逆に、奇数というのは、なんの倍数になっているのか、どんな約数を持っているのかについて、あまり法則性がありません。
でも、2より大きい素数は、すべて奇数であることがわかります。偶数だったら、少なくとも2で1回は割り切れてしまいますので、素数で偶数のものは2以外にはないのです。
この性質を理解しておくと、足し算や引き算にも応用して使うことができます。たとえば、こんな問題があったとしましょう。
Q 7人でジャンケンをしている。いま、7人の手の伸ばしている指の数を数えたら、合計が13本だった。このとき、グー・チョキ・パーはそれぞれ何人ずつだろうか?
7人もいるので、組み合わせの数はかなり多いですね。しかしこの問題は、偶数と奇数を理解していれば、とても簡単に解くことができます。
ところで、偶数と奇数との足し算において、こんな法則が成立するのを知っていますか?
偶数+奇数=奇数
奇数+奇数=偶数
偶数+偶数=偶数
先ほどお話したとおり、偶数は2の倍数になる数ですが、奇数はそうではありません。
たとえばこのように、「〇」で数を表すとしましょう。
偶数は、「〇〇/〇〇/〇〇/〇〇/〇〇」のように、2個の〇〇のぺアを作ることができます。
ですが、奇数は「〇〇/〇〇/〇〇/〇〇/〇〇/〇」のように、2個の〇〇のペアをつくっていくと、かならず1個、〇があまるのです。
さて、これらを足し合わせることを考えましょう。