勝手を実現すると豊かになる。
北海道旅二日目にしてR様が「自分の内奥に眠るミミちゃんを爆発させて生きる」と宣言し、油断すると「一緒にいる人に心地よくなってもらいたい」と思う品行方正なR様という人格を捨て、ミミちゃんに変容を遂げた。R様は他人の顔色を伺ったり他人に合わせて自分を殺してしまいがちだが、ミミちゃんは自分全開で生きる。ミミちゃんになったR様は「けいご(私)と友達になってあげてもいいよ」と言った。楽しそうな奴だと思って旅行に誘ったけど、やっぱりけいごは楽しい奴だなと言った。寛容な私は「ありがとうございます」と、下手に出た。
ミミちゃんになったR様は刻々と傍若無人になり、私を呼び捨てするようになり、常に緊張状態にあった体は強張りから解き放たれて、ニコニコ笑顔で助手席の自由を謳歌した。常々「女とは、選ばれる性ではなく、選ぶ性である」と思っていた私は、けちょんけちょんに言われながらも「ふさわしい」と思った。私も勝手に生きているが、女性の側からより一層の勝手を言われると、自分の勝手さなんてどうでもよくなり「仰せのままに」となって、聞き分けのいい子分になる。ミミちゃんと化したR様は「お腹減った」と言った。お腹が減ったり眠気が強くなると、ミミちゃんは凶暴になる。男の私は、ミミちゃんのご機嫌を最大限伺う必要がある。
食堂にミミちゃんを運んだら、腹は満ちたが今度は眠気に襲われた模様で、空腹の不機嫌は収まったが眠気の不機嫌がミミちゃんを襲った。私は、自然豊かな場所に立つ東屋にミミちゃんを運び、ハンモックテントを張って「ここでおやすみください。必要であれば、バーナーでお湯を沸かして珈琲を淹れることもできます」と言った。ハンモックに揺られながら、ミミちゃんは「こういうキャンプみたいなことやりたかったんだよね」と言った。私は「焚き火台もあるので、落ち葉を拾えば焚き火もできます」と言った。ミミちゃんは「私、けいご、好き」と言った。私は、認められてよかったと思った。
R様がミミちゃんになる前は、まったく違う話をしていた。R様には「恥ずかしい思いをしたくない」とか「怒られたくない」という気持ちが強くあり、恥ずかしい思いをしないように、怒られないで済むように生きて来たと言った。何かあると「難しい」と口癖のように言った。話す内容も、過去の話題が大半を占めていた。だが、ミミちゃんになった途端、恥ずかしい思いをしたくないとか、怒られたくないとか、そんな次元からは完全に自由になって、上から目線でものを言うようになり、何をしても楽しく感じてしまうようになり、一緒にいる私も楽しくなった。ミミちゃんは「難しい」なんて言わない。発言はシンプルで、要求もシンプルだ。ミミちゃんは過去を話題にしない。そんな暇があるのなら「今の私はこれをやりたい」と、欲しいものを口にする。カラッとしていて、ケロッとしている。私は、そんな女性が大好きだ。
誰もが自分の内側に小さなこどもを飼っているのではないだろうか。それが外側に出ないように、精一杯セーブする力を養うことが「大人になること」だと教えられるが、本当は、内側のこどもを外に出してあげることが、私たちの仕事なのだと思う。恥ずかしいとか怒られたくないとか難しいなんて言葉で内側にいるこどもを抑圧するのではなく「難しくない」の正面突破で突き破る。本当は、全部、シンプルである。ミミちゃんは「温泉に行きたい」と言った。安い代わりにどうでもいいホテルに泊まるより、高くても優雅な気持ちになれる旅館に泊まった方が絶対にいいと言って、阿寒湖の旅館を予約した。子分の私は「かしこまりました」と言ってミミちゃんを阿寒湖に運び、高級旅館に泊まるというおこぼれを授かった。夕食と朝食はバイキングだ。私の大好物はいくらである。俺はこれからいくらを好きなだけ食うのだ。男の勝手を諦めて、女の勝手を実現した方が、最終的に美味い飯にありつける。女の我儘に感謝だ。
おおまかな予定
9月26日(木)北海道釧路市界隈
以降、FREE!(呼ばれた場所に行きます)
連絡先・坂爪圭吾
LINE ID ibaya
keigosakatsume@gmail.com
SCHEDULE https://tinyurl.com/2y6ch66z
バッチ来い人類!うおおおおお〜!



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