https://anond.hatelabo.jp/20240925202106
元記事はこれ。この増田、ならびにこれを読んで高い飯を食ってみたいなーとおもった人に、全力でフレンチを薦めたい。
それも、ただお店に食べに行くのではなくて、
という楽しみ方を紹介したい。
・この楽しみ方はある程度の自炊スキルがあることが前提となる。
・具体的には、包丁を多少扱うことができて、強火と弱火の違いが判る、大さじや小さじの意味が分かる程度には自炊ができる人向けのエントリである。
・お店で出てくるような、ある程度本格的かつ王道なレシピのほうがよい。
・具体的には牛肉+ソースボルドー(赤ワインのソース)とか、真鯛+ソースヴァンブラン(白ワインのソース)くらいから始めるとよい。
・あまりシンプルなレシピすぎると②の楽しみ方ができないため、「簡単!おうちビストロメシ!」みたいなのは避けた方がいい。
・具体的には以下の二つのYoutubeチャンネルを見ることから始めるとよい
George ジョージ https://www.youtube.com/channel/UCP2gnyy_-ToZeIDw6qeI6HA
Bocuse at Home by シェフ星野晃彦 https://www.youtube.com/@bocuseathomebyteruhikohoshino
・複雑な料理も避けた方がいい。具体的にはパイ包みやパテ系の死ぬほど複雑で構築的なメニューは、最初は避けた方がいい。100%失敗するのと、複雑すぎてどこが失敗したのかが切り分けできないので。
・①で自分の作ったメニューと同じものを実際に食べに行こう。①の答え合わせの感覚だ。
・いきなりロブションとかのハイエンドなグランメゾンに突っ込むのではなく、ランチで5000円程度の店に行くのが無難。
・なぜならば、この段階ではフレンチへの解像度が低すぎるため、グランメゾンのフレンチを食っても、値段相応のよさがわからないから。
・実際にプロの作ったものを食べるといろいろな気づきがある。なぜなら自分で作ったことがあるので、解像度が段違いになっているから。
・ほとんどのケースでは、プロが作ったもののほうが圧倒的にうまい。なぜか考えるのがこのパートの楽しみ方だ。
・例えば真鯛のポワレ、ソースヴァンブラン(白ワインのソース)を食べたとする。「自分でやると身がぱさぱさになっちゃったな……。火入れの仕方の違いなのか、鯛のポテンシャルの違いなのか、何が違うんだろう。鯛を見た感じ、身の分厚さは変わらないから火入れの仕方が違うのかもしれない。ソースもとっても香りが豊かだな、なんかハーブを入れているのかな……。ソースにはかなり酸味をつけているな、自分でやるときもこれくらい酸味をつけてみるか……。」みたいなことを考えながら食うと、漫然と食べているよりも圧倒的に美味しく感じる。
・厨房が激しく忙しいとき以外は、「とっても美味しかったです。もし可能なら、シェフに話を聞きたいんですが……」といえばだいたいシェフに話を聞ける。
・自分が美味しいと感じたポイントと、どうやってそれを実現しているのかをシェフに尋ねてみよう。③で自分で分析した内容の答え合わせをするのだ。
・鯛はどう火入れしているんですか?(フライパンだけ?フライパン+オーブン?)とか、聞きたいことは山のように出てくるはず。
上記①~④を繰り返す。最初は比較的難易度の低い料理から始めて、だんだんと複雑な料理にステップアップしていく。
多分二年くらいやってから、いわゆるグランメゾンにいくと、その高度な技術と美味しさ、芸術的なまでのアイデア力に感動するはず。
この項目では、なぜカレーでも中華でもイタリアンでもなく、フレンチをオススメするのかを説明したい。
・上にはったYoutubeチャンネルを見てもらえばわかると思うが、ソースから自分で仕立てるとなると、平気で二日三日かかる。
・段取りの設計→材料の調達→下ごしらえ(ソースベースの作成、肉のマリネなど)→仕上げ(火入れ、付け合わせの作成)で、週末まるまるつぶせたりする。
・しかも待ち時間もそれなりに長い(ソースベースの作成時など)ので、ネトフリも捗る。
・フレンチはそもそも、エスコフィエとかいうオッサンが100年以上前にフレンチの技術やレシピを体系化し、公開したことで爆発的に広まった料理(いまでいうオープンソース化)。なので、他のジャンルに比べると圧倒的に体系化されていて学びやすい。
・また、日本はフレンチ大国なので、日本語のソースも非常に多い。大型書店で、料理コーナーにいくと、和食の次くらいにフレンチの料理本が充実していると思う。
・他ジャンルに比べると、中級者に進むときの勉強のしやすさが段違いである。例えばカレーや中華にハマるオッサンは多いと思うが、この二つのジャンルは食文化のゆたかさのわりには日本でアクセス可能な学習ソースがきわめて少ない。初級レベルでは問題にならないのだが、深めようとしたときには、日本語文献の乏しさに加えて、そもそも体系化されていないので、学習難易度が跳ね上がる。
・作るときの深めやすさに加えて、食べるときの深めやすさも段違いである。フレンチをやる人は大体みんな調理学校で基本的な調理技術を身に着け、それなりのレストランで就労しているから、安価なお店でも高価な店でもベースとなる技術は同じ場合が多い。
・例えば鮨の場合は、2000円の回転ずしと二万円の鮨では全然別の技術が用いられている。根本的に握り手のキャリアルートが違うからである。2000円の回転寿司はバイトがロボットを操作して握るし、二万円の鮨は専門的な店で修行を積んだ職人が握るのである。一方でフレンチの場合は二万円の店で働いていた人が独立してビストロやって2000円のランチをだしていることは余裕でありうる。
・だが、他ジャンルに比べると美味しい味を作りやすいと感じる。
・これはA.多数の工程を時間をかけて積み重ねていくという調理プロセスと、結果として、B.足し算の料理である、ということに起因する。
A.多数の工程を順に組み合わせていくという調理プロセス:例えば中華(特に四川系)やインド料理、イタリアンは多数の工程を短時間で重ねていくことがおおい。短時間だとミスった時のリカバリができず、連鎖的に料理が崩壊していくことになる。ゲームとしてはテトリスとかぷよぷよにちかい。一方でフレンチの場合は一個一個の作業を丁寧にこなしていけばそれっぽいものができあがる。こっちはマインクラフトっぽい。
B.足し算の料理:フレンチは味の要素が多い。肉のうま味や、ワインの酸味、甘味、バターの脂質やハーブの香りを積み重ねていく料理である。そうすると必然的に美味しさのストライクゾーンは広くなる。食材の持つうま味も苦味も臭みも、すべて一皿に詰め込むのがフレンチの基本思想である。これが和食だとどうか。和食は徹底して引き算の料理である。食材の持つ性質のうち、客に見せたい部分以外をすべて除去し(野菜をゆでこぼすのとかね)、組み合わせるのが基本思想である。味の要素が少ない分、ピントを合わせるのも非常に難しくなる。引き算に失敗したり(例えばえぐみが出るとか)、そもそも見せたい部分を間違えてました、とかね。
・調理学校のカリキュラムとかを見てもらうとわかるけど、大体西洋料理と和食に分かれていて、西洋料理の技術のベースはフレンチである。
・フレンチを一通りやると、肉や魚の火入れも格段に上手になる。小麦粉を使ったルーが使いこなせればシチューやカレーも簡単に作れるようになる。ソースオランデーズが作れればカルボナーラはお手の物だ。
・スタートキット編の楽しみ方を一年くらい続けていると、一通りのものは作れるようになっているはず。
・具体的には、肉の火入れは肉を触ればわかるようになるし、魚も皮をパリッと焼くのはお手の物、くらいにはなっているはず。なんとなく手癖でソースボルドレーズとかソースヴァンブランくらいは作れるようになっていると思われる。
・そこから先にステップアップするなら、プロ(の中でもレジェンドシェフ)の書いている本を読むのが一番よい。
・レジェンドシェフの料理本を読む→作る→お金をためてレジェンドシェフの店に行く→もう一回作る、を繰り返せば無限に時間が溶けていく。
・基本的には近所の大型図書館(住んでる自治体の旗艦図書館)にいって、フレンチ料理本コーナーで厳つい雰囲気を出している奴を手に取ればOK。
・僕のバイブル
・アランシャペルの下で長年働いていたこれまた有名なシェフ。シェフの間でも当初をバイブルに挙げる人は多い。
・辞書的に使うのもよい。また、一個一個ソースを作ってクリアしていくだけでも楽しい。
みんなもフレンチ、作ってみような。
奮発して、すげえ高いイタリアンのコースを食ったわけですよ(つっても庶民なので、ひとり一万円はしないくらい)(とはいえ、逆にいうと一万円近くはするわけだ!) まあ美味かったです...
https://anond.hatelabo.jp/20240925202106 元記事はこれ。この増田、ならびにこれを読んで高い飯を食ってみたいなーとおもった人に、全力でフレンチを薦めたい。 それも、ただお店に食べに行く...
確かに鮨とかうなぎとかより手軽だしいろんな種類のスパイスめちゃくちゃ使うわけじゃないから気軽かもな。やってみるか。
自分が大食いだからか、お腹いっぱい満足した~~~ってのがないのが悩み ビストロクラスなら好きなお店もあるんんだけど ロブション未履修なのでグランメゾンクラスにいったら満足...
シェフに話を聞くのはハードルが高い
作るソースは白身魚にブール・ノワゼットもおすすめやで
フレンチは材料を手にいれるのが日本では大変すぎる。ハーブ系とかジビエの肉とかキノコとか。 あとフォンとかコンソメとか自分で作ろうとすると金と時間がいくらあっても足りない...
一人で予約推奨しそうな高い店行くのはちょっとハードル高くない? 一人焼肉の比じゃない
いつから一人で行ったと錯覚していた?
一人で行ってたら「ひとり一万円」という言い回しはしないと思う
やべえわ 言われてから気づいてしまった 読解力ほんとに落ちてるなぁ・・・
ワイもやられた なんてこった
ドンマイ、間違いは誰にでもあるさ。
ドンマイ、間違いは誰にでもあるさ。
価格の話をしてるから「ひとりあたり1万円」という意味では。
テーブルしか無い店だとそれなりの度胸が必要になるけど、 カウンターがある高級店というのもあるんで、そういうのを探すと吉。 席からキッチンが見えるとなお楽しいです。
プリモより前にセコンドが出てくるイタリアンもあるんだな
つーかそもそもフレンチ・イタリアンみたいな感じなのか メニューもフランス語イタリア語混じりだし
クラシカルなイタリアンだとやらないだろうけど、日本人は〆に炭水化物食べたい民族なのよ。 なので、メインの後にパスタ類を出す店はそれなりにあるみたいです。
へー アラカルト的なところでそのパターン(パスタをラストに出される)はあったけど ちゃんとしたコース(アミューズ、冷前菜、スープ、温前菜、メイン、パスタ)仕立てでもそうな...
いまは新しいところだと皿数だけ決まってて内容は好きに選べたりする 5皿中3つメインにするとかそういうのも可能
大袈裟な
幸福感を本当にたくさん貰ったんだなあというのが伝わる文章でとても良かった 増田が幸せで俺も嬉しいよ
はてなにお前みたいな奴がもっと沢山いればいいのにな。 お前に週末の競馬が当たりますように。
そしてそれらの料理はすべてワインと組み合わせることで卍解する 料理+酒のマリアージュは時代や地域が違っても人類普遍の原理である キリスト教がパン+ワインである必然がそこに...
ワイはアルコール入ると上気して鼻詰まりになって味がわからなくなるので、いつもノンアル。 うまい料理とうまい酒のマリアージュがさっぱりわからん。 (最初の一口だけわかるかも...
やっぱエリつきのシャツ着てないとダメなんかな。Tシャツ短パンで過ごしてるとこういう店に行くときの服装悩むのよな スーツはちょっとな……って思っちゃう ジャケット?暑い。
いうて値段や料理内容からしてめっちゃカジュアルな店やろ TシャツGパンで余裕やと思うで
こちら舌平目のムニエルでございます(漫画でしか見たことがないメニューTOP3)
スマホとかパソコンでもハイエンドモデル触るとすげえって感じるよ
ベルガモットは柑橘
すごく旨そうでうらやましいよ 美味しく食べられるときに美味しくいただくというのも大切なことなんだな コロナ以降出歩かなくなったせいか持病のせいか加齢のせいか、食べるもの...
わかる。俺も仕事の恩恵で5万のフルコース食べたことあるけど、うまい通り越して感動したわ。 でっかい皿にちょこっとしか乗ってないから「こんなんでハラふくれるかよ」って最初思...
1万しないコースで喜んでる元増田に5万のコースの話とか嫌味か😡
いいなー どこのなんて店?
デブとの戦いになるから若いうちに食っとけ まぁ若いうちは金がないんだけどな!
高い飯って、旨さとアドベンチャー的快楽で脳が満足するので量がなくても満腹(概念)になる しかもそれが何日も続くので、毎日安い飯を量食うよりも長期的には健康・経済面で優れ...
いや普通に量もカロリーも多いよ
次は寿司行こうぜ おまかせ1万円で酒飲むから結局1.5万円くらいになってしまうが…