愛知の畳老舗、い草の代わりにカキの殻 環境配慮で開発
伊藤畳商店(名古屋市)はカキの殻を使った畳を開発した。い草の畳に比べ日焼けしにくく耐久性があり、通常は廃棄されるカキの殻をリサイクルすることで環境にも配慮した商品として売り込む。
い草の代わりに粉末状にしたカキの殻を樹脂と混ぜて作った畳表を使う。カキ殻は30%ほど配合し、25年1月の発売を目指す。
耐用年数は20年で、い草の畳と比べて2倍ほど。価格は畳表と張り替え費用込みで約7000円を予定し、い草と同程度という。畳メーカーへの卸売りも含め、年間1万畳の販売を目指す。
耐久性のある樹脂や和紙製の畳に押され、い草の畳の事業環境は厳しい。農林水産省によると、い草の一大産地である熊本の2022年の農家数は319戸と、10年前に比べほぼ半減した。伊藤畳商店の伊藤貴大取締役は「い草を使った畳の減少は避けられない」と危機感をあらわにする。
伊藤畳商店は創業70年を迎える老舗畳店で、売上高は約1億円。ふすまなどの建具の開発や新たな機械の導入などに積極的に取り組み、2025年5月期は最高益を見込む。伊藤氏は「樹脂製の畳表は回収し再利用することも可能だ。環境意識の高い層に売り込んでいきたい」と話す。
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