』作者や読者への意識があったのでは······と考えるのは私の独りよがりに過ぎるでしょうか?

それにしても先生の、以前と変わらぬ後から後から沸き出る創作意欲にはただただ頭が下がります。『愛子天皇論3』
『4』も手に取りたいと思います!しかし言うまでもなくそれまでに状況が劇的に良くなるよう動いて欲しいですし、私もその為に個人でできることにもっともっと励まなければ!今全力を尽くさなければ、いえ、全力以上のものを出さなければ、死の間際にきっと後悔するのですから。
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昭和51年『東大一直線』にてデビュー、大ヒットとなる。昭和61年『おぼっちゃまくん』連載開始。アニメ化もされ、主人公が喋る「茶魔語」が子供たちの間で流行語となり社会現象となる。平成4年、社会問題に斬り込む世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。現在も新作漫画を鋭意執筆中。
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