こすもすこすもす

MRBEASTプロダクションで成功する方法

はじめに


■挨拶

こんにちは、MrBeastです。今日は、MrBeastプロダクションで働く、あるいは、これから働く人たちに向けた、「MrBeast流 仕事の流儀」をお伝えします。

MrBeastプロダクションが大きくなるにつれ、以前のようにみんなで一緒に過ごす時間が取れなくなってきました。

創業間もない時期は、私の考えを好き勝手喋ってさえいれば、全員に伝えることができましたが、大所帯になってくるとなかなかそうはいかなくないものです。

そのため、この10年間でMrBeastプロダクションがチームとして学んできたことを、何か「教科書」のような形にして、全員に共有できるようにしておこうと思ったのです。

創業からいろんなことがあったので、おそらく新しくメンバーになったみなさんが直面する問題のほとんどは、既に私たちが解決済みです。

今日の話の中からクイズを出して、正解すれば1,000ドルあげる・・・みたいな話ではありませんが、いずれにせよ、本書を注意深く読み、理解すれば、MrBeastプロダクション内での仕事ははかどり、1,000ドル以上の価値を生み出すことは間違いありません。

本書に、誤字脱字や文法の間違いがあったら先に謝っておきます。もしかしたら、わかりづらいかもしれません。でも、私はYouTuberであって作家ではありませんのでここら辺の不手際はご了承ください(笑)。

■本書はルールブックではありません。
ここに書かれていることを文字通りに受け取り、業務マニュアルのように脳死でそのままこなさないでください。
私たちがやっていることは常に状況次第であり、柔軟に対応しなければならないものです。
本書が語るのは、あくまで原理原則です。私も、なるべく多くのことを伝えられるように書こうと思ってはいますが、すべてを網羅することは不可能なので、最終的にはこれをもとに自分の頭で考えて判断してください。


■序章(みたいなやつ)
本書を書くにあたり、クリエイティブ向け、制作者向け、編集者向けみたいな感じでバラバラに作ることもできたのですが、それはナンセンスだと思ってやめました。
というのも、YouTube運営においてはすべての仕事が相互に関連しており、他の人が何をしようとしているのかをよく理解する必要があるからです。

そのため、「自分の持ち場のことだけを理解すればいいや」と思うのではなく、全体をイメージしながら読んでください。ちょっとここで、私たちのチームのジェームズ・ウォーレンを紹介させてください。彼はこのチームのすべての部分を深いレベルで理解しているため、他の誰よりも活躍しています(もちろん、本書の内容だって彼は熟知しています)。
以前彼は、5人のチームが1週間取り組んでも諦めてしまうような難題を、30分程度で解決してしまいましたが、これだって彼が全体を良く理解できているからできた芸当です。

私たちがなぜそのようなことをするのか、何を成し遂げようとしているのか・・・の全体像を知れば知るほど、あなただってうまくいくし、私たちもうまくいくでしょう。
では、本質的なことから説明していきます。

■MRBEASTプロダクションのミッション
私たちのミッションは、「最高の」YouTube動画を作ることです。
ただこれだけです。
編集技術を駆使した動画ってだけではいけません。笑えるだけでもいけません。スタイリッシュさだけを追求してもいけません。
「すべてにおいて最高のYouTube動画」を作ることが私たちのミッションです。
簡単なことではないかもしれませんが、妥協しないでください。
これは実現可能なことです。

逆に、「たったそれだけ?」と思った人がいたら、そういう人こそ気を付けてください。
人間、半年も忙しくしていると、うっかりミッションを忘れてしまうものです。

■従来の「やり方」からの脱却
「最高のユーチューブ動画」を作るにあたっては、従来のやり方なんてものを気にしていたら、できるわけありません。

動画メディア業界の頂点といえばハリウッドですが、ここはハリウッドではありませんし、私たちはハリウッドなんかになりたいとも思っていません。
もしあなたが、YouTubeよりもハリウッドのほうが格上だなんて思ってるなら、それは間違いです。

冗談なんかではありません。

本気で、私たちはハリウッドより上だと思っています。
YouTubeは未来そのものです。YouTubeは年々成長し続けており、まだまだ成長し続けます。誰もが想像したことがないほど大きくなるでしょう。
そして、その時代に、このチャンネルをトップに立たせたいのです。

だから、ハリウッドなんて目じゃありません。
映画やテレビ番組の99%がYouTubeに参入したって失敗するでしょう。
そのうえ、彼らの既存ビジネスは、収益性だって低く、柔軟性もなく、トレンドに適応できない長いリードタイムを抱えています。

私たちは年に1、2回ハリウッドの劣化版を作るためにやっているのではありません。週に1本「最高のYouTube動画」を作りたいのです。
だからこそ、従来のメディア業界のやり方なんかには縛られず、独自のやり方で挑戦する必要があるのです。

まずは、本書を通じて、私たちがなぜ今のようなやり方でYouTube動画を作っているのかを素直に学んでみてください。
私たちは数え切れないほどの動画を制作し、今のやり方を構築するために、何十万時間もの時間をみんなで費やしてきました。

もしかしたら、まだ完璧ではないのかもしれませんし、改善の余地だってあるのかもしれませんが、私たちのやり方のほとんどには理由があり、それはおそらく正しいものです。

■単に、がむしゃらに働いてくれってわけじゃない
誤解の無いように言っておきますが、単に、がむしゃらに働らきゃいいってわけではありません。
5人のチームが1週間でできなかった問題をジェームズが30分で解決したという話を思い出してください。
もちろん、私たちの仕事に長時間費やしてくれるのはありがたい話ではあるのですが、仕事時間が1番大事って話じゃありません。

結局のところ、結果です。私たちは結果重視のチームです。結果を出すために集まっているのです。

■最高の人材しかいらない
チームメンバーを3つに分類して評価するのなんておかしな話かもしれないけれど、私の中では、メンバーを以下の3段階で評価しています。

A:執念深く、失敗から学び、指導を受け入れ、知的で、言い訳をせず、自分のチームを信じ、最高の仕事をする人材
B:まだ最高の仕事はできないかもしれないけど、Aを目指している新人
C:ただ普通に仕事をこなしている人材

私たちのチームには、AかBしか必要ありません。
意外かもしれませんが、私は仕事は一応こなすというスタンスのCの人材は評価していません。
なぜなら、情熱をもって仕事に取り組んだり、スキルを身に着けるために学んだりしないからです。評価しないどころか、Cはむしろ有害だと考えています。

もしあなたがCならば、すぐに退職してほしいと思っています。(退職金はきちんと出すから安心してください)。
できることなら全員がAであってほしいものですが・・・。

第1章:YouTubeの動画をバズらせるには?

私自身、丸5年くらいの時間、YouTubeの研究に費やしていると思います。
みんなで1日20時間以上研究したことだってあります。大きなことから小さなことまで、隅々まで研究し尽くしてきました。
「動画の冒頭の照明の強さはどのくらいがベストなのか?」とか(ちなみに、動画の冒頭では強めに照明を当てるべきという結果が出ました)、そんな些細なことまでです。2~3万時間の研究をし続けた結果、YouTubeの動画が成功するための勘所はおおむねつかめたと思います。

そして、結局のところ、とにかく大事な3つの指標というものは以下の3つに落ち着きました。
・クリック率(CTR)
・平均視聴時間(AVD)
・視聴維持率(AVP)です。

※平均視聴割合とも読めますが、末尾のほうでは視聴維持率の意味合いで使われている気がするので、いったん視聴維持率で統一してしまっています。詳しくは英語原文のほうでご確認下さい

こすもすの注意書き


頻出単語なので、略語も覚えてください。チーム内では、これらの略語をガンガン使います。どの部署で働いていても使う単語です。

まず、CTRについて話しましょう。CTRとは、フィードでサムネイルを見た人数を、それをクリックした人数で割ったものです。
1億人がサムネイルを見て、1,000万人がクリックしたとすると、10%の人がクリックしたことになり、CTRは10%になります。

このサムネイルやタイトルが動画の再生数を決定します。

いや、むしろ、CTRが高そうかどうかによって、どんな動画を作るかを決めるといっても過言ではないでしょう。

例えば、「家の裏庭で50時間過ごしみた」なんてサムネイルがあっても、平凡すぎて誰もクリックしないでしょう。
でも、「ケチャップの中で50時間過ごしてみた」なら、面白そうだから、CTRは上がるでしょう。

ぶっちゃけ動画を作るだけだったら、裏庭で過ごそうがケチャップの中で過ごそうが、撮影や編集の手間暇は似たようなもんです。
でも、ケチャップの方が100倍再生されます。

風呂でケチャップにまみれている人のサムネイルのほうが、裏庭でポツンと座っている人のサムネイルよりもはるかに面白そうじゃないですか?

サムネイル同様、タイトルもまたCTR向上のためには重要です。
CTRを上げるなら、タイトルを「過ごしてみた」の代わりに「生き延びた」にしたらいいのです。
タイトルを「生き延びた」に変更すれば、「過ごした」よりCTRは高くなります。
タイトルのインパクトって実はめちゃくちゃ大事なのです。

もう一つくらい例を挙げると、「バナナは好きじゃない」ってタイトルよりも「バナナは地球上で最悪の食べ物だ」のほうがインパクトが出るってことです。

ところで、なぜタイトルやサムネイルが重要なのか、わかりますか?

それは、視聴者の期待値調整というものが実はものすごく大事だからです。
今説明したように、期待値が低いと動画を見るためにわざわざクリックしてもらえません。ただし、過激だからといって実際の動画の内容と異なるようなものではいけません。

「世界最大のトランポリン」というタイトルの動画があったとします。サムネイルは、巨大な黄色のトランポリンが高層ビルの隣に設置されている画像が使われています。ところが動画が始まったら、トランポリンは黄色ではなく赤色だった。しかも、世界最大でもない。サムネイルにあったような高層ビルもない、ただの野原にある普通のトランポリンだった…。こんな感じだったら視聴者はどう思うでしょう?騙されたと思って、動画を閉じてしまいますよね。

タイトルとサムネイルは、視聴者に動画への期待感を与える重要な役割を果たしている反面、やりすぎると諸刃の刃になってしまいます。
もし、視聴者の期待を裏切るような内容であれば、視聴者はすぐに離れていってしまいます。

だからこそ、私たちは、自分が制作する動画のタイトルとサムネイルを真剣に考える必要があるのです。
視聴者がどんな映像を期待しているかを深く理解していないと、最高の動画なんて制作できません。

次に重要な2つ目の指標、AVD(平均視聴時間)についてです。これは、文字通り、ある動画が平均してどのくらいの時間見られているかを示すものです。
YouTubeの良いところは、アナリティクスが充実していて、視聴者がいつ動画から離脱したのかを秒単位で記録した、詳細なグラフを出してくれることです。

画像
原文をご確認ください

上の画像の青い線が、この動画をクリックした6,000万人の集中力を表しています。これによって、この動画をクリックした全員がいつ離脱したかを正確に把握することができるのです。
これで平均視聴時間や視聴維持率がだいたいわかります。

そして、YouTubeのほとんどすべての動画は、最初の1分間で最も多くの視聴者を失います。
そのため、私たちは最初の1分間にめちゃくちゃこだわり、できる限り最高のものにしようと頑張っています。

この動画では、最初の1分間で2,100万人の視聴者を失っているということです(ただ、この数字は他のチャンネルと比べればだいぶマシなほうです)。

もし、動画の冒頭が暗かったり、ただの釣りタイトルだったり、最初の1分間で視聴者を惹きつけるような面白い要素がなかったとしたら、もっとひどい結果になっていたでしょう。そもそも2,100万回も再生されません(笑)。

仮に視聴回数が同じだとしても、最初の1分が微妙だったら、3,900万人も残らずに、2,000万人くらいまで減ってしまっていたかもしれません。
繰り返しにはなりますが、最初の1分間って本当に大事なのです。

最初の1分間の壁を超えると、次は、1~3分の壁があります。
最初の1分は、視聴者の期待感を高め離脱をさせないことが重要でしたが、1~3分のフェーズでは、実際に動画そのものの内容を見せる段階に入っていきます。要は「何を見せるか」の話はもう終わり、実際に動画の内容を見せ始めるのです。

1~3分フェーズでよく使うテクニックとして、「展開を加速させる」というものがあります。例えば、「森の中で数週間サバイバルする男」という10分の動画があったとして、
普通の映画製作者だったら、動画の最初の3分間をその男の1日目の様子にしちゃうと思うんですよ。
でも、私たちは動画の最初の3分間で数日間をいきなり描いてしまいます。
そうすることで、視聴者はその話に一気にストーリーに引き込まれるのです。

森の中で何日も生き延びる男の姿を見た視聴者は、感情移入して、この先どうなるのかもっと知りたくなります。

そして、3分たったあたりで、もう一度、視聴者を惹きつけるような仕掛けを入れます。

「リエンゲージメント」なんて呼ばれているテクニックになるのですが、「リエンゲージメント」とは、ストーリーに合った、人々を本当に感動させるようなコンテンツをさしこみ、「すごい」と再認識させることです。

簡単に言うと「見せ場」みたいなものです。

「こんなことできるのはMrBeastだけだろ!」って思わせるようなシーンのことです。

3分って、視聴者が飽きて動画を閉じ始める可能性が出てくるタイミングです。そのため、ここで再び視聴者の心をしっかりと掴んでおきたいところです。

時間とお金を惜しまない、リッチコンテンツは、ここで登場させるのです。

リエンゲージメントの例を知りたい人は、「この部屋で生き延びたら1日1万ドル」($10,000 Every Day You Survive Prison)という動画で、カールがジョシュの監視を任されたシーンを見てみてください。
※おそらくものを破壊し始めるシーンのことを指しています

最初の1分、次の1分から3分を乗り越えたら、次の関門は3分~6分の壁になります。

ここでは、面白いコンテンツをできる限りシンプルに詰め込む必要があります。テンポよく場面転換をしながら、ストーリーを反映した刺激的なコンテンツをどんどん見せていきます。

ここでの目標は、視聴者にストーリー、登場人物、そしてその動画自体を好きになってもらうことです。
もし視聴者に動画の半分まで見てもらうことができたら、最後まで見てくれる可能性がグッと高まります。
そして、6分目のところで、もう一度視聴者を惹きつけるようなリエンゲージメントを入れるのですが、今度は少し説明を加えて、動画の後半へとストーリーをつないでいきます。

そして最後に、「後半戦をどうするか」について説明します。
誤解を招かないようにきちんと説明しておきますが、「ここまで頑張っておけば、後半はもう最後まで見てくれるから流していい」なんてことはありません。実際、途中までよくても、後半の内容がひどすぎてダメになった動画もたくさんあります(笑)

ただ、普通は、6分も見てもらえれば、視聴者はストーリーに一度は夢中になっているはずだし(もしかしたら「中だるみ」の状態なのかもしれませんが)、とりあえずは、なんだかんだ惰性だとしても動画を見続けてくれている状態です。

だから、もしクオリティが少し劣るコンテンツがあるとすれば、動画の後半に入れることが多いことにはなります。
(仮に優先順位をつけるのであれば、消去法でここのクオリティが一番低くなるという意味です。手を抜いてよいという話ではないのでご注意ください)。

また、エンディング部分の入り方も注意が必要です。なぜなら、エンディングロールのような演出、まとめに入るような発言、落ち着いた雰囲気の音楽が入りだすと、視聴者は「そろそろ終わりかな?」と思い、
そこで動画を見るのをやめてしまう可能性があるからです。
あえて最後にサプライズやどんでん返しを持ってくる場合などは、逆に「終わり」を匂わせる演出が効果的になる場合もあります。

後半戦は、一定時間視聴者が動画を見てくれているわけなので、長くしっかりとした説明(背景知識が必要な説明や、撮影の裏側解説)なんかもできます。あるいは、予期せぬ機材トラブルや出演者のハプニングが起きたり、予想外のトラブルが起きたのであればそれをコンテンツにするなどして、前半戦とはまた違った形で展開することも可能になります。

このように、動画のどの時間帯にどんな内容を組み込むかというのは、視聴者を惹きつけ、飽きさせないために非常に重要です。

だから、私は、みなさんが「今、何分のフェーズのコンテンツに取り組んでいるのか?」としつこく聞きます。それが制作でも企画でも編集だとしても、常に「自分が今、全体のうちのどこに当たる部分を作っているのか」を意識する必要があります。即答できないとしたら、仕事のやり方が間違っているということです。

ちなみに、最近のMrBeast動画、100本の動画の合計時間は81,801秒・・・つまり、MrBeast動画の平均の長さは818秒(約13分37秒)でした。
もちろん、生配信のように短い動画もあれば、島をプレゼントするような巨大企画で長めの動画もあります。それでも、平均的にはだいたい1本の動画は13分です。この13分のうち、どの部分を担当しているのかは常に意識しなければいけません。目的が大きく異なるわけですから・・・。

画像

YouTube動画の視聴維持率グラフの見方について解説しています。
視聴維持率グラフとは、動画の時間経過に沿って、視聴者がどれくらい視聴し続けたかを示すグラフです。 YouTube Analyticsで確認でき、動画コンテンツの改善に役立ちます。
図では、グラフの形状別に4つのパターンと、その意味合いが説明されています。

英語原文をご確認ください

横ばいなグラフ
グラフの線が水平になっている場合は、視聴者がその部分を最初から最後まで視聴していることを意味します。
つまり、視聴者にとって 非常に興味深い パートと言えるでしょう。
右肩下がりのグラフ
グラフの線が徐々に下がっていく場合は、視聴者が時間経過とともに興味を失い、離脱していくことを意味します。
YouTube上の動画では、再生時間が長くなるにつれて、視聴者が減っていく傾向があるのは一般的です。
山型のグラフ
グラフの線が急上昇している部分は、多くの視聴者がその部分を視聴、繰り返し視聴、または共有していることを意味します。
つまり、視聴者にとって 特に興味深い パートと言えるでしょう。
谷型のグラフ
グラフの線が急降下している部分は、視聴者がその部分を離脱したり、スキップしていることを意味します。
つまり、視聴者にとって 興味が低い パート、または スキップしたくなる 要因がある可能性を示唆しています。

英語原文をご確認ください

バズる動画を作る上で重要な3つ目の指標は、APV(視聴維持率)です。
ただ、このAPVは動画全体の長さが長くなれば、必然的に下がりやすい指標ともいえるので、正直なところ、これはチームの皆さんにはそこまで重要ではありません。なぜなら、動画の長さは、基本的に私かタイラーが決めているからです。
私がみなさんに求めたいのは、とにかく視聴者に「できるだけ長く見てもらえる、飽きさせない動画」を作ることになります。

※もしかしたら、平均視聴率と視聴維持率を別の意味で使い分けているのかもしれませんし、使い分けていないのかもしれませんが、ちょっと私はそこの細かいニュアンスがわからなかったので詳しくは英語原文でご確認ください

こすもすの注意書き

第2章:コンテンツ制作について

次は、実際のコンテンツ制作について書きたいと思います。ここでは特定の動画の制作方法については詳しく説明するつもりはありません。
なぜなら、制作方法自体はほぼ毎年のように変わるからです(笑)。
ここでは、みなさんがありがちな失敗するポイントや、私が求めていることを、全体的な視点からお伝えします。

はっきりいって、私たちの動画制作は簡単なものではありません。
もし、私たちの動画の制作難易度を時系列でグラフ化したら、どんどん難しくなっていることでしょう。

だからこそ、私は世界最高レベルの人材を求めていますし、仕事に情熱を注いでくれる人が必要ということです。もしみなさんが成長を止めてしまったら、いずれ動画の難易度についていけなくなることでしょう。

制作、企画、撮影、編集、どの部署であろうと、YouTubeにどっぷりつかるようにしてください。NetflixやHuluを見るのはやめて、代わりにYouTubeを見まくってください。その時間は、間違いなくこの仕事で役立つはずです。

YouTubeの世界にどっぷり浸かれば浸かるほど、トレンドの理解も進み、他のチャンネルとの差別化の仕方や、オリジナリティの出し方、改善点など、様々なことが見えてくるはずです。
それと、MrBeast動画は全て目を通してください。(当たり前のように聞こえるしれないけど、今週も何人かに「先週のゲーム動画どう思った?」って聞いたら、誰一人として見ていなくてびっくりしました…)

できれば「ザ・ゴール」って本も読んでください。昔は全員に読ませてたくらい私たちにとっては重要な本です。
「ボトルネック」って言葉なんてもはや一般的なビジネス用語だし、こんなこと言ってるとまるで小学生相手に話してるみたいですが、この「ボトルネック」を理解してないせいで、今まで数え切れないほどの動画が失敗に終わっています。

動画制作のスケジュールが決まってから、実際に撮影されるまでのワークフローはきちんと理解しておいてください。
(正直に言うと、私自身は、撮影スケジュールを守ることは得意ではありませんが・・・)

仮に、あなたが制作部門にいて、担当する動画の撮影が45日後に行われることが決まったとします。撮影日までに、やらなければならないことって実はたくさんあります。
その中でも特に重要度の高いことは、サムネイルのラフスケッチと、動画の構成案を作っておくことです。

この時、絶対にやってはいけないのは、サムネイル担当や企画担当の人に「サムネイルお願い!できたら教えてね」「構成お願い!できたら教えてね」とだけ伝えて、あとは丸投げしてしまうことです。

だいたいの場合、みんなそうやって仕事をしてしまうと思うのですが、それが失敗の原因です。担当者ときちんとコミュニケーションをとり、この仕事がボトルネックに該当することをはっきり伝えなければいけません。
チーム内できちんと認識を共有することが重要なのです。

「タイラー、この動画を45日後に撮影するためには、構成がいつまでに決まるのかが重要なんだ。君の仕事が、その後の工程に大きく影響することを理解して、いつまでできるか、具体的な日程を教えてほしい。」
こんな感じできちんと話せば、タイラーだって期日に間に合わせる重要性を理解してくれるはずです。彼だって、他にやることがたくさんあるのでしょうが、優先順位を決めて仕事を進めてくれるはずです。

ただし、タイラーが「5日後には構成を仕上げます」と言ってくれたとしても、そこで「5日後にリマインダー設定しとけばOK!」とばかりに、あとはタイラーに任せっきりなんてやり方はいけません。

毎日タイラーに確認し、予定通りに進んでいるか、問題がないか、こまめにコミュニケーションを取ってください。

MRBEASTプロダクションで働くからには、言い訳無用です。「タイラーではなく、自分に責任がある」という意識を持って、プロジェクトの失敗を未然に防ぐよう注力してください。

ボトルネックを誰かに押し付けて、後は知らん顔なんてのは、怠慢ですし、ミスを生み出す原因にもなります。「神様だって、俺がこの動画を期日通りに完成させることを止められない」くらいの気持ちで仕事に臨んでほしいものです。毎日確認し、毎日行動し、ミスをゼロにしてください。

さて、ここからは私たちが普段やっていること、言っていることの中から、重要だと思うことをランダムに話していきます。
ここらへんの話を全て理解すれば、大きく成長できるはずです。これは成功のための秘訣なので、しっかりと理解してください。

■すべてを動画に撮る
動画制作は、個人プレーではなく、チームとして取り組むべきものです。だからこそ、重要なことは全て、(そして、質問されそうなことは何でも)動画に記録することが大切です。
例えば、1ヶ月後の動画撮影に向けて、下見に行くとします。
その間、他のチームメンバーは今週出す動画の制作に追われている状況だとします。その時、多くの人がやりがちなミスは、下見に行っても動画を取り忘れて、写真を撮るか、歩き回って頭の中にイメージを焼き付けるだけで帰ってきてしまうことです。

1週間後にあなたが戻り、タイラーがこの動画に取り掛かり始めると、撮影現地について色々な質問を投げかけてくるはずです。
しかし、あなたは残念ながら大部分を忘れてしまっていることでしょう。
質問はどんどん細かくなりますが、あなたの記憶はどんどん薄れていってます。

他の制作チームのメンバーも、詳細な情報なしに作業を進めることになり、結局、混乱を招くことになってしまいます。

だからこそ、「すべてを動画に撮る」ことを徹底してください。
1人が頭の中で情報を抱え込むよりも、10人のチーム全員がその情報を共有する方が、はるかに効率的かつ正確に仕事を進めることができます。

チーム全体で情報を共有するための最も簡単な方法は、ありとあらゆるものを動画に撮っておき、誰でもいつでも見られる場所に保存しておくことです。撮影現地を動画で記録したり、使うアイテムなんかも動画で確認で確認できるようにしておくだけで、多くの問題を未然に防ぐことができます。

特に私は、視覚的に物事を捉えるタイプなので、何かあるたびに「どんな感じか見せて」と頼む性質があります。動画で見せてもらった方が助かります。「すべてを動画に撮る」ことを習慣づけてください。

■デメリットも伝える
タイトルの通りです。チームメンバーや私に、良い話だけを伝えるのはやめましょう。それよりも、良くない話を伝える方が、はるかに価値があります。
例えば、「動画にぴったりの城を見つけました!」と報告する際に、良い点だけを伝えるのではなく、「ただし、年間を通して予約で埋まっていて、予算オーバーです。それに、先週、そこで殺人事件があったそうです…」のように、デメリットも包み隠さず伝えてください。

■あなたの責任で、外注先を管理する
これについては先ほどよく似た話を書きましたが、とにかく、プロジェクトを丸投げにしてはいけないということです。

外注先に仕事を任せっきりにおき、撮影前日に「まだできていません」と報告を受けてから、外注先を責めるような人もいますが、悪いのはあなたです。外注先ではありません。

例えば、世界最大の水風船を作るとします。そして、その水風船を支える巨大な木製スタンドが必要になったとします。多くの人は、JBのような業者に電話して、撮影日までに作ってくれるよう依頼するでしょう。

しかし、依頼して放置ではいけません。もし何か問題が発生した場合に備えて、余裕を持って事前に完成させておくべきです(どのくらい余裕が必要かは、プロジェクトの内容によって判断してください)。
そして、そのスタンドが「動画制作に不可欠なもの」かどうかを判断する必要もあります。もし絶対に不可欠なものであるならば、予備のスタンドも準備しておきましょう。そして、予備のスタンドを準備しながら、JBとは毎日連絡を取り合いましょう。

毎日動画を送ってもらい、問題を早期に発見できるようにしましょう。場合によっては、1日に2回連絡を取っても構いません。とにかく、ミスが起こる余地を残さないでください。言い訳は通用しません。ミスが起こる可能性を徹底的に排除してください。

毎日連絡を取り合い、動画で進捗状況を確認し、もし問題が発生した場合には、遅くても数週間前に把握できるようにしておきましょう。数日前じゃ、「時すでに遅し」です。

■私は常に正しいわけではない
私もまだまだ若いほうなので、完璧ではないことは重々承知の上です。
MRBEASTプロダクションの成功を誰よりも願っているのは私自身です。あなたがどれだけ努力しても、私がこの会社に費やした時間と情熱を超えることはないでしょう。

しかし、私がどんな時でも常に正しい決断を下せるとは限りません。
あなたが私をサポートしてくれることで、私は、より良い方向へ進むことができるのです。

まず、あなたが理解すべきことは、私の置かれている状況と思考回路です。特に本書は、私たちの動画制作事業(ちなみに、これは最も重要な会社であり、この会社があるからこそ他の事業も成り立っているのです。動画がなければすべてが崩壊します)に関するものですが、私が手掛けている事業はこれだけではありません。

私は、ゲーム実況動画、リアクション動画、チャリティ動画、TikTok、インスタ投稿、メインチャンネルの動画など、あらゆる動画のメイン出演者を務めています。

これは、3つの仕事を掛け持ちしているようなものであり、誕生日用のビデオメッセージの送信、イベントへの参加、外交活動など、些細なことも積み重なれば大きな負担となります。

これは、私がこのチャンネルの顔だから仕方のないことです。
メインの出演者であることに加えて、私は各チャンネルと協力して、さまざまな事業展開に取り組んでいます。

つまり、世界中の誰よりもレベルの高い4つのチャンネル運営を同時に行っているのです。さらに、Beast BurgerとFeastablesも経営しており、そこでもそこそこ忙しい状態です。

その上、私たちのチャンネルは他の言語にも吹き替えられており、翻訳事業も運営しています。また、週に何度も他のYouTuberに電話して、彼らがどんな試みをしているのかを把握し、常に最新の情報を入手し、私たちが見逃しているものがないかどうかを確認する必要もあります。つまり、外交活動だって遊びじゃありません。

私は4つのチャンネル、3つのビジネス、1つのチャリティを運営し、外交活動だって同時に行わなければならない立場にいるということを前提条件として覚えておいてください。

ですから、私に何かを依頼する際には、私があなたの考えている動画について、あなたと同じだけの知識を持っているとは限らないことを理解してください。
あなたが私に伝えない限り、私は何もわかりません。

私に何かを尋ねる時は、事前に調査を行い、状況説明と選択肢を提示してくれると助かります。

例えば、「近日公開予定の動画で車をプレゼントする予定ですが、1万ドルのレクサスはどうでしょうか?」といった質問をよく受けますが、こういう質問の仕方は避けてほしいのです。

代わりに、

「近日公開予定の「どっちを選ぶ?」動画の6~9分あたりで車をプレゼントする予定です。予算は1万ドルで、PMに確認したところ、どうしてもという場合はあと5000ドルまでなら増額可能とのことです。ノースカロライナ州内で、その価格帯でいい感じの車を探したところ、クリエイティブチームが承認した予算内の車が5台見つかりました。また、もし平均的な車がよければ、あまり「かっこよくない」普通の車も5台、バックアップオプションとして用意しました。ここに10台の車の写真、走行距離、その他の情報を載せておきます。これらの車の中で、どれが一番いいと思いますか?それとも、他に選択肢を探すべきでしょうか?」

くらい具体的に質問してもらえると、私が状況を理解しやすくなります。

前者のように私に質問すれば、私にとっては、あなたがMrBeastプロダクションの成功を気にかけていないように見えてしまいます。MrBeastプロダクションを成功させたいのであれば、後者のように質問してください。(これは私にだけでなく、上司全員にそうしてください)

■センターピンについて
センターピンとは、動画制作に不可欠なもののことです。
例えば、100人を島に集めて、その中の一人に島をプレゼントする企画があるとします。この場合、島を確保することが「センターピン」となります。

島での撮影内容や天候などがどれだけ素晴らしくても、そもそも、島がなければ動画は成立しません。
ですから、島が「センターピン」なのです。

同じような話として、動画のタイトルとサムネイルもセンターピンです。
冒頭お話しした、トランポリンの話を覚えていますか?サムネイルには黄色いトランポリンが写っていたのに、動画には赤いトランポリンが登場したという話です。このように、動画のサムネイルも「センターピン」となり得ます。

3つ目の例として、クリエイティブチームが10個のチャレンジ動画を企画し、私が「その動画はいいと思うけど、特にチャレンジ3と7が良い。それがなかったら、その動画は好きじゃない」と言ったとします。

この場合、チャレンジ3と7は動画に不可欠な要素となり、「センターピン」となります。

センターピンはどこから生まれるかわかりません。そして、一度「センターピン」と見なされたものは、赤子同然に扱う必要があります。なぜなら、それがなければ動画が作れないからです。ですから、何があってもそれを守り抜き、1日に10回は状況を確認し、常に気を配り、バックアップを取り、配送が必要な場合は誰かに頼んで直接運んでもらい、通常の配送は信用せず、少しでも問題が発生したらすぐに(本当にすぐに)私に報告してください。

「センターピン」を決して軽視しないでください。センターピンを不確実性にさらさないでください(センターピンを軽視すると動画自体がダメになり、100万ドル以上の損失が出てしまうことだってあるのです)。少しでも不安なことがある場合は、後回しにせず、大至急私かジェームズに相談してください。

■コミュニケーションについて
適切にコミュニケーションをとることは非常に重要です。撮影現場でも、オフィスでも、です。

動画制作においては、常に誰かが責任者であるべきであり、複数の担当者が同じ責任を負うような座組にしてはいけません。

部門を跨いでの連絡は、必ず上長を経由してから、相手の部門の上長に連絡してください。もし、これを怠り、担当者レベルで直接やり取りをしてしまうと、後で上司に報告することになり、余計な手間と混乱を招きます。

例えば、あなたが制作コーディネーターで、台本作成者に連絡し、「溶岩で調理されたサンドイッチ」のネタが必要だと伝えたとします。一見、何の問題もないように思えます。しかし、この場合、クリエイティブ責任者のタイラーは、台本作成者が何に取り組んでいるのか全く把握しておらず、動画を撮影する際に、そのネタが選択肢にあることすら知りません。制作責任者のウィルもまた、この件について全く知らず、動画の進行状況を管理する際に、このネタを考慮に入れていません。

後日、ウィルがこの件を知り、タイラーが承認したものと勘違いして、溶岩を作る準備を始めます。そして、3日間かけて溶岩を作った後、タイラーがこの件に気づくことになります。タイラーはウィルに、なぜ溶岩を作っているのか尋ねますが、ウィルは事情が分からず、全員が混乱してしまうのです。

このようなトラブルは、適切なコミュニケーションをとっていない場合に起こる典型的な例です。もし、このネタを依頼する際に、最初にタイラーとアリに連絡していれば、このような無駄な時間と労力を費やさずに済んだはずです。
簡単なことのように思えますが、このようなことは毎週のように起こっており、二度手間三度手間が発生する原因となっています。

■創造性でお金を節約する
私たちに無限にお金がないことは、皆さんもご存知の通りです。財源には限りがあるため、すべての動画制作には予算というものが存在します。とはいえ、私は常に質の高い動画を求めているため、皆さんは難しい立場に立たされているかもしれません。

「ジミーは予算内で収めろと言うくせに、どうしてあんなに費用のかかることを要求するんだ?」とか「ジミーはこんなもの気に入らないだろうから、もっとお金をかけないと」と愚痴を言った人もいるのではないでしょうか?
人はどうしても「お金があれば解決する」「もっとお金をかければ、ジミーが望むものを提供できる」と考えてしまいがちですが、それは違います。お金ではなく、「創造性」こそが解決策なのです。

例えば、ゲーム実況チームとのやり取りでよく使う例があります。彼らは、毎度動画内で高額な賞金をプレゼントしたがるのですが、ゲーム実況の賞品として、「2万ドル」と「1年間分のドリトス」のどちらが魅力的でしょうか?私にとっては、ドリトスの方が断然面白く、視聴者も大ウケしてくれるはずです。

では、「1年間分のドリトス」を1日5袋、365日分で計算してみましょう。すると、合計1,825袋のドリトスが必要になります。簡単なネット検索で、ドリトス1袋は1ドル以下で購入できることが分かりますが、ここでは切りの良い数字で1ドルとしておきましょう。

つまり、創造性を活かすことで、賞品にかかる費用を2万ドルから1,825ドルにまで抑えることができたのです。

これは、皆さんの仕事すべてに当てはまります。動画撮影用のクレーンを探す場合でも、賞品を決める場合でも、撮影場所を選ぶ場合でも、「センターピン」を確保する場合でも、あるいは些細な作業をする場合でも、「創造性を駆使してコストを削減する」ことを意識してください。なぜなら、節約できたお金は、皆さんの雇用を安定させたり、皆さんの負担を軽減するための新たな人材を雇用したりするために使うことができるからです。

MrBeastプロダクションで成功したいのであれば、「創造性でお金を節約する」ということを常に心がけてください。

■「予備日」を設定する
私たちの動画撮影において、時間通りに予算内で100%成功させることは不可能です。しかし、成功確率を高めるためにできることはたくさんあります。その中でも、簡単でありながら見過ごされがちなのが、「予備日」の設定です。

例えば、数十万ドルもかけてセットを組んだり、戦車をレンタルしたりする場合には、何かトラブルが起きた場合に備えて、レンタル期間を延長できるようにしておくことが重要です。(あなたの担当する動画ではなくても、ゲーム実況の撮影でトラブルが発生し、その穴埋めとして、あなたの動画の撮影日を1日ずらさなければならない場合だってあるかもしれません。)

また、仮に「完璧な見栄えの戦車」と「90%の出来栄えだが、所有者が協力的で、撮影がしやすい戦車」の選択肢があったとします。後者の場合、追加料金を払えば撮影日を1日延長することも簡単です。私は迷わず後者を選びます。この例は極端かもしれませんが、常に柔軟に対応できる体制を整えておくことが重要です。

もちろん、予備日を設定する際には、事前にクリエイティブチームに相談してください。しかし、予備日は必要不可欠なものですし、それに、私たちを理解し、協力してくれる人たちと仕事をすることで、より融通が利くでしょう。

■責任感を持つ
これまでお話してきたように、責任感を持つことは非常に重要です。そして、これは「物事を鵜呑みにせず、深く掘り下げて考える」という姿勢にもつながります。

特に、MrBeastプロダクションチーム外部の人間と関わる際には、この点は非常に重要です。もし、相手が「話がうま過ぎること」を言ってきたら、必ず理由を突き止めましょう。何か怪しいと感じたら、徹底的に調査してください。

例えば、来週までに1万個の枕が必要になり、10社の枕会社に問い合わせたものの、どこも数百個しか在庫がないとします。しかし、11社目に問い合わせたところ、奇跡的に1万個の枕があると回答を得たとします。そんな時は、必ず調査が必要です。彼らはドロップシッピング(受注生産)で商品を発送しているのか?枕の品質は本当に問題ないのか?なぜ他の会社は在庫がないのに、その会社だけがそんなに大量の在庫を持っているのか?疑問点を解消するまで、相手にきちんと確認を取りましょう。

よくある失敗として、「1万個の枕が見つかったから自分の仕事は終わり」と考えてしまい、深く確認せずに発注してしまうケースが挙げられます。そして、実際に商品が届いてみたら、品質に問題があったものの、撮影日が迫っていて、修正が間に合わないという事態に陥ってしまうのです。

社外の人間を過信してはいけません。彼らの言うことを鵜呑みにせず、きちんと裏付けを取ること。でないと、後々問題が起きた際に、責任を負うのはあなた自身になってしまいます。

■適切なコミュニケーションスタイル
私と少しでも一緒に過ごせば、「より適切なコミュニケーション」という言葉を繰り返し耳にすることになるでしょう。なぜなら、多くの人がこの点を軽視しているからです。

皆さんが「センターピン」に関わる際に、絶対にやってはいけないことは、メールで済ませてしまうことです。最も良い方法は、直接会って話をすることです。

状況に応じて、電話をかけるべき時、直接会いに行くべき時、テキストメッセージを送るべき時を判断することが重要です。コミュニケーションの仕方を間違えると、齟齬が生まれる可能性が高くなります。

例えば、私が今この文章をどのような表情で入力しているか、あなたは知る由もありません。あなたが私の表情やボディランゲージを見る術はないのですから、私が伝えたいことを100%理解することは不可能でしょう。

トイレのトイレットペーパーが足りない場合は、テキストメッセージで伝えるだけで十分でしょう。しかし、動画公開まであと1週間というタイミングで、あなたが担当している作業に問題が発生した場合、少なくとも動画責任者との電話会議が必要です。可能であれば、直接会って話をするのがベストです。

伝えなければならない内容が複雑であればあるほど、コミュニケーション方法をうまく選択する必要があるのです。まずは電話で連絡を取り、相手が電話に出ない場合は、テキストメッセージを送るようにしましょう。
コミュニケーションに関して言えば、書面による連絡は、相手が読んだことを確認しない限り、コミュニケーションとして成立しません。

■自分のミスにきちんと責任を持つ
私は言い訳が嫌いです。自分がどのように失敗したかから学ばず、単に体裁を取り繕おうとする人間が心底嫌いです。

ミスはあって当然です。むしろ、ミスすることは全く問題ありません。ここにいるベテランは皆、一度は私に100万ドルの損失を与えています。

私がそれでみなさんを責めたりしたことなどありません。

私がみなさんのミスを受け入れられるのは、そこからしか学べないとわかっているからです。私はそれを、あなたへの投資だと考えています。
(冒頭の話でいえば、Cプレーヤーが犯すようなミスは、Aプレーヤーでも犯す可能性はもちろんあります。しかし、Aプレーヤーはそこから学び成長するから、そのミスには価値があります。しかし、Cプレーヤーはミスから何も学ばないので、同じミスを繰り返すだけです。だから、Cプレーヤーには価値がないというように私は考えています)

ただ、いずれにせよ失敗から学び、同じミスを繰り返さないようにはお願いしたいです。同じミスを繰り返されるとさすがの私でも少しイラっとしてしまいます。

私は、失敗したからといって、その場で誰かを解雇したことは一度もありませんので、ミスに関しては恐れないでください。ミスを認めて、修正さえしてもらえれば問題ありません。

■優先事項リストを作る
タスクを割り当てられた時は、優先事項リストを作ってください。
もしアリがあなたの優先事項を次のように言ったとします。
1.) 20万ドル以下でランボルギーニを手に入れる
2.) その車にアニメのキャラクターをラッピングする
3.) 車のハンドルを改造する
そうしたら、この優先事項を遵守してください。他のチームに「手伝ってくれ」と言われ、2日間彼らを手伝ってる間に、ランボルギーニの確保が遅れてしまったら、それはもうあなたの責任です。
スタジオが火事になって、消火のために作業を中断してランボルギーニを手に入れられなかったら、それもあなたの責任だ・・・とまでは言いませんが、でも、真面目な話、優先事項よりも優先させることなどないのです。

■その道の専門家に聞く
餅は餅屋という言葉があります。例えば、「世界最大のケーキを作る」という動画の企画があるならば、まず、前回の世界最大のケーキを作った人に電話してみてください(笑)。その彼は、おそらくすでに無数のテストを行っており、あなたの何週間分もの作業を短縮してくれるはずです。私は「餅は餅屋」ということわざを強く信じているので、この点を強調したいと思います。

私だってYouTube歴は10年で、それなりに結果を出してきたので、今からYouTubeに参入する人に、登録者数100人から1ヶ月で1万人にする方法なんていうのは軽く教えることができます。

でも、初めてYouTubeをやる人が自分だけでやろうとしたら、何年もかかるでしょう。

その道のプロというのはどこかに存在する可能性が高いです。ぜひ活用してください。何か新しいことを振られたら、まず自分で考える前に、「誰か詳しい人いなかったっけ?」と考えてみてください。
忘れっぽい人は紙に書いてデスクにでも貼っておくようにしてください。

■数学、科学、ビジョン、承認、予算
この5つさえあればなんだって解決できるものです。ぜひ、活用してください。

■断られてからが本番です
MrBeastプロダクション外の人とやり取りする時は、1度や2度断られたからといってそこであきらめないでください。諦めたら試合終了です。

「店の商品を全部買い占める」みたいな企画をやりたいときに、近くの100均ショップに電話をかけたところ、撮影を断られたとします。でも、たったそれだけであきらめる必要なんてありません。手の打ちようはいくらでもあります。ほかの店員が私たちの動画のファンなら協力してもらう手だってありますし、子供がファンかどうかを聞いてみて状に訴えかけて見たり、上司や上司の上司までつないでもらうとか、いくらでも方法はあります。

なんなら、内容によっては私がツイッターでDMを送ることだってやぶさかではありません。

ありとあらゆる手を使って試してみてそれでもだめだった場合、まだそこでもあきらめないでください。次の店を当たりましょう。次に声をかけた店の店長は私たちの大ファンかもしれませんし、交渉したらルールを曲げてくれるかもしれないからです。

私が伝えたいのは、「断られてからが本番」ということです。一人の人間に1度断られたからといって、あきらめてはいけません。考えられるすべての選択肢をやりつくさないといけません。この姿勢は、最高の動画を製作するために非常に大事になってきます。

■マルチタスクに取り組む
1日の仕事の中で、1つの動画にしか取り組まないなんてことはやめてください。そうすると、他の動画の進行が遅れてしまい、厄介なことになってしまいます。3日間、すべてを投げ出して1本の動画に集中すると、他の動画が3日遅れるということになってしまい、その遅れを取り戻すために次の動画が止まり・・・みたいな感じになってしまいます。その結果後手後手になってしまうでしょう。もし、1本の動画にしか取り組まないなんて日があれば、その日のMrBeastプロジェクトメンバーとしてはの社員としては失格と言わざるを得ません。

■動画を撮影できるようになる
もちろん、会社の中ではみなさんそれぞれの役割があるのは承知の上だし、ぶっちゃけた話、90%くらいの確率でよい動画をディレクションしてくれるようになってくれれば、たいていのことは笑って許せます。

でも、もう少しだけ欲を言えば、いつかは撮影もできるようになってもらえると本当にありがたいというのが本音ではあります。

もしそんなことが可能なら、大規模な撮影の時に、無数のスタッフを連れて行かなくてよくなり大幅な経費の削減になるからです。

例えば、ほんの少しのシーンだけで追加のカメラマンが必要なとき、わざわざ飛行機で来てもらったりホテルに宿泊させたりする代わりに、他のメンバーがささっとそのシーンを手伝ってくれたら、うれしいなと思っています。

そして私の持論ではありますが、1本の動画を作るにあたり、クオリティの安定性という観点からも、カメラマンの数というのは少ないに越したことはありません。

■1位なら最高、10位なら最悪
YouTubeには、新しい動画のパフォーマンスを過去9本の動画と比較して、最初の1時間、2時間、3時間、4時間など、時間ごとに再生回数の順位を表示してくれる機能があります。こんな感じです。

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だから、誰かが「この動画、10本中何位だった?」と聞いてきたら、これはその順位を聞いているんです。1位なら素晴らしいし、10位ならちょっと厳しい、ということですね。

■その他
早いもので、この章はもうすぐ終わりになります。次はクリエイティブについて書きたいのですが、その前に、書ききれていないコンテンツ制作に関するメモがたくさんあって、申し訳ありませんが、ここに一気に書いておきます。
今すぐ全部覚えてほしいほど重要な話かと言われればそこまでの話ではないのかもしれませんが、少なくとも一度は聞いておいてほしいと思ってます。

・ゲストを3時間以上日向で待たせない(できれば待たせない方がいい)。イカゲームではこれによって50万ドルの損失が出て、「男子対女子」では多くの人が脱落しましたた。詳細知りたければ私に直接聞いてください。

・「豪華絢爛さ」は、MrBeastプロダクションでしかできないアイデンティティのようなものです。すべての動画が豪華絢爛である必要はありませんし、毎回そんな感じにするのは難しいことは承知していますが、これはこれで私たちの強みでもあり、大事なポイントなのです。

・撮影現場は大所帯にならないように気を付けてください。必要ならもちろん構いません。そうでなければ出てってもらうか、どうしてもということであれば、後ろでこっそり見ててもらってください。出演者にはなるべく自然にふるまってもらいたいからです。

・お互いに気を使うよりも、本音で話し合ってほしい。

・チャンネルのゲストを不快にさせず、最大限の敬意を払ってください。私のチャンネルに出ることで嫌な思いは少しでも避けたいのです。彼らは私にとって特別な存在です。理想を言えば、クリス、カール、チャンドラー、ノーランとのやり取りは私かアリかタイラーを通して行ってください。

・私はシンプルが好きです。シンプルであればあるほど良いです。(ただし、状況に応じて柔軟に考えてくださいね)

・私はよくピボットします。いつでも全てが一変する準備をしておいてください(笑)

・お金を使ったことは、できれば動画に撮っておいてほしいです。1万ドル以上のものにお金を使っていて、動画にならないのであれば、要はもったいないのです。
・常にベストを尽くす

・常に新しいものに目を向ける

・撮影の前日に徹夜するくらいなら、数週間前に徹夜しておく方がよいものができる

・ピンチをチャンスに

撮影中に予期せぬトラブルが発生することもあるかと思います。しかし、そんな時こそ、ピンチをチャンスに変えてください。例えば、車の上に木が倒れてきて、プレゼント用の花瓶100個が壊れてしまったとします。普通なら、絶望的な状況ですが、動画のネタにはなります。大変なことが起こったら動画のネタにすればたいていのことはなんとかなるかもしれません。

・実現可能性について
動画の企画段階では、アイデアの面白さだけでなく、実現可能性を慎重に見極める必要があります。
例えば、「世界一大きなビルでかくれんぼをする」という企画があったとします。この場合、まず「本当に世界一大きなビルで撮影許可を取れるのか?」という点を調査する必要があります。もし、撮影許可が取れる見込みが低いのであれば、絵に描いた餅となってしまいます。

・世間体について
私たちの活動は、常に多くの方々に注目されています。そのため、社会的な影響力を考慮し、世間から見て誤解を招いたり、イメージを損なったりするような行動は避けてください。

・レンダリング画像の呼び方について
セットのイメージ共有にあたり、最近3Dで作成したレンダリング画像を活用しています。視覚的にイメージを共有できるため、私自身も大変助かっていますし、チーム全体の認識を統一するためにも非常に有効な手段だと感じています。
ただ、一点お願いがあります。レンダリング画像を作成する際には、「イメージ図」と「設計図」の違いを明確に区別して使用していただきたいです。

具体的には、実際に作る予定のセットと全く同じもの以外は、「設計図」ではなく「イメージ図」と呼称するようにしてください。

「イメージ図」はあくまでも、セットのイメージを共有するための参考資料です。しかし、「設計図」と呼んでしまうと、あたかも最終的な設計が確定したかのような誤解を与えかねません。

「イメージ図」と「設計図」の呼び方を統一することで、チーム内での認識のずれや混乱を防ぐことができると考えています。ご理解とご協力をお願いいたします。


第3章: クリエイティブについて

私たちは、クリエイティブファーストな制作会社です。クリエイティブさによって最高の動画が生まれるのです。だから、みなさん全員にクリエイティブについて理解してもらいたいと思っています。
クリエイティブこそがコンテンツの核心です。

クリエイティブであることと、良いコンテンツとはどのようなものかを理解することは、制作、撮影、そしてもちろん編集において、最強のチームを作り出します。

例えば、あるプロジェクトで「50時間過ごすための城を探してくれ」と頼まれたとします。リサーチして城を見つけ、オーナーに連絡を取ったら、オーナーは「もう城の賃貸はやめて、100フィート(約30メートル)のレゴ製カタパルトを作る夢を追っている」と答えたとしましょう。ここで大事なのは、その話を「それ面白いじゃん!」と感じて、将来的にその巨大なレゴの企画で動画を撮らせてもらえるようにオーナーを説得しておくことです。

これに気づかないと、せっかく面白いクリエイティブに出会っても、素通りしてしまうことになってしまいます。

この例は極端でわかりやすいですが、実際の仕事でも、もっと些細な感じで大量の電話やデータ収集を行っていると思います。

優先事項をこなしながらも、常に新しいアイデアやインスピレーションをクリエイティブチームに提供できるよう、アンテナを張っておいてほしいのです。
誰のクリエイティブだってクリエイティブはクリエイティブなんだから価値は等しいです。だから「私は制作だからクリエイティブは関係ない」なんて言ったらいけません。
それはつまり「自分は仕事ができません」と言っているのと同じです。

問題解決の際も同じです。特に問題が発生している時は、クリエイティブな視点は忘れがちです。問題が発生したら、常に「この解決策はクリエイティブにならないか?」と自問してください。「倒れるものは藁をもつかむ」精神でいてください。

■私たちのコンテンツの目標は何か?
私たちのコンテンツの目標は何か?それは、まず私自身をワクワクさせることです。「私をわくわくさせろ」なんて言葉を聞いて違和感を感じた人もいるかもしれませんが、でも、私にとってはこれが一番大事なのです。

というのも、私がカメラの前に立って動画を撮ることにワクワクしていなければ、その動画はやっぱりどうしてもダメなんです。動画のどこかにそれが出ちゃいます。

逆に言うと、私がこのチャンネルをやることが最高に楽しいからこそ、成功しているのです。もし私が、動画に出ることを億劫に感じ始めたら、もう終わりです。

幸いなことに、私はYouTubeの好き嫌いに関しては単純な男です。私が楽しいと思うものは、たいてい視聴者も喜んでくれてるはずです。ずっとこれを基準にしてきましたし、これからも変えるつもりのない基準です。

数を100,000まで数えたり、自分を生き埋めにしたり、世界一大きな靴を履いてマラソンをしたりするのも、結局のところ楽しいからやっているのです。
私が楽しくて、視聴者も楽しんでくれてるのなら、最高じゃないですか。

このチャンネルは私の最も大切なものだし、人生を捧げているといっても過言ではありません。感情的になりすぎてちょっとセンチメンタルな気分になってしまうこともありますが、でも、これだけは譲れません。

もし私が「これは基準に達していない」と思ったら、たとえ数百万ドルかけて作った動画だとしても削除することに一切の躊躇はありません。
そして、私たちは常に進化し、革新していかなければなりません。カメラのアングル、テンポ、ストーリー、ジョーク、色合い、照明、音楽、小道具、人の使い方、フレーミング、アイデア、何もかもが常に改善され、進化し続けるべきです。

そうすることでもっと私はワクワクします。そして視聴者の方々に喜んでもらうことが私の生きがいなのです。

■良いコンテンツとは
良いコンテンツの定義は非常に幅広く、明確な正解がないものです。多くの要素が絡み合っているため、これだけYouTubeをやってきている私でさえ、突き詰めて考えると頭が混乱しそうになるものです。

つまり、「良いコンテンツ」というのは無限の可能性があり、いろいろなアプローチができるので、簡単に一言で説明できない複雑さがあるということです。

極論を述べていいのでしたら、何だって良いコンテンツにはなり得るということになります。例えば、赤ちゃん人形を思い浮かべてください。それを使って、5人のグループで誰が左手で一番遠くに投げられるか競ったらどうでしょう?みんなが苦手な手で赤ちゃん人形を投げて、そこに面白い音をつけたら、めちゃくちゃ笑える企画になりませんかね?
変な話、1,000体の赤ちゃん人形を用意して、200フィート(約60メートル)離れたベビーベッドに何体投げ入れることができるか競うのだってこれもまた企画です。あるいは、赤ちゃん人形を使って2×4(木材)を折るのに何体必要か試してみるのも面白いでしょう。

あまり極端な話ばかりしてもアレですが、ここで私が伝えたいのは、たった一つの赤ちゃん人形でも、無限に面白くて独創的なコンテンツを作れるということです。

この企画力がMrBeast プロダクションの大きな武器なのです。私たちは古い固定観念に縛られていないため、柔軟な発想で、何でだってコンテンツにすることができます。

良いコンテンツには、どんなものでもなり得ます。常に柔軟な発想を持ち、絶えず考え続ければいいのです。しかし、YouTubeという枠内で活動していることなので、もちろん制約もあります。

動画が1分では視聴者を引きつけられないので、ストーリーが必要です。そして、ストーリーテリングにはルールがあります。私たちの視聴者は非常に多いため、シンプルなストーリーでなければなりません。
5,000万人に理解してもらおうとすると、シンプルじゃなきゃ伝わらないのです。

コンテンツの中身はは何でもなり得るのですが、それを構造化し、メディアに基づいてフォーマットを作る必要性は確かに存在します。そして、そのプロセスを私は皆さんに今後教えていきたいと思っています。

なぜなら、バズる動画って偶然生まれるものではないからです。私たちの動画の一つ一つのフレームが何千万人もの人々に見られるため、なんかしらのロジックに基づいて、丁寧に細部まで作りこまなければならないものなのです。

なのでまあ、まとめておくと、良いコンテンツとは、創造性とあくなき探求心さえあれば何だってなり得るものではなるけれど、それを形にするには、それだけではなく、細部を作りこむロジックが必要だということです

■コンテンツの成功をどう測るか
冒頭で話したように、バズるかどうかを測るために私が気にしている指標は、CTR(クリック率)、AVD(平均視聴時間)、AVP(視聴維持率)です。動画の内容が良かったかどうか知りたいなら、アップロード後のAVDとAVPを見れば一目瞭然です。視聴者がどれだけ長く見続けたか、動画のどのくらいの部分を見たかによって、彼らが動画を楽しんだかどうかがわかります。

ここで実際の例を示すために、チャンネル内でほぼ同じ長さの2つの動画の視聴維持データを紹介します。(ここでシェアするデータはすべて最初の1日のデータです。データを公平に比較できるようにするためです。もしこれが何のことか分からなくても大丈夫、主にメンバーのマリオが見たとき用の説明です笑)。1つの動画は1億2000万回再生され、もう1つは4500万回再生しかされていません。視聴維持データを見て、なぜ3倍の再生数の差がついたのかを考えてみてください。

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下の動画の方が明らかに人気なのはすぐわかるかと思います。単純に、同じ長さの動画なのに、下の動画のほうが平均で1分38秒も長く見てくれてるのですから。再生回数が3倍になるのは自明のことです。

YouTubeでは、このように、みんながこの動画を気に入ったというのははっきりわかることなのです。

動画がバズるためには、視聴時間と視聴完了率をできるだけ高くする必要があるということです。みんなが長く見てくれる動画は、問答無用で良い動画だということです。だから、私は動画の1秒1秒にまでこだわっています。
動画の冒頭でグッとつかむ、そしてみんなが夢中になるような素晴らしいストーリーに引き込む。退屈な瞬間は一切なくし、最後は、スッキリとした終わり方であっさりと締めくくる。これが成功する動画の秘訣です。

■フォーマット
動画の視聴維持率を伸ばす秘訣は、良いフォーマットを使うことです。

例えば、僕たちの必勝パターン「最後まで残っていたら勝ち」シリーズを例見てみてください。このシリーズが人気を集めている理由はたくさんありますが、特に大きな要因は、最後誰が優勝するかが、最後までわからないってところです。


「最後まで残っていたら勝ち」を見始めると、視聴者はその展開にのめり込みます。「誰が最後まで残って10万ドルを獲得するのか?」みんな見たくなるのです。で、気になる勝者は動画の最後までわかりません。

だから、動画がよほど退屈でなければ、みんな最後まで見てくれます。幸いにも最後の最後まで優勝者はわからないので、視聴時間をグッと伸ばせています。

もちろん、「最後まで残っていたら勝ち」だけが唯一の私たちのフォーマットなんてことはありません。「階段登り」なんてフォーマットもあります。「世界一大きな花火を買ってみた」なんて動画がこのフォーマットです。

この動画は、まず僕たちが花火を全部見せて、1ドルの花火に火をつけるところから始まり、それから10ドル、50ドル、375ドル、1000ドル、1万ドルってどんどん火をつけていきます。途中でちょっとしたネタを挟みつつ、4万ドル、10万ドル、そして最後は世界記録の花火を打ち上げます。

動画が進むにつれて、花火の金額がどんどん大きくなっていくのです。 最高の見せ場である世界記録の花火は、最後の最後の取っておきです。
このフォーマットのうまいところは、段階的に内容が盛り上がっていく限り、多少の脱線が許されるところです。私は結構この「階段登り」フォーマットを気に入っています。

もう1つだけフォーマットを紹介しておくと、 賞金稼ぎ、軍隊、FBIなんかに「追いかけられる系」です。「最後まで残っていたら勝ち」と同様、僕が捕まるのか、逃げ切れるのか、結末は動画の最後までわからない感じのやつです。
結末が気になる人は、最後まで見続ければならないのです。

私たちは、数多くのフォーマットを経験してきました。
昔だと、「Twitch配信者への寄付」なんてフォーマットも人気でした。

これは、ランダムに適当な配信者のところに行って、配信者にいきなり1万ドルを投げ銭してみて、驚かせるというものです。
全部で12本ほどやりましたが、私たちがこのフォーマットをやめたあとでも、また見たいと言われ続けました。

でも、スティーブ・ジョブズも言っていましたが、人々は自分が何を欲しているか分かっていないものです。

視聴者はずーっとこの企画を続けてほしいなんて言いますが、実際にはそんなこともなく、常に新しい何かを欲しています(これは永久に続くフォーマットが無いことからも明らかです)。

だからこそ、私は古いフォーマットを捨て、常に新しいフォーマットを生み出そうと努力しています。
理想的には、同じフォーマットの二つ連続で出すのではなくて、間に別のフォーマットの動画を挟んでいくようにしていきたいものです。

■私たちの視聴者は誰なのか?
こちらはアナリティクスのデータです。(ヨーロッパは結構大きな割合なのですが、国ごとに分かれているため、見た目ほど大きくは見えないかもしれませんが・・・)

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私たちのチャンネルは現在、幅広い視聴者層に支えられています。
子供たちは母親と一緒に動画を視聴しているものの、私たちの女性視聴者はわずか30%に過ぎません。それでも、全体通せば、女性からの視聴回数は月間9桁あるわけですし、視聴者は世界中に存在しているには違いありません(完全に世界中というわけではなく、50%以上がアメリカとヨーロッパに集中していますが・・・)。

それを踏まえても、私たちのメインターゲットとなる視聴者は、やっぱり「ゲームが好きなティーンエイジャーで、ミーム文化が好きな子たち」がだと言えるでしょう。

■私たちの動画は必ず見てください
MrBeastプロダクションで働くなら、MrBeastチャンネルのファンであるべきです。たくさんの動画を見ることで仕事に必要な様々な知識が身に付きます。わざわざ書くまでもない気がするのですが、新しいスタッフと話すと、せいぜい5〜6本しか見たことがない人がいて、驚かされます(笑)。

前半にも書きましたが、特にメインチャンネルの動画は全て見てほしいです。最低でも直近50本くらいを見れば、60%くらいの理解は得られると思いますし、もし本気で会社の歴史や私たちがやってきたことを理解するつもりなら、1,000万人登録者特別動画まで遡ってすべて見てください。(それ以前の動画まで見るのは、正直時間の無駄かもしれません)

もし1,000万人登録者以降の全ての動画を見ていれば、あなたは私たちのチームの中でも相当詳しいほうになっているでしょう。

■企業案件も立派なコンテンツです
YouTubeをよく見ている人なら、企業案件って退屈で、まるで台本でも読んでいるように聞こえているかもしれません。実は、私たちは企業案件はそういうやり方をしていません。企業案件は、なるべく自然にコンテンツに組み込むようにしています。そうしておくと、視聴維持率が下がらず、きちんと視聴者に見てもらえます。


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前半書いた通り、視聴者がどの瞬間に動画から離脱してしまったのかは、正確に把握することが可能です。こちらが、昔のやり方で企業案件をやっていた時の視聴維持率のグラフです。

企業紹介の部分に大きな「溝」ができていますよね、これはその部分をスキップされたり、視聴者が離脱したりしたということです。次に、こちらが新しいやり方で企業案件を組み込んだ動画の視聴維持率のグラフです。

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視聴者数が少し減ってしまってはいますが、まあ、許容範囲です。それに、企業案件だって、立派なコンテンツの一部なのです。そういう考えでいれば、視聴時間を伸ばすことにも繋がってきます。

最近企業案件をやってくれた会社のCEOが、この動画からの広告効果は、NFLのスーパーボウル決勝戦のCMに出した時よりも1.7倍高かったと喜んでいました。

NFLのCMだと、初日に顧客数が一気に増えるけど、その後はすぐに減っちゃうらしいのですが、私たちの動画からだと、最初の数日は顧客数が急上昇して、その後は落ち着くものの、私たちが新しい動画をアップロードするたびに、どんどん顧客数が増えてくるみたいです。

つまりこれは、私たちの新しい動画を見た人が、その前の動画も見に来てくれているからということです。

私たちの動画は、結構昔の動画だとしても、毎月100万回以上再生されることは少なくありません。つまり、企業側からすると、継続的に顧客を獲得できるというメリットもあるのです。

■良い情報を食べまくる
SNSやYouTube、テレビ、ゲームなどで情報を受け取ることを、私は「情報を食べる」って表現しています。クリス・タイソン(私たちの最初の登録者で、動画に出ている彼)は、情報を食べまくっています。

彼は笑いの天才です。これまで出会った誰よりも人を笑わせるのが上手で、なぜ彼がこんなに面白いのか、彼と数年間一緒に住むまで理解できませんでしたが、彼はとにかく大量のアニメやくだらないコンテンツを観ているのです。
彼の目は、バカバカしいけど楽しい、何も考えずに楽しめるコンテンツを吸収するためだけに存在しています。

その結果、彼は「スポンジ・ボブ」からほとんどのセリフを引用できるほどの知識を持ち、それをネタにしてジョークを作り出します。だからこそ、彼は本当に面白いんです。

でも、もしクリスがアニメやくだらないコンテンツの代わりに、株や投資のアドバイスだけを5年間ひたすら見ていたとしたら、今の彼と同じくらい面白いと思いますか?私はそうは思いません。おそらく今の20%も面白くないでしょう。

だから、もしあなたが台本制作者やディレクターなら、食べる情報の質に気を使う必要があるのです。

食べる情報の質が低ければ、カルチャーの感覚をつかむことはできません。別にみんながクリスのようになる必要はないし、むしろそうなるのは逆効果かもしれません。タレントは面白くなるためにアニメやくだらないコンテンツを吸収するべきですが、台本制作者ならもうちょっとインスピレーションのもとになるような情報を食べたほうがいいでしょう。

例えばですが、オーストラリアに、食べると2フィート(約60センチ)背が伸びる紫色の果物があるとしましょう。そんな果物が実際に存在したとして(存在はしないのですが)、あなたは今知るまでそれを知らなかったはずです。

でも今知ったことで、その果物をインスピレーションとして、これから書くすべてのコンテンツに活用できるんです。素晴らしいことですよね。その知識はすぐ使えず、頭の片隅に置いておかなきゃいけなかったとしても、いつか何かの動画で使える日が来るかもしれません。

それが10本目の動画か、100本目の動画かはわからないけど、まあたぶんここぞというタイミングはあるはずです。

知識を得ておくってそういうことなのです。全くの無知からインスピレーションを得ることはできません。じゃあ、どうやって使える知識を身につければいいのでしょうか?最新のミームを把握するにはどうすればいいでしょうか?セレブの動向を知るにはどうすればいいでしょうか?YouTubeで何がトレンドになっているか?他のクリエイターは何をしているか?TikTokで何が流行っているか?こういうのを情報の食事管理なんて呼び方が適切なのかどうかはわかりませんが、意識的にやらなければいけないのです。
毎日、自分がより良いコンテンツを作れるような情報を意図的に食べ歩いてください。

■子供っぽいのは良いことです
もしゲストがホワイトボードに落書きしたり、バカなことをしたがっても、止めないであげてください。(もちろん、彼らがリスクを理解していて、安全面で問題がない場合に限ります)視聴者は、私たちが自然体でバカをやっているところが好きなんです。撮影中は彼らが自由にやれるように、できる限りサポートしてあげてください。逆に、彼らがバカをやって、面白いコンテンツを作れるように手助けしてください。

ちょっとここから先は寄せ書きみたいなないようになっちゃいますが、なんとなく意味は伝わるかなと思います

・「私たちは嘘をつきません」

・参加者にはしっかり準備をしてもらい、リラックスして自由に話せる環境を作ることが大事です。

・もし素晴らしいコンテンツを思いついたとしても、それが成功する確率が半々くらいなら、別のコンテンツも考えてください。コンテンツに限界はないので、手を抜かないでください。

・コンテンツをより良くするために、できるだけ多くの人に意見を聞いてアイデアを集めてください。

・「有名人を動画に出演させたい」

・私を嘘をつく状況に追い込まないでください。私は嘘をつかないので、それが動画に悪影響を与えてしまいます。

・「動画に退屈な瞬間はなし」

・動画で本気の熱意はごまかせません。常に動画の終わりは急に終わらせて、視聴維持率を高めるようにしましょう。


第4章:キャリアについて

ここまで読んでいるということは、この仕事を自分のキャリアにしたいと思っている可能性が高いですよね。まあ少なくとも今日退職する気はないのだと思います。

だから、少し先のことについて話したいと思います。もしあなたが野心的で、人生を仕事に捧げたいと思っているなら、この会社はアメリカで最高の場所です。私はお金を貯め込むことには興味がないので、ビジネスを成功させるために貢献してくれる人にはしっかりと金銭的にも報いたいと思っています。

そして、今現在、私たちには2つのチームがありますが、来年にはそれが4つに増えます。(さらに2年以内に8つに増える可能性もありますが、その話は不確定すぎるのでいったん忘れてください笑)
私たちのチームはそこそこ大所帯になってきたので、もっと多くのリーダーが必要です。これからの2年間でリーダーシップを発揮してくれる、努力家で、執念深く、成長意欲があり、賢く、ハードに働ける人材を増やしていきたいと思っています。

どの部署でも成長のチャンスがあります。そして幸運なことに、年次評価なんてものはありません。好きなタイミングで評価を受けられます。もし昇給したければ、上司にその意図を伝えて、なぜ自分がまだそのレベルに達していないのか、どうすればもっと成長できるのかを聞いてください。聞けば、必要な改善点をリストアップしてくれるでしょう。そして、あなたがそれを真剣に受け止め、マスターすれば、昇給できるはずです。(ただし、多くの人は自分が思っているほどの仕事ができていないのに、その事実を受け止めることなく、なぜ自分は昇進できないのか不思議に思ってしまっているみたいですが。)

ここは官僚的な大企業ではありません。5年間働かなきゃ昇給できないなんてことはありません。そもそも私は「昇給」という言葉が嫌いです。責任が増え、リスクを乗り越え、困難に対処すれば、それに見合った報酬を得られるというだけです。そして、もっと責任を持ちたいなら、喜んでそのためのポジションを用意します。ここには成長するための無限のチャンスがあります。ここはあなたの通過点ではなく、最終目的地だと思ってください。
私たちは成功し、素晴らしいものを築き上げます。そして、それを手助けしてくれる人々には必ず報います。

私が望んでいるのは、あなたがこの仕事に全力で取り組み、毎日、常に執念深く、会社にとって欠かせない存在になることです。そして、あなたがそんなに価値ある存在になってくれるなら、私は素晴らしい経験、楽しい職場環境、そして他のどの会社でも夢にも思わなかったような報酬を与えたいと考えています。

では、もう一度本書を読み返してください。たぶん最初のほうは忘れてしまっているでしょうから。

英語原文はこちらになります。


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