「人生がやっと始まった」体験とは“何が好きか”を発見すること

ヒオカさんに転機が訪れたのは大学卒業後。それまでの人生に欠けていた、“自分のことを気にかけてくれる大人たち”との出会いだったといいます。

ヒオカさん

ヒオカさん
「自分の家庭以外の大人と関わることって、すごく大事。そういう大人との出会いは、ロールモデルになる。自分の将来を考える上で、いろいろな選択肢があることを、思い描くきっかけになる。私も、自分のことを気にかけてくれる大人との出会いがあって、ライターという仕事を見つけることができた。

ライターになって、一人暮らしができるようになって、最低限の生活環境が整った。そうすると、人生で初めて、こういうアーティストが好きだとか、こういう芸人さんが好きだとかいうのを自覚して、心から楽しめるようになった。

体験は、大人になってからも、人生の充足感につながってくる。そういう充足感が、人生において大事だと、今やっと感じられるようになった。本当の意味での人生が、今やっと始まったのを感じている。

やりたいと思うことをやれる、何が好きかを見つけることができるという体験は、子どもたちの成長において、プラスが大きいことだと思っています」

自身の半生をつづったエッセイ「死にそうだけど生きてます」CCCメディアハウス

(2023年1月26日放送・配信「SHARE」より)